2025年3月15日（土）に行われるJR6社のダイヤ改正。新幹線では「のぞみ」「はやぶさ」「かがやき」の増発や、中央線快速・青梅線グリーン車サービス開始など、鉄道での旅行やおでかけに役立つ話題を6社分わかりやすくまとめました！
この記事は、『JTB時刻表2025年2月号、3月号』を抜粋・一部加筆のうえ掲載しています。
中央線快速・青梅線グリーン車サービス開始【注目ポイント①】
中央線快速東京～大月間と青梅線立川～青梅間で、「普通列車グリーン車サービス」の本格運用が開始します。
乗車の際には乗車券のほかに「普通列車グリーン券」が必要になるのでご注意を。子ども（小学生）も大人と同額で、SuicaやモバイルSuicaにグリーン券情報を記録して利用すると、通常購入分より260円お得になります。
詳しい料金や購入方法についてはJR東日本公式サイトをご確認ください。
※グリーン料金不要で乗車可能だった「お試し期間」は、3月14日最終列車で終了
大阪・関西万博開催期間は「エキスポライナー」設定【注目ポイント③】
2025年4月13日（日）から開催される「大阪・関西万博」に合わせて、3月15日（土）～10月13日（月・祝）には新大阪・大阪「エキスポライナー」が走ります。これにより、東海道・山陽新幹線経由での会場アクセスも容易に。
開催期間中、大阪環状線・JRゆめ咲線・阪和線では多くの利用が見込まれる時間帯に列車の増発があります。また、桜島駅から会場まではシャトルバス利用となるので、ぜひ事前に計画して効率よくお出かけしましょう！
新幹線のダイヤ改正情報
東海道・山陽・九州新幹線
のぞみの3号車が普通車指定席へ
東海道・山陽新幹線の臨時「のぞみ」は、混雑が予想される日・時間帯を中心に、東京～新大阪間で下り2本、東京～博多間で下り3本・上り2本を増発します。また、すべての「のぞみ」3号車は、これまでの自由席から普通車指定席に変更となり、自由席は1～2号車の2両のみに！
トイレの半数が女性専用へ
東海道・山陽新幹線のトイレのうち、11号車の多目的トイレ・共用トイレを除く1カ所は「女性専用」に変更。これによりすべての16両編成車両の車内共用トイレは約半数が女性専用へ。
「さくら」がおでかけに便利な時間へ設定
9時台に新大阪着となる鹿児島中央発の臨時「さくら」が新たに設定。より観光滞在しやすくなりました。
東北新幹線
「はやぶさ」が27往復に
東京～新青森間の「はやぶさ」が上下1本ずつ増発します。東京発着の「はやぶさ」の運転本数は、今までの1日26往復から27往復に増えます。
E3系の「つばさ」運転終了へ
東京発山形新幹線「つばさ」123号の所要時間が短縮されます。山形駅までは、これまでより13分短縮されて2時間41分、新庄駅までは7分短縮されて3時間4分に。
また、「つばさ」9往復にはすべてE8系が導入され、2026年春にはすべての「つばさ」がE8系となり、E3系での運転が終了となる予定です。
北陸新幹線
「かがやき」が増発
混雑が予想される日に、臨時「かがやき」（東京～上野・東京）を増発します。
JR東日本のダイヤ改正情報
特急列車がより使いやすく！
「あずさ」「かいじ」
新宿駅始発の特急「あずさ」「かいじ」の一部列車を、東京駅始発に変更。新宿駅を16時30分以降に発車する中央線特急は、すべて東京駅始発になります。
ときわ
上野駅発着の特急「ときわ53号、54号」を、品川駅まで延長。常磐線特急はすべて品川駅発着となります。
成田エクスプレス
特急「成田エクスプレス45号、50号、52号」の停車駅に千葉駅を追加します。
その他の主な改正内容
- 山手線、南武線、武蔵野線、日光線などで増発
- 南武線（川崎～立川間）、常磐線各駅停車（綾瀬～取手間）、田沢湖線（赤渕～田沢湖間）でワンマン運転を実施
- 東海道線、京葉線で一部の輸送体系を見直し
- 特急「あかぎ」、土休日は運転を取りやめ
JR北海道のダイヤ改正情報
特別快速「大雪」が登場
これまで乗客が多い時期のみに運転されていた旭川～網走間の特急「大雪」は、毎日運転・全車自由席で、特急料金不要の特別快速「大雪」として運転されます。
使用車両はH100形の2両編成。「大雪」に使われる車両は、今年度以降に座席数増加や座り心地の改善など、長距離移動に向けた車内リニューアルを予定しているので注目です。
その他の主な改正内容
- 札幌6時発函館行きの特急「北斗2号」は所要時間を短縮。札幌～函館間は3時間29分へ
- 札幌13時57分発釧路行きの特急「おおぞら7号」は、札幌～帯広間は2時間21分、札幌～釧路間は3時間54分で到着するように
- 5駅を廃止（根室線 東滝川駅、花咲線 東根室駅、宗谷線 雄信内駅・南幌延駅・抜海駅）
JR東海のダイヤ改正情報
豊橋駅での乗り換えが便利に
東海道本線豊橋駅では線路設備の改良工事が完了。多くの時間帯で名古屋方面と浜松方面の相互列車を、同じホームで乗り換えができるようになります。
JR西日本のダイヤ改正情報
特急「まほろば」が土休日運転の定期列車に
これまで臨時列車として運転されていた特急「まほろば」は、土曜・休日運転の定期列車となります。
2025年4月には、奈良時代に大陸から伝わった染料に由来する蘇芳色（すおういろ）の車体カラーの第１編成「安寧」が、秋ごろには仏像の経年変化を思わせる墨色と灰渋色（はいしぶいろ）の車体カラーの第2編成「悠久」が、それぞれ287系のリニューアル車両としてデビューする予定です。
その他の主な改正内容
- 有料座席サービス「快速 うれしート」がより多くの京阪神エリアで利用可能に。既存区間の本数も追加
- 3月24日に広島駅ビル「minamoa（ミナモア）」が開業。それに合わせて、土曜・休日の山陽本線（広島エリア）・呉線で、昼時間帯を中心に「シティライナー」・普通列車の増発や運転区間の延長、編成両数の増強を実施
JR四国のダイヤ改正情報
特急「うずしお」は岡山発着から高松発着に
四国方面と岡山方面を結ぶ特急列車は、岡山～伊予西条・松山間の「しおかぜ」と岡山～高知間の「南風」に統一されます。
徳島方面と岡山方面を結ぶ特急「うずしお」の運転区間は、岡山発着から高松発着に変更されます。
その他の主な改正内容
- 予讃線、土讃線でパターンダイヤ（※1）を導入・拡大
- 予土線江川崎～宇和島間でパターンダイヤを導入（早朝、夜間時間帯を除く）
- 徳島駅のタクトダイヤ（※2）時間帯を10～19時台に拡大
- その他の路線でもパターンダイヤ導入区間、導入時間帯を拡大
（※1）毎時の列車の発車時刻をおおむね統一するダイヤにすること
（※2）複数の路線の到着時刻と発車時刻をひとつの時間帯にまとめるダイヤのこと。到着時間に合わせてそれぞれの路線の電車が待機してくれるため、各方面へ乗り換えしやすくなるというメリットがある
JR九州のダイヤ改正情報
特急「あそぼーい！」の運転区間が熊本～宮地間に
熊本・大分エリアでは、日中時間帯に運転を行っている熊本～宮地間の特急「あそ」の運転を取りやめ、熊本～大分間の「九州横断特急」の運転本数を1往復増加します。
熊本～別府間運転の特急「あそぼーい！」の運転区間を熊本～宮地間に変更し、1日2往復運転となります。
その他の主な改正内容
- 日豊本線竜ケ水～鹿児島間に新駅「仙巌園（せんがんえん）」が開業
- 朝の通勤・通学時間帯に、小倉方面から博多方面への区間快速列車を増発
- 長崎本線では、朝の通勤・通学時間帯に佐賀方面への普通列車を増発
- 鹿児島本線では、朝の通勤・通学時間帯に一部列車の両数を増強
- 朝の通勤・通学時間帯の久大本線、日中時間帯の豊肥本線の普通列車を増発
JTB時刻表4月号は100周年記念号！
JTB時刻表は、1925年（大正14年）3月に前身となる「汽車時間表」が発売されてから100周年。2025年4月号が、創刊100周年記念号となります。巻頭特集ではタモリさんをはじめ、鉄道や時刻表を愛する著名人から寄せられたお祝いメッセージを掲載。もちろんダイヤ改正情報も盛りだくさんです。
