知的好奇心がすくすく育つ学びスポット！
大阪府池田市にあるダイハツ本社ビルに併設されているクルマのミュージアムです。ダイハツが100年以上に渡って人々の暮らしに寄り添い、時代が求めるクルマを世に送り出してきた歴史を紹介するとともに、さまざまな展示物を通してクルマの仕組みや原理について学べるコーナーなどもあり、親子がそれぞれに楽しめます。
子どもの知的好奇心は身近な“学びスポット”で育む！
子どもの脳の発達の原動力となり、将来の可能性を広げてくれるのが知的好奇心。その知的好奇心を育むスポットは関西エリアにたくさんあります。脳医学者の瀧 靖之（たき やすゆき）先生、そして宇宙・動物・昆虫・アートなどの各テーマの“達人”たちと選んだ関西エリアにある “学びスポット”を紹介します。どこも、「知るのが楽しい！面白い！」と思わせてくれる、工夫にあふれた施設ばかり。コロナ禍が続くいまだからこそ輝く身近な“学びスポット”へ出かけてみませんか。
監修：瀧 靖之（たき やすゆき）先生
東北大学加齢医学研究所教授
医師。医学博士。東北大学加齢医学研究所および東北大学東北メディカル・メガバンク機構で脳のMRI画像を用いたデータベースを作成し、脳の発達や加齢のメカニズムを明らかにする研究に従事。読影や解析をした脳MRIはこれまで16万人以上にのぼる。
知的好奇心で培われる、8つの“育つ力“
子どもの知的好奇心を刺激することで培われる力を、瀧 靖之先生が８つ選定。「洞察力」「思考力」「想像力」「発想力」「思いやり」など、施設ごとに“育つ力”を付記しました。
» 脳医学者の瀧 靖之先生に聞く！「知的好奇心」で育つ8つの力
»「国立科学博物館」は知的好奇心をくすぐる展示や学びの仕掛けが満載！
ダイハツ史料展示館 Humobility Worldで育つ子どもの力
知的好奇心が育つと、子どものどんな力が伸びるのかをチェック！ ダイハツ史料展示館 Humobility Worldでは、とくにどんなところが子どもの好奇心をくすぐるのか見てみましょう。
ライターコメント
時代を彩ったクルマを見ながら、そのクルマが走っていた時代背景を知ることができる展示は、親子で楽しみながら日本の近現代史を振り返ることができる良い機会です。
ダイハツ史料展示館 Humobility Worldってこんなところ！
おすすめの遊び方＆過ごし方
「くらしを考える、軽を考える」をスローガンに、各テーマに沿った展示をダイハツ本社ビルに併設されているクルマのミュージアム。大人は懐かしさを感じながら時代を回顧するのもいいでしょう。子どもたちは目の前に展示されている実車を見ることで気分を高揚させたり、車が動く仕組みなどについて勉強するのもいいでしょう。親子で会話しながらゆっくり見学しましょう。
おすすめのアクセス方法は？
車の場合は中国自動車道池田ICからすぐの場所の国道171号線沿いにありとても便利。国道をはさんで向かい側に50台停められる専用駐車場もあるので安心です。公共交通機関の場合は、阪急宝塚線の石橋阪大前駅から徒歩約20分です。
所要：1時間
おすすめの年齢：3歳～
| 住所 | 大阪府池田市ダイハツ町1-1 |
|---|---|
| 電話 | 072-754-3048 |
| 営業時間 | 9時30分～12時、13～17時、最終入館は閉館1時間前 |
| 定休日 | 土曜のみ開館 |
| 料金 | 無料 |
| アクセス | 阪急石橋阪大前駅から徒歩20分 |
| 駐車場 | 50台 |
＜施設データ＞
- 子ども用トイレ：✕
- おむつ替え：〇
- 授乳室：〇
- ベビーカー利用：〇
- ベビーカー貸出：✕
- コインロッカー：〇
- 館内飲食店：✕
- 館内売店：〇
- 持ち込み：✕
入口すぐの展示コーナー「ダイハツの原点」からチェック
2階入口からミュージアムに入るとすぐの場所にあるのが「ダイハツの原点」。昭和初期に作られた産業用エンジンなどが展示されている。写真は現存する最も古い発動機で、昭和8年（1933）に水田に水を汲み上げる目的で滋賀県犬神郡に納入されたものです。
大阪にある「発動機製造株式会社」という社名から「ダイハツ」と略して呼ばれていたため、そのまま製品名にもなった「ダイハツ号」は、昭和6年（1931）に誕生しました。道幅が狭く、町と町とが近距離に密集している日本の実情に合った三輪自動車は、小口の荷物を頻繁に運ぶ企業に大人気でした。
時代と共に進化し続けたダイハツのクルマについて学ぼう！
ダイハツは、その後も常に時代のニーズに応えるクルマを作り続けています。「いつの時代もくらしの真ん中に」のコーナーでは、時代背景に沿った実車の展示と解説が楽しめます。1957年に発売された「ミゼット」は小回りがきき、重い荷物をたくさん運ぶことができたことから、街のヘリコプターとも呼ばれた三輪車で、今でも語り継がれる名車です。
発売当時の様子を表すイメージイラストや、キャッチコピーなどとともに見る懐かしいクルマの数々は、特にその時代を生きた大人の心を揺さぶります。子どもたちも、親や祖父母がかつて乗っていたクルマを実際に見たり、その時代背景を知ることで、世界観がグッと広がります。
実車展示の傍らには、こんなパネルも展示されています。常に時代が求めるクルマを提供し続けたダイハツの歴史は、日本の近現代史そのものといっても過言ではないかもしれません。
2000年代に入るとこんなオープンカーも登場！軽自動車でありながら誰もが気軽に楽しめる本格的オープンスポーツカーとして発売された「コペン」も、瞬く間に大人気となりました。
展示フロアにダイハツのクルマが時代に沿って並ぶ様は壮観です。「なるほど。こんな時代だったからこんな車が登場したのか‥」と一つずつ納得しながら見進めることで、現代へとつながる時間の旅を楽しめます。
多彩な展示でクルマの基本原理をお勉強！
4階のフロアには、クルマの仕組みや原理、環境技術の原理などについて楽しみながら学べる展示が揃っています。クルマの基本原理「走る」「曲がる」「止まる」が学べる体験装置や、さまざまなパネル展示なども見逃せないポイントです。
本物のエンジンを見ながら、「燃える力を動く力に変える」仕組みをお勉強。他にも実際にハンドルを回して「曲がる」仕組みが理解しやすいように工夫された展示などが並んでいます。子どもはもちろん、普段クルマを運転している大人もあらためて「車の基本」を復習することができるでしょう。
ダイハツ史料展示館 Humobility Worldならではの体験にトライ！
●軽自動車をデザインしよう！
4階のフロアには、クルマのデザインや設計をゲーム感覚で楽しめるコーナーや、クルマが動く仕組みなどが学べるコーナーがあります。「軽自動車をデザインしよう！」のコーナーでは、テーマに合わせて色や形を変えながらオリジナルのクルマをデザインすることができ、完成した車をモニター内で走らせることもできます。
●軽自動車を設計しよう！
「軽自動車を設計しよう！」のコーナーでは、車体やハンドル、座席などを選んでクイズ感覚でクルマの設計を楽しむことができます。
各モニターの正面には、車体が中心で切断されたカットモデルが展示されており、車の内部がどのようになっているかが一目でわかるようになっています。
子連れにおすすめ！館内の立ち寄りスポット
ダイハツ史料展示館 Humobility Worldには子連れならぜひ立ち寄りたいスポットがあります。ぜひ行ってみてくださいね。
●シアタールーム
2階の受付横には、ダイハツの工場の様子などが映像で見られるシアタールームが設置されています。
●ミニカー販売コーナー
受付にはダイハツ車のミニカーなどが販売されているコーナーもあるので、見学の後にのぞいてみてください。
人々のくらしに寄り添いながら昭和、平成、令和の時代を駆け抜けてきたダイハツの歴史を知ることで、日本の近現代史を振り返ることができます。また、私たちにとっても身近な存在の軽自動車を題材にしたクルマの仕組みの勉強もとても分かりやすいものになっています。親子ではもちろん、三世代で見学しても、それぞれの立場で楽しむことができ、展示品を囲んで会話も弾むことでしょう。
●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。
『るるぶKids こどもの知的好奇心がすくすく育つ学びスポット 関西』
子どもたちの知的好奇心を刺激してくれる“学びスポット”全83施設をピックアップ。図鑑などでもお馴染みの「恐竜」「動物」「昆虫」「宇宙」「乗り物」、日常の延長として親子のコミュニケーションを楽しめる「アート」「絵本・アニメ」「にほんの歴史」「学べる工場」を加えた9テーマに分けて紹介しています。
監修者である脳医学者の瀧 靖之先生、そして各テーマの“達人”たちと選んだ“学びスポット”は、どこも子ども心をくすぐる工夫にあふれた施設ばかり。また巻頭には、瀧 靖之先生による「知的好奇心の伸ばし方」も収録していますよ。
子どもの成長にとって大事な知的好奇心を育てるスポットの数々。本書を参考に家族でおでかけしてみませんか。
