2020年7月、和歌山市にオープンした「道の駅 四季の郷公園 FOOD HUNTER PARK」は、関西トップクラスの広さを誇る道の駅です。農産直売所で新鮮な野菜や肉を購入できるだけでなく、たき火でバーベキューを楽しんだり大小様々な遊具で遊んだりと、何通りもの遊びができる子ども連れにはもってこいのお出かけスポットです。池や山に囲まれた広い園内で、子どもも大人も一緒になって自然を満喫しましょう。
道の駅 四季の郷公園 FOOD HUNTER PARKって?
自然と農業のテーマパークとして親しまれてきた「和歌山四季の郷公園」がリニューアルされ、「道の駅 四季の郷公園 FOOD HUNTER PARK」に生まれ変わりました。四季の郷公園の施設はそのままに、元々使われていた建物をリノベーションした「火の食堂」、そこに併設されたバーベキュー広場「炎の囲炉裏」、農産物直売所「水の市場」、シンボルツリーや風のモニュメントを中心に広がる「木の庭」、プロの農家から指導を受けられる体験農園「土の農園」と呼ばれる5つのエリアは、「Be Wild. 野生を楽しもう。」をコンセプトに新設され、和歌山の魅力を発信する拠点に生まれ変わりました。
「木の庭」石抱きのアコウの木から「火の食堂」を望む
エントランスでひときわ目を引くシンボルツリー「石抱きのアコウの木」は、根が石を抱いた高木で、そら植物園・西畠清順氏の手により選定・植樹されました。
あなたの周りにもいる?“やつ”
園内あちこちで見かけるちょっと個性的な生き物“やつ”。いつもより野性的になれるFOOD HUNTER PARKには、“やつ”が潜んでいます。“やつ”はその昔いたであろう生き物で、怖い存在ではなく、自然に寄り添う時に見守っていてくれるかもしれない存在。FOOD HUNTER PARKのあちこちで出会えます。実は、ロゴマークにも潜んでいる…!
炎の囲炉裏で手ぶらバーベキュー
熊野牛ステーキ(カタロース)とジビエソーセージのBBQセット(5500円/2人前)
直径3mの大きな石の囲炉裏がある「炎の囲炉裏」はBBQエリア。日帰りで手ぶらバーベキューが楽しめます。利用システムはいたってシンプルで、人数分の肉を「水の市場」で購入するだけ。利用料金に備品一式の料金が含まれています。
コンロは蓋つきの大型グリルだから、分厚いステーキだって美味しく仕上がります。本場アメリカンスタイルで盛り上がること間違いなし。
水の市場で販売されている和歌山「熊野牛」
豚肉は厚くカットされたものから焼きそばに使えそうな薄切りのものまでそろっています
追加の肉や野菜、お菓子、飲み物は持込みOKですが、水の市場で全て調達できるので、小さな子ども連れはとっても楽ちんです。分厚い肉には扱いやすいよう、切れ込みが入れられているという配慮も。牛・豚・ジビエといった肉以外にも、ソーセージや干物・マグロのカマ・うなぎといった魚類までラインナップ。バーベキュー調理なら、普段と違った味わいが楽しめます。
ミートプレートスタンダード(1100円/1人前)※画像は2人前
バーベキューは、空きがあれば当日申込みでも利用できますが、「食べたいな」と思うお肉が品切れだったりすることがあるので、食べたいお肉をいただくためには事前予約をおすすめします。4日前まではキャンセル料もかかりません。
おすすめの焼肉のたれ(518円)
バーベキューを更に美味しくいただくにはたれもこだわりたいもの。好みのたれを持ち込むのもOKですが、せっかくならおすすめの「焼肉のたれ」はいかがでしょう。こちらも水の市場で調達できます。気に入ったら、お土産に購入するのもいいですね。
ジビエサルシッチャポトフセット(4400円/2人前、ダッチオーブン・レードル・木べら込み)
ダッチオーブンを使って、ポトフやキーマカレーも。汗ばむ季節はキーマカレーで、肌寒い時期はポトフで、ダッチオーブンを使うのは自然の中でこその醍醐味です。
ビッグマシュマロは囲炉裏で焼いてみたいな
バーベキューのデザートと言えば、焼きマシュマロ。「ビッグマシュマロ」(200円/6個)に長い竹串(30円/1本・45cm)を刺して、ワイルドに炎の囲炉裏で焼きましょう。スイーツ当番は、子どもにお任せ。クッキーがあれば、焼きマシュマロのクッキーサンドも作れます。自分で作る料理の面白さや大切さを知るいい機会になるかもしれません。火の取り扱いはパパママがきちんと注意をしてあげてくださいね。
TIPIやタープで日帰りバーベキューも盛り上がる
炎の囲炉裏の奥に設営されたタープ(左)、TIPI(右)
TIPIとタープが設営されているのは、炎の囲炉裏のすぐ近く。大型グリルでお肉を焼くのもよし、串に刺したものを囲炉裏で焼くのもよし。
スタッフが、炎の囲炉裏に薪をくべていたら、声を掛けてみてください。薪割のお手伝いができるかもしれませんよ。据え置き型の薪割り機を使うので、小学校低学年でも、簡単で安全に薪を割ることができます。
TIPIでお誕生会を開いた人もいたそうです
大人10人がゆっくりと過ごせるTIPIは1カ所なので、予定が決まったら早めの予約がおすすめ。こんなに広々としているから、のんびりと過ごせます。
タープは複数カ所に張られています
そよぐ風に木々が揺れる音や虫の声に耳を傾けて、ゆったりと過ごせるタープは、自然を感じ非日常を満喫できます。TIPIもタープも全て設営されているから、すぐにバーベキューを楽しめるのがポイント。
ペットリード用フック
FOOD HUNTER PARKでは、ペットの同伴はOKです(指定されたエリア以外での行動は制限あり)。炎の囲炉裏や水の市場の側には、複数個所のリードを繋ぐフックが用意されています。周辺の人に配慮しつつ、ペットも一緒にバーベキューや食事を楽しみましょう。
FOOD HUNTER PARK炎の囲炉裏バーベキュー(BBQ)・施設情報
期間 | 通年 |
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休み | 年末年始 |
時間 | 10~16時 |
料金 | 手ぶらの基本プランスペース利用2種類(TIPI・タープ)から選択(機材一式込、食材別) TIPI(10人用/平日1万円、休日1万5000円)、タープ(5人用/平日4000円、休日6000円) ※機材持込み(TIPI・タープ、食器以外)の場合は、各1000円割引 料理は、セットメニュー7種類(1人前1100円~)から選ぶか、人数分の肉を当日水の市場で購入(小学生は0.5人でカウント、未就学児はノーカウント) |
予約 | 要/4日前までに公式サイトから予約(当日も空きがあれば利用可) |
カマド | なし |
直火 | 不可/囲炉裏のみ可 |
水場 | あり/水道栓3栓 |
手ぶら | 可/基本プランスペース利用2種類(食材別)から選択 |
BBQ用具 | レンタルあり/BBQ機材一式は利用料に含む、ナイフ300円、カッティングボード300円、ローテーブル1000円、ダッチオーブン2000円など |
食材調達 | 食材の販売:あり/ミートプレートスタンダート(1人前)1100円~、国産牛トマホークステーキ、熊野牛ステーキ、豚肉、ジビエ、シーフード、野菜など 酒販売:あり 自販機:あり/飲料(タバコはなし) 売店:あり/水の市場 買い出しメモ:コンビニ/一番近いローソンまで車で3分、スーパー/マツゲンまで車で8分 |
設備など | トイレ:あり/和式・洋式(水洗)、車椅子対応あり 授乳室:あり 温水シャワー:あり/3分200円 管理人の駐在:あり/9~17時 |
お役立ち | ペット:可/エントランス付近、BBQエリアのみ アクティビティ:アスレチック、ローラー滑り台、広場 禁止事項:花火禁止 |
宿泊 | テントサイト:なし その他宿泊施設:なし |
URL |
火の食堂でこだわりのランチやスイーツを
オープンテラスも備えた火の食堂
BBQ以外でもランチをいただける「火の食堂」は、元々使われていた建物をリノベーション。その際に使用された木材のほとんどが廃材です。古民家の梁(はり)や閉校した小学校の椅子など、廃棄されそうなものをよみがえらせました。
店内中央の大木とそれを取り囲む大テーブル
広々とした食堂の中央には、台風で倒れたナナミノキが、今も生きているかのように空に向かっています。それを囲む大テーブルは古民家の梁を使った特製品。
多くの子どもを見守ってきた椅子も
大テーブルの周りを囲む椅子は、廃校となった小学校で使用されていたもの。子どもにはとても座りやすいサイズです。
おくどさん(大きな竃)で炊いたご飯はごちそう
火の食堂での調理は、「炎」なしでは語れません。「炊所(かしぎしょ)」のおくどさんで炊いたごはんを味わってください。地元・和歌山各地で作った調味料を生かしたおかずが、更にごはんの味を引き立てます。
ごはんがツヤツヤ
食堂では、たまごかけごはん(385円)や定食(1100円~)、麺類と和食が中心のメニューです。
「子どもセット」も用意されていますが、小さな子どもなら、地元で採れる新鮮な食材をふんだんに使った「四季の定食(1980円)」を取り分けるのもおすすめです。
石窯でおいしそうなパンが焼きあがりました
カフェメニューがあるベーカリーの奥は「焼所(くべしょ)」。石窯の中で力強い炎がおいしいパンを焼きあげます。
3m四方もある大きな石窯と「炊所」のおくどさんは、イギリス人職人の手により、レンガを一つひとつ組み上げて作られたもの。
とりのコールスローサンドウィッチ(495円)
カフェメニューでランチをいただくのもおすすめです。「とりのコールスローサンドウィッチ」は、ベーカリーで焼いたパンととり肉入りのコールスローがベストマッチ。本日のスープ(440円)と一緒に食べれば、栄養満点のランチに子どもも満足するはずです。
焙煎機でも炎が大活躍
焼所の隣「焙所(あぶりしょ)」でも、炎が大活躍。焙煎機からは、コーヒー豆をいる香りが、カフェのキッチンから客席へふんわりと漂います。
カフェでは新鮮フルーツを使ったスイーツも
フルーツの栽培が盛んな和歌山ならではの新鮮なフルーツを使ったスイーツも人気。作りたてをショーケースに出すとすぐに売り切れてしまうほど。季節限定のものだけでなく、ドーナツやプリン、コーヒーゼリーもあるので、チェックしてみてください。
火の食堂入口前では、和歌山・黒沢牧場の生乳100%のソフトクリーム(350円~)も販売しています。地元でも「おいしい!」と評判のソフトクリームは、遊び疲れた子どもには最高のおやつですね。
本格的な体験農業ができる土の農園
土の農園で育った新鮮なレタス
炎の囲炉裏から少し南へ行くと、「土の農園」。道具類や種など一切不要、手ぶらでプロ農家の指導のもと、年間を通じて25種類ほどの安全安心な野菜を本格的に育てることができます。スタッフが育てた新鮮な野菜は、火の食堂で提供されることも。
■四季の郷公園 体験農業
期間 | 4月~翌1月 |
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料金 | 5万円(1区画20㎡) |
問合先 | NPO法人さんどう |
メール | npo.sando@gmail.com |
お土産選びは種類豊富な水の市場で
水の市場の屋根の上にくるくると向きを変える“やつ”がいます
BBQの食材からお土産まで揃う「水の市場」は、池のほとりに建っています。屋根の上には風の力で店内の空気を逃がして換気する装置「ウィンドカウル」を備えています。形をよく見ると…!
入口屋根の端(“やつ”とは逆)のとがった屋根の先には、水の造形物「ガーゴイル」もあります。
こんなのがお家にもあればいいのにな
ガーゴイルは、屋根を伝ってきた雨水が螺旋状に飛び出す雨樋で、水量や風によって水の形が変わり、雨の日が待ち遠しくなる造形物です。
店内は、入口から奥に向かって天井が高く、見通しの良い心地よい空間。高さ140cmと低めに設定されたオリジナルの陳列棚には、新鮮な野菜からオリジナルグッズや限定のコラボ商品がズラリと並んでいます。
数ある商品の中から、人気のお土産をご紹介しましょう。
FOOD HUNTER PARKオリジナルボーロ(399円~)
「FOOD HUNTER PARKオリジナルボーロ」は、有田ミカンボーロ、あら川の桃ボーロ、寺尾牧場牛乳ボーロの3種類。取材時は、季節限定で和歌山ぶどうボーロも販売されていました。国産小麦を使い人工甘味料不使用のボーロは、子どもから大人まで安心のお菓子です。
FOOD HUNTER PARK有田みかんジュース(1058円)
「FOOD HUNTER PARK有田みかんジュース」は、みかんの皮を一つひとつ手で剥き、果肉だけをすりつぶしながら絞っています。ろ過をしないことにより、とろみのあるマイルドな口当たりを実現させた逸品です。
和歌山フードハンターパークラーメン(257円)
「和歌山フードハンターパックラーメン」は、半生の麺が一人前のパックになった購入しやすいお土産。味は、和歌山の昔ながらの中華そば「まろやか豚骨醤油」、湯浅本醸造樽仕込み醤油を使った「湯浅醤油」、こってり濃厚スープの「こってり豚骨醤油」の3種類です。お家で食べ比べてみるのも楽しいですね。
“やつ”入り手作りキャンディ(もも・みかん・メロン味がセット/321円)
手作りキャンディやシカジャーキー、“やつ”がデザインされた傘やタオルなども揃っています。お気に入りの“やつ”を連れて帰ってくださいね。
遊具は大小さまざま!広い公園を駆け巡ろう
ぶどうの遊具
水の市場から野外スタンドもある「多目的広場」へは、なだらかな坂を上ります。広場の手前でひときわ目を引く「ぶどうの遊具」。黄色いぶどうの実はくっついていて、中は迷路のようになっていますが、落ちる心配もないので小さな子どもも安心して遊べます。
小さな子どもが遊びやすい遊具もたくさんあります
ぶどうの遊具から多目的広場を挟んだ反対側に、小さな子どもが遊びやすいコンパクトサイズの遊具がいくつも設置されています。木陰が多いので、赤ちゃん連れやママにも嬉しいですね。
みのりの大木
小さな遊具から少し先に行くと、「フルーツパラダイス」の入口があります。高さが約17mもある「みのりの大木」は、ネット登りなどが楽しめるフルーツパラダイスのシンボルタワー。小さな子どももゆっくりネットを登れます。
長さ約70mのローラースライダー
一生懸命ネットを登ると、「ローラースライダー」のスタート地点が見えました。距離は長いものの、傾斜はさほど急ではないので小さな子どもも大喜びで滑ります。小高い丘の上にあるため想像以上に高さを感じて、高いところが苦手な付添のパパやママには、スリル満点かも。
フルーツパラダイスは公園の一番高い位置にあり、ここからはとんがり屋根の温室も見えます。
授乳室もあり、赤ちゃん連れも楽しめる
季節の花が美しい。奥には温室も
ネイチャーセンターや温室まで備えた四季の郷公園は、大人がぐるっと一周ウォーキングするだけで約1時間かかるほどの広さ。敷地内は、季節ごとに咲く花が様々な表情を見せてくれます。スロープが完備されているので、ベビーカーでの移動もOKです。
男性も利用できるベビーコーナー
火の食堂には、独立した「ベビーコーナー」が用意されています。オムツ交換用のベッドは3台あり、その奥には鍵がかかる授乳室が1室。ミルクのお湯が必要な場合は、食堂内のスタッフに声をかければ対応してもらえるのも安心です。
アクセスは車が便利。無料駐車場も完備
道の駅 四季の郷公園 FOOD HUNTER PARKへのアクセスは、子どもが小さい場合は車を利用するのがベストです。和歌山南スマートICからなら5分ほど。駐車場も無料です。
【アクセス】
- 車:
阪和自動車道和歌山南スマートICから約3.5km(約5分)
阪和自動車道和歌山ICから約8km(約15分)
駐車場:300台(無料)※南側2カ所、北側1カ所、臨時駐車場あり - 電車:
JR和歌山駅から和歌山電鐵乗車19分、伊太祈曽駅下車徒歩約20分
※伊太祈曽駅からレンタサイクル利用で約5分
伊太祈曽駅レンタサイクル「たま自転車」
電車で行く際、身長が150cm以上の方ばかりなら、最寄り駅でレンタサイクルを利用すると便利です。のどかな里山の風景を眺めながらのミニサイクリングは快適ですよ。
■伊太祈曽駅レンタサイクル「たま自転車」
- 料金:300円/4時間まで、500円/4時間~8時間まで
※和歌山電鐵「1日乗車券」提示で利用料金が200円引き
週末イベントの告知ポスター(火の食堂内にて)
週末ごとに様々なイベントも開催されているので気になったら公式サイトで確認を。あれもこれもと欲張ると、あっという間に1日が過ぎてしまう「道の駅 四季の郷公園 FOOD HUNTER PARK」。何回かに分けて訪れれば、じっくりと自然と向き合う楽しさを満喫できます。
道の駅 四季の郷公園 FOOD HUNTER PARK
住所 | 和歌山県和歌山市明王寺479-1 |
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問合先 | 073-499-4370 |
営業時間 | 9~17時 |
定休日 | 無休(12/30~1/3休み) |
URL |
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