全長約173kmの荒川は日本で15番目に長い川。このうち、東京都北区の岩淵地点から東京湾までの約22kmは、「荒川放水路」とよばれる洪水を防ぐために造られた人工河川です。荒川放水路の通水100周年を記念して、「あなたも荒川放水路博士!クイズラリー」を2024年10月31日(木)まで実施中!クイズに答えてスタンプを集めると、学びと発見がいっぱいの激レア体験にも応募できます。今回、るるぶKids編集部が実際に体験してきました。
夏休みのお出かけに、LINEで簡単参加!「あなたも荒川放水路博士!クイズラリー」
クイズラリーの参加はLINEで簡単!荒川周辺にある対象スポットに行き、位置情報を取得、LINEのトーク画面上で出題されるクイズに回答しましょう。もれなくもらえる参加賞があり、スタンプを集めると学びと発見がいっぱいの激レア体験にも応募できます。参加方法や対象スポットの詳細は記事の後半で紹介しています。
スタンプを集めて応募!荒川周辺で楽しく学ぶ激レア体験を徹底調査
クイズが出題されるスポットでは1スポットにつき20スタンプが取得でき、5スポットを訪れて計100スタンプを集めると、普段はできない激レア体験に応募できます。荒川放水路の役割や災害対策について、実際に体験しながら楽しく学べます。どんな体験ができるのか取材してきました。
船、鉄道、橋好き集まれ!災害対策支援船あらかわ号乗船体験
【ここが面白い!】
- 普段は乗れない激レア船で荒川下流域を探索
- くぐり抜ける橋は20以上。鉄道橋が多く、子鉄も大喜び
- 荒川下流域の防災施設について、楽しく学べる
もし大規模な地震が起こったら、都内の荒川沿川7区だけで避難者は最大40万人になると想定されています。災害対策支援船あらかわ号は、災害時に水上から被災状況の調査を行い、現地対策本部の役割を担う船です。平時は河川巡視や視察に活用され、荒川下流域の防災施設を紹介する乗船イベントでも活躍。イベント参加者を募集すると、すぐに定員に達するほど人気なのだとか!
今回の乗船体験は、旧岩淵水門(赤水門)近くの岩淵リバーステーション⇒荒川ロックゲート⇒番所橋船着場という約1時間30分のルート。船に乗り込み、さぁ出航です。
船内はゆったりとしたシートに大きな窓、トイレもあって快適。場所によってはクーラーがかなり効いているので、羽織るものを持参すると安心です。モニターには現在地を示したナビが映され、どこを走行中なのか確認しつつ、ガイドさんの説明を聞くことができます。
窓の外に見える橋や水門、堤防、排水機場などを解説しながら船は進みます。トラス橋やアーチ橋、斜張橋など、20もの橋の下を通過し、鉄道橋の上を日暮里・舎人ライナーやつくばエクスプレス、JR総武線といった列車が走る様子が見られるので、鉄道好きの子どもも大喜びするはず。
写真の京成本線荒川橋梁は、地盤沈下の影響で桁下が周辺堤防の高さより約3.7m下がっていて、荒川最大の弱点といわれる場所。洪水時には止水板で応急的な対策を行いますが、高さを確保した新しい橋の架け替え工事が急ピッチで行われています。
京成押上線荒川橋梁を通過してすぐの、淡いグリーンの木根川橋辺りでは、右手に東京スカイツリーがきれいに見えます。荒川と隅田川に挟まれたこの辺り一帯は、江東デルタ地帯と呼ばれる海抜0m地帯。過去の地下水の汲み上げの影響で地盤が下がった地域です。市街地の土地の高さより約10m高い堤防で、洪水から街を守っています。
この体験で一番の見どころは、荒川と旧中川を船で行き来するための閘門である荒川ロックゲート。荒川と旧中川の水位差は最大3mありますが、閘門の前扉(荒川側)と後扉(旧中川側)を開閉し、閘門内で水面の高さを調整することで行き来ができるように!荒川ロックゲートのおかげで、江東デルタ地帯で災害が起こった時でも、水上交通で被災者を救出したり、救援物資や復旧資材を運んだりできるようになりました。
閘門内に船が入り接岸した後は、ライフジャケットを着てデッキから見学できます。ゲートが閉まると、水位の調整がスタート。AP(Arakawa Peil)という荒川の水位基準を測る目盛りがあり、取材当日はAP+0.5mからAP-1.0mに調整。10分もかからずに、みるみる水位が低くなりました。
水位の調整完了後は旧中川側のゲートが開き、ざざーっと水が滴り落ちます。貸出用の雨傘を差して、高さ8mのゲートをくぐる瞬間はアトラクションのように迫力がありますよ。
「災害対策支援船あらかわ号乗船体験」は、毎月先着8組様(1組3名様まで応募可能)まで参加することができます。
関係者以外立入禁止エリアへ!岩淵水門操作体験+災害対策室見学
【ここが面白い!】
- 洪水から東京の下町を守る要、岩淵水門について丸わかり!
- ボタンを押して、重さ約214トンの水門の開閉操作ができる
- 荒川下流域の災害時に災害対策本部として使用される災害対策室を見学
荒川と隅田川の分岐点にそびえたつ岩淵水門(青水門)は、東京東部低地帯の7区(北区、足立区、荒川区、墨田区、台東区、中央区、江東区)を流れる隅田川の氾濫を防ぐ役割を担っています。平常時は写真のようにブルーの3枚の水門は全開していますが、洪水時は水門を閉じ、洪水が隅田川へ流入することを防止。直近では令和元年東日本台風の際に水門が閉鎖されました。荒川と隅田川の水位差は最大で5.55mになり、もし閉鎖していなければ、東京の下町エリアが大洪水に襲われていたかもしれません。
岩淵水門操作体験のイベントでは、岩淵水門についてガイドさんの説明を聞いた後、点検作業員の方々に交じって水門の上の機械室へ行き、自分の手で水門の開閉操作を行います。ヘルメットを装着し、地上約17mの機械室まで79段のらせん階段を上がっていきましょう。
水門はワイヤーロープを電動で巻き上げることで開閉します。水門の重さは1枚約214トンあり、開閉にかかる時間は1枚で約45分。停電などで電源が確保できない場合でも、水門自身の重みによって約15分で閉鎖する自重降下機能が備わっています。
ガイドさんの指示に従って、操作盤のボタンを押してみましょう。ボタンを押す時には「自重降下で降下します」などと周囲に作業内容を点呼。ぽちっと押すと、巻上機がウィーン、ゴーと大きな音を立てて動き出しました。
機械室から降りてきて水門を見ると、右端の門が降ろされ、ご覧の通りに。点検作業は月に一度行われるそうで、階段を上り下りし、4室ある機械室を行き来する作業の大変さや、災害に備えて点検する重要性が実感できました。
続いて、岩淵水門から徒歩5分ほどの荒川下流河川事務所に隣接する災害対策室を見学。10以上あるモニターには、荒川下流域のさまざまな場所に設置されたCCTVカメラからのリアルタイム映像が流れています。台風や地震などが起こった時は、ここに荒川下流河川事務所の職員さんたちが集まり、水位予測や堤防の状況の確認をして、自治体・警察・消防・自衛隊と連絡を取り合うなど、災害対策本部として使用されます。ここでは遠隔操作で岩淵水門の閉鎖もできるのだそう。
体験・見学イベントの所要時間は1時間弱。イベントの前後には荒川下流河川事務所の隣にある入館無料の「荒川知水資料館 amoa」にも立ち寄ってみて。荒川の歴史や治水事業、荒川の生き物について、映像や写真をたくさん使って視覚的に紹介し、イベントと合わせて見学すると、理解がより深まります。模型に水を流して、水門や堤防などの機能を学ぶ荒川流水模型は、子どもにもわかりやすくておすすめですよ。
荒川周辺にあるクイズラリー対象スポットや賞品の詳細をチェック
クイズラリーで楽しく学んで、スタンプをゲットしましょう!親子におすすめの対象スポットはこちらの記事でご紹介しています。
「あなたも荒川放水路博士!クイズラリー」参加概要
<賞品>
【参加賞】
・旧岩淵水門(赤水門)、岩淵水門(青水門)カード(通常Ver.)
【クイズコンプリート賞】
・荒川放水路博士の賞状授与
・旧岩淵水門(赤水門)、岩淵水門(青水門)カード(レアVer.)
【100スタンプで応募可能!激レア体験】
・岩淵水門操作体験+災害対策室見学 毎月先着3組様(1組3名様まで応募可能)
・災害対策支援船あらかわ号乗船体験 毎月先着8組様(1組3名様まで応募可能)
特典の体験会について未成年者は保護者同伴又は保護者同意書の提出をお願いします。
大雨、台風、地震などの対応が生じた場合、体験会を延期することがありますのでご了承ください。
岩淵水門操作体験は管理用階段を登ります。
<参加方法>
- LINEを起動して「あなたも荒川放水路博士!クイズラリー」公式アカウントを追加
- 各スポットへ行き、トーク画面の「GPSを読み込む」ボタンから位置情報を取得
※対象スポットはトーク画面の「対象スポット」から確認できます - 出題された荒川ゆかりのクイズに回答すると、1スポットごとに20スタンプゲット
※クイズがないスポットもあります - スタンプを集めて特典に応募
<対象スポット>
- BOAT RACE戸田(埼玉県/戸田市)
- 板橋区立リサイクルプラザ(東京都/板橋区)
- 板橋区立郷土資料館(東京都/板橋区)
- 荒川知水資料館amoa(東京都/北区)
- カフェ&ネオ大衆new‐mon(東京都/北区)
- 足立区都市農業公園(東京都/足立区)
- 虹の広場(東京都/足立区)
- 八広水辺公園(東京都/墨田区)
- 江東区立旧中川水辺公園(東京都/江東区)
- 堀切菖蒲水門(東京都/葛飾区)
- 堀切菖蒲園(東京都/葛飾区)
- 三領水門メモリアルパーク(埼玉県/川口市)
- 江東区中川船番所資料館(東京都/江東区)
- 旧中川・川の駅(東京都/江東区)
- 荒川ロックゲート(東京都/江戸川区)
- 大島小松川公園(東京都/江東区)
<参加期間>
2024年5月30日(木)~10月31日(木)
<注意事項>
・LINEアプリの位置情報をオンにしてご参加ください。
・GPSの位置情報は、ご使用のデバイス・キャリアによってズレが生じる場合もあります。うまく取得できない場合は何度かお試しください。
・取得できない場合は下記事務局までご連絡ください。
【問合先(株式会社MARUKU)】
メールアドレス:maekawa@maruku.biz
東京都・埼玉県在住者にとって身近な荒川放水路。普段何気なく渡っている川が、100年もの長い間、一度も決壊することなく、水害から私たちの暮らしを守っていると知れば、その偉大さが実感できます。災害対策について知るきっかけになり、夏休みのお出かけにも、自由研究にもぴったりのクイズラリー、ぜひ親子で参加してみてくださいね。
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