「子どもに体操を習わせてみたいけれど、何歳から始めるのがいいの?」「運動が苦手でも大丈夫?」そんなふうに気になっているママも多いのではないでしょうか。
体操は、子どもの基礎体力や運動能力を総合的に育てることができる習い事です。さまざまなスポーツに生かせる力が鍛えられるので、子どもの可能性を大きく広げてくれます。
この記事では、体操の始め方・種類・適した年齢・メリット・費用について解説します。教室選びや準備の参考にしてください。

体操の習い事、どんな選択肢がある?

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子どもの習い事として体操を選ぶ場合、大きく分けて4つの種類があります。
- 総合体操
- 器械体操
- 新体操
- トランポリン・アクロバット
それぞれ特徴があるので、子どもの性格や目的に合ったものを選びましょう。詳しくご紹介します。
総合体操とは?
総合体操は、体操に関する幅広い運動をバランスよく学べる習い事です。
マット運動、跳び箱、鉄棒、ボール運動など、さまざまな種目を組み合わせて行います。特定の競技を目指すのではなく、楽しく体を動かしながら基礎的な運動能力を高めることが目的です。
年齢や発達段階に合わせたプログラムが用意されているため、初めて体操を習う子どもや運動が苦手な子ども、幼児でも無理なく続けられます。
器械体操とは?
器械体操は、鉄棒、平均台、跳馬、あん馬などの器具を使った競技性の高い体操です。オリンピック種目としても知られており、興味を持った子どもも多いのではないでしょうか。
技を習得していく過程で、集中力や忍耐力、目標達成力などが育ちます。ただし、難度が高く危険を伴う技も多いため、安全管理や設備がしっかりした教室を選ぶことが大切です。
新体操とは?
新体操は、音楽に合わせて演技を行う芸術性の高い体操です。リボン、ボール、フープ、クラブ、ロープなどを使いながら、リズム感や柔軟性、表現力を養うことができます。バレエの要素も取り入れられており、正しい姿勢の習得やしなやかな体づくりにも効果的です。
体を動かすだけでなく芸術性や表現力も磨きたい場合におすすめです。
トランポリン・アクロバットとは?
トランポリン・アクロバットも、体操の選択肢の一つです。トランポリンを使った跳躍や回転、宙返りなどの技を練習します。空中での動きを楽しみながら、バランス感覚や空間認識能力が自然と鍛えられるのが特徴です。
トランポリンは遊びでも人気であるように、通常の体操よりもダイナミックな動きが多く、楽しみながら取り組むことができる点が魅力。最近では、トランポリンパークなどの室内遊び場も増えており、興味を持ち始める子どもも多いのではないでしょうか。
体操はどこで習える?

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子どもが体操の習い事を始める際、通う場所の選択肢は主に3つあります。それぞれに特徴や費用、指導内容が異なるため、子どもの目的や家庭の状況に合わせて選ぶことが大切です。
- 体操教室・スポーツクラブ
- 学校のクラブチーム
- 地域のスポーツ活動
それぞれの特徴やメリット・デメリットをご紹介します。
体操教室・スポーツクラブ
最も一般的な選択肢である体操教室・スポーツクラブでは、専門的な指導を受けられる点が魅力です。
資格を持った指導者による、年齢やレベルに応じた丁寧な指導が期待できます。設備も充実しているため、安全に体操を学べる環境が整っています。
レッスン時間や曜日が決まっているため、習い事として計画的に通うことができます。ただし、月謝や入会金などの費用がかさむ点や、送迎など保護者のサポートが必要な点がデメリットです。
学校のクラブチーム
小学校や中学校で活動している体操チームへの参加も選択肢のひとつです。
同じ学校の友達と一緒に活動できるため、子どもも安心して参加できる点が魅力。学校内で活動することが多く、保護者の送迎の負担が少ない点もメリットです。
費用も体操教室に比べて安く抑えられる場合が多くなっています。ただし、専門的な指導者がいない場合や、設備が十分でない場合もあります。
地域のスポーツ活動
最近では、自治体や地域団体が体操教室を主催していることも。
公共の体育館や施設を使って活動することが多く、比較的低料金で参加できます。地域の子どもたちと交流しながら体操を学べるため、アットホームな雰囲気で気軽に始められる点が魅力です。
ただし、ボランティアの指導者が中心となって運営されている場合もあり、指導レベルにバラつきがあることや、活動日程が不規則になることがデメリットです。
体操の習い事を始めるのはいつ頃がいい?

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体操は、比較的低年齢からでも始めることができる習い事ですが、年齢ごとに身につきやすいスキルや適したレッスン内容が変わります。子どもの成長に合ったタイミングを選びましょう。
3〜4歳
3〜4歳は、運動能力が急速に発達する時期であり、体を動かすことへの興味も高まってきます。体も柔軟で、運動能力の土台作りができるでしょう。
まだ集中力が続きにくいため、マット運動や跳び箱、鉄棒などの基礎的な動きを遊び感覚で学べる、短時間のレッスンが中心です。
5〜6歳
5〜6歳は、体を思い通りに動かせるようになり、基礎をしっかり定着させられる時期です。先生の話を理解して動けるようになり、集中力も3〜4歳の頃より長く続くため、複雑な技の習得に向けた練習も可能です。
集団での活動にも慣れ始め、社会性や協調性を育む良い機会になります。小学校入学前に運動の基礎を身につけておきたい場合は、この時期から始めるのがおすすめです。
体操を通じて運動の基本的な動作を習得し、自信をつけることで、小学校での体育の授業や、さまざまなスポーツへの応用ができるでしょう。
小学生以上
小学校中~高学年はゴールデンエイジと呼ばれる、筋力や体力が著しく発達する時期。学校の体育でマット運動や跳び箱などの体操競技に触れることも多くなり、興味を持ち始める子どもも多いかもしれませんね。他のスポーツと並行して体操を習うことで、バランスよく基礎的な運動能力を高められるので掛け持ちにもおすすめです。
一方で、小学校中~高学年は、中学受験や思春期を迎える時期でもあるので、両立の課題や、メンタル面のサポートが大切な時期でもあります。
体操を習い事にするメリット

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体操は、子どもの心と体の成長に多くの良い影響を与える習い事です。運動能力だけでなく、非認知能力もさまざまな力が身につきます。
主なメリットは下記の3つです。
- 基礎体力と運動能力が向上する
- 柔軟性が高まりケガをしにくい体になる
- 達成感を味わい自己肯定感が高まる
それぞれのメリットについて、詳しく見ていきましょう。
1:基礎体力と運動能力が向上する
マット運動、跳び箱、鉄棒など、さまざまな種目に取り組むことで、全身の筋肉をバランスよく使うことができます。走る、跳ぶ、回る、支えるといった基本的な動作を繰り返し練習するため、自然と運動能力の向上が期待できるでしょう。
体操で身につけた体力や運動能力は、サッカーや野球、水泳など、今後触れるであろうさまざまなスポーツにも応用できる点が魅力です。
2:柔軟性が高まりケガをしにくい体になる
体操では、柔軟性のカギとなる4つの関節、肩・背骨(胸椎)・股関節・足首をバランスよく動かすことができ、可動域が広がることでケガをしにくい体づくりにつながります。
さらに、4つの関節それぞれが柔軟性に富んでいると体をスムーズに動かすことができるため、運動能力の一番の基礎を定着させることができる点も体操の魅力です。
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3:達成感を味わい自己肯定感が高まる
体操は技ができるようになるまでの過程が明確です。できなかった技が練習を重ねてできるようになるなど、スモールステップで達成感を味わうことができます。この小さな成功体験が積み重なることで、自分に対する自信が育ち自己肯定感の向上や、スポーツが好きという感情の芽生えにもつながります。
体操の習い事にかかる費用

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体操の習い事の費用は、通う場所や教室の種類によって大きく異なります。
主な費用の目安を下記の表にまとめました。
| 費用項目 | 体操教室・ スポーツクラブ |
学校の クラブチーム |
地域の スポーツ活動 |
|---|---|---|---|
| 月謝 | 5000〜8000円 | 1000〜3000円 | 1000〜3000円 |
| 入会金 | 3000〜10000円 | 無料〜1000円 | 無料〜1000円 |
| 年会費 | 3000〜8000円 | 無料〜2000円 | 無料〜2000円 |
| ユニフォーム代 | 5000〜15000円 | 不要な場合が多い | 不要な場合が多い |
| 発表会・ 競技会費用 |
5000〜20000円 | 実費程度 | 実費程度 |
教室によって設備の充実度や指導内容が異なるため、月謝には幅があります。体操教室の中でも、都心部やプロの体操選手が指導する教室などは費用が高額になる傾向があるので、いくつかの教室を比較して検討するのがおすすめです。体験レッスンの際に、年間でかかる費用の目安を聞いておくと安心ですよ。
体操の習い事を始める前に準備するもの

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体操を始める際に必要なものは、下記の4つです。
- 動きやすい服装(Tシャツ・ハーフパンツなど)
- 室内用シューズ
- タオル
- ヘアゴム(髪が長い子)
教室によっては指定のユニフォームがある場合や、裸足での活動を推奨している場合もあります。入会時には保険の加入手続きや書類の提出が必要になることもあるため、事前に教室に問い合わせて必要なものを確認するとよいでしょう。
体操と他の習い事の掛け持ちは可能?

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体操と他の習い事の掛け持ちは、もちろん可能です。小学生の習い事は平均2つ以上で、多くの子どもが複数の習い事をしています。
体操は全身運動であり、さまざまなスポーツの基礎となる動きを習得することができるため、他の運動系の習い事との相性も良いでしょう。また、体操のような運動系の習い事をしている子どもには、学習塾や英会話といった勉強系の習い事を組み合わせると、メリハリをつけて効率よく両立できます。
ただし、掛け持ちをする際は親の意志だけで決めることは避け、子どもの体力や意欲を考慮することが大切です。習い事が増えると家族で過ごす時間が減ったり、睡眠時間が不規則になったりする恐れもあります。子どもの負担にならないよう、決して無理はせず楽しいと思える範囲で掛け持ちを検討するとよいでしょう。
体操に興味をもっているのであれば、まずは体験レッスンから参加をしてみるのがおすすめです。
体操の習い事まとめ

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体操は、運動能力はもちろんのこと、非認知能力も育める人気の習い事の一つです。まずは気軽に体験レッスンに参加してみると、子どもが楽しめるかどうかや、無理なく通えるか、費用はどのくらいかなどの気がかりが確認できるのでおすすめです。子どもに合った教室に出合って、親子で一緒に成長を楽しんでくださいね。
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