「茶づな」のミュージアムと体験プログラムで京都・宇治について楽しく学ぼう

お茶と宇治のまち交流館「茶づな」(京都府/宇治市)

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お茶と宇治のまち交流館「茶づな」は、お茶と宇治のまち歴史公園に2021年10月にオープンした人気スポットです。「茶づな」には、宇治の特産品であるお茶の文化をひもとくミュージアムや、宇治ゆかりの様々な文化を体験できるプログラムがあります。宇治の歴史やまちを知ることができる観光の拠点として、親子で楽しめる「茶づな」を詳しく紹介しましょう。

目次(index)

お茶と宇治のまち交流館「茶づな」とは

外観/茶づな(京都府/宇治市)

施設名の「茶づな」とは、公募によって選ばれた愛称で、「宇治のお茶が1本のつなのようにたくさんの人と歴史をつなぐ」という思いが込められた造語です。この施設だけで完結するのではなく、観光やまち歩き、人との出会いを楽しむなど、宇治のまちのモノやコトとつながってもらうことを目的としている場所なのです。

アクセスや駐車場は?

京阪宇治線・宇治駅(京都府/宇治市)

電車の場合

京阪宇治線・宇治駅から徒歩4分。ホームから見えているのですぐにわかります。
JR奈良線・宇治駅南出口から徒歩約12分。宇治橋を越えて左折してすぐです。

駐車場/茶づな(京都府/宇治市)

車の場合

大阪方面からは、京滋バイパス宇治西ICから側道を宇治方面へ約10分。住宅街の細い道を抜けるので注意して運転しましょう。
東京、名古屋方面からは、京滋バイパス宇治東IC出口の信号を左折して約3分です。

  • 駐車場料金:30分150円 最大料金800円(8~23時)
    ※入庫は22時まで、23時~翌朝8時までは出庫できません
    ※ショップ、レストラン等の利用3000円以上でサービス券発行

ミュージアムの見どころは?

自動券売機/茶づな(京都府/宇治市)

「茶づな」内は有料エリア、無料エリアに分かれています。まずは有料エリアからご紹介。入口を入るとミュージアムの自動券売機があります。右側は現金対応、左側はクレジットカードと電子マネーに対応しています。中高生は生徒手帳を提示、宇治市内在住の70歳以上とその介助者1名は無料になるので、受付で手続きをしてください。

  • 入場料:一般600円、小人(中高生含む)300円、幼児(0~6歳)無料

宇治茶の間

宇治茶の間/茶づな(京都府/宇治市)

入り口ののれんをくぐると、宇治茶についていろいろな角度から映像や展示で解説しているのが「宇治茶の間」です。宇治茶の歴史、宇治茶がどのように栽培されてお茶が作られているのか、製茶道具について、お茶の淹れ方など、わかりやすい内容なので親子で知識が増えていきます。

歴史の間

巨大な十円玉/茶づな(京都府/宇治市)

次ののれんをくぐると巨大な十円玉が迎えてくれる「歴史の間」です。世界遺産「古都京都の文化財」の1つ平等院鳳凰堂は、宇治の名所。十円玉に描かれているのは子どもも知っていますね。古代、宇治は大和と東国、北陸を結ぶ交通の要所で、古事記や日本書紀にも登場しています。そんな歴史がパネル展示でわかりやすく説明されています。また、4K ハイビジョンの大スクリーンで見る現在の「うじ名所図会」も見逃せません。

無料エリアで観光情報をゲット

ガイダンスゾーン

ガイダンスゾーン/茶づな(京都府/宇治市)

デジタルサイネージ「#宇治まちあるき」には、宇治の名所がイラストマップに表示されています。観光スポットや飲食店など、さまざまな情報がふわふわと動いている様子は見ているだけでも楽しめます。

デジタルサイネージ「#宇治まちあるき」/茶づな(京都府/宇治市)

でも、本当におもしろいのは、タッチパネルにふれて自分でほしい情報をセレクトできること。必要な情報を集めたら、QRコードで読み込んで自分のスマートフォンにダウンロード。直観的に操作できるので子どもたちの方が得意かも。

掲示板「宇治まちさんぽ」

掲示板「宇治まちさんぽ」/茶づな(京都府/宇治市)

茶づなのまわりには、4つの商店街があります。このエリアの店舗情報を記載した「なびかーど」が掲示されているのが「宇治まちさんぽ」。気になる店や行きたい店のカードを自由にとって町に出かけましょう。カード持参で特典がある店もありますよ。

アニメファンに人気のフォトスポット

「響け!ユーフォニアム」のパネル/茶づな(京都府/宇治市)

京都府内の企業、京都アニメーションとのコラボで、「響け!ユーフォニアム」のパネルが登場。家族で一緒に撮影してみましょう。

宇治ゆかりの工芸や文化を体験しよう

1階にある2つの体験室「学」と「遊」では、お茶の楽しみ方をはじめ、地元の特産品を楽しむ体験や、地元のプロに教わる工芸など、連日様々な体験プログラムが開催されています。1コマは約45~50分で、スケジュールや各プログラムの詳細、料金などは公式の体験サイトなどで確認できます。予約はインターネット、または電話で。当日空きがあれば会場で申し込むこともできます。

「学」でお茶やお菓子を知る

体験室「学」/茶づな(京都府/宇治市)

「学」では飲食をともなう体験ができます。お茶の本場で習う日本茶の最高峰「玉露」の淹れ方、自分で茶臼をひいて作った抹茶でお茶を点てる、煎茶の淹れ方体験のほかに、京菓子の職人から教わる上生菓子づくり、飴作り体験もあります。自分たちで作って、飲んだり食べたり、子どもと一緒にチャレンジしましょう。

「遊」で地元ゆかりの工芸を体験

「遊」で地元ゆかりの工芸を体験/茶づな(京都府/宇治市)

「遊」では、ものづくり体験ができます。宇治には日本画に使われる顔料「岩絵具」を製造している企業があります。さまざまな色を組み合わせて塗っていく日本画体験は、塗り絵感覚で楽しめます。

「茶の木人形」/茶づな(京都府/宇治市)

宇治の特産品「茶の木人形」は無病息災を祈るこけしです。日本各地にお茶の産地がある中で、この人形が造られているのは宇治だけ。記念に家族の分を作って自宅に飾るのもいいですね。

茶筒/茶づな(京都府/宇治市)

和紙に印刷された31種類の文様から選んで貼り付ける茶筒。この春から「響け♪ユーフォニアム」バージョンも登場して、アニメファンの話題になっています。

他にも、京焼の窯元の指導で、手びねりや絵付けでうつわを作ったり、くみひも、ハーバリウム、つまみ細工など、宇治在住や宇治出身のクリエイターの指導でハンドメイドを楽しめます。

お土産選びはミュージアムショップで

ミュージアムショップに並ぶのは、地元ゆかりの商品で他にはあまり流通していないものばかり。体験で作ったものは自分用に、お土産用としてプロが作ったものを買い求める人が多いようです。ここで紹介するものは体験教室のメニューにもあるので、作りたいものを見つけることもできます。

つまみ細工各種/茶づな(京都府/宇治市)

麻布(あさぬの)を染めて袋物や座布団などを製造している宇治の染色工房が作る、友禅染めのはぎれを使ったつまみ細工各種(650円)。

プリザーブドフラワー/茶づな(京都府/宇治市)

「木箱の茶和花」は、艶やかなプリザーブドフラワーに、茶葉を組み合わせたキュートなクラフト。廃棄されるはずの茶葉をプリザーブドにしてアレンジしています。(大5500円)

おりん各種/茶づな(京都府/宇治市)

祇園祭で使われる鉦や仏具として使われるおりんも宇治で造られています。手作りなので1個ずつ音色が違い、美しい音の余韻が長く響きます。(14870円~)

クリアファイル各種/茶づな(京都府/宇治市)

茶道具のイラストが愛らしい、クリアファイル(340円)や茶づなキラキラボールペン(650)は、子どもたちのお土産に。

ミュージアムショップ/茶づな(京都府/宇治市)

他に、くみひも、ハンドクリーム、ハーバリウム、オリジナルマスクなども販売しています。

カフェ&レストラン「とにまる」でランチ

体験室「学」/茶づな(京都府/宇治市)

1階にあるカフェ&レストラン「とにまる」はガラス張りの明るい店内で、窓の外には「莵道稚郎皇子御墓(うじのわきいらつこごぼ)」の緑が見える憩いの空間です。

カフェ&レストラン「とにまる」のハンバーグプレート/茶づな(京都府/宇治市)

ランチメニューの人気はハンバーグプレート。唐揚げやフライドポテトがついてボリューム満点。親子でシェアしてもいいですね。他にはピリ辛の太閤堤(たいこうづつみ)カレー(780円)、ビーフシチュー(1680円)、麺類などもあります。カフェ&レストランの運営は、昔ながらの製法で飴を製造している岩井製菓なので、飴のおまけ付きです。

わたあめバーム/茶づな(京都府/宇治市)

大きなわたあめが出てきてびっくりする、わたあめバーム(1000円)。子どもたちは、この段階でわたあめに手が伸びますね。

わたあめバーム/茶づな(京都府/宇治市)

食べ方は自由ですが、わたあめの上から温かい抹茶を少しずつかけると、わたあめが溶けて、抹茶のほろ苦さがまろやかになります。わたあめの下には、バームクーヘン、抹茶ソフトクリーム、粒あん、栗の甘露煮が隠れています。

授乳室やおむつ交換台もチェック

おむつ交換台/茶づな(京都府/宇治市)

授乳室は、1階にあります。給湯シンク、調乳専用浄水給湯器、電子レンジが設置され、授乳時にゆったり座れる大型チェアやおむつ交換台もあります。利用する際はスタッフにお声がけを。おむつ交換台は、1階の多目的トイレ内にもあります。

出入り口の手洗いシンク/茶づな(京都府/宇治市)

また、カフェ&レストラン とにまる側の出入り口の外には、手洗いシンクもあるので、遊んだあとは手を洗ってから館内に入れます。

子どもが遊べる広場ではイベントも

広い園内ではゆっくりと散歩をする人や、ベンチで休憩する人の姿が見られます。時にはここでイベントも開催されます。

北エリアは史跡宇治川太閤堤跡

史跡宇治川太閤堤跡(京都府/宇治市)

約400年前、安土・桃山時代に作られた太閤堤は、豊臣秀吉が築いたことからその名がつけられています。大量の石材を積みあげて築いた護岸「石積み護岸」になっています。

南エリアは茶園や庭園

覆小屋(おいごや)(京都府/宇治市)

江戸末期から明治初期に宇治川の中州にあった茶園の景観を再現した修景茶園にある覆小屋(おいごや)は、昔の茶園の道具小屋を再現。京都建築専門学校の協力を得て、学生らが造ったもので、屋根瓦は宇治の黄檗山萬福寺の瓦を使用、木材は宇治の木を丸太から削り、土壁も地元の土を使っています。この覆小屋でイベント開催の計画もあります。

また、広場などの屋外では、地元のハンドメイドの店やキッチンカーがやってくる「茶づなdeマルシェ」を定期的に開催。修景茶園での茶摘み体験は、5月上旬から約1カ月開催予定。茶摘みの衣装を借りてコスプレ撮影するのも楽しいですね。イベントの詳細は公式サイトでチェックしてください。

地元の人でも知らないような、宇治の情報や魅力がたくさん詰まった「茶づな」。親子で体験教室に参加して、知識を増やしたり、手作りを楽しんだり、外遊びも含めて、ゆっくりと遊べます。

お茶と宇治のまち交流館「茶づな」

住所 京都府宇治市菟道丸山203-1
問合先 0774-24-2700
営業時間 9~17時(ミュージアムの最終入館は16時30分)
定休日 なし
駐車場 あり/73台(別途臨時駐車場47台)
アクセス 京阪宇治線・宇治駅より徒歩4分、JR奈良線・宇治駅南出口より徒歩12分
URL

https://uji-chazuna.kyoto/

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