仕草や表情の可愛さで人気のあるリス。日本でリスに会える動物園は30~40カ所ありますが、どこも展示がメインなので、リスにエサをあげたり大接近できるのは動物園ではなくリス園やリス村、リス公園といったリスの専門施設なのです。そんなリス専門施設6つを紹介するとともに、リスがどんな動物なのか、どんな種類があるのかや、生態やカラダについても解説します。
- リスってどんな動物?
- リスのキホン
- どうして「リス」という名前なの?
- リスの種類は暮らす場所で分類される
- リスの毛と尻尾について
- リスの目は大きく視力もいい
- リスの歯はネズミ目の型! 頬袋があるリスも
- リスは手先が器用!? 前肢と後肢について
- リスは何を食べるの?
- リスの繁殖と子育てについて
- リスにエサをあげられる6つのリス園
- <東京・大阪>
- 町田リス園(東京都)
- 大阪狭山市立市民ふれあいの里 リス園(大阪府)
- <岐阜>
- ぎふ金華山リス村(岐阜県)
- リスの森(岐阜県)
- 飛騨高山まつりの森 りすと遊べる森(岐阜県)
- <北海道>
- 小樽天狗山シマリス公園(北海道)
- リスに会える主な動物園
- 北海道・東北の動物園
- 関東の動物園
- 中部・関西の動物園
- 中国・四国・九州の動物園
リスってどんな動物?
リスはどんな動物なのか、リスのキホンから名前、種類、カラダ、生態、食事、繁殖などについて解説しましょう。
リスのキホン
リスはネズミ目に属し全280種以上があります。南極やマダガスカルなどの一部エリアを除き、ほぼ全世界に生息しています。小型の動物ですが、なかには体長50cm以上、体重5kgを超える大きな種類もいます。
- 【学名】Sciuridae
- 【分類】ネズミ目 リス亜目 リス科
- 【生息地】ほぼ全世界
- 【体長】種類により異なる(ニホンリス約20cmなど)
- 【尾長】種類により異なる(ニホンリス約15cmなど)
- 【体重】種類により異なる(ニホンリス約200~350g)
- 【寿命】5~8年
リスがエサを求めてこちらをじっと見る表情がキュート
どうして「リス」という名前なの?
リスは、栗やクルミなどの木の実を食べるネズミ科の動物なので、漢語で「栗鼠=リッス(or リッソ)」と書きます。これが転じて「リス」となったといわれています。
リスの名前の由来は漢語にありました
リスの種類は暮らす場所で分類される
リスは“どこで暮らしているか”で種類を分類できます。主に樹の上で暮らす「樹上リス」、主に地上で暮らす「地上リス」、飛ぶことができる「滑空リス」の3種。それぞれ代表的なリスは、次のとおりです。
- 【樹上リス】ニホンリス、タイワンリス、アカリスなど
- 【地上リス】シマリス、プレーリードッグなど
- 【滑空リス】ムササビ、モモンガなど
実は、プレーリードッグやムササビ、モモンガもリスの仲間なのです。ただ、今回は一般的にイメージされることが多いリス、つまり、ニホンリス、タイワンリス、シマリス、エゾリスなどにしぼって話を進めてみましょう。
シマリス。日本ではニホンリスやシマリスを動物園やリス園などで見ることができます
リスの毛と尻尾について
リスの大きな特徴として、尻尾がふさふさで大きいというのがあります。これは、樹上でバランスを取ったりカラダを支えたりするのに必要だからといわれています。地上リスより樹上リスのほうが比較的、毛がふさふさして大きいようです。
樹上での暮らしに、ふさふさの尻尾は欠かせないのです
リスの目は大きく視力もいい
リスは一般的に視力が優れているといわれます。大きくてキュートなあの目は、よく見えているのです。動くときには、目に加え、顔のヒゲや脚の触毛などで幅を認識しているようです。
大きな目も顔のヒゲも、ちゃんと役割を果たしているんですね
リスの歯はネズミ目の型! 頬袋があるリスも
歯は典型的なネズミ目の型です。真ん中にある前歯はずっと伸び続けるため、こすり合わせたりしてすり減らし、いつも適度な長さを維持しています。シマリスなどには、ぷっくりと可愛らしい「頬袋」があります。ここに食べ物を入れて、貯蔵したり運んだりします。これは、コアラやカモノハシにも見られます。
歯はまさにネズミのようです。シマリスは頬袋に注目
リスは手先が器用!? 前肢と後肢について
リスの前肢や後肢の指は4~5本で、前肢の親指は発達していないことが多いようです。ただ、手先はとっても器用で、座って前肢でエサを上手につかみながら食べる姿をよく見かけます。
まるで人間の手のような前肢の仕草がとっても可愛いんです
リスは何を食べるの?
食べるのは、木の実や種子がメイン。果実や植物、さらに昆虫や鳥の卵などを食べる種類もいます。リス園のエサも、ヒマワリの種などをあげることが多いですね。
草や果実なども好んで食べます
リスの繁殖と子育てについて
リスは妊娠期間が3~6週間と短く、1年に1~2回出産します。繁殖期は冬を除く春から秋で、やはり春が一番多いようです。ほとんどのリスがメスのみで子育てをして、生後6~10週で離乳します。
妊娠期間が短く繁殖期が長いので、動物園やリス園などでもリスがたくさん見られるわけです
リスにエサをあげられる6つのリス園
それでは、可愛いリスに自分で直接エサをあげる体験ができるスポットを紹介しましょう。日本全国のリス園・リス村・リス公園などです。
東京・大阪のリス園
東京と大阪にも、リスにエサをあげられるリス園がそれぞれ1つずつありますよ。
町田リス園(東京都/町田市)
まちだりすえん
リス放し飼い場にタイワンリス約200匹が放し飼いされています。エサを購入して中に入るとリスたちが、すごい勢いで近寄ってきますよ。園内では、ほかに、ニホンリスとシマリスにも出会えます。
このスポットのおすすめ記事
» 町田リス園で小動物に囲まれてリスの習性などを観察(配信:2022/4/21)
- 【エサ料金】100円
- 【営業期間】通年
屋外にあるリスの放し飼い場。上部にネットが張ってあります
リスのエサを購入すると、一緒にミトンも借りられます。ミトンは子ども用と大人用があります
問合先 | 042-734-1001 |
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住所 | 東京都町田市薬師台1-733-1 |
料金 | 【入園料】大人500円/3歳~小学生300円/2歳以下無料 |
大阪狭山市立市民ふれあいの里 リス園(大阪府/大阪狭山市)
おおさかさやましりつしみんふれあいのさと りすえん
大阪狭山市の市民ふれあいの里の「花と緑の広場」内に「リス園」があり、エサをあげる体験ができます。ココにいるリスはタイワンリスです。午後になるとお腹いっぱいになってしまうこともあるので午前中がベター。
- 【エサ料金】100円
- 【営業期間】通年
リス園内に丸太で組まれたリスの巣箱が点在しています
問合先 | 072-366-1616 |
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住所 | 大阪府大阪狭山市東野東1-32-2 |
料金 | 【花と緑の広場入園料】大人200円/小学生以下無料 |
岐阜のリス園
岐阜県にはリスにエサをあげられる施設が3つもあります。特に「ぎふ金華山リス村」は、日本初のリス専門施設です。
ぎふ金華山リス村(岐阜県/岐阜市)
ぎふきんかざんりすむら
「ぎふ金華山ロープウェー」の山頂駅で下りると、そこに「ぎふ金華山リス村」があります。昭和40年(1965)にできた日本で初めてのリス専門施設です。ココにいるのもタイワンリスでエサやり体験可能です。
- 【エサ料金】入村料に含む
- 【営業期間】通年
エサやりを通じて、リスたちと直接ふれあえます
問合先 | 058-262-6784(ぎふ金華山ロープウェー) |
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住所 | 岐阜県岐阜市千畳敷下257 |
料金 | 【入村料】大人400円/4歳~小学生300円/3歳以下無料【ロープウェ-往復料金】大人1300円/4歳~小学生650円/3歳以下無料 |
リスの森(岐阜県/高山市)
りすのもり
約200匹のシマリスとエゾリスがいる「リスの森」。軍手にエサを乗せてリスたちにあげる体験ができます。
- 【エサ料金】100円
- 【営業期間】3月中旬~11月下旬くらい
その名のとおり縞模様が特徴のシマリス
問合先 | 0577-33-9232 |
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住所 | 岐阜県高山市松倉町2351-7 |
料金 | 【入園料】大人880円/3歳~中学生440円/2歳以下無料 |
飛騨高山まつりの森 りすと遊べる森(岐阜県/高山市)
ひだたかやままつりのもり りすとあそべるもり
高山祭のミュージアムなどがある「飛騨高山まつりの森」に「りすと遊べる森」があります。「世界の昆虫館」がある建物の屋上にあり、シマリスとふれあったりエサをあげたりできます。
- 【エサ料金】100円
- 【営業期間】4月下旬~10月下旬くらい
シマリスは冬眠するので、出会えるのは春から秋にかけて
問合先 | 0577-37-1005 |
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住所 | 岐阜県高山市千島町1111 |
料金 | 【世界の昆虫館入館料】大人700円/3歳~中学生450円/2歳以下無料 |
北海道のリス園
北海道にもシマリスにエサがあげられるスポットがあります。開園期間があるのでご注意を。
小樽天狗山シマリス公園(北海道/小樽市)
おたるてんぐやましまりすこうえん
「小樽天狗山ロープウェイ」の山頂には、絶景を見渡せるいくつかの展望台やカフェ、ジップラインやスライダーといったアクティビティと施設が盛りだくさん。そのひとつに「シマリス公園」があります。ココでシマリスにエサをあげられます。
- 【エサ料金】300円
- 【営業期間】5月下旬~10月上旬くらい
シマリスがこんなに可愛くエサを食べる姿が見られますよ
問合先 | 0134-33-7381 |
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住所 | 北海道小樽市最上2-16-15 |
料金 | 【入園料】無料【ロープウェイ往復料金】大人1600円/小学生800円/未就学児無料(ペット同伴の入園不可) |
リスに会える主な動物園
最後に、エサをあげたりはできませんが、ニホンリス、エゾリス、シマリスなどを展示している主な動物園をご紹介します。
※ リンクはるるぶ&more.に遷移します
東武動物公園「ふるさとの動物たち」エリアの「リスが駆ける森」で見られるニホンリス
北海道・東北の動物園
札幌市円山動物園(北海道/札幌市)
ノースサファリサッポロ(北海道/札幌市)
旭川市旭山動物園(北海道/旭川市)
秋田市大森山動物園 あきぎんオモリンの森(秋田県/秋田市)
関東の動物園
日立市かみね動物園(茨城県/日立市)
那須どうぶつ王国(栃木県/那須町)
東武動物公園(埼玉県/宮代町)
江戸川区自然動物園(東京都/江戸川区)
東京都井の頭自然文化園(東京都/武蔵野市)
川崎市夢見ヶ崎動物公園(神奈川県/川崎市)
中部・関西の動物園
東山動植物園(愛知県/名古屋市)
富山市ファミリーパーク(富山県/富山市)
京都市動物園(京都府/京都市)
神戸市立王子動物園(兵庫県/神戸市)
中国・四国・九州の動物園
広島市安佐動物公園(広島県/広島市)
高知県立のいち動物公園(高知県/香南市)
平川動物公園(鹿児島県/鹿児島市)
リスを見られる動物園は多いですが、リスにエサをあげられるのは動物園でなくリス専門施設なんですね。キュートなリスにエサをあげるのはまたとない貴重な体験です。ぜひ訪れてみてください。
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