高い壁をひょいひょいと登っていくボルダリング。テレビやオリンピックで見て、興味を持った子どもも多いのではないでしょうか。
ボルダリングは、ロープを使わずに手足だけで壁を登るクライミングの一種です。
この記事では、ボルダリングの基本や子どもに期待できる効果、始め方と注意点、親子で体験できるスポットを紹介します。ボルダリングデビューの参考にしてください。
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ボルダリングとは?壁を登って楽しむクライミングの一種

画像:PIXTA
ボルダリングとは、ロープを使わずに、岩や人工の壁を自分の手足だけで登るクライミングの一種です。最近では、大きな公園や室内遊び場でも遊びの一つとしてよく見かけるようになりました。遊び感覚でできる手軽さから、子どもの習い事としても注目されています。
まずはボルダリングの基本を、次の4つに分けて解説します。
- ボルダリングの意味と発祥
- ボルダリングの基本ルール
- クライミング・スポーツクライミングとの違い
- 競技としてのボルダリング
ボルダリングの意味と発祥
ボルダリングの名前は、英語で巨石を意味する「ボルダー(boulder)」に由来します。もともとは、山や河原に転がる大きな岩をそのまま登って楽しむ、ロッククライミングの1ジャンルとして始まりました。
その後、人工の壁を備えたクライミングジムが各地に生まれ、屋内で気軽に楽しめるようになりました。現在は全国に500以上のジムがあるといわれています。自然にある岩登りから生まれた遊びが、いまでは天候を気にせず親子で楽しめる屋内スポーツとして定着しています。
ボルダリングの基本ルール
ボルダリングは、決められたホールド(突起)だけを使って、スタートからゴールまで壁を登り切るスポーツです。
ホールドの横には色や形をそろえたテープが貼られ、「S」がスタート、「G」がゴールを表します。基本は両手でスタートホールドをつかんで登り始め、ゴールホールドを両手で2〜3秒保持することで完登とみなされることが一般的です。使えるのは同じテープが貼られたホールドだけで、難しい課題では足を置くホールドまで指定されることもあります。
このコース1本を「課題」と呼び、途中で落ちたらそこで終了です。何度でも挑戦でき、登り切ることを「完登(かんとう)」といいます。課題には難易度が設定されていますが、表示の仕方や基準は施設ごとに異なります。はじめての施設では、受付で「子どもはどの色から挑戦できますか」と聞いて挑戦してみてください。
クライミング・スポーツクライミングとの違い
クライミングは「壁や岩を登るスポーツ」全体の総称で、ボルダリングはそのなかの一種という位置づけです。ロープで体を支えながら高い壁を登るタイプと違い、ボルダリングはロープを使わず、3〜5m程度の壁を登ります。床には落下に備えて厚いマットが敷かれていますが、周囲の状況にも注意して取り組むことが大切です。
| 項目 | ボルダリング | ロープを使うクライミング |
|---|---|---|
| ロープ | 使わない | 安全確保に使う |
| 壁の高さ | 3〜5m程度 | 12m以上の壁も |
| 道具 | シューズ・チョーク | シューズ・チョークに加えロープ・ハーネスなど |
※チョークとは、手汗を吸い取って滑るのを防ぐ、主に炭酸マグネシウムの白い粉(滑り止め)のこと
スポーツクライミングは、人工のホールドを使って登る競技のことで、ボルダリング・リード・スピードの3種目を指します。ボルダリングはこのうちの1種目で、オリンピックなどでは「ボルダー」と呼ばれます。競技の詳しい内容は次の見出しで解説します。
競技としてのボルダリング
スポーツクライミングは、2020年東京オリンピックで追加種目として正式に採用されました。ボルダリング種目では、高さ5m以下の壁に設定された複数の課題を、制限時間内に登ります。選手は安全器具を着けませんが、地面には落下の衝撃を吸収するマットが敷かれています。
順位は完登した課題の数で決まり、同数の場合は、課題の中間地点にあたる「ゾーン」の獲得数、それも同じなら試技(アテンプト:登るための挑戦回数)の回数で比べます。数を登るだけでなく、少ない回数で登り切ることも問われる競技です。
国内では、日本山岳・スポーツクライミング協会(JMSCA)主催の「ボルダー・ジャパンカップ」が毎年開催されています。ユース世代の大会も行われており、子どもたちの活躍の場も広がっています。
ボルダリングで子どもに期待できる効果

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ボルダリングは、腕や脚、体幹など、全身の筋肉を使うスポーツです。力任せではなくバランスを取りながら登るため、子どもの運動能力の土台づくりにも役立ちます。
ここでは、ボルダリングだからこそ期待できる、3つの効果を紹介します。
- 登り方を自分で考える力が育つ
- 完登の達成感が自信につながる
- あきらめない心が育つ
※いずれも、キッズスクールを運営するボルダリング施設が公式サイトで発信している内容に基づいています
ゴールにたどり着くための方法自分で考える力が育つ
ボルダリングは、登る前に「どのホールドを、どの順番でつかむか」を自分で考え作戦をたてることが重要となるスポーツです。登る前にコースを観察して手順を組み立てることを「オブザベーション」といいます。
キッズ向けのスクールでも、ただ登るだけでなく「どうやったら登れるのか」と試行錯誤を繰り返すため、自然と集中力や判断力が身につくとされています。
うまく登れないときに、力ではなく頭で解決策を探す。体と頭を同時に使う点が、ボルダリングならではの特徴です。
完登の達成感が自信につながる
ボルダリング施設には、「課題」と呼ばれるコースが難易度別にたくさん用意されています。初心者向けからそろっているため、子どもが自分に合った「できた!」を積み重ねやすい仕組みになっている点も特徴です。
少し怖いと感じる高さに挑戦したり、難しい課題を自分の力で登り切った瞬間の達成感は、子どもの大きな自信につながるでしょう。
あきらめない心が育つ
ボルダリングは、1回で登れる課題ばかりではありません。同じ課題に何度も取り組み、手順を変えながらゴールにたどり着くための登り方を探していきます。自分の得意・不得意と向き合い、解決策を見出す過程で、あきらめない強い心の育成が期待できます。
子どものボルダリングの始め方は?

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多くのボルダリング施設では、シューズやチョークをレンタルできるため、特別な道具を買わなくても気軽に始められますよ。
ボルダリングは何歳から始められる?
ボルダリングを始められる年齢に決まりはなく、何歳から利用できるかは、施設やスクールごとに異なります。
幼児専用ウォールを備えた施設は2歳から、一般エリアのある施設では4~5歳からという施設が多い傾向にあります。保護者の同伴の有無や利用時間など、利用する前に各施設に確認しておきましょう。
キッズスクールは小学1年生〜中学3年生を対象とする例が多く、幼児が入れるかは施設によります。
服装・持ち物の準備
持ち物は、動きやすい服装と靴下、タオルがあれば十分です。クライミングシューズと滑り止めのチョークは、ほとんどの施設でレンタルできます。レンタル料はシューズ330〜500円程度、チョーク110〜330円程度が目安です。
ボルダリングは指先を使うスポーツのため、行く前に爪を短く切っておきましょう。髪が長い子はヘアゴムでまとめ、時計や指輪などのアクセサリーはけがにつながるため外しておきます
ボルダリング施設での体験の流れ
はじめてのボルダリング体験は、以下の流れで進むのが一般的です。
- 受付・誓約書の記入
- 着替え・シューズとチョークのレンタル
- スタッフによる初回レクチャー
- 準備運動
- 課題に挑戦
施設によって1000〜1700円程度の初回登録料が必要です。子どもの1日利用料は、480〜1300円程度が一般的でした。なお、レンタルやレクチャーがセットになった「体験パック」形式の施設もありますよ。
見落としやすいのが、付き添う保護者の扱いです。登らない保護者も入場料が必要となるケースも。
はじめのレクチャーでは、基本ルールや登り方をスタッフが教えてくれるので初心者でも心配いりません。課題は色つきテープで難易度が分かれているため、準備運動を済ませたら、易しい課題からチャレンジしてみましょう。
ボルダリングは危ない?親が知っておきたい注意点

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ボルダリングの壁は3〜5m程度で、床には落下に備えて厚いマットが敷かれています。ただし、マットは衝撃をやわらげるためのもので、けがを防ぎ切るものではありません。着地に失敗したり、登っている人の下に入ってぶつかったりすれば、大きなけがにつながることもあります。
ボルダリング施設の利用は自己責任が原則で、受付で誓約書への記入を求められるのはそのためです。子どもが安全に楽しむため、以下のポイントを注意しながら、施設ごとの安全ルールを必ず守って取り組みましょう。
- ジムの落下ルール・マット上のルールを守る
- 無理せず休憩を取りながら登る
- 施設の同伴・見守りルールを守る
子どもがボルダリングを体験できるスポット

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ボルダリングを体験できるスポットは、大きく3つのタイプに分かれます。
| タイプ | 特徴 | 向いている子 |
|---|---|---|
| 専門ジム型 | 課題が豊富で、キッズスクールを開くジムも多い | 習い事として続けたい |
| 公園・公共施設型 | 低価格で、当日受付で気軽に体験できる | まず一度試してみたい |
| 室内アスレチック型 | 遊び場の1コーナーとして遊び感覚で登れる | 小さな子どもと一緒に楽しみたい |
子どもの興味や年齢に合わせて選んでみてください。「ボルダリング 子ども 地域名」で検索してみるのもおすすめです。
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子どもとボルダリングまとめ

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ボルダリングの魅力は、決まった正解がなく、ゴールに向かって登り方を考えながら挑戦できるところにあります。難易度別の課題がそろっているため、運動が得意な子もそうでない子も、自分に合った「できた!」という達成感を感じやすいスポーツです。
「危ないかも」「けがをするかも」と感じている方も大丈夫!基本のルールや落ち方を丁寧に教えてくれる初心者・子ども向けレクチャーのある施設を選んで安全に楽しみましょう。
ボルダリングは親子で一緒に楽しめる注目のスポーツ。ぜひ体験してみてくださいね。

