
2024年3月・北陸新幹線の開業によって注目度のあがった福井県福井市では、子育て世帯を対象とした親子ワーケーションプログラムを実施しています。福井市ってどんなところ?子どもも馴染めた?など、気になるところを実際に体験した親子にインタビュー!1週間の滞在で、福井での暮らしをどのように楽しんだのか、リアルな感想をご紹介します!
福井県福井市ってどんなところ?

福井県福井市は、日本海に面した北陸地方の主要都市です。2024年3月・北陸新幹線の開業によって、東京-福井間の移動時間は最短2時間51分に短縮されました。
戦国武将・柴田勝家ゆかりの「福井城址」や、戦国時代の城下町跡が残る「一乗谷朝倉氏遺跡」など、歴史的な名所が点在。さらに福井県は「恐竜王国」としても知られ、福井駅周辺には多くの恐竜モニュメントが設置されているなど、 恐竜好きな子どもがいるファミリーからもおでかけ先として注目を集めています。
実は、全国トップクラスの教育環境を誇り、住みよさランキングでも常に上位にランクインする子育てしやすい街なんです!
福井市の魅力は?

四季折々の景色が楽しめるのも福井市の特徴です。市内では春の足羽川の桜並木、夏の紫陽花や福井フェニックスまつり、秋の宮ノ下コスモス公苑、冬には越前海岸の水仙畑と、季節で移り変わる多彩な表情が楽しめます。

山や海など、自然に恵まれた環境も魅力のひとつ。豊かな自然環境に育まれたさまざまな食文化も息づいています。全国トップクラスの生産量を誇る蕎麦や、ご当地グルメとして人気の高い「ソースカツ丼」、米どころならではの種類豊富な日本酒、そして“冬の味覚の王様”とも呼ばれる「越前がに」など、福井ならではの味を求めて多くの方が訪れます。
福井の魅力が伝わるワーケーションプログラムって?

福井市では2024年度から親子ワーケーションプログラムを実施しています。期間中は、市内の宿泊施設に滞在。子どもは市内の保育施設や小学校にのびのびと通い、親はその間、リモートワークなど普段通りの仕事がおこなえます。事前に、家族構成や希望の過ごし方、移動手段などをオンラインでヒアリング。各家庭に合わせて滞在エリアや子どもの保育施設、小学校を決めてくれるのも特徴のひとつ。滞在中も地域の人々との交流の場を持つことができ、単なる旅行ではなく、地元に溶け込むような体験ができるのが魅力です。
福井での親子ワーケーションを体験した親子にインタビュー!

上原一紀さん・煌成(こうせい)くん(3歳)親子
今回インタビューしたのは、千葉県から参加した上原さん親子。NPO法人のスタッフや大学の非常勤講師など、さまざまな活動をしている上原さんは、普段からリモートワークを活用しています。親子ワーケーション参加への不安や期待、福井での滞在の様子など、1週間のリアルな感想を伺いました。
―― 今回、親子ワーケーションに参加したきっかけを教えてください。
上原さん:以前からワーケーションには興味を持っていました。しかし、子どもがまだ小さいので置いて行くわけにはいかないし、連れていくにしても滞在先で預け先を見つけるのが難しいので、なかなか踏み出せなかったんです。そんなとき、所属しているコミュニティで福井市の親子ワーケーションのことを知り、これなら挑戦できるかもしれないと思ったんです。
―― ワーケーションの参加にあたり、気になることは何でしたか?
上原さん:妻は仕事の関係で自宅から離れられないので、ワーケーションに参加するのは私と息子の二人になってしまいます。これまで私と子どもだけで何日間も過ごすことがなかったので、その点は夫婦ともに不安でしたね。ただ、事前相談会で担当の方から詳しい現地情報を聞けたことで、滞在のイメージが湧き、不安が軽減されました。また、一番気になるのは子どものことでしたが、福井に行く前から現地で受け入れてくださる幼稚園ときめ細かくやりとりをしてくださったので、安心して準備ができました。
―― 福井に到着した時の印象を教えてください。
上原さん:福井を訪れたのは初めてだったのですが、思った以上に街でした(笑)。それと、駅前の恐竜の多さに驚きました。動くT-REXを見て、息子は最初こそ圧倒されていましたが、すぐに興味津々で眺めていました。

駅前の恐竜に興味津々の煌成くん
―― 滞在先のゲストハウスはどうでしたか?
上原さん:福井駅から徒歩5分の「SAMMIE’S」に1週間ほど滞在しました。まるで親戚の家に来たような安心感があって、すごく居心地がよかったですね。オーナーの森岡さんとは、福井に行く前からやりとりしていて、子ども連れでも行ける現地のおすすめの飲食店を教えてもらっていたので、食事場所に困ることもありませんでした。
―― 滞在中、お子さんはどう過ごしていましたか?
上原さん:森岡さんのお子さんとうちの子どもがすぐに仲良くなり、気づけば自然に遊んでいました。普段、初めての場所では少し人見知りするタイプなのですが、すぐに打ち解けて遊んでいる姿を見て驚きました。こういう温かい交流ができるのも、このゲストハウスの魅力だと思います。

チェックインの様子。右がオーナーの森岡さん
―― 幼稚園での様子はどうでしたか?
上原さん:今回、息子は福井市内にある「福井佼成幼稚園」に4日間お世話になりました。初日の登園では大泣きしてしまったので、息子に対して申し訳なく思ってしまいましたね…。「子どもにとっても良い思い出になればと思っていたのに、逆にトラウマになったらどうしよう」と私自身、少し気持ちが揺らいでしまいました。ところが園から戻ってくると朝の様子とは打って変わって元気になっていて。安心したのと同時に少し拍子抜けしました(笑)。

幼稚園の送迎バス。2日目からは笑顔で登園していました
―― 4日間通ってお子さんに変化はありましたか?
上原さん:子どもの適応能力はすごいなと思いました。息子は結構人見知りする方だと思っていたのですが、担任の先生に「お父さんと別れてからは、すぐに慣れましたよ」と言われてびっくりしました。幼稚園での様子を撮った写真を見ても、本当に楽しそうな笑顔で。知らなかった一面を発見できた気がします。

あっという間に慣れて楽しそうに遊ぶ煌成くん
―― 上原さん自身は滞在中、どのような環境で仕事をしていましたか?
上原さん:普段からどこでも仕事ができるので、滞在先のゲストハウスやコワーキングスペース、図書館など、毎日場所を変えながら仕事の環境を楽しみました。オンラインミーティングも多いのですが、福井は都市部ほど混雑していないので、個室を確保する必要もなく、いつも以上に快適に仕事ができました。必要なものもちゃんと揃っているので集中して仕事ができたと思います。

オンラインで仕事中の様子。必要な備品も揃っています
上原さん:お昼もせっかくなら福井名物をと思い、おろしそばやソースカツ丼などご当地グルメも楽しみました。これぞワーケーションの醍醐味! 今回は越前がにのシーズンとは被っていなかったのですが、もし機会があれば次回はぜひ食べたいですね。

充実したお昼ご飯!仕事のやる気もアップ
―― お気に入りのコワーキングスペースはありましたか?
上原さん:どの場所も良かったのですが、福井県立図書館の居心地の良さは格別でした。福井市郊外の田園風景の中にあり、すぐ近くには足羽川が流れるなど、緑に囲まれた庭園のような図書館です。もちろん本を読むための施設ですが、パソコン作業もできるので、窓越しに美しい景色を眺めながら仕事をする時間はとても心地よかったです。

開放的な空間で読書も仕事もはかどった福井県立図書館
―― 自由時間はどんな過ごし方をしていましたか?
上原さん:子どもが幼稚園から帰ってきた後は、駅前を散歩したり近くのスーパーに行ったりしました。関東とはスーパーの品揃えが違うし、お惣菜も多くて楽しかったですね。地元のスーパーにも恐竜が多くて、驚きました(笑)。

福井駅から徒歩5分の場所にあるハーツ恐竜店。店内も恐竜がたくさん!
上原さん:ワーケーションの後半は少し足を伸ばし、電車に乗って福井県立恐竜博物館に行きました。息子はそれまで恐竜にふれたことがなかったのですが、福井に来てから街なかに恐竜がたくさんいるので、毎日恐竜を発見するうちに少しずつ興味を持っていったようです。実際に博物館で大きな化石を見ると、すごくテンションが上がっていましたね!今回のワーケーションの中でもとても印象的な思い出です。

年間118万人が訪れる福井県立恐竜博物館
―― あらためて、今回の滞在はいかがでしたか?
上原さん:その土地で暮らしている感覚を味わうことができた1週間でした。滞在中、別のエリアでワーケーション中の親子や地域の方と交流する機会を作っていただいたのもよかったです。みなさん子育て中の方ばかりだったので、子どもの話や仕事と暮らしに関する価値観など、いろんな意見交換ができてとても有意義な時間でした。
ワーケーションは普段とは違う場所を訪れるだけでも楽しいですが、そこで知っている人が増えるとさらに思い出深いものになりますよね。今回の滞在を通じてゲストハウスのオーナー森岡さんや幼稚園で新しくできたお友達、交流した地域の方など、たくさんの方と親しくさせていただき、福井がすごく身近に感じられるようになりました。千葉に戻っても福井と繋がっている感覚がありますし、またあらためて家族で訪れたいなと思います。

福井で過ごした1週間。大満足のワーケーション体験でした!
―― ワーケーションを通じて上原さん自身に変化はありましたか?
上原さん:今回、初めての土地で1週間子どもと2人きりで過ごした経験は、とても大きな自信になりました。時間にゆとりを持って過ごすことができたので、子どものやりたいことにも最大限寄り添い、普段よりも丁寧にコミュニケーションができた感覚もあります。今後もこういう機会を増やしながら、親子の絆も深めていきたいですね。
―― 最後に、親子ワーケーションを考えている方にメッセージをお願いします。
上原さん:子どもを連れてワーケーションしたい人ってすごく多いと思うんです。今回僕たちは1週間の滞在でしたが、まずは土日を含めた5日間くらいからチャレンジしてみると、参加するハードルは低いかもしれません。福井は「仕事×子どもの学び×自然×グルメ」がバランスよく楽しめる環境が整っています。いつもと違う環境で仕事や暮らしを見つめたい方、親子の絆を深めたい方は、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
福井市の親子ワーケーションは2025年度も実施予定!

上原さんの親子ワーケーション体験、いかがでしたか?福井市では、2025年度も親子で中長期滞在するワーケーションを積極的に受け入れていく予定です。詳しくは下記までお問合せください。
親子ワーケーションプログラム
住所 | 福井市大手3丁目10番1号 |
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問合先 | 福井市総務部未来づくり推進局 移住定住交流課 TEL:0776-20-5514 FAX:0776-20-5733 |
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