世界のパンの種類を紹介!ルーツやおいしい食べ方、知っておきたい豆知識も

世界のパンの種類を紹介!ルーツやおいしい食べ方、知っておきたい豆知識も

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食パン、クロワッサン、デニッシュ…いつも何気なく食べているパンはどこからやってきたのか知っていますか?今回は日本や海外で親しまれるパンの種類を世界各国から幅広くご紹介!知ると楽しい、それぞれのパンにまつわるルーツや豆知識もありますよ。

目次(index)

日本には世界中のパンが集まっている

日本では世界中のパンが食べられるといわれるほど、さまざまなパンが作られています。日本発祥のあんパンやメロンパン、フランス発祥のバケットやクロワッサン、アメリカ発祥のベーグルなど、日本にいながら世界各国の味が楽しめます。
パンはその国の風土や文化に合わせて育まれ、それぞれ作り方や素材も異なるもの。意外と知らないパンのルーツを紐解きながら、パン巡りに出かけてみるのも楽しそうですね。

パンの主な材料

小麦粉(イメージ)

パンの主な材料は小麦粉、酵母、塩、水の4つ!パンって実はとってもシンプルなんです。主材料のみで作り小麦本来の味を楽しめるパンを「リーン系」、主材料に油脂、卵、牛乳、砂糖などを加えて甘みやバターの風味をきかせたパンを「リッチ系」とよびます。子どもが好きな甘くてふっくらとしたパンの多くは、リッチ系に当てはまります。素材とその組み合わせ次第で、パンの世界は無限に広がっていきますよ!

世界の主なパンを紹介

それではここから、世界の国々で発展してきたパンをルーツとともにご紹介。いつも食べているパンのこと、知れば知るほどもっとおいしく感じるかも!?

日本のパンの特徴

お米が主食の日本に外国からパンが伝わった後、パンは日本人の食生活や好みに合うよう改良が重ねられていきました。その結果、主に惣菜やお菓子として発展し日本オリジナルパンが誕生。日本のパンは柔らかいことが特徴です。

あんパン

あんパン(イメージ)

パンの中に小豆餡を詰めた日本の菓子パン。丸い形で、あんはこしと粒、トッピングは塩漬けにした桜の花や、ゴマ、けしの種など細かいバリエーションがあります。

<どうやって生まれた?>

明治初期に銀座木村屋總本店(当時は文英堂)の創業者親子が、5年の歳月をかけて酒種を使ったあんパンを考案。桜の塩漬けをのせた桜あんパンは、明治天皇にも献上された逸品です。木村屋總本店が宮内庁御用達となったことを受けて、あんパンも全国へ広がり流行しました。

カレーパン

カレーパン(イメージ)

カレーがパンに包むもしくは乗せられて、焼くか揚げてあるパン。カレーはキーマカレーやビーフカレーなど、店によってこだわりがあります。

<どうやって生まれた?>

諸説ありますが、東京都江東区にある「名花堂」(現カトレア)が昭和初期に洋食パンとして売り始めたことがはじまりといわれています。表面にパン粉をまぶしているのはトンカツからきた発想だとか。洋食が普及しつつある時代のなかで生まれました。

メロンパン

メロンパン(イメージ)

ふわふわのパンにカリッとした甘いビスケット生地が乗せられている丸い形のメロンパン。表面の格子模様がマスクメロンに似ていることから名前が付けられたといわれています。

<どうやって生まれた?>

こちらも諸説ありますが、帝国ホテルのアルメニア人のパン職人がフランス菓子のガレットを元に発明したといわれています。ポルトガルの伝統菓子「パンデローロ」やメキシコの「コンチャ」など、各国にメロンパンに似たパンやお菓子がありそれがルーツだという説も。

<豆知識>

関西では「サンライズ」とよばれている地域もあるそうです!関西に行くことがあればぜひサンライズを探してみてくださいね。

フランスのパンの特徴

フランスは小麦を使って焼くパンが主流で、外はカリッと硬め、中はもっちりとした食感が特徴です。これは気候や風土の関係からふわっとしたパンを焼くことが難しかったからといわれています。

バゲット

バゲット(イメージ)

フランスを代表するパンで、材料は小麦粉、塩、水、イーストのみとシンプル。フランス語で「棒」という意味で70~80㎝ほどあるノッポなパン。

<どうやって生まれた?>

ルイ16世の時代にウィーンから始まったという説があります。諸説ありますが、少なくとも1830年ごろにはすでに、細長いパンがパリに存在していたそうです。今では人々の暮らしに欠かせないパンで、バゲットの真ん中を薄紙に巻いて、むき出しにして持ち帰るのがフランス流!

<おいしい食べ方>

縦に切れ目を入れて、ハムやチーズなど好みの具をのせてオープンサンドに◎子どもにはちょっと硬いかな?という場合は、スープに浸して柔らかくすると食べやすいのでおすすめ。

パン・ド・カンパーニュ

パン・ド・カンパーニュ(イメージ)

「田舎パン」の愛称でフランスの人々に古くから親しまれている伝統的なパン。ライ麦粉や全粒粉が入っていたり自家製の発酵種を用いていたりと作り方はさまざまで、素朴な味わいが特徴です。

<どうやって生まれた?>

昔はフランスの村々には共同で使う窯があって、村人は自分の粉を持ってきてパンを焼いたそうです。そんな歴史背景から素朴な味わいと見た目がパリ市民にとって故郷のパンを思い出させることから、この名前で呼ばれるようになったとか。

<おいしい食べ方>

バターを塗ったうえにハムやチーズ、フルーツなどをトッピングするとおしゃれなおつまみの出来上がり! ハードパンというと子どもには避けがちですが、クラム(中身)はもっちりとしているので子どもでも食べやすいですよ。

パン・ド・ミ

パン・ド・ミ(イメージ)

見た目は食パンですが、バターなどの油脂や砂糖をあまり使わず、小麦粉の香りが楽しめるあっさりとした味わいが特徴です。ふっくらとした「ミ(フランス語で中身のこと)」はソフトな口当たり。

<どうやって生まれた?>

20世紀初期のごろにイギリスからフランスに伝わったといわれています。イギリスパンのホワイトブレッドによく似ていて、角型やラウンド型などいろいろなバリエーションがありますよ。形はさまざまですが、ふんわりしっとりした中身を味わうスタイルはどちらも同じです。

<おいしい食べ方>

シンプルなパンなので、トーストしてバターやジャムなどを塗って食べるのが一番!トーストする際には、高温でできるだけ短時間で。表面はカリッと、中身はしっとりふわふわのトーストができあがりますよ!

クロワッサン

クロワッサン(イメージ)

バターが生地に豊かに香り、サクサクと軽い食感がたまらないクロワッサン。バターをパン生地に何層にも織り込んで、高温で一気に焼き上げて作られます。

<どうやって生まれた?>

元々はオーストリア生まれで、1683年の戦争でオーストリアがトルコに勝利した際、トルコ国旗の三日月のパンを作って食べたのがはじまりだとか。その後、マリー・アントワネットがフランス王ルイ16世の元に嫁いだ際に広めたといわれています。クロワッサンはフランス語で「三日月」を意味します。

<おいしい食べ方>

フランスでは朝食に欠かせないクロワッサン。コーヒーやカフェオレとともに焼き立てをぜひ。フランスではカフェオレに浸して食べる人も多いそう!

ブリオッシュ

ブリオッシュ(イメージ)

たっぷり卵とバターを使ってふんわりと焼き上げた菓子パン。きのこのようなユニークな形の「ブリオッシュ・ア・テート」が代表的で、ほかにも数種類のブリオッシュがあります。

<どうやって生まれた?>

16世紀ごろにバターが有名なノルマンディー地方で生まれ、お祝い事がある日に作られたといわれています。飢えに苦しむ民衆に「パンが食べられないならお菓子を食べればいいのに」といったマリー・アントワネットの有名なセリフの「お菓子」はブリオッシュをさすといわれています。

<おいしい食べ方>

おやつにアイスクリームを挟んで食べるのもおすすめです。カステラに近い味わいの生地とバニラアイスはベストマッチ!

ドイツのパンの特徴

ライ麦を使ってサワー種で発酵させた酸味のあるどっしりとしたパンが特徴。ドイツは寒さが厳しく、小麦が育ちにくかったことからライ麦を使うのが主流になったそう。グルテンを含まないライ麦の割合が多いほど、生地の目が詰まっていて、ずっしりと重い仕上がりになります。

プレッツェル

プレッツェル(イメージ)

人が腕組みをしたような形がかわいらしい、ドイツのパン屋のシンボルマークとなっているパン。塩味のきいたものが主流ですが、もちもちと柔らかいものや甘いものもあります。

<どうやって生まれた?>

ドイツ全土で親しまれているブレッツェルですが、その起源は正確なことはわかっていないそうでいろいろな説があります。ただ古くから存在していたことは明らかで、有名な絵画「最後の晩餐」の中にも描かれています。「キリストが弟子にあたえたパン」には「キリストの肉体」という意味があるそうで、神聖なものとして扱われていたことが伺えますね。

<おいしい食べ方>

ドイツでは水平にカットしてサンドウィッチにして食べるのも一般的。塩味のきいたブレッツェルはビールのおつまみにもぴったりですよ!

シュトーレン

シュトーレン(イメージ)

バターたっぷりの生地にお酒に漬けたドライフルーツやナッツなどが入った、クリスマスの伝統的な菓子パン。表面にはたっぷり粉砂糖がまぶされています。ずっしりと重く、常温で長期保存も可能。

<どうやって生まれた?>

14世紀ごろに旧東ドイツのドレスデンで生まれました。当時のシュトーレンは、水と酵母と小麦粉を練って作る素朴な味わいの焼き菓子だったそう。宗教上の理由でバターやミルクなどの乳製品は決まった期間でしか食べることができなかったためといわれています。15世紀ごろにバターの使用が許可され、現在のようなリッチな味わいのシュトーレンに変化していったといわれています。

<豆知識>

ドイツではクリスマスの4週間前の日曜日から、クリスマスまでの期間「アドヴェント」に、各家庭で少しずつシュトーレンを食べながらクリスマスを心待ちにするそうです。日持ちするパンのため、だんだんと味わいが変化していくのも楽しみのひとつだそう。

イタリアのパンの特徴

イタリアのパンは地域によって特徴があり、料理やワインと同様に種類も豊富。無発酵のものや、薄くてパリッとしたものなどさまざまなタイプがあります。パンはパスタにも添えられて、パスタソースをつけて食べることもあり食卓には欠かせない存在です。

フォカッチャ

フォカッチャ(イメージ)

「火で焼いたもの」という意味をもつフォカッチャ。オリーブオイルを混ぜた生地を平らに伸ばし、さらにオリーブオイルと塩をまぶして焼き上げます。

<どうやって生まれた?>

イタリア北部のジェノヴァが発祥といわれ、なんと古代ローマ時代から作られているそうです。ピザの原型ともいわれ、古くは小麦粉、水、オリーブオイルといったシンプルな材料で石の上で焼いて作られていました。今では地方ごとに呼び名や形が異なり、イタリア全土で親しまれ、砂糖やフルーツを使った甘いフォカッチャも見られます。

<おいしい食べ方>

オリーブオイルが入っているので、バターは塗らずにそのまま食べるのがおすすめ。ハムやチーズを挟んでパニーニ(イタリアのサンドウィッチ)にしても。ビール好きのママパパは本場イタリア流におつまみにするのもいいですね◎

パネットーネ

パネットーネ(イメージ)

やさしい口どけで、生地の中にレーズンやドライフルーツが入ったイタリアの伝統的な菓子パン。クリスマスをお祝いする菓子パンとして親しまれています。

<どうやって生まれた?>

いくつかの説がありますが、15世紀ごろミラノで働くトーニというシェフがクリスマスのデザートのために作ったパンがとてもおいしかったことから、「トーニのパン」と呼ばれるようになり、それがパネトーネという名前の語源になったともいわれています。イタリアでは今でもクリスマスケーキとして愛されているそうです。

イギリスのパンの特徴

イギリスのパンといえば、最初に思い浮かぶのは山型の食パンではないでしょうか。キメがやや粗く、あっさりとした味わいが特徴です。そのほかにアフタヌーンティーの習慣があるイギリスでは、紅茶に合うおやつや軽食に適したパン菓子が豊富です。

イギリスパン

イギリスパン(イメージ)

型に入れて蓋をせず焼くため、上部が膨らんで山型になる食パン。あまり高さのないやや小ぶりに焼き上げられたものが主流です。

<どうやって生まれた?>

コロンブスがアメリカ大陸を発見した時代に、長い航海で持ち運びやすく、大勢で食べられるパンとして作ったのがはじまりといわれています。今ではイギリスでは「ホワイトブレッド」などと呼ばれ親しまれています。

<おいしい食べ方>

本場では7~8㎜にスライスしてカリカリにトーストし、バターやジャムをたっぷり塗って食べるのがイギリス流。耳を落としてからハムやチーズを挟んで、サンドウィッチにするのもおすすめですよ!

<豆知識>

日本式の食パンは、明治時代の初期、まだ一般的にパンが日常食とされていないころにさかのぼります。イギリス人のロバート・クラークさんが横浜に「ヨコハマベーカリー(現ウチキパン)」を創設し、船員や外国人居留地向けに売るようになったのがルーツといわれています。

スコーン

スコーン(イメージ)

スコットランド発祥といわれる伝統的なパン菓子。発酵させずベーキングパウダーで膨らませたもので、外はさっくり、中身はしっとりとしていておやつにぴったり。

<どうやって生まれた?>

スコットランドにあるスクーン宮殿に「The Stone of Scone」(スクーンの石)と呼ばれる石があり、その石が名前の由来といわれています。18世紀にはイギリスの上流階級で流行っていたアフタヌーンティーで一緒に食べるパンとして提供されていました。イギリスではナイフは使わず、手で横半分に切って食べるのがマナーだそうですよ。

<おいしい食べ方>

トースターで少し焼くとカリッとしてよりおいしくなります。イギリスのスコーンは甘さ控えめなのでジャムやクリームをつけてぜひ。ママパパは紅茶と合わせてほっとひと息つくのもおすすめです。

デンマークのパンの特徴

ヨーロッパの北部に位置するデンマークは酪農が盛んのため、パンや菓子にバターやチーズなどの乳製品が多く使われています。バターをたっぷり使ったデンマークの代表とも言えるパンがデニッシュです。サクサクとした軽い食感とバターの豊かな香りが魅力で、子どもの朝食やおやつにもぴったりですね。

デニッシュパン

デニッシュパン(イメージ)

生地にバターを幾重にも折り込んで作られるデニッシュパン。中はふんわり柔らかく、外はサクサクとした食感で、バターの風味豊かな味わいが特徴です。食パンのほか、フルーツやチョコをのせるなど色々なアレンジが楽しめます!

<どうやって生まれた?>

「デンマークの」という意味があるデニッシュはウィーンで生まれ、デンマークで広がりました。そのためデンマークではこのパンを「ウィーンのパン」と呼ぶことが一般的だそう。デンマークで菓子職人やパン職人がストライキを起こし、代わりに雇われたウィーンの職人たちが伝えたパンだからといった説や、デンマークのパン職人たちがウィーンで修行して覚えたからといった説などがあります。

<豆知識>

デンマークでは誕生日を迎えた子どもが自分をかたどったデニッシュ「カイヤマン」を用意する習慣があります。幸せのおすそ分けとしてお友達や家族にふるまうそうですよ。

アメリカのパンの特徴

移民が多いアメリカは各国から持ち込まれた食文化と、独自に発展してきた食文化が織り交ざり、パンのバリエーションも豊かです。広大な国土を持ち、上質な小麦を栽培していることから、ソフトな食感のリッチな菓子パンが多いのも特徴です。日本でもニューヨークで人気のベーカリーがヒットしたりと、流行の発信地ともいえるアメリカのパンブームからは目が離せません!

バンズ

バンズ(イメージ)

ハンバーガーでおなじみのバンズは小型の丸パンや細長いロールパンのこと。主張しない風味で具材を引き立てます。

<どうやって生まれた?>

19世紀後半ごろ、労働者向けに手軽にボリュームのあるパンを食べられるようにとハンバーガーが誕生。具材との相性を考えて砂糖・脱脂分乳などを入れてやや甘めの生地にしたといいます。
ホットドックも同じく19世紀後半ごろ、ドイツ系移民によりソーセージが伝わったことから、ニューヨークに誕生したのが始まりだそうですよ。ソーセージをパンに挟んだ形がダックスフント犬に似ていることから名づけられたとか。

<おいしい食べ方>

子どもの手作り料理初挑戦におすすめなハンバーグ。ぜひバンズにトマトとチーズとレタスと一緒に挟んで、オリジナルバーガーを作ってみて!

ベーグル

ベーグル(イメージ)

焼く前に熱湯に生地をくぐらせて作る、アメリカを代表するリングの形をしたパン。茹でることで独特のもっちりとした食感が生まれます。

<どうやって生まれた?>

1900年前後に東ヨーロッパから移民したユダヤ人によってアメリカに伝えられたといわれています。1960年代半ばまでは手作業で作られていましたが、次第にベーグルを作る機械が導入されたことで大量生産が可能となり、アメリカ全土へ広まっていきました。

<豆知識>

原材料にバターや牛乳、卵を使用しないのが一般的のため、意外にもローカロリー!発酵時間も短いので、パン作り初心者にもチャレンジしやすいです。

ブラジルのパンの特徴

ブラジルにパンが伝わったのは、ポルトガルの植民地だった19世紀ごろ。ただ、ブラジルの国土は小麦の栽培に適しておらず、収穫できる小麦の量は多くなかったため、代わりにキャッサバ粉などを使用したパンが作られていました。今では輸入小麦を使ったパンのレシピも多様化し、食卓には欠かせないものとなっているそうです。

ポン・デ・ケージョ

ポン・デ・ケージョ(イメージ)

ブラジルのパンといったらポン・デ・ケージョ!ポルトガル語で「ケージョ」はチーズのことで、もちもちとした食感が楽しいひと口サイズのパンです。キャッサバの根茎から作られるタピオカ粉を使用して作られています。

<どうやって生まれた?>

ブラジル南東部に位置するミナス・ジェライス州で発祥し、1950年代に入るとブラジル全土で広く普及していったそうです。ブラジルではおつまみとして楽しんだり、朝食にコーヒーと一緒に味わったりされています。

<おいしい食べ方>

ポン・デ・ケージョは冷めると硬くなるので、冷めた場合はアルミホイルを被せてオーブントースターで温め直して食べるのがおすすめ。電子レンジで温めると弾力が失われてしまうので要注意!

知っておきたいパンの知識

パンが膨らむのに必要な酵母って何?

パンがふっくら膨らむのは酵母のおかげです。パン酵母には糖分や水と結びつき、生地を発酵させる働きがあります。パンの発酵に適した酵母菌だけを集めて純粋培養したものを「イースト」とよびます。「イースト」は発酵力が安定していて、パン作りにぴったり。一方で果物や穀物など自然界に付着した酵母を培養した「天然酵母」は、発酵力は弱いですが時間をかけてゆっくり発酵することで奥深い味わいが楽しめます。

グルテンって何?体に悪いの?

グルテンとは、小麦粉に含まれるグルテニンとグリアジンという2種類のたんぱく質が絡み合ってできたもの。小麦粉に水を加えることで伸びの良いグルテンが作られます。食べ物に粘り気や弾力を与えたり、パンをふわふわな食感にさせたり、食べ物のおいしさのもととなる大切な成分です。
そんな小麦製品のおいしさには欠かせないグルテンですが、小麦アレルギーの原因となるほか、消化されにくいという一面も。米粉など、グルテンを含まない材料でつくられたパンもあります。

発酵について学ぼう♪詳しくはこちらの記事でご紹介

» 発酵って何だろう?腐るとは違う?図でわかりやすく解説!
» 発酵食品の代表例をマップで見てみよう!日本全国地方別で紹介