京王電鉄の鉄道ミュージアム「京王れーるランド」は、京王線多摩動物公園駅直結というアクセスのよさと、小さな子どもも楽しめる体験メニューが大きな魅力。
今回は、鉄道大好きな「りょうちゃん」(5歳)とお出かけしてきました。気になる運転体験シミュレータやプラレールで遊べるコーナーをはじめ、人気グッズがそろうショップまで、楽しみ方を一挙紹介します!
※取材では、子どもモデルも撮影時以外はマスクを着用するなど、新型コロナウイルス感染症拡大防止に留意して行っています。
- 京王電鉄&京王れーるランドって?
- 1階は鉄道体験メニューがいっぱい!
- 1.小型運転体験シミュレータ
- 2.本物で挑戦!運転体験
- 3.車掌体験
- 4.ジオラマ展示でHOゲージの運転
- 5.大人も楽しいバス展示
- 6.まだまだあります!
- 本館2階は「アスれーるチック」と「プラレール」で遊べるぞ!
- 1.鉄道気分のアスレチック
- 2.プラレールを走らせよう
- 屋外には歴代車両がズラリ!ミニ電車にも乗れるよ!
- 1.歴代車両を見学
- 2.ミニ電車に乗ろう!
- アネックスには車両のカットモデルとミュージアムショップ
- 1.本物の電車のカットモデル
- 2.人気のグッズはコレ!
- 休憩&ランチスポットはココ!
- 1.飲食は2階テラスと屋外展示場で
- 2.授乳室やベビーカーは?
- 3.ランチは「ハグハグカフェ」で
- プロフェッショナルな解説に大満足!
京王電鉄&京王れーるランドって?
1.京王電鉄ってどんな会社?
1913年(大正2)に笹塚~調布間で開通した京王電気軌道がルーツで、その後合併などを経て、1948年(昭和23)に京王帝都電鉄を設立したのが始まりです。
現在は、京王線(新宿~京王八王子)をはじめ、高尾線、相模原線、動物園線、井の頭線(渋谷~吉祥寺)などの路線をもつ、大手私鉄のひとつです。高尾山に出かけるために乗ったことがある人もいるのでは。都営新宿線にも乗り入れています。最近は5000系電車による座席指定列車「京王ライナー」(下写真)が評判です。
2.京王電鉄の魅力ぎっしり!「京王れーるランド」
「京王れーるランド」は、多摩動物公園駅(東京都日野市)にある、京王電鉄直営の鉄道ミュージアム。2000年に開館したのち、2013年に本館を新築移転し、展示場とともに新施設をオープン。さらに2018年にはアネックスもオープンしています。
キッズが楽しめる体験から、オールドファン感涙の古い展示物までバラエティ豊富。敷地が全体的にコンパクトにまとまっており、屋外展示場やアネックスへの移動もラクです。
多摩動物公園駅前には、京王れーるランドのほか、多摩動物公園、京王あそびの森 HUGHUG<ハグハグ>の3施設があり、「キッズパークたまどう」という愛称が付けられています
りょうちゃん。前の日からワクワクしていたそうです。写真左奥が本館、右側、車両が写っているところがアネックス
1階は鉄道体験メニューがいっぱい!
まずは券売機で入館券を購入し、自動改札機に通して入館します。再入館可能で、その日は1日自由に出入りできます。券売機も自動改札機もかつて駅で使われていた本物です。
1階には運転体験や車掌体験などがあり、いきなりテンションが上がります。運転がしたい場合は、まず無料の小型運転体験シミュレータを体験し、その後で有料の運転体験に挑戦してみるとリアルさをより体感できます。
自動改札機は、券を通してから出てくるまで一連の動きが見えるようになっています。
◆整理券は早めにゲット!
入館したらすぐ脇のインフォメーションへ。ここで「プラレールで遊ぼう」や「アスれーるチック」の整理券をもらえるほか、「運転体験」(300円)のチケットを購入できます。開館直後から受付開始で、時間指定はできません。先着順なので午後に入館するとすでに満員ということも。早めの入館がおすすめです。
インフォメーション前に整理券の案内が出ています
1.無料で気軽に体験!小型運転体験シミュレータ
現在走っている京王電鉄の車種で、最新保安装置のATC(自動列車制御装置)を使った運転を体験できます。時間指定はないので、並んで先着順に利用できます。1回約4分。3人が一度に体験でき、車両は1000系(井の頭線)、9000系(京王線)、8000系(京王線)の3種類があります。
8000系普通列車の運転に挑戦
2.鉄道教習所で使われていた本物で挑戦!運転体験
有料の運転体験は1回300円。運転台は本物の6000系車両、そしてシミュレータはかつて運転士養成の鉄道教習所で実際に使われていたソフトを使用しており、150インチ大画面で本物ならではの臨場感が体験できます。
こちらの運転台のハンドルも、本物をそのまま使用しています。初級・中級・上級が選択可能。運転方法はスタッフが教えてくれますよ。
運転体験の様子。シミュレータの映像もリアル
外から見るとこんな感じ。車内から窓越しに体験の様子を見ることもできます
3.ドアの開け閉めもできる!車掌体験
実際に使用していた車両で、ドアの開閉操作を体験できます(現在は新型コロナ対策のため放送体験は休止中)。
使用車両は有料運転体験と同じ6000系で、京王線や動物園線で活躍していた車両をカットして使っています。車掌が扱うスイッチや機器類のほか、車内は座席やつり革もそのまま保存されています。
また、窓の外は多摩動物公園駅のホームで、入線してくる列車が見えます。
指さし確認「よし!」。スタッフの秋田さんに動きを教えてもらいました。「10両編成の電車では40個のドアを開け閉めするんですよ」(秋田さん)とためになる話も
4.京王の車両が走るジオラマ展示ではHOゲージの運転も可能!
キッズたちに大人気なのがジオラマ展示。新宿から高尾山口まで京王線沿線の大きなジオラマに、京王線の鉄道模型(HOゲージ)が走る様子は壮観。有名鉄道模型メーカー「カツミ」が制作しただけあって模型もジオラマも本格派です。多摩動物公園に高尾山、調布飛行場や味の素スタジアム…沿線名所を探してみましょう。新宿の京王プラザホテル、聖蹟桜ヶ丘駅近くには京王電鉄本社もあります。
運転も可能(1回5分100円)。すごいのは、5つの運転台があり、一度に5人が模型運転を楽しめること。井の頭線1000系はカメラが付いた車両で、走っている様子がモニターに映し出されます。
りょうちゃんは相模原線8000系の運転に挑戦。右側のぬいぐるみは京王電鉄キャラクターの「けい太くん」
多摩動物公園には人気のライオンバスが!(本物は運休中)
5.ハンドルが大きい!大人も楽しいバス展示
京王では路線バスも運行しています。展示されている車両は日産ディーゼル製の超低床小型バス。運転台に座ってハンドルやシフトレバーを操作することができます。左右のウインカーも出せますよ。
また、高速バス新宿-松本線の行き先プレートや、京王バスの腕章、方向幕、制帽など昔懐かしい展示もあり、大人のバスファンにはたまりません。
運賃箱は取り外してありますが、乗客役のママがPASMOでピッとかざすまねをして、運転士気分を楽しみました
「とまります」降車ボタンも押し放題!
6.まだまだあります!1階の展示物総チェック
京王が誇る最新型車両「5000系」のフォトスポット。実は前面部分は本物!現在京王線で走っている車両の予備として置かれています。
パネル展示「電車のしくみ」。ボタンを押すと電気の流れる場所が光り、電車が走る仕組みを学べます。
来館記念のスタンプも押せます。
本館2階は「アスれーるチック」と「プラレール」で遊べるぞ!
1.鉄道気分のアスレチック「アスれーるチック」
靴を脱いで思う存分遊べる屋内型アスレチック(利用は3〜8歳)。売りは鉄道系博物館史上初という、「電車目線」で動き回れる構成。線路を模したのぼり坂、トンネルの滑り台、鉄橋を模した通り道などなど、鉄道にまつわるモチーフがいっぱい。そしてトランポリンの壁にはなにやら赤いボタンが。ジャンプして押してみると何かが起こるかも!?
※現在は各回5組20分間の整理券入れ替え制。
トンネルの滑り台は大人気
3歳以下の赤ちゃん向けコーナーもあります
アスれーるチックの奥にはヘッドマークや鉄道部品の展示があります。こちらもお見逃しなく
2.京王線のプラレールを走らせよう
「プラレールで遊ぼう」コーナーでは、「プラレール」を楽しめます。現在は各回5組40分間の整理券入れ替え制になっています。1組ごとに線路と車両が用意され、それぞれ決められたスペース内で遊びます。
人気の京王電鉄オリジナルプラレールを貸し出し。スタートと同時にみんな楽しそうに線路を並べていきます。りょうちゃんはママと相談してトンネルも置いてみました
ここでも靴を脱いで遊びます。自分で靴を棚に入れ、プラレールも遊び終わったら箱に入れてから帰るのでちょっとした教育の場にもなりそうです。
プラレールに夢中になるりょうちゃん
プラレールのキャラクターと撮影できるベンチもあります
屋外には歴代車両がズラリ!ミニ電車にも乗れるよ!
1.約80年前の車両も!歴代車両を見学
鉄道ファンをうならせるのは、屋根付きの屋外展示場に並ぶ、5両の歴代車両。もっとも古いのはデハ2400形の2410号車。1941年に製造されたものだそうです。一部立ち入りも可能で、木の床にびっくりです。昔はクーラーがなかったので天井に扇風機が付いています。座席の上にある「網棚」は本当に網でできています。その他車内では貴重な部品の展示もあります。
車両の前は絶好の記念撮影スポットです。古い車両から順に見ていくと、ドアの形状をはじめ、材質や見た目にも進化が感じられます。
手前の車両は初代5000系(クハ5723)。京王電鉄発展の歴史に欠かせない存在です。時期に応じてヘッドマークを掲出しています
一緒に走ることのなかった京王線6000系(左)と井の頭線3000系(右)がここでは並んで置かれています
車両脇に置かれたテーブルで食事も可能。屋外展示場には男女共用トイレがあります。
2.ミニ電車に乗ろう!
歴代車両をぐるりと囲むようにミニ電車が走っています。大人も乗車可能。1周100円(雨天時は運休)。ダイヤは決まっておらず、随時運行しています。
使用車両はその日のお楽しみ。この日は京王線9000系でした
アネックスには車両のカットモデルとミュージアムショップ
1.本物の電車のカットモデル
アネックスには実際に走っていた京王線7000系電車と8000系電車の先端車両の一部(カットモデル)を展示しています。車両の中に入り、ハンドルやスイッチ、計器類をさわることもできます(要入館券)。7000系電車と8000系の違いを見比べてみては。
ミュージアムショップは入館券がなくても利用できます。売れ筋は、プラレール京王ライナー(5000系)2750円。また、店内には本物のヘッドマーク(非売品)が展示されているのでこちらも注目です。
プラレール京王ライナーの表示は橋本行き
実用性で人気なのが、「子供用ひんやりマスク」。京王電鉄オリジナルで、買えるのはココだけ!新5000系正面デザイン(上)990円、電車を散りばめたデザイン(下)770円
休憩&ランチスポットはココ!
1.飲食は2階テラスと屋外展示場で
京王れーるランドに飲食店舗はなく、屋内での食事は不可。飲食物の持ち込みは可能ですが、食事ができる場所は本館2階外のテラス席(飲みものの自販機あり)、屋外展示場のテーブル席のみ。また、現在は従来より席数を減らしています。長時間の利用は控えましょう。
本館2階のテラス席。屋外展示場の車両がちらりと見えます
2.授乳室やベビーカーは?
トイレは本館2階、だれでもトイレ(多目的トイレ)もあります。授乳室にはおむつ交換台もあります(おむつは持ち帰り)。ミルク用のお湯などの用意はありません。
館内でベビーカーは利用できません。入館改札口手前の指定スペースに置きます。
本館2階の授乳室
3.ランチは「ハグハグカフェ」が一押し!
隣接の遊戯施設「京王あそびの森 HUGHUG〈ハグハグ〉」2階にある「ハグハグカフェ」は、無料で入場可能。ハグハグトレイン(ミニSL)が走る様子を見ながら食事が楽しめます。
大人と子どもで頼むなら「選べる親子セット」(1600円)がおすすめ。パスタ、キッズメニュー、ドリンク(親・子)が選べます。離乳食(350円)も販売しています。
しっかり食べたいなら、韓国風牛ハラミDON(1050円)などの丼ものも用意されています。
営業時間は10時~17時30分 (LO17時)、土・日曜、祝日は~18時30分 (LO18時)、水曜定休。詳細は公式サイト参照。ハグハグ入館は別途入館料が必要です。
ハグハグカフェ。機関車を見ながらのランチタイム(乗車には京王遊びの森 ハグハグへの入館が必要)
りょうちゃんは親子セットで「キッズうさちゃんカレー」をチョイス。単品(550円)もあります
プロフェッショナルな解説に大満足!
今回、京王れーるランド取材でお世話になったのは、スタッフの秋田賢一郎さんと益子洋一さん。秋田さんは元車掌、そして益子さんは元運転士、さらに2人とも乗務区で管理職もしていたという電車のプロフェッショナル。車掌体験や運転体験のときは、動作をしっかり教えてくれました。
コロナウイルス感染症拡大で今年の春は一時休館していましたが、「お客さまをどのようにお迎えするかスタッフで話し合い、ハンドルやプラレールなど手で触れるものはまめに除菌するなど、できる限りの対策をすることで再開しました(秋田さん)」とのことでした。「多摩動物公園も京王あそびの森 ハグハグもすぐ目の前なので、1日でまるごと楽しめますよ」(益子さん)。
スタッフの秋田賢一郎さん(左)と益子洋一さん(右)。鉄道や車両について、やさしく解説してくれました
撮影終了後、りょうちゃんはママに京王ライナーのプラレールを買ってもらい、家で楽しく遊んでいるそうです
■京王れーるランド
問合先 | 042-593-3526 |
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住所 | 東京都日野市程久保3-36-39 |
開館時間 | 水曜(祝日の場合は翌日)、年末年始 |
入館料 | 310円(3歳以上) ※本館、アネックス、車両展示場を一日中利用可。ミュージアムショップは無料で入場可能。 「京王あそびの森 ハグハグ」との平日限定共通チケット2400円(大人1人・子ども1人)。平日9時30分~12時限定販売 |
駐車場 | なし ※近隣に多摩動物公園駐車場(有料)あり |
アクセス | 京王線多摩動物公園駅下車すぐ。多摩モノレール多摩動物公園駅から徒歩1分 |
URL |
新型コロナウイルス感染症拡大防止策について
・大まかな混雑状況を毎日公式サイトで案内しています。
・入館時に検温を行っています。
・施設内備品の消毒を行っています。
・館内では空気清浄機等を使用しています。
・ソーシャルディスタンス確保のため、椅子は間隔を開けて座るよう案内しているほか、テラスなど休憩場所のテーブルを減らしています。
・車掌体験でのマイクは取り外しています。
・記念撮影の制服貸し出しは中止しています。
●金額はいずれも税込みです
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください