知的好奇心がすくすく育つ学びスポット!
世界の気候帯や地域別の環境を再現した8つのゾーンがあり、そこに暮らす動物たちに会いに行くというスタイル。動物園を1周すると、親子で世界旅行を体験した気分を満喫できます。オカピやカンガルー、ホッキョクグマなど、各ゾーンに注目の動物が多いので飽きることもなく、子どもたちのワクワク感は高まり、好奇心を刺激してくれるでしょう。
- 子どもの知的好奇心は身近な“学びスポット”で育む!
- よこはま動物園ズーラシアで育つ子どもの力
- よこはま動物園ズーラシアってこんなところ!
- 動物園らしい動物から珍しいサルの仲間まで! 好奇心の扉を開く「アジアの熱帯林」
- 小さな人気者や大きなホッキョクグマなどの動きを観察したい「亜寒帯の森」
- カンガルーのおもしろさに目を奪われる「オセアニアの草原」
- 「アフリカの熱帯雨林」は研究者の足跡をたどる気分でズーラシアのシンボルに会える
- 大自然のようなゾーン「アフリカのサバンナ」で動物たちの関係を観察
- 遊具がある「わくわく広場」と自然体験林がある「わんぱくの森」で開放的に
- よこはま動物園ズーラシアならではの体験にトライ!
- 子連れにおすすめ! 園内と入口周辺の立ち寄りスポット
- 小さい子ども連れファミリーに嬉しい、施設や設備
- 『るるぶKids こどもの知的好奇心がすくすく育つ学びスポット 東京周辺』
子どもの知的好奇心は身近な“学びスポット”で育む!
子どもの脳の発達の原動力となり、将来の可能性を広げてくれるのが知的好奇心。その知的好奇心を育むスポットは東京周辺にたくさんあります。脳医学者の瀧 靖之(たき やすゆき)先生、そして宇宙・動物・昆虫・アートなどの各テーマの“達人”たちと選んだ東京周辺にある “学びスポット”を紹介します。どこも、「知るのが楽しい!面白い!」と思わせてくれる、工夫にあふれた施設ばかり。コロナ禍が続くいまだからこそ輝く身近な“学びスポット”へ出かけてみませんか。
監修:瀧 靖之(たき やすゆき)先生
東北大学加齢医学研究所教授
医師。医学博士。東北大学加齢医学研究所および東北大学東北メディカル・メガバンク機構で脳のMRI画像を用いたデータベースを作成し、脳の発達や加齢のメカニズムを明らかにする研究に従事。読影や解析をした脳MRIはこれまで16万人以上にのぼる。
知的好奇心で培われる、8つの“育つ力“
子どもの知的好奇心を刺激することで培われる力を、瀧 靖之先生が8つ選定。「洞察力」「思考力」「想像力」「発想力」「思いやり」など、施設ごとに“育つ力”を付記しました。
» 脳医学者の瀧 靖之先生に聞く!「知的好奇心」で育つ8つの力
»「国立科学博物館」は知的好奇心をくすぐる展示や学びの仕掛けが満載!
よこはま動物園ズーラシアで育つ子どもの力
知的好奇心が育つと、子どものどんな力が伸びるのかをチェック! よこはま動物園ズーラシアでは、とくにどんなところが子どもの好奇心をくすぐるのか見てみましょう。
動物の達人 佐々木隆
ささきたかし●遊園地専門家。動物園・水族館も詳しく、分野全般を得意とするライター。「るるぶKids」でも多くの動物記事を執筆している。
■佐々木隆さんコメント
日本でズーラシアにしかいないサルやカンガルー、数頭しかいないオカピなど希少な動物を多く見られます。これまで、あまり見たことのない動物を目にすることは、かなり知的好奇心をかきたてるはずです。“アニマル世界旅行”を楽しむ気分でズーラシアを1周してみてください。
» 動物が大好き!! |希少な動物やふれあいが人気の動物にワクワク
» 動物の達人「動物園・水族館ライター 佐々木隆さん」お仕事インタビュー
よこはま動物園ズーラシアってこんなところ!
正門の入園ゲート。綜合案内所や授乳室などもあります
平成11年(1999)にオープン。8つのゾーンで構成され「アジアの熱帯林」にはじまり「亜寒帯の森」「オセアニアの草原」「アフリカの熱帯雨林」などに約100種760点の動物たちが暮らしています。かなり広い動物園で、特に2つのゾーン「アフリカのサバンナ」「アフリカの熱帯雨林」へは、園内バスを利用して北門へ行き、そこから回り始めると効率的(もちろん園内を歩いて向かうこともできます)。保土ケ谷バイパス下川井ICから車で5分、JR中山駅からバスで15分です。
所要:4時間
おすすめの年齢:3歳~
住所 | 神奈川県横浜市旭区上白根町1175-1 |
---|---|
電話 | 045-959-1000 |
営業時間 | 9時30分~16時30分、最終入園は閉園30分前 |
定休日 | 火曜(祝日の場合は翌平日)、12月29日~1月1日 ※臨時開園あり |
料金 | 入園大人800円、高校生300円、小・中学生200円 |
アクセス | JR・地下鉄中山駅、または相鉄線鶴ヶ峰駅・三ツ境駅からバスで15分、バス停よこはま動物園下車、徒歩すぐ |
駐車場 | 2200台(1回1000円) |
<施設データ>
- 子ども用トイレ:〇
- おむつ替え:〇
- 授乳室:〇
- ベビーカー利用:〇
- ベビーカー貸出:〇
- コインロッカー:〇
- 館内飲食店:〇
- 館内売店:〇
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おすすめのアクセス方法は?
公共交通機関なら、JR橫浜線・橫浜市営地下鉄グリーンラインの中山駅(バス停は南口)、または相鉄線の鶴ヶ峰駅・三ツ境駅(バス停は各北口)から橫浜市営バス・相鉄バス・神奈中バスのよこはま動物園行きで15分、終点下車で徒歩すぐです。
車の場合は、保土ケ谷バイパス下川井ICから中原街道経由で2km5分。下川井ICまでは、東名高速橫浜町田ICから4km5分です。駐車場はわかりやすい場所にあります。
おすすめの遊び方&過ごし方
正門から入って、まずは「アジアの熱帯林」「亜寒帯の森」「オセアニアの草原」「中央アジアの高地」の4ゾーンを順に。アマゾンセンターと橋を経由して噴水口に向かい、園内バスで「ゾウさんのりば」から「北門のりば」へ向かい「アフリカのサバンナ」「アフリカの熱帯雨林」をめぐります。ここまではマストでぜひ。このあとは、家族の元気次第ですが、おすすめは「わくわく広場」経由で「アマゾンの密林」「日本の山里」の2ゾーンを制覇するコースです。子ども連れで全ゾーンを1日で制覇するのはなかなか難しいので、園内マップを見て、家族の優先順位を決めて動きましょう。
園内バスは1回大人200円、小学生100円
よこはま動物園ズーラシア 園内マップ
園内に休憩所は多く、マップ内にも示してあるのでチェックしておきましょう
動物園らしい動物から珍しいサルの仲間まで! 好奇心の扉を開く「アジアの熱帯林」
「アジアの熱帯林」の入口あたり
インドゾウやスマトラトラ、インドライオンという動物園らしい動物から珍しいサルの仲間など。正門を入って最初のゾーン「アジアの熱帯林」はさまざまな動物の宝庫です。バラエティ豊かな動物群は子どもの好奇心の扉を開いてくれるはず。
★インドゾウ
最初に見えてくるのがインドゾウ。1日に100kg以上の木や草を食べるとか
★ボルネオオランウータン
マレー語で“森の人”という意味を持つオランウータン。知能が高く行動を見ていると飽きません
★マレーバク
2022年1月に出産した「ロコ」。赤ちゃん(オス)は2022年3月より公開しています
★スマトラトラ
オスの「ガンター」。スマトラトラは現存するトラの中で最も小型
★アカアシドゥクラングール
木の葉や果物などを主食とする葉喰いザルの仲間。アカアシドゥクラングールは日本で唯一の展示です
小さな人気者や大きなホッキョクグマなどの動きを観察したい「亜寒帯の森」
針葉樹林が続くゾーンはウォーキングにもピッタリ
寒いエリアにすむ動物たちが揃う「亜寒帯の森」ゾーン。レッサーパンダやユーラシアカワウソ、フンボルトペンギンといった人気の小型動物や、夏の北極をイメージした展示場にいるホッキョクグマなど見どころ満載です。生息地に近い環境で暮らす動物たちの生き生きとした動きに注目。
★レッサーパンダ
エサのリンゴをとろうとする仕草がかわいいレッサーパンダ。手を器用に使う様子を観察してみましょう
★ユーラシアカワウソ
カワウソが水の中を泳ぐ様子や陸を歩き回る姿を見られます。ユーラシアカワウソはコツメカワウソに比べて日本の動物園では飼育数少なめです
★ホッキョクグマ
上からホッキョクグマが泳いでいる様子を観察できます。夏の北極をイメージしたエリアです
水に潜った様子をガラス越しに間近で見ることができます。写真はメスの「ツヨシ」。生まれた2003年当時、雌雄判別データが少なくオスと間違ってしまったそうです
★シロフクロウ
見ていると首がクルンと回転したり、笑っているような顔になったり、とっても表情豊かなシロフクロウ。なお、暑さが苦手なので夏季は非展示です
カンガルーのおもしろさに目を奪われる「オセアニアの草原」
大きな岩場や生命力の強いユーカリがシンボルの「オセアニアの草原」
乾季と雨季を繰り返すため独特の景観を持つ、オーストラリア周辺の環境を再現した「オセアニアの草原」ゾーン。草原エリアにアカカンガルーとエミュー。ほかに珍しいセスジキノボリカンガルーもいます。カンガルーやエミューの動きは独特で、かなりおもしろいので注目です。
★アカカンガルー
どこかで見たような…ひと休みする姿もユニークなアカカンガルー
草原を飛び跳ねる様子を見られることも。また、ボクシングしているような姿を見られたらラッキーです
★セスジキノボリカンガルー
日本ではズーラシアでしか見ることができないセスジキノボリカンガルー。ほとんど木の上で生活しています
2006年生まれのメスの「タニ」。木登りは得意ですが下りるのは苦手です
「アフリカの熱帯雨林」は研究者の足跡をたどる気分でズーラシアのシンボルに会える
探検隊のキャンプ跡やチンパンジーの森など、研究者の足跡をたどる気分を味わうことができるゾーン
アフリカ大陸中央部を流れるコンゴ川流域を再現した「アフリカの熱帯雨林」。ズーラシアのシンボル的存在のオカピがいるのがこのゾーンです。その美しい縞模様はシマウマのようですがキリンの仲間です。チンパンジーやアフリカタテガミヤマアラシも展示しています。
★オカピ
2014年生まれのメス「ララ」。この見返りショットでオカピの縞模様の美しさがよくわかります
2001年生まれの「ホダーリ」。歳を重ねて性格もおっとりしてきました
大自然のようなゾーン「アフリカのサバンナ」で動物たちの関係を観察
キリンたちが暮らす大草原は「アフリカのサバンナ」の代表的な景観
サバンナの大草原をはじめ周辺環境も再現したゾーン「アフリカのサバンナ」。ライオンやミーアキャット、キリン、グラントシマウマなどがいて、まるで大自然の中にいるようです。肉食動物と草食動物の混合展示によって動物たちの社会性を観察できます。
★ライオン
オスの「フク」。ほかに2頭のライオンが開放的な空間で生活しています
★ミーアキャット
立ち姿がなんともキュートなミーアキャットをガラス越しに観察できます
10頭近くの群れが2つあります。その群れの中のコミュニケーションのとり方などに注目してみてください
★キリン
大草原の大きな木にエサの草を設置。キリンが食べる姿を見られます
食事中にキリンと目が合うことがあるかも
遊具がある「わくわく広場」と自然体験林がある「わんぱくの森」で開放的に
「アマゾンの密林」ゾーンの「わくわく広場」には、オカピすべり台などの遊具があり、子どもたちのテンションも上がります。また「わんぱくの森」には、四季折々の草花や野鳥が楽しめる自然体験林や、お弁当を広げるのに最適なころころ広場やころこロッジがあります。どちらも開放的な空間です。
●わくわく広場
オカピデザインの遊具。奥にオカピすべり台もあります
アスレチック遊具もあるので子どもたちは大喜び
●わんぱくの森
「わんぱくの森」にある自然体験林。いいウォーキングになります
こちらのゾーンもCheck!
8つのゾーンのうち、残る3ゾーンも見逃せません。どんな動物がいて、どんなゾーンか紹介します。
●中央アジアの高地
中国やモンゴルの動物たちがいるゾーン。日本でここにしかいないテングザルやドールなどに会えます
●日本の山里
日本の動物がいるゾーン。古くから日本人に親しまれてきたホンドタヌキやニホンザル、ツシマヤマネコなどが暮らしています
●アマゾンの密林
アマゾンのジャングルを再現したゾーン。オオアリクイ、ウーリーモンキー、ヤブイヌ、メガネグマなどがいます
よこはま動物園ズーラシアならではの体験にトライ!
飼育員の解説と動物にエサをあげる様子が見られる「飼育員のとっておきタイム」や「バードショー」など。開催の有無や詳細は公式サイトで確認を(2022年4月現在、新型コロナウィルス感染症拡大防止のため休止中)。
●飼育員のとっておきタイム
- 【場所】各動物舎
- 【料金】見学無料(予約不要)
インドゾウなど、いろいろな動物のことを楽しく学べます
●バードショー
- 【場所】「アフリカのサバンナ」バードショー広場
- 【料金】見学無料(予約不要)
鳥たちの華麗なパフォーマンスを見られます
●ラクダライド
- 【場所】「アフリカのサバンナ」ラクダライド場
- 【料金】500円
- 【制限】5歳以上、身長100cm以上、体重80kg未満
ラクダの背中に乗る貴重な体験ができます
●エサやり体験
- 【場所】「わんぱくの森」ぱかぱか広場
- 【料金】100円(エサがなくなり次第終了)
ウマにエサのニンジンをあげられます
子連れにおすすめ! 園内と入口周辺の立ち寄りスポット
レストランのおすすめ店
レストランとしては「オセアニアの草原」に席数200の「オージーヒル グリルレストラン」があります。ほかに「アフリカのサバンナ」に「サバンナテラス」、「アジアの熱帯林」に「フレッシュネスバーガー」、噴水口出てすぐの「アクアテラス」に「サーティーワンアイスクリーム」があります。
●サバンナテラス
- 【場所】「アフリカのサバンナ」ゾーン
- 【営業時間】10~16時(15時30分LO)
世界10大美食に選ばれたアフリカ料理のムアンバライス1230円
●サーティーワンアイスクリーム
- 【場所】「アクアテラス」噴水口近く
- 【営業時間】10時~16時30分
ズーラシアでしか食べられない限定メニュー、ハッピードール480円。写真のチョコ味のオカピのほか、バニラ味のライオンもあります
ショップのおすすめ店
おみやげが買えるショップは2店。メインショップは「アクアテラス」の「アクアテラス ギフトショップ」で、ぬいぐるみやお菓子など、ズーラシアオリジナル商品などがいっぱいです。ほかに「オセアニアの草原」に「オージーヒル ギフトショップ」もあります。商品の価格は変更する場合あり(表示価格は2022年3月現在のものです)。
●アクアテラスギフトショップ
- 【場所】「アクアテラス」噴水口近く
- 【営業時間】9時30分~17時
ぬいぐるみの、おうちでズーラシア1650円。ホッキョクグマやオカピなどが勢揃いです
ドーナツクッションオカピ2200円。オカピの縞模様をデザインしたドーナツ型のクッションです
オカピバスチョロQ 1130円。園内オカピバス「ズッピ号」を再現したチョロQ
バス缶オカピ1200円。「ズッピ号」の缶の中にチョコクランチが入っています。缶はタイヤ付きでおもちゃとしても楽しめます
小さい子ども連れファミリーに嬉しい、施設や設備
小さい子ども向けのサービスやバリアフリー設備は充実しています。授乳室は正門のほかアマゾンセンターやサバンナテラスなどに5カ所、おむつ替えができるベビーシートは全7カ所、トイレは全部で18カ所あり、小さい子が座れるベビーチェアもすべてに付いています。ベビーカーの貸し出しも正門で実施しています(600円)。
正門にある授乳室。しっかり大きなベビーベッドがあります
アマゾンセンターは授乳室やトイレなどなんでも揃う休憩所
貸し出しのベビーカーは写真のようなB型です
広い動物園なので、一度ですべてを網羅するのではなく、1回目はまず見たいところ、2回目は前回行けなかったところ、というように何度も訪れたい場所です。定番の動物から“日本でここだけ”などの珍しい動物にも会えるので、じっくり、ゆっくり、何度もズーラシアを楽しんでください。
●掲載の情報は予告なく変更になる場合があります。おでかけ前に各スポットへご確認ください。
●旅行中は「新しい旅のエチケット」実施のご協力をお願いします。
『るるぶKids こどもの知的好奇心がすくすく育つ学びスポット 東京周辺』
子どもたちの知的好奇心を刺激してくれる“学びスポット”全89施設をピックアップ。図鑑などでもお馴染みの「恐竜」「動物」「昆虫」「宇宙」「乗り物」、そして日常の延長として親子のコミュニケーションを楽しめる「アート」「絵本・アニメ」「にほんの歴史」を加えた8テーマに分けて紹介しています。
監修者である脳医学者の瀧 靖之先生、そして各テーマの“達人”たちと選んだ“学びスポット”は、どこも子ども心をくすぐる工夫にあふれた施設ばかり。また巻頭には、瀧 靖之先生による「知的好奇心の伸ばし方」も収録していますよ。
子どもの成長にとって大事な知的好奇心を育てるスポットの数々。本書を参考に家族でおでかけしてみませんか。