日本遺産って知ってる?親子で日本の文化・伝統を五感で知ろう 11月4・5日には八王子でイベントも!

日本遺産

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「日本遺産」って知っていますか?日本遺産とは、地域の歴史的魅力や特色を通じて、日本の文化・伝統を語り伝えるストーリーのこと。桃太郎伝説など、子どもたちになじみ深いストーリーもあるので、まずは親子で興味をもつストーリーをきっかけにして、日本の文化や伝統の良さを伝えていけるといいですね。
2023年11月4日(土)、5日(日)には、そんな日本遺産が一堂に会するイベント「日本遺産フェスティバル in 桑都・八王子」も開催予定。今回の紹介で日本遺産の魅力に触れつつ、親子でも楽しめるコンテンツが盛りだくさんのイベントにも足を運んでみてください!

目次(index)

日本遺産とは?

日本には、各地に名勝や史跡、文化財など魅力あふれるスポットがたくさんあります。地域の歴史や特色を織り混ぜながら、さまざまな日本の文化・伝統をストーリーにして紹介してくれるのが「日本遺産」です。保存を目的とする世界遺産登録や文化財指定とは異なり、地域に点在する遺産を活用して発信することで、地域活性化につなげることを目的にしているのだとか。
日本遺産を調べてさまざまな地域の魅力を再確認、再発見するだけでなく、現地に行って伝承や風習を実際に体験、五感で楽しんでみるのもおすすめ。子どもにとっては印象深い経験になるはずです。

現在認定されている日本遺産の数は104!

ストーリーのテーマはさまざまで、神楽など神事、塩や醤油、ワインなどの食文化、漆器や焼き物のほか、子どもたちも興味を持ちそうな鉄道や忍者まで!公式サイトのストーリー検索は自分の住んでいる都道府県から検索することも可能なので、まずは地元にどんなストーリーがあるのか見てみるのもおすすめですよ。

» ほかにもこんな日本遺産が!見ているだけで旅気分が味わえる日本遺産の魅力はこちら

おすすめの日本遺産を紹介!

日本遺産は、個々の文化財や観光スポットだけでは語り尽くせない地域の魅力を、ストーリーで楽しむのが特徴の一つです。遺構からその歴史を知って、景観を楽しみ、見学や体験、食事などを通して五感で楽しむ…。そんな日本遺産の中から、特に親子で楽しめるおすすめのスポットをご紹介します!

「森林鉄道から日本一のゆずロードへ」(高知県)

高知県の東に位置する中芸地域(安芸郡奈半利町、田野町、安田町、北川村、馬路村)は、ゆずの作付面積200haを越える日本一の産地。初夏にかわいらしい花を咲かせるゆずは、夏には鮮やかな緑の葉っぱと果実を輝かせます。秋を迎え、果実が熟すとともに濃い黄色に色づくと、辺り一帯に爽やかな香りが立ち込める、中芸地域はまさにゆずの彩りに満ちたエリアなんです。

この日本一のゆずの生産量を誇る中芸地域には、かつて栄えた林業から「ゆずロード」と呼ばれる地域に生まれ変わった、時代の変化をたくましく生きる人びとのストーリーがあります。

立岡桟道(機関車)

出典:高知市民図書館寺田正写真文庫

かつて中芸地域は日本三大杉美林の一つに数えられ、林業で栄えました。明治末期には鉄道の敷設が始まり、魚梁瀬森林鉄道(通称りんてつ)が開業。木材の運搬のほか、地域の人々の暮らしにも役立っていたそうです。

堀ケ生橋

堀ケ生(ほりがお)橋

中芸地域の一帯に18か所におよぶ「りんてつ」の遺構群は、林業の隆盛とこの地の繁栄の象徴です。大自然の中に建設された、当時の国内最大級となる無筋コンクリートづくりの橋は、現在フォトスポットとしても親しまれています。

1960年代になると、天然林の枯渇により林業は衰退していくことに。林業に代わる新たな産業として地域の人々が力を注いだのが、江戸時代から栽培を始め、この地の暮らしに根差していたゆず栽培でした。

皿鉢料理

1000 年以上日本人に親しまれ、和食には欠かせない食材でもあるゆずは、中芸の食文化でも大切にされてきました。
高知の郷土料理として有名な皿鉢料理(さわちりょうり)には、土佐湾沖でとれたカツオなどの刺身、川でとれるツガニの煮付けのほかに、山菜を用いたゆず寿司、天然鮎や鯖などを一匹まるごと使ったゆず寿司も盛り込まれます。ゆずをふんだんに使って地元の幸を風味豊かに仕上げる郷土料理。一度は食べてみたい中芸の食文化です。

子どもも楽しいおすすめのスポット

1つの日本遺産に、複数の文化財とさまざまな魅力があることがわかりますね。今回ご紹介したおすすめの日本遺産「森林鉄道から日本一のゆずロードへ」では実際に、見て、体験して、味わう。まさに“五感”で感じられるスポットが複数あります。

ゆず収穫体験

例年11月ごろ、ゆずの収穫期には収穫体験などが楽しめます。
収穫時期だけでなく、特産のゆずを使ったドリンク「ごっくん」の製造工場の見学や、加工品の購入ができるスポットも。

魚梁瀬森林鉄道(谷村式ディーゼル機関車)

馬路村にある魚梁瀬森林鉄道の乗車体験もおすすめです。動態保存された機関車に乗って丸山公園内を走る、一周400mの短い距離ですが、運転席に座って運転体験もできます。

北川村温泉ゆずの宿

中芸地域には、旅の疲れを癒やす立ち寄り温泉が数多くあります。構成文化財の旧魚梁瀬森林鉄道小島橋の近くにある「北川村温泉ゆずの宿」は、美肌の湯としても親しまれ、四季折々の美しい景色を眺めながら源泉100%のとろとろのお湯で疲れを癒やすことができます。

中芸地域で取れたゆずを使った、スキンケア商品はお土産にも人気。

日本遺産「森林鉄道から日本一のゆずロードへ」の舞台となる中芸エリアには、「モネの庭」など魅力あるスポットがいっぱい!各スポットを目的やテーマ別に巡れるよう、モデルコースやガイド付き案内などもあるので、参考にしてみてはいかがでしょうか?

» 「ゆずロード」日本遺産をめぐる モデルコースの紹介

» 日本遺産のそのほかのストーリーが気になる!全国の日本遺産はこちら

日本遺産の魅力がわかるイベント「日本遺産フェスティバル in 桑都・八王子」を開催!

これまで紹介した日本遺産の魅力がリアルで体感できるイベントが、「日本遺産フェスティバル」。初の東日本での開催になる今回は、体験ブースや公開講座、ワークショップなどを楽しむことができます。

「J:COM ホール八王子」で行われるオープニングでは、日本遺産の魅力をより詳しく知ることができるパネルディスカッションや、開催地である八王子の伝統芸能「八王子車人形」と「説経浄瑠璃」の披露などがあります。

特に親子におすすめなのは「東京たま未来メッセ」のエリア。展示・体験ブースのほか、八王子織物の伝統工芸士と楽しめる「手織り体験」、各地の日本遺産にちなんだ名産品などの販売もあります。JR八王子駅から「東京たま未来メッセ」までの「アイロード」では、山車の展示と居囃子、露店やキッチンカーもでていてお祭りの雰囲気もたっぷり。そのほかの会場も「東京たま未来メッセ」周辺です。「日本遺産」に親しむコンテンツが盛りだくさんのイベントですのでぜひお越しください。

日本遺産フェスティバル in 桑都・八王子

期間 2023年11月4日(土)、5日(日)
時間 2023年11月4日(土)9時30分~17時
2023年11月5日(日)10~16時
場所 東京たま未来メッセ(東京都八王子市明神町3-19-2)ほかで開催
問合先 042-620-7434(日本遺産「桑都物語」推進協議会事務局)
アクセス 東京たま未来メッセまでは京王線京王八王子駅から徒歩2分、またはJR八王子駅から徒歩5分

» イベントで日本遺産を体感!イベントの詳細はこちら

そして2024年1月には『るるぶ日本遺産』の発売が決定!読めば「日本遺産」がより詳しく分かること間違いなしです!気になる方はこちらもぜひチェックしてみてくださいね。

この記事で「日本遺産」という言葉を初めて聞いた方もいるかもしれません。「日本遺産」のストーリーを通して、日本のさまざまな魅力を未来に伝えていきたいですね。

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