夏休みに入りさまざまな体験イベントが実施される中、7月25日に小学生のための職業体験イベント「職業体験EXPO2026」が開催されました。今回で5回目となるこのイベント、リピーターもいるほどの人気です。多様な19の企業・団体・官公庁が一堂に集まった会場は大盛況。どんなことが学べるのか、参加した子どもたちの様子とともにレポートします!

職業体験EXPOとは?どんなイベント?

工場見学やテーマパークなどで仕事体験ができる機会は増えていますが、「職業体験EXPO」はどんな違い・目的があるのか、本イベントを主催する株式会社バリューズフュージョン佐々木純子さんに聞きました。
「“子どもと社会の出会いを創る”、これが当イベントの一番のキーメッセージです。各企業の取り組みや大切にしていることを知って、子どもたちが『この会社はおもしろい』『自分の暮らしとつながっていたんだ』と気づき、感じ取ることがあると思います。そして、そこから子どもたちの探究心や将来の目標、職業観を育むことにつながる場にしたいと考えています。会場で初めて会ったお子さん同士が仲良くなったり、親子で一緒に考えたりする機会にもなって、来てよかったと思っていただけるとうれしいです。」
会場ではどんな出会いが待っているのでしょうか? その様子をお届けします!
JTB:バーチャル修学旅行で沖縄の海へGO!

「今までで一番楽しかった旅行は?」「いつか旅行で行ってみたいところはある?」という問いかけに「オーロラ見たい!」などのやりとりが交わされる、JTBのブース。楽しい旅を作るだけでなく、学校の修学旅行や企業の研修や出張、国内外への旅の魅力発信など、「人」「もの」「ココロ」を動かすJTBの仕事が紹介されます。そして、バーチャル修学旅行として沖縄の旅を体験!

万座毛の美しい沖縄の景色を映像で楽しんだあと、参加者一人ひとりに簡易ゴーグルを取り付けたスマホが手渡され、サンゴが生い茂るスカイブルーの海の中へダイブ! このVR映像体験は、コロナ禍にJTBが開発したもので、ゴーグルをのぞくと360度リアルで美しい映像が現れ、その場にいる感覚を味わえます。

上下左右思い思いにスマホを動かし、本当に海中散歩をしているような体験に夢中になる子どもたち。大人も、子どもが見ている映像を覗きこんだりして一緒に楽しんでいました。自ら「体験したい!」と選んでJTBブースに参加したトワくん(小3)は「ダイビングしている人も見えて、実際に行った感じがした!」と話してくれました。
カンロ:オリジナルのカンロ飴を作ってみよう!

お菓子メーカーのカンロのブースでは、カンロ飴70周年にちなみ、紙粘土を使って飴づくりを体験。実際に研究所で試作品をつくる際の工程をイメージしながら、紙粘土をのばして、丸く整え、本物のフィルムで包み、オリジナルのカンロ飴を作ります。

本物のカンロ飴がつくられる工程を映像で見たあと、飴づくりスタート! 球断機と呼ばれる機械に細長くのばした紙粘土を置き、コロコロと転がして6つの丸に。カンロ飴と同じサイズ・形ができるスタンピングピンという道具で整え、フィルムで包んでひねったら完成です。
初めて触れる球断機に「意外とむずかしい」という子や、フィルムのひねり方に苦戦する子も。みんな一生懸命に自分だけのカンロ飴を作っていました。

完成した飴は、きんちゃく袋に入れてお持ち帰り。本物のカンロ飴もプレゼントされました。
幼稚園からの仲良しというエマさん(小5)、ミオさん(小4)、ユキチさん(小6)の3人は、去年も参加したリピーター。「体験も楽しかったし、カンロ飴を食べるのが楽しみ!」と笑顔で語ってくれました。
シード:目の健康はどう保つ?「見える」の不思議を学ぼう!

眼球の模型や、視力検査機が置かれたコンタクトレンズメーカー、シードのブース。人はどのようにしてものを見ているのかや、目の健康を保つためにどんなことに気をつけるとよいかなどをクイズ形式で学びます。
参加した小学生の中には、メガネをかけている子の姿も。「本やノートを見るときは目から30㎝以上離しましょう。30㎝は2リットルのペットボトルの長さと同じくらいです」と正しい姿勢がイメージしやすく紹介されると、見守る保護者も熱心に聞き入り、目の健康についての関心度の高さがうかがえました。

見ることを助けるコンタクトレンズの種類や、どのように作られるのかについても学んだあとはハードとソフト2種類のコンタクトレンズを実際に触ってみます。

子どもたちからは「意外とやわらかい!」「ぬるぬるしている」といった声が。ソフトレンズは手で破ることができるほど薄く、やわらかいことを知って驚く姿も見られました。
参加した男の子のお母さんは「両親とも目が悪く、将来的にコンタクトレンズを着用することになるのでは、と思っています。使う前に実際に触れることができて、いい経験になった」と話してくれました。
第一生命:就職・結婚・住宅購入…ゲームで人生を丸ごと体験!

「9000万円稼いだ~!」「やった~!」などと盛り上がる子どもたちの声が聞こえた第一生命のブース。就職からスタートして定年退職のゴールまで、サイコロを振ってお金をため、結婚・出産・病気・事故などでどう使い、備えるかを、人生ゲームで疑似体験します。ゲームは4人1組。学年、性別関わらず、初めて会った同士すぐに打ち解け、それぞれがどんな選択をするのかにも興味津々です。

このゲームは第一生命のオリジナルで、例えば、住宅購入のマスでは持ち家か賃貸かを自分で選択。賃貸を選ぶと家賃を払い続ける必要があるなど、選択の結果も知ることができるようになっています。また保険加入のタイミングやiDeCo、投資信託など資産形成についても組み込まれています。
詐欺被害に遭ったときは「相談カード」が登場。消費生活センターや弁護士へ相談など、対処法についても盛り込まれ、お金に対する危機管理までしっかりと学べる内容は大人も勉強になるほど。ゲームを終えた子どもたちはみな「楽しかった!」と満足気な表情でした。
ハーゲンダッツ:アイスクリームを味わう幸せな瞬間を体験しながら、おいしさのヒミツに迫る!

ハーゲンダッツのブースでは、まず子どもたち一人ひとりにバニラのカップアイスクリームが配られ、実際に食べるところからレクチャーがスタート!子どもたちの顔がほころびます。ブランドの核である「おいしいアイスクリームを提供する」だけでなく、一口食べた瞬間の幸せな体験そのものを届ける「ハーゲンダッツ・モーメント」を実感。

アイスクリームを味わいながら、ハーゲンダッツの発祥や歴史、味・素材へのこだわりをクイズで学びます。ストロベリーアイスクリームは、着色料を使わずにきれいなピンク色を実現するため、果肉の赤みが強いイチゴの品種を3年費やして探したのだとか。味だけでなく、見たときの美しさもおいしさの一部と考えるこだわりを知り、子どもたちは感心している様子。

また、フレーバーによるカップの使い分けについても紹介されました。グリーンティーは光と熱に弱い抹茶の特性を損なわないよう、光を通しにくい遮光カップを使っています。実際にグリーンティーとストロベリー、2つの空のカップを光にかざして、明るさを確認。違いを知ることができる楽しい体験です。

バニラのさや
バニラ味のハーゲンダッツアイスクリームが好きというユウカさん(小3)は「緑色の茎が紹介されて抹茶だと思ったら、バニラのさやだったので驚きました」と初めての発見があったことを語ってくれました。
クレディセゾン:キャッシュレスで買い物ができるのはなぜ?

©職業体験EXPO2026
セゾンカードを発行するクレディセゾンのブース。最近では子どもたちも現金以外の方法で買い物をすることが増えていますが、なぜお金を出さずに買い物ができるのか?という仕組みまでは知らないのではないでしょうか。キャッシュレスとはどういうことか、具体的な例をあげての解説がスタート。

©職業体験EXPO2026
現金が使えない施設が増えているだけでなく、キャッシュレス決済の中でもクレジットカードの発行枚数や取扱額が年々増加していることが紹介され、今後、キャッシュレスでの支払いがより一般的になっていくことを学びました。あわせて、ネットショッピングなどにまつわるトラブル事例についても学びました。

©職業体験EXPO2026
クレジットカードの仕組みを学んだあとは、いよいよお買い物体験!まずは、現金でのお買い物で起こりがちなシチュエーションを、楽しい実演で紹介します。続いて、子どもたちも同じシチュエーションで、クレジットカードを使ったお買い物にチャレンジ!「現金で払うときと、どんなところが違うんだろう?」実際に体験しながら、現金とクレジットカード、それぞれの特徴や違いを楽しく学びました。
まだクレジットカードを持つことのできない子どもたちにとっても、いつか自分が使うときのことを想像しながら、クレジットカードを身近に感じる体験となりました。
このほかの企業・団体・官公庁のブースでも、リアルな企業活動や社会につながる、工夫された体験が繰り広げられ、親子の笑顔でいっぱい。「どんなことができるんだろう?」「初めて聞く会社の名前だな」と少しの興味からでも、参加したあとにいろいろな発見や知識を得て、目を輝かせている子どもたちの姿がとても印象的なイベントでした。なお、職業体験EXPOは2027年も夏に開催予定だそう。ぜひ、来夏の情報もチェックしてみてくださいね!

