知的好奇心がすくすく育つ学びスポット!
小さな動物園だが、飼育・展示している動物は、それぞれ魅力たっぷり。表情と仕草をぜひ見てほしいオランウータンやカワウソ、アルパカ、さらに10頭が暮らすレッサーパンダなど、興味を引き好奇心を刺激する動物が揃っています。
- 子どもの知的好奇心は身近な“学びスポット”で育む!
- 市川市動植物園で育つ子どもの力
- 市川市動植物園ってこんなところ!
- 「オランウータン舎」で希少なスマトラオランウータン家族の生活の様子を観察
- 3つの「レッサーパンダ舎」に10頭のシセンレッサーパンダ! 個体の違いや性格などに注目
- サルの仲間が勢揃い!「モンキーゾーン」で種類の違いなどを比較
- 「小獣ゾーン」にはカワウソやミーアキャットなど興味深い小動物がいっぱい
- アルパカが仲間入りした「家畜ゾーン」には人間が接近できる身近な動物が集合
- 市川市動植物園ならではの体験にトライ!
- 子連れにおすすめ! 園内の立ち寄りスポット
- 小さい子ども連れファミリーに嬉しい、施設や設備
- 『るるぶKids こどもの知的好奇心がすくすく育つ学びスポット 東京周辺』
子どもの知的好奇心は身近な“学びスポット”で育む!
子どもの脳の発達の原動力となり、将来の可能性を広げてくれるのが知的好奇心。その知的好奇心を育むスポットは東京周辺にたくさんあります。脳医学者の瀧 靖之(たき やすゆき)先生、そして宇宙・動物・昆虫・アートなどの各テーマの“達人”たちと選んだ東京周辺にある “学びスポット”を紹介します。どこも、「知るのが楽しい!面白い!」と思わせてくれる、工夫にあふれた施設ばかり。コロナ禍が続くいまだからこそ輝く身近な“学びスポット”へ出かけてみませんか。
監修:瀧 靖之(たき やすゆき)先生
東北大学加齢医学研究所教授
医師。医学博士。東北大学加齢医学研究所および東北大学東北メディカル・メガバンク機構で脳のMRI画像を用いたデータベースを作成し、脳の発達や加齢のメカニズムを明らかにする研究に従事。読影や解析をした脳MRIはこれまで16万人以上にのぼる。
知的好奇心で培われる、8つの“育つ力“
子どもの知的好奇心を刺激することで培われる力を、瀧 靖之先生が8つ選定。「洞察力」「思考力」「想像力」「発想力」「思いやり」など、施設ごとに“育つ力”を付記しました。
» 脳医学者の瀧 靖之先生に聞く!「知的好奇心」で育つ8つの力
»「国立科学博物館」は知的好奇心をくすぐる展示や学びの仕掛けが満載!
市川市動植物園で育つ子どもの力
知的好奇心が育つと、子どものどんな力が伸びるのかをチェック! 市川市動植物園では、とくにどんなところが子どもの好奇心をくすぐるのか見てみましょう。
動物の達人 佐々木隆
ささきたかし●遊園地専門家。動物園・水族館も詳しく、分野全般を得意とするライター。「るるぶKids」でも多くの動物記事を執筆している。
■佐々木さんコメント
オランウータンの表情、レッサーパンダの動きなど、注目すべき動物が多く、見応えたっぷりです。さらに、なかよし広場では動物に大接近できます。ほかに、モンキーゾーンや家畜舎などもあるので、自分だけのお気に入り動物を探してみるのもいいですね。
» 動物が大好き!! |希少な動物やふれあいが人気の動物にワクワク
» 動物の達人「動物園・水族館ライター 佐々木隆さん」お仕事インタビュー
市川市動植物園ってこんなところ!
動物園の入園ゲート。併設の観賞植物園とバラ園は入園無料です
開業は昭和62年(1987)。約48種365点の動物たちを展示している動物園のほか、観賞植物園やバラ園がある植物園も併設しています。コンパクトな園内は、オランウータン舎、レッサーパンダ舎、モンキーゾーン、小獣ゾーン、家畜ゾーン、なかよし広場などがあります。動物たちとの距離が近い動物園です。京葉道路市川ICから車で20分、JR市川大野駅からバスで16分です。
所要:2時間
おすすめの年齢:3歳~
住所 | 千葉県市川市大町284-1 |
---|---|
電話 | 047-338-1960 |
営業時間 | 9時30分~16時30分、最終入園は閉園30分前 |
定休日 | 月曜(祝日の場合は翌平日)、年末年始 |
料金 | 入園大人440円、小・中学生100円 |
アクセス | JR市川大野駅からコミュニティバス梨丸号で16分(1日3本)、または京成バスで10分(土・日・祝のみ)、バス停動植物園下車、徒歩すぐ |
駐車場 | 240台(1日500円) |
<施設データ>
- 子ども用トイレ:✕
- おむつ替え:〇
- 授乳室:〇
- ベビーカー利用:〇
- ベビーカー貸出:〇
- コインロッカー:〇
- 館内飲食店:✕
- 館内売店:〇
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おすすめのアクセス方法は?
公共交通機関なら、最寄り駅はJR武蔵野線市川大野駅。駅からバスの場合、市川市コミュニティバス梨丸号(北東部ルート)が1日3本あります(乗車時間16分)。ただし、土・日・祝は「本15系統」の京成バス(乗車時間10分)が便利。いずれも、バス停動植物園で下車、徒歩すぐです。JR市川大野駅からタクシーだと10分、1000円前後なので、バスがないときはタクシーが便利かも。
車の場合は、京葉道路市川ICから8kmくらいですが、混雑することも多いので所要時間20~30分くらいは見ておきましょう。ICを出たら、ニッケコルトンプラザ通り、ガナーズ通り経由で大町方面へ。駐車場は動植物園入園ゲートに隣接しています。
おすすめの遊び方&過ごし方
コンパクトな動物園なので、入園ゲートを入って、見えるところから奥に順次進んでいくのがスタンダード。最初に、なかよし広場で動物に大接近、そのあと、アルパカやカワウソなどを見て、最後にオランウータンという順番になります。ミニ鉄道は、動物をひととおり見たあとに。
市川市動植物園 園内マップ
すべての動物を観察することは難しくないので親子でゆっくりと
「オランウータン舎」で希少なスマトラオランウータン家族の生活の様子を観察
スマトラオランウータンは日本の動物園では5カ所くらいにしかいない希少な種類です(もう1種のボルネオオランウータンも10数カ所にしかいません)。市川市動植物園のスマトラオランウータンはお父さん「イーバン」とお母さん「スーミー」、娘の「リリー」と「ポポ」の4頭が暮らしています。オスとメスの違いや、家族の生活の様子などを観察してみてください。
1992年に来園した「イーバン」。顔のまわりの“フランジ”はオスのオランウータンの強さの証しです
「イーバン」の全身。やっぱり迫力満点で威厳があります
「イーバン」と一緒に来園したメスの「スーミー」。やさしいお母さんの顔をしています
2018年当園生まれのメス「ポポ」。やんちゃなお嬢さんです
オランウータン舎は一部突出した部分があり「イーバン」たちの行動を近くで観察できることも
3つの「レッサーパンダ舎」に10頭のシセンレッサーパンダ! 個体の違いや性格などに注目
「レッサーパンダ舎」は1号舎、2号舎、4号舎があり、シセンレッサーパンダは合計10頭飼育・展示しています。みんな名前があり、解説も書いてあるのでチェックしてみましょう。
1号舎で暮らす「ナミ」は2002年生まれのメス。何頭もの子を産み、孫やひ孫、玄孫までいます
2号舎にいる「ムギ」は2015年生まれのオス
立ち姿を見せてくれたのは2018年当園生まれのメス「ココア」。「ムギ」の娘です。2号舎で暮らしています
4号舎にいる「テル」は2010年生まれのメスです
サルの仲間が勢揃い!「モンキーゾーン」で種類の違いなどを比較
「モンキーゾーン」にはサルの仲間が大集合。種類が違えば、どんなところが変わるのか比較してみると楽しく観察できます。ワオキツネザルのほか、エリマキキツネザル、シロテテナガザル、マンドリルなど約8種が暮らしています。
ワオキツネザルが“サル団子”状態でみんなこちらを見ています
ワオキツネザルは太陽に向かって体を広げる習性があります。オリ越しでもやはりお日様に向けて…
「小獣ゾーン」にはカワウソやミーアキャットなど興味深い小動物がいっぱい
小さな動物がいる「小獣ゾーン」。水の通路を泳ぐコツメカワウソや、群れで暮らす様子とユニークなポーズが人気のミーアキャットのほか、アフリカタテガミヤマアラシ、ハクビシン、タヌキと、見ていて飽きない興味深い小動物ばかりです。
パイプを使った水路にコツメカワウソ。いわゆる“流しカワウソ”は市川市動植物園の名物
ミーアキャット、み~んなこちらを向いています。周囲の見張りで立ち上がって見渡す習性があります
さらに接近! これは飼育スタッフでないと撮れないショットですね
ミーアキャットの後ろ姿。かわいくて、ちょっと哀愁があります
展示場でしばらく見ていたら、写真のようにこちらを向いてくれるかも
カラダにハリをもっているアフリカタテガミヤマアラシ
アフリカタテガミヤマアラシ2頭の後ろ姿です
アルパカが仲間入りした「家畜ゾーン」には人間が接近できる身近な動物が集合
2021年にアルパカが仲間入りした「家畜ゾーン」。ポニーやウシ、カピバラといった、人間が近づいても興味を持ってくれるタイプの動物がいます。ケツリクガメもここにいます。
2020年生まれのアルパカのメス「マシュ」
「マシュ」は甘えん坊で、物怖じせず人間にも寄ってきます
これもアルパカです。年に1回、毛刈りをしたときはこんな感じになります
こちらの動物舎もCheck!
ほかに「サル山」「フライングケージ」「エミュー舎」などもあるので、少しだけ紹介します。
「サル山」には多数のニホンザルが群れで暮らしています
2008年生まれのメス「オトメ」は3頭の子を産み育てたベテランママです
フライングケージにはフラミンゴやトキ、サギなどがいます
市川市動植物園ならではの体験にトライ!
「なかよし広場」は、モルモットやウサギ、ヤギなどの人なつっこい動物たちがいるゾーンです。ほかに、シロフクロウやアヒル、インコなどにも会えます。2022年4月現在、新型コロナウィルス感染予防のため休止中ですが、本来、動物たちとのふれあいも体験できる場所です。ふれあいの実施・再開については公式サイトをご確認ください。
おとなしいモルモットたちに大接近できます
ヤギの「コハル」です。ヤギには名前がついており、首輪にさげています
子連れにおすすめ! 園内の立ち寄りスポット
入園ゲート近くにレストハウスがあり、2階に売店と無料休憩所があります。また「オランウータン舎」近くに「ミニ鉄道」や遊具があり、子どもたちに大人気です。
●レストハウス売店
- 【場所】レストハウス2階
- 【営業時間】動植物園に準ずる
売店で販売しているオリジナルポストカード1枚100円
まるわかり いちかわZOO どうぶつガイドブック300円もおすすめ。動物たちのことがもっとわかります
●ミニ鉄道
- 【料金】1歳以上110円
- 【営業時間】9時45分~11時45分、12時45分~16時
新幹線の「E5系 ハヤブサ」と「N700系」が走る「ミニ鉄道」
小さい子ども連れファミリーに嬉しい、施設や設備
トイレは園内に5カ所あるので安心。おむつ替えシートは、レストハウス2階と「サル山」裏、自然博物館内のトイレにあり、授乳室は自然博物館内にあります。ベビーカーは入園ゲートにて1台50円で貸し出し、コインロッカーはレストハウスにあります。
授乳室やおむつ替えシート併設のトイレがある自然博物館
アイドル的な動物も多く、動物を見たあとも遊べるスポットがあり、子ども連れにはうれしい施設です。オランウータン、レッサーパンダ、ミーアキャットなどのファンになって、もっともっと動物のことを好きになって調べるようになるかもしれません。
●掲載の情報は予告なく変更になる場合があります。おでかけ前に各スポットへご確認ください。
●旅行中は「新しい旅のエチケット」実施のご協力をお願いします。
『るるぶKids こどもの知的好奇心がすくすく育つ学びスポット 東京周辺』
子どもたちの知的好奇心を刺激してくれる“学びスポット”全89施設をピックアップ。図鑑などでもお馴染みの「恐竜」「動物」「昆虫」「宇宙」「乗り物」、そして日常の延長として親子のコミュニケーションを楽しめる「アート」「絵本・アニメ」「にほんの歴史」を加えた8テーマに分けて紹介しています。
監修者である脳医学者の瀧 靖之先生、そして各テーマの“達人”たちと選んだ“学びスポット”は、どこも子ども心をくすぐる工夫にあふれた施設ばかり。また巻頭には、瀧 靖之先生による「知的好奇心の伸ばし方」も収録していますよ。
子どもの成長にとって大事な知的好奇心を育てるスポットの数々。本書を参考に家族でおでかけしてみませんか。