知的好奇心がすくすく育つ学びスポット!
「こども本の森 神戸」は、神戸市にある緑あふれる都市公園・東遊園地に入る、子ども向けの文化施設です。館内には1万8000冊以上の本が壁いっぱいに並び、「おはなしの森」、「いきものの森」など、15のテーマに分かれた”本の森”が広がります。本棚は本の表紙が見えるレイアウトにしていたり、家具は背が低い椅子や机が用意されていたりと、子どもが本に興味を持ち、没頭できるさまざまな工夫が施されています。世界的な建築家である安藤忠雄氏が設計した建物の、ユニークな構造にも注目してください。
子どもの知的好奇心は身近な“学びスポット”で育む!
子どもの脳の発達の原動力となり、将来の可能性を広げてくれるのが知的好奇心。その知的好奇心を育むスポットは関西エリアにたくさんあります。脳医学者の瀧 靖之(たき やすゆき)先生、そして宇宙・動物・昆虫・アートなどの各テーマの“達人”たちと選んだ関西エリアにある “学びスポット”を紹介します。どこも、「知るのが楽しい!面白い!」と思わせてくれる、工夫にあふれた施設ばかり。コロナ禍が続くいまだからこそ輝く身近な“学びスポット”へ出かけてみませんか。
監修:瀧 靖之(たき やすゆき)先生
東北大学加齢医学研究所教授
医師。医学博士。東北大学加齢医学研究所および東北大学東北メディカル・メガバンク機構で脳のMRI画像を用いたデータベースを作成し、脳の発達や加齢のメカニズムを明らかにする研究に従事。読影や解析をした脳MRIはこれまで16万人以上にのぼる。
知的好奇心で培われる、8つの“育つ力“
子どもの知的好奇心を刺激することで培われる力を、瀧 靖之先生が8つ選定。「洞察力」「思考力」「想像力」「発想力」「思いやり」など、施設ごとに“育つ力”を付記しました。
» 脳医学者の瀧 靖之先生に聞く!「知的好奇心」で育つ8つの力
»「国立科学博物館」は知的好奇心をくすぐる展示や学びの仕掛けが満載!
こども本の森 神戸で育つ子どもの力
知的好奇心が育つと、子どものどんな力が伸びるのかをチェック! こども本の森 神戸では、とくにどんなところが子どもの好奇心をくすぐるのか見てみましょう。
■ライターコメント
無数の本が壁一面を覆う光景はまさに圧巻!パパママが読み聞かせをしてあげたり、親子で好きな本をおすすめし合ったり、楽しみ方は無限大です。絵本だけでなく、図鑑などさまざまな本にふれることができるので、知識を身につけるのにももってこいの施設です。
こども本の森 神戸ってこんなところ!
おすすめの遊び方&過ごし方
入館は事前予約制で、各回定員120名・90分の完全入れ替え制です。予約は公式HPからのみ受け付けており、先に抽選予約が行われます。抽選結果が発表されたあと、人数に空きがある場合は、先着順で予約も可能。平日かつ空きがある場合のみ、各回開館15分後から先着順の入館ができますが、なるべく予約をしてから訪れましょう。館内は90分で十分回りきれる広さですが、本を読むとあっという間に時間が過ぎるので、90分の時間枠を意識してパパママが声をかけてあげてください。
おすすめのアクセス方法は?
施設には駐車場がないので、公共交通機関で訪れましょう。
電車では、地下鉄三宮花時計前駅から徒歩6分。ほかにも、JR三ノ宮駅と阪神神戸三宮駅から各徒歩13分でもアクセスできます。周辺にはランチにぴったりなカフェも点在するので、前後に食事をするのもおすすめです。
所要:1時間30分
おすすめの年齢:0歳~
住所 | 兵庫県神戸市中央区加納町6-1-1 |
---|---|
電話 | 078-325-1125 |
営業時間 | 9時30分~17時※入館は事前予約制。詳細は公式サイト参照 |
定休日 | 月曜(祝日の場合は翌平日) |
料金 | 無料 |
アクセス | 地下鉄三宮花時計前駅から徒歩6分またはJR三ノ宮駅、阪神神戸三宮駅から各徒歩13分 |
駐車場 | なし |
<施設データ>
- 子ども用トイレ:〇
- おむつ替え:〇
- 授乳室:〇
- ベビーカー利用:〇
- ベビーカー貸出:✕
- コインロッカー:✕
- 館内飲食店:✕
- 館内売店:〇
- 持ち込み:✕
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こども本の森 神戸フロアマップ
館内は2階建て、縦長の構造になっています。各階への移動は、館内中央にある大階段のほか、エレベーターも利用できます。
15のテーマに分かれた”本の森”でお気に入りの一冊を探そう!
入館するとすぐに、壁一面に設置された天井に届く高さの本棚がお出迎え。絵本、文学、図鑑、画集など幅広いジャンルを取り扱っており、すべて自由に読むことができます。本の貸出は行っていませんが、受付で申請をすれば、ウッドデッキや東遊園地内への持ち出しも可能です。
6段目より上に設置された本は、同じものが下の段にも置かれているので、読みたい本はあるのに手が届かない、なんて心配もいりません。
本は、“〇〇の森“とした15のテーマに分けて陳列されています。阪神淡路大震災など神戸に関する題材を扱った本が集まった「こうべの森」や、国際都市・神戸ならではの「うみのむこうの森」など、特徴的な分類にも注目を。
2フロアに広がる施設内にはみどころがたくさん
受付すぐの場所には、建物の設計を手がけた安藤忠雄氏がデザインしたオブジェ「青りんご」が展示されています。未熟でも明日への希望に満ち溢れている子どもたちを青りんごに見立てた作品で、青春のシンボルともいわれています。
2階につながる大階段は、子どもが上りやすいように低い段になっているのもポイント。こちらでは、本棚前のスペースをステージ、階段を観客席とし、読み聞かせや演奏会といったイベントも定期的に開催されています。
1階の奥にある「休憩室」は、頭上から柔らかな光が降り注ぐ、教会のような雰囲気のスペースです。チャーチチェアが4脚設置されており、背面には「静かな環境で集中して読んでほしい」と選書された本が収納されています。本は週に1回交換されるので、訪れる度に楽しみがあります。
随所に施された工夫にも注目しよう
館内に設置されている椅子やテーブルは、ほとんどが小学生低学年用のサイズで揃えられています。また、家具などには、六甲山の木々など地元産の木材を使用。自然素材で造られた上質な家具にふれながら、じっくりと読書ができます。
段差の下にある引き出しの中にも本が!子どもたちが楽しく本にふれられる工夫が随所に施されています。親子でどこに本があるかを探してみましょう。
こども本の森 神戸ならではの体験にトライ!
こども本の森 神戸では、月に3~4回、絵本の読み聞かせや音楽会など、子ども向けのイベントが開催されています。イベントのほとんどは大階段を利用したスペースで行われるので、ゆっくりと座って参加できます。
●絵本の読み聞かせ会
2022年9月4日実施『こども本の神戸×tupera tupera 絵本ライブ』の様子
施設スタッフはもちろん。絵本作家やアナウンサーなど、さまざまなジャンルのプロによる絵本の読み聞かせ会も開催されます。読み聞かせは、子どもの想像力や表現力が向上するといわれています。
- 【場所】大階段
- 【開催日】イベントにより異なる
- 【時間】イベントにより異なる
- 【定員】100名(イベントにより異なる)
- 【対象年齢】0歳~ ※大人のみでの参加不可
- 【料金】無料
- 【予約受付】公式サイトからの事前予約制
●音楽会
2022年4月24日実施『こども本の森で奏でる 春のおんがく会』
管弦楽団による音楽会や、世界の楽器を演奏する会などで、さまざまなアプローチで”音楽“にふれられるイベントも充実しています。クリスマスコンサートなど、その季節ならではの音楽会が行われることも。
- 【場所】大階段
- 【開催日】イベントにより異なる
- 【時間】イベントにより異なる
- 【定員】100名(イベントにより異なる)
- 【対象年齢】0歳~
- 【料金】無料
- 【予約受付】公式サイトからの事前予約制
子連れにおすすめ!館内の立ち寄りスポット
施設入り口すぐのショップでは、神戸ゆかりの絵本作家などによるオリジナルポストカード100円など、ここだけのオリジナルグッズが販売されています。オリジナルグッズのほかにも、安藤忠雄氏の著作なども購入できます。来館の記念にぜひゲットしてくださいね。
- 【場所】施設入り口すぐ
- 【営業時間】施設に準ずる
小さい子ども連れファミリーに嬉しい、施設や設備
館内には1階にトイレがあります。そのうちの多目的トイレは、おむつ交換シートや子ども用の補助便座などを備えているので、子連れの場合はこちらを利用するのがおすすめです。
2階にある授乳室には、調乳器やシンクも設置されています。館内はベビーカーの利用OKですが、狭い通路もあるため、入り口のベビーカー置き場を利用し、抱っこ紐などを使用するのがベターです。
こども本の森 神戸は、読書が好きな子にもそうでない子にも、すべての子どもに訪れてほしい施設です。本のレイアウトはもちろん、テーマ分類や家具といった細部にまで工夫が施されており、「本を読みたい」という気持ちが自然と芽生えます。パパママが昔好きだった本を子どもに読み聞かせするなど、年代を超える読書体験ができるのもおもしろいですね。子どもたちもつい読書に夢中になる本の森へ出かけてみませんか。
●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。
『るるぶKids こどもの知的好奇心がすくすく育つ学びスポット 関西』
子どもたちの知的好奇心を刺激してくれる“学びスポット”全83施設をピックアップ。図鑑などでもお馴染みの「恐竜」「動物」「昆虫」「宇宙」「乗り物」、日常の延長として親子のコミュニケーションを楽しめる「アート」「絵本・アニメ」「にほんの歴史」「学べる工場」を加えた9テーマに分けて紹介しています。
監修者である脳医学者の瀧 靖之先生、そして各テーマの“達人”たちと選んだ“学びスポット”は、どこも子ども心をくすぐる工夫にあふれた施設ばかり。また巻頭には、瀧 靖之先生による「知的好奇心の伸ばし方」も収録していますよ。
子どもの成長にとって大事な知的好奇心を育てるスポットの数々。本書を参考に家族でおでかけしてみませんか。