例年冬に流行する「インフルエンザ」。予防接種は任意接種ですが、子どもや高齢者は各自治体による助成制度があります。居住の自治体から受診表が送られてきたら、なるべく早く接種をするのがおすすめです。るるぶKidsでは、今一度おさえておきたいインフルエンザの予防や症状について、まとめました。
※本記事は以下の記事から抜粋し、再編集しています。
2024⁻2025インフルエンザの状況と予防法は?
今年のインフルエンザの状況は?
昨年2023年のインフルエンザは、9月から患者が急増しました。11月や12月にするワクチン接種の前に流行してしまったことで、10月にはさらに流行が拡大。子どもの学校が学級閉鎖になったという声も多く聞かれました。
2024年は、11月8日に厚生労働省から「インフルエンザが全国的な流行シーズンに入った」との発表が出されました。これからの時期はいっそうの予防や注意が必要です。
インフルエンザの症状は?
インフルエンザは、インフルエンザウイルスによって引き起こされる感染症です。38℃以上の高熱、頭痛や関節痛、全身の倦怠感などの症状があらわれます。また、普通の風邪と同様に、喉の遺体、鼻水、咳などの症状もみられます。年齢が小さな子は、重症化するとインフルエンザ脳症を引き起こす場合もあるため、様子を注意深くみてあげましょう。
インフルエンザの予防にはワクチン接種が有効
ワクチン接種は流行抑制にとても有益です。インフルエンザワクチンは、発病予防だけでなく、重症化を予防できるケースも多いので、ぜひ接種をすることをおすすめします。
接種してから効果が出るまでは2週間ほどかかり、その後の免疫の持続期間は5~6か月程度です。春先以降の流行の可能性もゼロではないため、今からでもできるだけ接種をしておくのがおすすめです。また、今シーズンすでに一度かかったという方でも、別の型にかかってしまう可能性があるので、ワクチンは接種しておいた方が安心です。感染後1~2週間後からワクチン接種ができます。
インフルエンザのワクチン接種は何歳から?赤ちゃんの場合は?
生後6カ月未満の赤ちゃんはインフルエンザワクチンを接種できません。この年齢の赤ちゃんに接種してもあまり有効性が認められないからです。家族の方など、周囲の人が接種して赤ちゃんを守りましょう。
インフルエンザ予防接種と、他のワクチンとの接種間隔は?
子どもは定期予防接種が多いので、インフルエンザワクチンとの接種間隔が気になるところですが、インフルエンザは不活化ワクチンなので、他の予防接種との間隔を気にする必要がありません。
2024-2025年 冬の感染症対策は?
ウイルスによってはアルコール消毒がききにくいものがあるため、「石鹸での手洗い」をしっかりおこないましょう。また、アルコール消毒をする際には、手が濡れている状態では効果が半減してしまうので、しっかり乾かしてからにしましょう。
<アルコール消毒が有効なウイルスは?>
- アルコール消毒がきかないウイルス:アデノウイルス・ノロウイルス・ロタウイルスなど
- アルコール消毒がきくウイルス:新型コロナウイルス・RSウイルス・インフルエンザウイルスなど
マスクは2023年3月の規制緩和以降は個人の判断となりましたが、感染症流行時期にはやはりマスク予防は有効です。人混みに行く場合などには、できるだけ着用するのがおすすめです。
また、少しでも体調がすぐれないときは無理をせず休養をとることも大切です。睡眠や食事をしっかりとり、規則正しい生活を心がけて、寒さやウイルスに負けずに冬をのりきりましょう。
<冬の感染症 4つの予防対策>
- 石鹸での手洗い
- アルコール消毒
- 人混みでのマスク着用や、人混みの回避
- 規則正しい生活
2024年は、10月に手足口病の流行拡大もありました。手足口病は、小さな子どもが罹るイメージですが、小学生以上や大人も感染します。症状や予防・治療法はこちらを参考にしてください。
▶手足口病が流行、大人もうつる?症状・治療方法を解説