冬の北国の動物園は、かつては訪れる人も少なかったのですが、今は違います。雪の中でイキイキと動く動物たちを見られる冬こそ、日本最北の動物園「旭川市旭山動物園」の醍醐味を味わえる季節なのです。冬の風物詩「ペンギンの散歩」や雪が似合う多くの動物たち。さらに、今だけ見られる動物の親子たち、夜のイベント「雪あかりの動物園」、冬にピッタリのあったかメニュー&おすすめグッズなど“冬の旭山動物園”の魅力を存分にお見せしましょう。
冬の旭山動物園ならではの注目ポイント
積雪はもちろん、気温もマイナス20度以下になることもある旭川の冬。しかし、寒い地域が出身の動物も多い旭山動物園では、冬こそ、雪が降ってこそイキイキと動く動物も多いのです。まずは、そんな“冬の旭山動物園”の必見ポイントを4つ。なお、飼育スタッフが解説しながらエサを与える「もぐもぐタイム」もチェックポイントです。実施動物や実施時間などは当日、公式サイトにて発信。
ペンギンの散歩
【イベント】ペンギンの散歩
- 期間:冬期の積雪期(2022・2023年は2022年12月16日~2023年3月中旬の予定)
- 時間:1日2回(11時/14時30分)※3月以降は11時のみ
- コース:「ぺんぎん館」から「イベントホール」付近までの園路を往復(約500m)
※ペンギンの状態やコース状況によって、中止・変更(回数やコースなど)になる場合あり
ペンギンの運動不足を解消するために実施しています
【動物の種類】ペンギン
旭山動物園では、キングペンギン、イワトビペンギン、フンボルトペンギン、ジェンツーペンギンの4種ペンギンが一緒に暮らしています。「もぐもぐタイム」を実施することも多数。
「ぺんぎん館」屋外放飼場のキングペンギンの親子
岩場をピョンピョン飛び跳ねる姿が愛嬌たっぷりのイワトビペンギン
流氷ひろばのアザラシ
気温が低くなった厳冬期のみ「あざらし館」の屋外放飼場に流氷ひろばが登場します。流氷の穴からヒョイと顔を出す姿が見られるのは、寒い冬ならでは。
【動物の種類】ゴマフアザラシ
アザラシのヒゲが凍るほど寒くなると、プールに雪を入れた流氷ひろばが出現
雪の上のアザラシたち。「もぐもぐタイム」実施も多い動物です
雪の中のサル団子
サルの仲間は寒さが苦手です。冬は展示されない種類もありますが、ニホンザルは「さる山」にいます。そして、寒い日ほど、固まって寄り添って暖をとるサル団子が見られます。「もぐもぐタイム」を実施することも多い動物です。
【動物の種類】ニホンザル
体を寄せ合って、とっても気持ちよさそうなニホンザルたち
雪が積もる「さる山」。背景には旭川郊外の雪景色が広がります
夜のイベント「雪あかりの動物園」
2月上旬に旭川市で開催される「旭川冬まつり」の時期に、動物園の営業時間を延長。雪あかりに照らされる夜の旭山動物園を体感できます。アイスキャンドルに囲まれた園内で、冬ならではの動物たちの姿を見られます。
【イベント】雪あかりの動物園
- 期間:2023年は2023年2月10日~12日の予定
- 時間:期間中は営業時間を20時30分まで延長(最終入園は20時)
雪の中、あかりに照らされた動物たちの様子はどこか神秘的
アイスキャンドルの点灯は17時頃
今冬だけのお楽しみ! 動物の子どもたち
2022~2023年の冬、旭山動物園もうひとつの注目は動物の子どもたち。この1年くらいで生まれた、ライオン、レッサーパンダなどの愛らしいキュートな姿を見ることができます。アニマルキッズはどんどん成長するので、まさに今だけのお楽しみ。
ライオンの三つ子
2022年9月にオス「オリト」とメス「イオ」の間に三つ子が生まれました。名前は「フウ」「レイ」「イト」。ネコ科で唯一、プライドという群れをつくり、オスも子育てに参加するライオン。そんな自然と同じ環境で5頭を一緒に展示中です。
【動物の種類】ライオン
ライオンの三つ子が屋外放飼場で遊んでいます。2022年11月撮影
雪が積もっている展示場。お父さんの「オリト」が様子をうかがっています
レッサーパンダの双子
2022年7月に「渝渝(ユーユー)」が双子のレッサーパンダ「菫菫(ジンジン)」「茜茜(チェンチェン)」を出産しました。2頭は順調に育っており、親子3頭の様子も見られます。「もくもぐタイム」を実施することも多い動物です。
【動物の種類】レッサーパンダ
雪にまみれて遊び回るレッサーパンダ親子。2022年12月撮影
飼育スタッフに寄りかかる姿も愛らしいですね。2022年10月撮影
子どもたちが小さいのは2023年春くらいまで。2022年10月撮影
ホッキョクグマの親子
2021年12月に生まれたホッキョクグマのメス「ゆめ」は1歳を迎え、かなり成長しました。まだ、お母さんの「ピリカ」と同じ場所にいますが「ゆめ」は遊具などで遊び回り、お母さんはそれを見守る、という様子がよく見られます。「もぐもぐタイム」を実施することも。
【動物の種類】ホッキョクグマ
右がお母さんの「ピリカ」、左が子どもの「ゆめ」。だいぶ、サイズも近くなってきました。2022年10月撮影
2022年2月頃の親子。雪の上を歩く「ゆめ」を心配そうに見守る「ピリカ」です
2022年10月撮影の「ゆめ」。展示場にある遊具でひっきりなしに遊んでいました
「ゆめ」は成長し、水に飛び込み泳ぐこともできるようになりました。2022年6月撮影
雪の中にいるホッキョクグマたち。これは「サツキ」と「ルル」です
まだいる! 雪が似合う旭山動物園の動物10選
暑い夏よりも寒い冬が大好きな動物が多い旭山動物園。ここでは、雪が似合う10種の動物を紹介します。雪の中の画像とともにどうぞ。
キツネやウサギの3種
北海道といえばキタキツネ。雪がよく似合います。さらに、白い雪にまぎれるエゾユキシロウサギにホッキョクギツネ。まず、キツネとウサギの3種です。
【動物の種類】キタキツネ
こちらを見つめる顔が凜々しく美しいですね。「北海道小動物コーナー」にいます
雪が降りしきる中のキタキツネ「える」と「なる」
大雪原の中にいるようなキタキツネがなんだかカッコいい
と思ったら、大あくびしました。これも可愛い♪
【動物の種類】エゾユキウサギ
「北海道小動物コーナー」にいるエゾユキウサギ。その名のとおり、真っ白なウサギです
白い雪にまぎれて一瞬どこにいるのか探してしまいます
【動物の種類】ホッキョクギツネ
「レッサーパンダ舎」近くの「ホッキョクギツネ舎」にいるホッキョクギツネ。まるで笑っているような表情です
エゾ○○○という名の3種
旭山動物園には、エゾ○○○という名前の動物が何種かいます。この動物たちも雪がお似合い。
【動物の種類】エゾタヌキ
仲睦まじいエゾタヌキ2頭。「北海道産動物舎」などで暮らしています
【動物の種類】エゾシカ
立派な角が雪に映えるエゾシカは「エゾシカの森」にいます
【動物の種類】エゾヒグマ
2022年4月にオープンした「えぞひぐま館」にいるエゾヒグマの「とんこ」。冬眠はしないんですね
トラやオオカミたち4種
ほかにも、雪の上にいる姿が映える動物がいます。体の色合いと白い雪とのコントラストがいいのでしょうか。なんだか素敵です。
【動物の種類】アムールトラ
シベリアトラという別名があり、極寒の地域に生息しているアムールトラ。「もうじゅう館」で見られます
【動物の種類】シンリンオオカミ
カナダが生息地のシンリンオオカミも寒いほうが得意。「オオカミの森」にいます
【動物の種類】マヌルネコ
寒さが得意なわけではないが美しい姿が雪にも似合うマヌルネコ。「レッサーパンダ舎」横の「マヌルネコ舎」にいます
【動物の種類】ダチョウ
オスのダチョウ「ライフル」。2022年6月にお父さんになりました。「かば館」に暮らしています
あったかメニュー&おすすめグッズ&冬期データ
旭川動物園の食堂やレストラン、テイクアウト店のメニューはどれも、さすが北海道という味で満足度が高いんです。そして、記念になるオリジナルグッズなどのおみやげも、親子で探してみましょう。
冬におすすめ! あったかメニュー
冬の旭川は寒いので、あったかメニューがうれしいんです。いくつか、おすすめを紹介しましょう。「中央食堂」は動物園の真ん中あたりに位置する店、「旭山動物園東門レストラン カムイチカプ」は東門に、「旭山動物園くらぶ東門Shop」は「ちんぱんじー館」の近くにあります。
【飲食施設】中央食堂
ゴマフアザラシの顔デザインの海苔付き、旭山醤油ラーメン800円
北海道コロッケ牛肉入り180円はアツアツでホックホク
【飲食施設】旭山動物園東門レストラン カムイチカプ
ジンギスカンうどん1200円。ほかに、ジンギスカンラーメン1500円などもあります
【飲食施設】旭山動物園くらぶ東門Shop
あったかメニューではありませんが、人気のテイクアウト商品、どうぶつクッキー1枚200円
冬のおすすめグッズ
親子で購入したいオリジナルグッズやお菓子がいっぱいです。販売店は(1)~(5)で示しました。ただし、商品は売切や内容・価格を変更する場合があります。
【ショップ】正門近くから順に
- (1)Zoo ショップ Co・Co・Lo
- (2)旭山動物園くらぶ正門Shop&パン小屋
- (3)Asahiyama Zoo Shop
- (4)旭山動物園くらぶ東門Shop
- (5)旭山動物園東門売店テイルン・テイル
もっちもちぬいぐるみシロクマ 大1980円・小1380円。販売店は(1)(5)
くっついているのがシロクママグネット 1790円。販売店は(1)(5)
シロクマ、レッサーパンダ、ペンギンの帽子 各1315円。販売店は(1)(2)(5)
旭山のくつした おとな・こども各530円。販売店は(1)(2)(4)(5)
冬のホッキョクグマ親子をデザインした、旭山動物園オリジナルミニタオル 484円。販売店は(3)
旭川市旭山動物園立体すごろく1430円。販売店は(1)(2)(4)
ホッキョクグマの赤ちゃんデザインの、カットメモ帳 440円。販売店は(2)(4)
北海道産のエゾシカ肉を使用した、旭山動物園キーマカレー 600円。販売店は(2)(4)
旭山動物園 き花 各500円(3枚入り)。販売店は(2)(4)(5)
2022~2023年冬期の旭山動物園データ
2022年11月11日~2023年4月9日限定の施設データです。ちなみに、冬期開園が終わると、2023年4月10日~28日が休園で、2023年の夏期開園は2023年4月29日~11月3日です。以降は公式サイトで。
●旭川市旭山動物園(あさひかわしあさひやまどうぶつえん)
住所 | 北海道旭川市東旭川町倉沼 |
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電話番号 | 0166-36-1104 |
料金 | 【入園料】1000円(中学生以下無料) |
営業時間 | 2023年4月9日までは10時30分~15時30分(最終入園は15時) |
定休日 | 冬期営業中では12月30日~1月1日 |
アクセス | 【公共交通】JR旭川駅→旭川電気軌道バス旭山動物園行きで40分→すぐ 【車】道央自動車道旭川北IC→道道37・295号経由→約11km25分 |
駐車場 | 500台(無料) |
URL |
園内には、こんな感じのモニュメントがいっぱい。ゴリラの裏側は自動販売機になっています
冬だから楽しめる醍醐味があるなんて、旭山動物園はすごいですね。もちろん、夏期開園の旭山動物園も魅力いっぱいですが、寒い冬ならではの楽しみを満喫するのもおすすめですよ。
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