お化け屋敷、肝試し、ホラーイベント。夏になると、なぜか気になる、そんなコンテンツ。子ども連れにはちょっと…と考える方も多いとは思いますが、ビギナー向けの“ちょっと怖い”くらいのお化け屋敷もいくつかあるんです。そこで、日本のお化け屋敷のスタイルや現状について少し解説したあと、親子でチャレンジしてほしい遊園地に常設しているお化け屋敷をいくつか紹介します。夏休み、初めてのお化け屋敷体験なんていかかでしょうか。
日本のお化け屋敷のキホン
まずは、日本のお化け屋敷について。日本で最初にお化け屋敷が登場したのは江戸時代といわれています。あるお医者さんが自宅の庭につくったのが始まりのようです。縁日などの名物になっていましたが、遊園地に常設されたのは昭和30年代の宝塚ファミリーランドが日本初のようです。
日本のお化け屋敷! 3つのタイプ
日本のお化け屋敷は、大きく分けて3つのタイプに分けられます。
【お化け屋敷 3つのタイプ】
- ウォークスルー型:
自分で歩いて館内を巡る肝試しタイプです。 - ライド乗車型:
乗り物に乗って館内を巡るタイプです。 - 映像・音響型:
ヘッドフォンや専用メガネを装着して、3D映像や音響によって演出するタイプです。
圧倒的に多いのが「ウォークスルー型」で、次に登場したのが「ライド乗車型」。そして、近年の映像・音響技術の発展により「映像・音響型」もよく見られるようになりました。
ライド乗車型の代表格、よこはまコスモワールドの「新・幽霊堂」~恐怖の旅~。こんな乗り物で館内へ
常設は少なく夏限定多数! 近年のお化け屋敷事情
昭和から平成にかけては、お化け屋敷は遊園地の定番アトラクションで、常設しているところが多かったのですが、近年は“夏だけのイベント”として実施するところが多くなりました。“お化け屋敷=夏の風物詩”というイメージが強く、よっぽどの人気施設でないと、1年中営業することが難しくなったようです。
ただ“夏のイベント”として期間限定で登場するお化け屋敷やホラーイベントの人気はすさまじく、どこも行列ができるほどです。しかも、その開催場所は遊園地やテーマパークに限らず、特設会場というスタイルで実施することも多くなっています。
東京ドームシティ アトラクションズの夏限定お化け屋敷「呪いの硝子窓」のイメージ
2023年夏限定のお化け屋敷! これは大人になってから
これは、ちょっと親子では難しいですが、2023年夏に遊園地で開催される、夏限定のお化け屋敷やホラーイベントを、最新情報として少しだけ紹介します。少しお兄ちゃん・お姉ちゃん、大人になったときは、こんなイベントも体験してみてください。
【2023年夏限定のお化け屋敷】
- 東京ドームシティ アトラクションズ:
お化け屋敷「怨霊座敷」特別演出「呪いの硝子窓」
2023年10月31日まで
» 公式サイト - よみうりランド:
お化け屋敷ひゅ~どろ『忌怪島』コラボお化け屋敷「イマジョの館」
2023年9月3日まで
» 公式サイト - みろくの里:
中四国最恐お化け屋敷「#1 ゾンビエスケープ」
2023年7月22日~8月31日
» 公式サイト
広島県福山市の遊園地、みろくの里の夏限定お化け屋敷「#1 ゾンビエスケープ」のイメージ
遊園地のお化け屋敷デビューにおすすめのアトラクションBEST5
では、子どもでも勇気をふりしぼれば入れるかも! という5つの遊園地のお化け屋敷を紹介します。登別伊達時代村にはおすすめが2つもありますよ。
登別伊達時代村「おにゃんこ寺」「妖怪びっくり小屋」
忍者やマスコットの“ニャンまげ”がいる、江戸時代の街並みが広がる歴史テーマパーク「登別伊達時代村」。ここにある、2つのホラーアトラクションは、どちらも親子でチャレンジできそうです。
●おにゃんこ寺
- 【タイプ】ウォークスルー型
- 【料金】無料(入村料別途)
- 【所要時間】約5分
- 【制限】なし
最初に巨大な黄金の招き猫が登場。実は、ここが伝説の化け猫が住むといわれる化け物屋敷とか。歩いて中に入ると、かなり暗いので、暗闇がとにかく怖いというお子様は難しいかも。ちょっと怖めの見世物小屋、といったイメージです。
入口の黄金の招き猫。最初に儀式のようなポーズなどが必要です
●妖怪びっくり小屋
- 【タイプ】ウォークスルー型
- 【料金】無料(入村料別途)
- 【所要時間】約5分
- 【制限】なし
日本でよく知られる代表的な妖怪が次々と現れます。いわゆる、昔ながらのお化け屋敷。人形と細工を組み合わせた細工見世物の要素が大きいので、親子でも大丈夫かも。
建物も、縁日で見るような昔ながらの造りです
ロクロ首のほか、一つ目小僧や河童などの妖怪が登場します
■登別伊達時代村
問合先 | 0143-83-3311 |
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住所 | 北海道登別市中登別町53-1 |
料金 | 【入村料】大人3300円/小学生1700円/4歳以上幼児600円/3歳以下無料/65歳以上2600円 |
東京ジョイポリス「妖屋敷 ~大江戸百鬼夜行奇譚~」
ホラーアトラクションの充実度が高い、東京お台場にある「東京ジョイポリス」。本格的な「きっと来る…貞子 ~呪い占いの館~」「MURDER LODGE」というアトラクションもありますが、親子で体験するならこれ。
●妖屋敷 ~大江戸百鬼夜行奇譚~
- 【タイプ】映像・音響型
- 【料金】700円(パスポートチケット利用可)
- 【所要時間】約10分
- 【制限】身長110cm以上
3Dメガネを装着して、シアター形式の屋敷内で“浮世絵の中の妖(あやかし)”の世界を体感できます。妖たちは、壁・天井・障子・襖の陰などから不意に現れたり、座席をぐるぐる回したりと、いたずらします。でも、どこかユーモラスで楽しめるアトラクションです。
ロクロ首やカラカサ小僧などが次々といたずらを仕掛けてきます(画像はイメージ)
■東京ジョイポリス
問合先 | 03-5500-1801 |
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住所 | 東京都港区台場1-6-1 デックス東京ビーチ3~5階 |
料金 | 【入場料】18歳以上1200円/小学生~高校生900円/未就学児無料 |
よこはまコスモワールド「新・幽霊堂」~恐怖の旅~
横浜みなとみらいにある入園無料の遊園地「よこはまコスモワールド」の名物お化け屋敷です。観覧車やコースターとともに、ライド乗車型のお化け屋敷も体験してみませんか。
●「新・幽霊堂」~恐怖の旅~
- 【タイプ】ライド乗車型
- 【料金】600円(遊園地入園は無料)
- 【所要時間】約5分
- 【制限】なし(未就学児は16歳以上が要付添)
牢屋のようなライドに乗って館内を巡ります。恐怖度を“たま三つ”“たま二つ”“たま一つ”から選べるので、まずは“たま一つ”からチャレンジしてみましょう。人それぞれですが、ライド乗車型は、ウォークスルー型よりやや安心感があって、お化け屋敷ビギナーにはおすすめです。
遊園地の中でも人気が高いお化け屋敷です
“ご希望の怖さ”をしっかりと係員に申告しましょう。しないと一番怖い“たま三つ”になりますよ
■よこはまコスモワールド
問合先 | 045-641-6591 |
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住所 | 神奈川県横浜市中区新港2-8-1 |
料金 | 【入園】無料【チケット】100~900円の単券/3500円分が3200円/5000円分が4500円 |
ひらかたパーク「ドキドキお化け屋敷 どろろん旅行社」
関西エリアを代表する遊園地「ひらかたパーク」には、親子にピッタリの“コワオモシロイ”お化け屋敷があります。
●ドキドキお化け屋敷 どろろん旅行社
- 【タイプ】ライド乗車型
- 【料金】400円(フリーパス利用可)
- 【所要時間】約5分
- 【制限】なし(未就学児は15歳以上が要付添)
箱形のライドに乗って館内へ。河童や女郎蜘蛛が出現するドキドキスポットを“どろろん旅行社”のお化け添乗員が案内します。最後にはルーレットがあって、アタリが出ると、お化けと一緒に記念撮影できる「どろろんおばけ写真」をプレゼント。
ライド乗車型は、隣にお父さん・お母さんがいて安心感があります
お化け屋敷の建物。子どもたちもちょっと入りやすいデザインです
■ひらかたパーク
問合先 | 0570-016-855 |
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住所 | 大阪府枚方市枚方公園町1-1 |
料金 | 【入園料】大人1800円/2歳~小学生1000円/1歳以下無料 |
グリーンランド「ドキドキお化け屋敷どろろん病院」
その数、日本一の約80ものアトラクションがある九州の「グリーンランド」。コースターなども多いですが、ホラーアトラクションもなんと5つもあるんです。「ホラータワー 廃校への招待状」「地獄堂」「3Dサウンドシアター ドラキュラ」に、4Dギミックシアター 「零」と、ほかの4つは本格派ですが「ドキドキお化け屋敷どろろん病院」は、まさに子どものお化け屋敷デビューに最適です。
●ドキドキお化け屋敷どろろん病院
- 【タイプ】ウォークスルー型
- 【料金】400円(フリーパス利用可)
- 【所要時間】約3分
- 【制限】なし(3歳以下は高校生以上が要付添)
ICチップ内蔵の、ろうそく型“どろろんカルテ”を持って、診察室・レントゲン室・手術室などのチェックポイントを巡るスタイル。お化けたちのつくりも、怖いというより“怖カワイイ”ので、子どもも大丈夫。
お化け屋敷の建物。ガイコツやロクロ首ナースもどこかカワイイですね
院長先生は一つ目小僧。最後には、ドキドキの診断結果が発表されます
■グリーンランド
問合先 | 0968-66-1112 |
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住所 | 熊本県荒尾市緑ヶ丘 |
料金 | 【入園料】大人2000円/3歳~中学生1000円/2歳以下無料/65歳以上1000円 |
このほか、2023年7月20日には東京都台東区の浅草花やしきに新エリアがオープン。ウォークスルー型の「お化け屋敷~江戸の肝試し~」が登場しました。コチラも親子でトライできそうです。
» 公式サイト
紹介した5つ、あるいは花やしきの新しいお化け屋敷、どれかチャレンジできそうですか? ウォークスルー型、ライド乗車型、映像・音響型、いずれも含まれています。一番大丈夫そうなものを選んで、この夏、お化け屋敷デビューを果たしてみましょう。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。
●旅行中は「新しい旅のエチケット」実施のご協力をお願いします。