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箱根登山鉄道はスイッチバックなど線路も楽しい!急勾配、三線軌条も

箱根登山鉄道(神奈川県)

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この記事では、あえて「線路」に注目!
高速で走る新幹線や力強い機関車も、足元に線路がなければ1センチも走れません。真っすぐ走るだけでなく、スイッチバックや分岐器(線路を分岐させる機器のこと)など、魅力にハマれば奥深い線路の世界。鉄道好きのなかには「撮り鉄」「音鉄」などのほかに、「線路鉄」というジャンルもあるほどなんです。
見どころいっぱいの箱根登山鉄道から、線路の楽しさをご紹介します♪

この記事は、『JTB時刻表2024年1月号(2023年12月20日発売)』を抜粋・一部加筆のうえ掲載しています。

目次(index)

箱根登山鉄道にはユニークな線路がいっぱい

箱根登山鉄道のうち、箱根湯本駅~強羅駅間を走る登山電車は、急勾配を克服するために、線路にさまざまな工夫がされています。線路に注目したスポットを見てみましょう。

日本一!80パーミルの急勾配

80パーミルの急勾配/箱根登山鉄道(神奈川県)

箱根湯本駅から強羅駅方面へ出発すると、いきなり80パーミル(‰)の急勾配を登ります。パーミルは1000分の1を表す単位で、例えば80パーミルだと、1000m走ると80メートルの標高差が出るということ。これは日本国内の一般的な鉄道でもっとも急勾配なのです。
箱根湯本駅の2階と商店街を結ぶ歩道橋からは、電車の力強い登りっぷりを見ることができます。

3カ所のスイッチバックは必見!

スイッチバック/箱根登山鉄道(神奈川県)

右の線路からスイッチバックし、左の線路へ進行する

スイッチバックとは、急勾配の斜面をジグザグに登っていく方式のこと。箱根登山鉄道は日本有数の山岳鉄道で、出山信号場、大平台駅、上大平台信号場という3カ所でスイッチバックを行います。

信号場の看板/箱根登山鉄道(神奈川県)信号場にはこのような看板を設置

進行方向が変わることによって、運転士さんと車掌さんが入れ替わるのが見どころ。また、箱根登山鉄道の場合、対向する電車が意外なほど近くに停車するので、思わず向こうの車両のお客さんと目が合ってしまうことも…?

これを知っていたら自慢できる!入生田(いりうだ)駅の三線軌条

三線軌条/箱根登山鉄道三線軌条。レールが3本敷かれている(写真:PIXTA)

三線軌条とは、軌間の異なる車両を同じ路線に走らせるため、片側のレールを共用し、反対側に軌間に合わせたレールを設けること。

入生田駅は小田急鉄道の乗り入れ区間であり、箱根登山鉄道の軌間1435ミリと、小田急鉄道の1067ミリという二つの電車が走るため、三線軌条になっています。
見どころは小田原寄りのホーム下を横切る「入生田開渠(かいきょ)」。真下から三線軌条を観察できるので、ぜひ現地に行ってみてください。

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