知的好奇心がすくすく育つ学びスポット!
嵐山の支峰・岩田山にある6000平方メートルの野猿公園には、約120頭のニホンザルが生息しています。野生のサルが走り回ったり毛づくろいしたりと、ありのままの様子を見ることができるほか、エサやり体験ができるのも魅力です。サルたちが集まる標高160mの山頂へは、整備された遊歩道や階段を歩いて20分ほど。四季折々の風景を眺めながら、プチハイキングを楽しみましょう。見晴らしのいい山頂では、京都市街地を一望することもできます。
子どもの知的好奇心は身近な“学びスポット”で育む!
子どもの脳の発達の原動力となり、将来の可能性を広げてくれるのが知的好奇心。その知的好奇心を育むスポットは関西エリアにたくさんあります。脳医学者の瀧 靖之(たき やすゆき)先生、そして宇宙・動物・昆虫・アートなどの各テーマの“達人”たちと選んだ関西エリアにある “学びスポット”を紹介します。どこも、「知るのが楽しい!面白い!」と思わせてくれる、工夫にあふれた施設ばかり。コロナ禍が続くいまだからこそ輝く身近な“学びスポット”へ出かけてみませんか。
監修:瀧 靖之(たき やすゆき)先生
東北大学加齢医学研究所教授
医師。医学博士。東北大学加齢医学研究所および東北大学東北メディカル・メガバンク機構で脳のMRI画像を用いたデータベースを作成し、脳の発達や加齢のメカニズムを明らかにする研究に従事。読影や解析をした脳MRIはこれまで16万人以上にのぼる。
知的好奇心で培われる、8つの“育つ力“
子どもの知的好奇心を刺激することで培われる力を、瀧 靖之先生が8つ選定。「洞察力」「思考力」「想像力」「発想力」「思いやり」など、施設ごとに“育つ力”を付記しました。
» 脳医学者の瀧 靖之先生に聞く!「知的好奇心」で育つ8つの力
»「国立科学博物館」は知的好奇心をくすぐる展示や学びの仕掛けが満載!
嵐山モンキーパークで育つ子どもの力
知的好奇心が育つと、子どものどんな力が伸びるのかをチェック! 嵐山モンキーパークでは、とくにどんなところが子どもの好奇心をくすぐるのか見てみましょう。
【動物の達人】佐々木隆さん
ささきたかし●遊園地専門家。動物園・水族館も詳しく、レジャー分野全般を得意とするライター。「るるぶKids」でも多くの動物記事を執筆している。
■佐々木隆さんコメント
多くの野生のサルが暮らす場所にお邪魔する気持ちで、サルたちの関係性や行動などを、親子で話しながら見学してみましょう。
嵐山モンキーパークってこんなところ!
おすすめの遊び方&過ごし方
施設への入口は、嵐山の名勝・渡月橋の南側にあります。トイレと自動販売機は、麓の受付か山頂の休憩所にしかないので、準備を済ませてから出発しましょう。約20分のプチ登山気分で山頂まで行けば、そこは野生のサルたちの楽園!休憩所でエサやり体験をしたり、周辺に集まってくるサルを観察したり、自然に囲まれた山の中でのんびりと過ごすことができます。また園内には、遊具のある運動場や、京都市内を一望できる展望スポットもあるので、こちらもぜひ立ち寄ってみてください。
おすすめのアクセス方法は?
車の場合は、名神高速の京都南ICから30分ほど。専用駐車場はないので、周辺の有料駐車場を利用しましょう。阪急嵐山駅前にある「阪急嵐山駐車場」を利用した場合は、受付で駐車場の領収書を提示すると200円の割引が受けられます。
電車の場合は、阪急の嵐山駅から徒歩7分ほどです。
所要:2時間
おすすめの年齢:3歳〜
住所 | 京都府京都市西京区嵐山中尾下町61 |
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電話 | 075-872-0950 |
営業時間 | 9〜16時(サルが山に帰った場合は早めに閉園する場合あり) |
定休日 | 不定休 |
料金 | 600円。15歳〜4歳300円、3歳以下無料 |
アクセス | 阪急嵐山駅から徒歩7分 |
駐車場 | なし |
<施設データ>
- 子ども用トイレ:〇
- おむつ替え:〇
- 授乳室:〇
- ベビーカー利用:〇
- ベビーカー貸出:✕
- コインロッカー:✕
- 館内飲食店:✕
- 館内売店:〇
- 持ち込み:〇
<主なイベント・体験プログラム>
- エサやりタイム:1日3回(10時30分、12時30分、14時30分)/見学無料
- エサやり体験:随時開催/エサ1袋100円
親子で遠足気分♪山頂へ向かう道のりを事前にチェック
野生のサルたちが暮らす嵐山モンキーパークは、緑豊かな自然スポットでもあり、森林浴やハイキング気分が楽しめるのも人気のポイント。麓の入り口からサルたちがいる山頂へは、最初に120段の階段があり、途中からはなだらかに整備された遊歩道が続きます。ベビーカーで向かうのは厳しいので、麓の受付でベビーカーを預けて抱っこヒモ&徒歩で山頂に向かうのが現実的です。また、トイレは山頂までありませんので、受付で済ませておきましょう。
遊歩道の途中には、サルに関するクイズの看板が数カ所設けられています。サルの種類や好きな食べものなど、ちょっとした豆知識になるオサルクイズに答えながら、親子で楽しく山頂を目指しましょう。
遊歩道の途中には、休憩用のベンチもあります。山頂へは約20分の道のりですが、子どもの体力に合わせて、時間に余裕を持って行くのがおすすめです。
いきいきと元気いっぱい動き回る、野生のニホンザルを観察
嵐山モンキーパークでは、桜や紅葉など四季折々の風景が美しい岩田山の自然を棲み処とし、自由に暮らしているニホンザルが約130頭。標高160mの山頂を中心に、元気いっぱいに駆け回る野生の姿を見ることができます。
野生のサルたちは群れで行動しているので、ときには2匹のサルが仲良く毛づくろいしているシーンに出合うことも。これはグルーミングと呼ばれ、親愛の情を示すための行動だといわれています。
山頂にある池は、サルたちが集う水飲み場。岸から身を屈めて水を飲んでいたかと思うと、池の中にダイブして泳ぎはじめるなど、自由に動き回るサルたちから目が離せません!
例年3〜7月頃は、サルたちの出産シーズン。タイミングが良ければ、かわいい子どものサルたちや、母サルが子サルを抱いている様子などを見ることもできますよ。
1日3回のエサやりタイムは、絶好の観察ポイント
山頂の休憩所前にある広場では、「エサやりタイム」が1日3回実施されます。スタッフさんがエサを撒きはじめると、山のあちこちからサルたちが大集合! あっという間に広場がサルでいっぱいになり、食いしん坊な姿を見ることができます。
広場に集まってきたサルたちは、間近で観察することができるので、ぜひタイミングを合わせて訪れましょう。
- 【場所】山頂の広場
- 【開催日】毎日
- 【時間】10時30分、12時30分、14時30分
- 【定員】なし
- 【対象年齢】なし
- 【料金】見学無料
- 【予約受付】なし
嵐山モンキーパークならではの体験にトライ!
休憩所では、おサルのエサを1袋100円で販売しています。リンゴやバナナ、ピーナッツなど、エサの種類は季節によって様々。どれもサルたちの大好物です!
購入したエサは、休憩所の中からあげることができます。窓の柵越しにサルたちが集まってくるので、サルの手が届くところにエサを置いてあげましょう。直接渡そうとすると、サルに手をつかまれることがあるので、気をつけてくださいね。
かしこいサルたちは、エサをもらおうと窓辺にたくさん集まってきます。柵の隙間から手を伸ばしてエサを受け取り、おいしそうに食べる様子はとってもキュート!
ちなみに、園内でサルにエサやりができるのは、休憩所の中からだけとなっています。エサの持ち込みも禁止されているので、ルールを守って楽しくサルとふれあいましょう。
- 【場所】山頂の休憩所
- 【開催日】毎日
- 【時間】随時
- 【定員】なし
- 【対象年齢】なし
- 【料金】エサ1袋100円
- 【予約受付】なし
京都タワーも一望!山頂広場から眺める京都の町並みは絶景
山頂の広場は、京都の町並みを見渡せる展望スポットでもあります。望遠鏡やベンチも設けられているので、ゆっくりと景色を眺めてみましょう。
標高160メートルからの眺望は、まさに爽快!京都市内を一望することができ、晴れた日には京都タワーまで見ることができます。
広場にあるバナナモチーフのベンチは、絶好のフォトスポット!ぜひ、親子で記念写真を撮影してくださいね。
小さい子ども連れファミリーに嬉しい、施設や設備
●麓の受付
オリジナルポストカードをはじめ、サルモチーフのグッズが販売されているので、来場記念のみやげに要チェック!
●広場の休憩所
広場にある休憩所の中にはベンチがあり、トイレも併設されています。また、山頂付近のサルがいるエリアは飲食禁止ですが、休憩所内はOKとなっており、ドリンクなども販売。休憩にはぴったりのスポットです。
●遊具
山頂広場の手前には運動場もあります。ウォールクライミングや滑り台、ブランコ、シーソー、鉄棒など、子どもたちが喜ぶ遊具があるので、のびのびと体を動かして遊びましょう。
嵐山モンキーパークは、野生のニホンザルを観察できる貴重な施設として、日本人のみならず外国人旅行客にも人気のスポットです。山頂までの道のりはやや距離がありますが、きちんと整備されているので歩きやすく、子どもでも元気に山頂を目指せるでしょう。かわいいサルたちに出合えるのはもちろん、四季折々の自然も満喫できるので、遠足気分で出かけてみましょう!
●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。
『るるぶKids こどもの知的好奇心がすくすく育つ学びスポット 関西』
子どもたちの知的好奇心を刺激してくれる“学びスポット”全83施設をピックアップ。図鑑などでもお馴染みの「恐竜」「動物」「昆虫」「宇宙」「乗り物」、日常の延長として親子のコミュニケーションを楽しめる「アート」「絵本・アニメ」「にほんの歴史」「学べる工場」を加えた9テーマに分けて紹介しています。
監修者である脳医学者の瀧 靖之先生、そして各テーマの“達人”たちと選んだ“学びスポット”は、どこも子ども心をくすぐる工夫にあふれた施設ばかり。また巻頭には、瀧 靖之先生による「知的好奇心の伸ばし方」も収録していますよ。
子どもの成長にとって大事な知的好奇心を育てるスポットの数々。本書を参考に家族でおでかけしてみませんか。