JTBトラベルメンバーログインメンテナンスのお知らせ

足が速くなる!小学生のかけっこ上達の3つのコツとは?「瞬足」開発協力の専門家による教室レポ

瞬足チャレンジ_かけっこ教室

るるぶKidsライターのアイコンるるぶKidsライター

かけっこが速くなりたい、運動会の徒競走で一番を取りたい、リレーの選手になりたい! そんな思いを抱く小学生に、足が速くなる3つのコツをお届け!イベント「第9回 瞬足チャレンジ」(2024年5月26日 しながわ中央公園多目的広場にて開催)で行われた専門家によるかけっこ教室を特別レポートします。運動会前に、ぜひ親子でトライしてみて!

取材協力:順天堂大学大学院スポ-ツ健康科学研究科バイオメカニクス研究室、アキレス株式会社

<こちらもおすすめ>
»運動能力は遺伝でなく経験!8歳までのあそびが大事
»新体力テスト 8種目のやり方をイラストで解説!

<教えてくれた先生>

柳谷登志雄先生柳谷登志雄先生
埼玉大学教育学部卒業、東京大学大学院修了。順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科教授。走ること、跳ぶことを中心にスポーツの動きを科学的に研究。長年、アキレス株式会社の「瞬足シリーズ」の開発協力に携わり、「瞬足」陸上教室の先生として、子どもたちに速く走るコツや練習方法を教える活動を行っている。2004年から20年まで日本陸連科学委員。

目次(index)

小学生が速く走る3つのコツとは?

瞬足チャレンジ_かけっこ教室の様子

かけっこは、走り方のコツをつかむと、ぐんと上達します。イベント『瞬足チャレンジ』で開催された「かけっこ教室」(1~3年生向け)をるるぶKids編集部が取材してきました。運動会前の練習などに親子でトライできる「速く走れるようになるための3つのコツ」をご紹介します!

【その1】地面を強く蹴って前に進もう

瞬足チャレンジ_かけっこ教室の様子

まず最初のコツは、地面を強く蹴って前に進むことを覚えること。

  1. 空中に上がったほうの足をまっすぐ降ろす
  2. 足の親指の付け根あたりで地面を蹴る
  3. 肩に力を入れすぎずに、肘を伸ばさずに腕を大きく振る

この3つを意識しながら、まずは競歩のように速く歩き、強く地面を蹴る感覚を覚えていきます。

瞬足チャレンジ_かけっこ教室の様子

子どもたちは、競歩の練習を続けるうちに、歩くスピードがアップ。地面を蹴る力が強くなれば、それだけ体は前に進むスピードが増すことがわかります。進むスピードが速くなると自然と空中に浮くようになって、走りに近づいてきます。競歩の後は、地面を蹴る感覚を意識しながら、実際に走って、トレーニングを進めていきます。

【その2】両足で「数字の4」を作ろう

瞬足チャレンジ_かけっこ教室の様子

2つめのコツは、両足で数字の4を作ること。
地面についている足をまっすぐ伸ばし、地面から離れている足の膝を曲げ前方にしっかりと上げて、横から見ると数字の4の形になるようにします。地面につく足が曲がっていたり、地面から離れている足が後方に流れていると、地面に足の力がちゃんと伝わらなかったり、姿勢のバランスがとれなくなります。。速く走るために重要なポイントです!

瞬足チャレンジ_かけっこ教室の様子

子どもにとっては、最初は難しい動作かもしれません。まず走る前に、数字の4を意識する練習を行います。柳谷先生がリズムよく手をたたき、それに合わせてその場で交互に足を上げて、数字の4の形を作ります。慣れたら、短めの3本のランを行いましたが、なかには4の字の動きに集中しすぎてしまい、腕の振りを忘れてしまう子も。しかし、反復するうちに、体の動きがスムーズになって走りが速くなってきました。何度も繰り返すことで、だんだんと習得できるようになります。

【その3】スタート時の目線と直後の姿勢

瞬足チャレンジ_かけっこ教室の様子

最後は、スタートの練習。「ヨーイ」の合図が聞こえたら、前足に体重をのせて、「ドン!」の合図で、前足で強く地面を蹴って前に進みます。この時、視線は前か足元を見ること。「ヨーイドン!」の合図を出す人は絶対に見ないと柳谷先生からアドバイス。子どもはつい、合図を出す人を見てしまいがちですが、それではスタートがワンテンポ遅れてしまうので、大切なポイントです。

また、スタート直後の姿勢も重要で、走り出してすぐに体は起こさずに、5歩目くらいまでは自分の足が地面をけるのを見て、低い姿勢を保つこと。スピードに乗ってきたら離陸する飛行機のように徐々に体を起こすと良いそうです。

瞬足チャレンジ_かけっこ教室の様子

さらに大切なポイントとして柳谷先生が伝えたのが「スタートの構えのとき、後ろに引く足が正しいかどうか」の確認。もしも走り出す時に前側の足を後ろに下げるようだったら、その足を初めから後ろ側の足にしておきます。これだけで一歩分得をします。どちらが走りやすいのか、前に出やすいのか、事前に確認をしてスタートのポーズを決めておきみましょう。

約1時間のレッスンで速く走れるように!

瞬足チャレンジ_かけっこ教室の様子

地面を強く蹴る意識、数字の4の形、スタートダッシュの3つのコツを教えてもらった子どもたちは、その多くがレッスン前よりも速く走れるようになりました!スポーツ科学に基づいた練習方法なので、短時間でもしっかり効果がみられました。

公園など自主練習でのかけっこ練習法

瞬足チャレンジ_かけっこ教室の様子

かけっこ教室ではミニハードルを並べて、いろいろな練習を行いました。これは間隔を一定にすることでリズムよく走れる、ミニハードルの間隔と高さを意識するので歩幅が自然に広くなるといった効果を狙いとしたもの。柳谷先生によると、公園などで自主練習する場合はミニハードルの代わりに、サランラップやティッシュペーパーの空箱を使ってもOKとのこと。間隔を作るだけなら、割りばしでも良いそうです。ぜひ親子のかけっこ練習で試してみてくださいね。

<こちらもおすすめ!>
» 運動能力がよくなる公園を紹介!東京101・京阪神100の公園

速く走るためのもうひとつのポイント

瞬足チャレンジ_かけっこ教室の様子

走り方のコツをつかむと同時に、もうひとつの重要なポイントがあります。それは、「子どもの足に合った靴選び」。子どもの成長は早いので、どうしても「大きめのサイズの靴」を買ってしまいがちですが、足の形やサイズが合った靴を履くことは、運動のパフォーマンスをあげるうえでも、健やかな足の成長のためにも、とても大切。靴の販売店やイベントなどで、足の測定をできる機会があれば、ぜひ参加してみるのがおすすめです。

『瞬足チャレンジ』の会場内でも、足形測定ブースに多くの親子が足を運んでいました。シューフィッターが足型測定器やメジャーなどを使い、子どもの足をチェック。足の長さだけでなく、実は幅も重要なポイントだそう。また、正しい靴の履き方をすると、しっかりと靴と足がフィット!これでさらに速く走れそうです。

<こちらもおすすめ>
» 『瞬足』はなぜ速く走れる?靴選びのポイントも伝授

イベント『瞬足チャレンジ』とは?

瞬足チャレンジ_かけっこ教室の様子

今回取材をした『瞬足チャレンジ』とは、小学生に大人気のシューズ『瞬足』シリーズを作るアキレス株式会社の協賛イベント。小学生を対象に「走ることへの楽しさ、親子でふれあいの輪を広げる」ことを目的としています。目玉となるのは、小学生の学年別コーナー走選手権(事前エントリー制)。左回りのコーナーで威力を発揮する「瞬足」のオリジナルコーナー走で、本格的にトレーニングをしている子どもからかけっこ自慢の子どもまで参加者はさまざま。公式審判員がスターターを務め、写真判定も備えられた本格的な競技会になっています。

また、陸上選手のデモンストレーションもあり、子どもから大人まで真剣に走る姿がたくさん見られるのも当イベントの大きな魅力。速い選手の走りを間近で見る体験も、かけっこが好き、もっと速く走りたいという気持ちを持った子どもたちのモチベーションアップになります。かけっこを学校の体育や運動会だけのものにせず、こうしたスポーツイベントに親子で参加してみるのもおすすめです。