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夏休みの自由研究に!「サイエンススイーツ」づくりに挑戦しよう

自由研究にピッタリ!サイエンススイーツ

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「色が変わるムース」や「溶けないアイスクリーム」など…、ケーキデザイナー・芸術教育士の太田さちか先生が考案した「サイエンススイーツ」は夏休みの自由研究にぴったり!実験のようなスイーツづくりに挑戦することで、「科学」のおもしろさに気がつくはず。夏休みの親子で過ごすおうち時間にいかがですか?

目次(index)

ケーキデザイナー・芸術教育士 太田さちか先生太田さちか先生
ケーキデザイナー・芸術教育士
日本とフランスで製菓、芸術を学ぶ。アトリエ「My little days」で15年以上に渡り、子どもを対象にしたワークショップを展開。ケーキデザイナー、コラムニストとしてメディアでも幅広く活動。著書に『ゼリーで作る宝石みたいなデザート』(成美堂出版)、『親子で作れる!摩訶不思議なサイエンススイーツ』(宝島社)など。

「サイエンススイーツ」って?

サイエンススイーツ 作り方

ケーキが膨らんだり、チョコレートが溶けたり固まったり、炭酸がしゅわしゅわ感じたり…、おいしく楽しいお菓子づくりを通して身近な「科学」を学ぶ。それが「サイエンススイーツ」です。ちょっと難しそう…と敬遠しがちな「科学」も、「なぜ?どうして?」と想像力を働かせながら料理に取り組むことで、楽しく学ぶことができます。

塩の力で急速冷却!「ふりふりアイスクリーム」

サイエンススイーツ「ふりふりアイスクリーム」

所要時間の目安

20分

材料(2個分)

  • 生クリーム:200mL
  • グラニュー糖:15g
  • バニラエッセンス:適量
  • 氷:300g
  • 塩:30g

下準備

  • 大小のジッパーつきのポリ袋を用意する。
  • ポリ袋を包める大きさのフェイスタオルを用意する。

作り方

①:大きなジッパーつきのポリ袋に氷と塩を入れる。

サイエンススイーツ「ふりふりアイスクリーム」作り方①

②:小さなジッパーつきのポリ袋に生クリーム、グラニュー糖、バニラエッセンスを入れる。

サイエンススイーツ「ふりふりアイスクリーム」作り方③

③:①に②を入れて、フェイスタオルでくるみ、約3分上下に振る。

④:固まったらアイスを取り出して、皿に盛る。

★ココが科学!

氷には、溶けるときに周りの熱を奪う性質があります。塩には氷を溶かす効果があるため、氷に塩をかけることで、氷が溶けるスピードが速くなり、周りの熱を奪うスピードも速くなるのです。最低で-20℃あたりまで急速に温度が下がるため、ポリ袋の中はマイナスの世界になり、短い時間でアイスを作ることができます。

★やってみよう!

サイエンススイーツ「ふりふりアイスクリーム」

左から、生クリーム、牛乳、ヨーグルトで作ったアイス

生クリームを、牛乳やヨーグルトに変えて作ってみよう!含まれている乳脂肪分が少なくなるほど、あっさりとした味わいになります。味の違いを比較して自分好みのアイスクリームを作ってみてもいいですね。

冷凍庫に入れなくても平気!?「溶けないアイスクリーム」

サイエンススイーツ「溶けないアイスクリーム」

所要時間の目安

20分
※冷蔵庫で冷やす時間を除く

材料(6本分)

  • 牛乳:400mL
  • 粉寒天:4g
  • グラニュー糖:40g
  • ミカンの缶詰:200g

下準備

  • アイスの容器は水にぬらしておく。
  • アイスの容器に、ミカンを同じ数ずつ入れておく。

作り方

溶けないアイスクリーム 作り方①②

①:鍋に牛乳と粉寒天を入れ、中火にかけてぐつぐつ泡が立つまで煮る。

②:弱火にして、グラニュー糖を加えてゴムベラで混ぜ溶かす。

溶けないアイスクリーム 作り方③

③:②をアイス容器に流し、冷凍庫で約4時間冷やし固める。

④:取り出すときは、室温に1~2分おいてから抜くと外しやすい。

★ココが科学!

溶けないアイスクリーム
左が寒天なし、右が寒天ありで作ったアイス

溶けないひみつは「寒天」。氷が溶ける温度(融点)は0℃なので、室内(20~24℃)に置いておくとすぐに溶けてしまいます。しかし、寒天は一度冷えて固まると、70℃以上にならないと溶けない性質があるため、常温で置いておいても溶けない不思議なアイスが作れます。

まるでリトマス試験紙!「色が変わるムース」

サイエンススイーツ「色が変わるムース」

所要時間の目安

20分
※冷蔵庫で冷やす時間を除く

材料(2人分)

  • 生クリーム:100mL
  • 牛乳:50mL
  • 顆粒ゼラチン:4g
  • ブルーベリージャム:90g
  • レモン果汁:30mL
  • グラニュー糖:20g
  • ブルーベリー(トッピング用):適宜

下準備

  • 耐熱容器にレモン果汁とグラニュー糖を入れて、電子レンジで600w30秒加熱。
    スプーンで混ぜ溶かしレモンシロップにする。

作り方

①:鍋に生クリームと牛乳を入れて中火にかけ、鍋のふちがふつふつしてきたら火を止める。

②:ゼラチンを加えてゴムベラで混ぜ溶かし、ブルーベリージャムを加える。

③:氷水にあてて温度を下げ、とろっとしてきたら容器に流す。ブルーベリーをちらし、冷蔵庫で30分冷やし固める。

サイエンススイーツ「色が変わるムース」

④:食べる前に、作っておいたレモンシロップをかける。色が変化するよ!

★ココが科学!

ブルーベリーに含まれる、「アントシアニン」という色素は、レモン汁などの酸性のものと混ぜると赤く変化する性質があります。中性のものと混ぜると紫色に、重曹などのアルカリ性のものと混ぜると青色に変化するのです。ほかにも、「アントシアニン」が含まれている食材には、紫キャベツやナス、バタフライピーなどがあります。レモン汁の入れる量を調節して色の変化を試してみましょう!

水と油の関係を学ぼう!「つぶつぶゼリー」

サイエンススイーツ「つぶつぶゼリー」

所要時間の目安

20分
※冷蔵庫で冷やす時間を除く

材料

  • 野菜ジュース:100mL
  • アガー:5g
  • サラダ油:200mL
  • ヨーグルト:適量

下準備

  • 背の高いグラスにサラダ油を入れ、冷蔵庫で冷やしておく。

作り方

①:鍋に野菜ジュースを入れて中火にかけ、アガーを振り入れヘラで混ぜ溶かす。一度煮立たせてから火を止める。

サイエンススイーツ「つぶつぶゼリー」

②:①を注射器やスポイトで吸い上げ、サラダ油を入れたグラスに1滴ずつたらす。表面張力と冷えた油のおかげで、粒状のまま冷え固まる。

サイエンススイーツ「つぶつぶゼリー」

③:②をざるにあけ、冷水にさらす。ヨーグルトなどに添えるのがおすすめ!

★ココが科学!

水には、葉っぱの上の水滴のように丸くなる「表面張力」という性質があります。水は水分子という小さな粒が集まってできていて、これらがお互いに引っ張り合い小さくまとまろうとしているので「表面張力」が働いているのです。さらに、水と油は混ざらない性質を持っているため、冷たい油の中に入った瞬間に「表面張力」が働き、丸くなります。レシピで使う野菜ジュースは油よりも重いので、丸い形のまま冷え固まり下に沈んでいくことで、つぶつぶ食感のゼリーができるのです。

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