親子でのんびり鉄道を鑑賞できる、おすすめのスポットを紹介します。本記事で紹介するのは、2020年9月にオープンした西武鉄道所沢駅の「屋外デッキ」!西武鉄道新宿線・池袋線を行き交う列車を一度に見られる、首都圏でも屈指のトレインビュースポットです。安全にも配慮されているほか、小さな子連れファミリーにも便利な施設も備えており、西武電車が大好きなキッズでにぎわっています。最新型特急「Laview(ラビュー)」や、ドラえもんのラッピング電車など、あらゆる西武の電車が見られます。感染防止対策をして出掛けましょう。
※2021年3月取材。営業時間等は変更になる可能性があります。
- 線路がいっぱい!ニューオープンの屋外デッキがすごい!
- └屋外デッキがあるのは南改札側
- └バラエティ豊富な車両が行ったり来たり
- └特急ラビュー、スマイルトレイン、ドラえもん!?
- └列車鑑賞には「西武線アプリ」が便利!
- 【改札内】待合スペース「とことこひろば」には便利な設備が!
- └授乳室は女性専用・男女兼用の2室
- └おむつ交換シートだけでなくおむつ自販機も!
- └知る人ぞ知る穴場「とこてらす」もチェック
- 【改札外】ランチは駅ビル「グランエミオ所沢」で!
- └屋上庭園「とこにわ」には古いレールの展示が
- └3歳未満は無料!ライオンズ公認のブッフェ「LIONS DINER BIGFLAG」
- └キッズトイレもライオンズ!ベビールームも完備
- 【注目】発車メロディは「となりのトトロ」♪
線路がいっぱい!ニューオープンの屋外デッキがすごい!
西武鉄道所沢駅(埼玉県所沢市)は、西武鉄道新宿線と池袋線が乗り入れ、都心から20~30分程度というアクセスのよさが魅力です。2020年9月、所沢駅に駅直結の商業施設「グランエミオ所沢」第Ⅱ期が開業し、同時に所沢駅新改札(南改札)が供用開始。改札内には、池袋線・新宿線を一望できる屋外デッキや、待合スペース「とことこひろば」が誕生しました。
屋外デッキがあるのは南改札側
改札内にありながらじっくり列車が鑑賞できる貴重なスポット
所沢駅で降りたら、新しく設置された南改札方面へのぼります。中央改札に行ってしまうとたどりつけないので要注意。大きなガラス張りの窓の向こうに屋外デッキが広がっています。架線の上から列車を眺めることになります。
バリアフリーでベビーカーでもアクセスしやすいうえ、透明なアクリル板での仕切りがあるので、ワイドな眺望を安全に鑑賞できるのが魅力。両端にはベンチがあります。
所沢駅は、1895(明治28)年に川越鉄道(現在の西武鉄道新宿線や国分寺線の前身)の駅として開業し、120年以上の歴史があります。その後、鉄道の要衝として発展し、近年は住みやすく、子育てしやすい街として注目されています。
バラエティ豊富な車両が行ったり来たり
「ラビュー」の外観(提供:西武鉄道)
西武鉄道の列車は特急列車から普通列車までバラエティ豊富。さらに東京メトロ有楽町線や副都心線、東急東横線にみなとみらい線との直通運転も行われているので、西武線以外の車両も走っています。土休日などの運転日には、人気のレストラン列車「52席の至福」も見られますよ。
外に向かって右側が新宿線(奥が東村山方面)、左側が池袋線と覚えておくとわかりやすいです。カーブを描いて入線してくる池袋線にはテンションが上がります!
特急ラビュー、スマイルトレイン、ドラえもん!?
取材したのは2021年3月平日のお昼どき。列車本数が多いのは朝晩の平日ラッシュ時間帯ですが、昼間でも次から次へと電車がやってきました。その一部をご紹介します。
キッズに大人気の列車の第1位といえば、2019年に登場した001系特急「ラビュー」。著名な建築家・妹島和世(せじまかずよ)さんが監修し、丸みを帯びた車両デザインと、大きな窓、黄色い座席が特徴的です。
「DORAEMON-GO!」の車両外観(提供:西武鉄道) ©️Fujiko-Pro
「DORAEMON-GO!」の車内(提供:西武鉄道) ©️Fujiko-Pro
2020年10月から登場したのが30000系のラッピング電車「DORAEMON-GO!(ドラえもんゴー!)」。ドラえもん50周年を記念したもので、車体や車内にもドラえもんをあしらっています。
こちらは6000系。東京メトロ有楽町線・副都心線に乗り入れ可能な車両で、運転台の正面にもドアがあるのが特徴です。両端のベンチに腰掛けて鑑賞できます。
2021年4月29日に定期運行から引退予定の特急車両「レッドアロークラシック」も目撃!子どもは目線が低いので、より迫力を体感できるようです。
東急東横線5000系(左)と西武鉄道新宿線2000系(右)の車両が同時に見られるのも所沢駅ならでは。屋根の形や設置された機器類が、車種によって少しずつ異なるので、これを見分けられたらかなりの電車ツウになれそうです。
車両を調べたいときは西武鉄道の電車図鑑を見ると、一目でわかります。
キッズページも用意されているので熟読していくと楽しさ倍増。ぬりえが楽しめるほか、マナーも学べます。
列車鑑賞には「西武線アプリ」が便利!
取材に立ち会ってくれた西武鉄道の広報担当者の方が「3分後に30000系が入線してきます、その次はレッドアロークラシックですよ」と教えてくれたので、「車両と時刻がすぐ分かるなんてすごい!」と感心していたら、「西武線アプリ」からの情報ですよ、とスマートフォンを見せてくれました。
走行中の列車位置や車両の形式がひと目でわかるほか、車両のアイコンをタップすると、ベビーカーや車いすのスペース、優先席の位置が表示されます。「次はラビューが来るよ」と子どもに教えてあげれば尊敬されるかも!?
他にも乗車ナビゲーション「のるタップ」など便利な機能が詰まっているので、西武線ユーザーなら入れておくのがおすすめです。
【改札内】待合スペース「とことこひろば」には便利な設備が!
空調完備の「とことこひろば」
授乳室は女性専用・男女兼用の2室
屋外デッキの隣には待合スペース「とことこひろば」があります。ベンチだけでなく、女性専用エリア(パウダールーム、フィッティングルーム、女性用授乳室)、おむつ交換台、男女兼用授乳室などを完備しています。7時~19時。トイレもすぐ近くにありますよ。すぐ隣にはドトールコーヒーも。
男女兼用の授乳室。鉄道鑑賞はパパと来ることも多いのでこれはありがたいですね。
おむつ交換台だけでなくおむつ自販機も!
おむつ交換台もあります。
子ども用おむつ専用ボックスも完備
屋外デッキ近くの飲料自販機では、子ども用紙おむつとおしりふきが販売されています。大王製紙のベビー用紙おむつ「GOO.N(グ~ン)2 枚入り」(パンツタイプM、L各240 円)「GOO.N(グ~ン)肌にやさしいおしりふき70 枚入り」(240 円)。手持ちがないときにバラ売りのおむつは助かりますね。
女性専用パウダールームもあります
♦屋外デッキ・とことこひろば
- 営業時間:9時~19時
- 休み:無休
知る人ぞ知る穴場「とこてらす」もチェック
中央改札側の改札内、「つけめんTETSU」脇の階段をのぼると、リフレッシュスペース「とこてらす」があります。椅子とテーブルが置かれています。とことこひろばから向かう場合は、ホーム経由で移動します。エスカレーターやエレベーターはないのでご注意を。7時~21時。
上から眺める駅の景色は新鮮。列車発着情報も
屋外デッキ、とことこひろば、とこてらすは改札内のため、有効なきっぷ、電車に乗らない場合は入場券(大人150円、小児80円)が必要です。
【改札外】ランチは駅ビル「グランエミオ所沢」で!
駅直結の「グランエミオ所沢」は約120店もの専門店が入る商業施設。2020年9月の第Ⅱ期にオープンしたレストランフロア「とこテーブル」は、周辺エリアで最大規模の店舗数を擁し、埼玉西武ライオンズが初めてプロデュースするレストランや、西武線沿線初出店の店舗が目白押しです。
グランエミオ所沢のセントラルプラザ。奥が所沢駅南改札。ベンチにはプロ野球・埼玉西武ライオンズのマスコット「レオ」のぬいぐるみが置かれ、ソーシャルディスタンスを保っています。
屋上庭園「とこにわ」には古いレールの展示が
とこにわは、芝生広場やベンチなどを配置した屋外広場です。キッズの遊び場や休憩スポットになっています。所沢駅リニューアル前に展示されていた鉄道モニュメントも設置されています。
レールやマクラギ、電車の車止めなど、西武線で実際に使われていた本物です。
正面は、2011年まで所沢駅の屋根を支えていたレール。アメリカで1917年に製造され、かつて東清鉄道(ロシアが敷設)で使用されていたレールだそうです。駅のホームにある屋根を支えるための柱として、古いレールが使われているケースは全国各地で見られましたが、姿を消しつつあります。
3歳未満は無料!ライオンズ公認のブッフェレストラン「LIONS DINER BIGFLAG」
こども用盛り付けイメージ
西武といえばプロ野球の埼玉西武ライオンズの話題も欠かせません。ラッピング電車の三代目「L-train」(エルトレイン、20000系)も走っています。
「ライオンズダイナー ビッグフラッグ」は、埼玉西武ライオンズ公認ビュッフェレストラン。一軍公式戦開催日には、店内に完備した大型スクリーンやモニターで野球観戦しながら食事が楽しめます。広々とした店内は、ライオンズ一色に装飾されています。こども用の椅子もあります。
お店の自慢は、具材やソースを自分好みに組み合わせてハンバーガーを作れること。大小好みのバンズを選び、ハンバーグや厚切りベーコン、チーズ、アボカド、オニオンなどの野菜を好きなように挟んでみましょう。キッズには小ぶりのバンズで作るのがおすすめ。
店内はとても広々。選手のサインバットも展示しています。窓のむこうは「とこにわ」です。
♦ LIONS DINER BIGFLAG
- 営業時間:11時~22時30分(最終受付21時30分)※2時間制
- 休み:不定休(※グランエミオ所沢に準ずる)
- 料金:大人1980円、学生(中学~大学)1580円、小学生980円、未就学児(3歳~6歳)580円、3歳未満無料 ※平日(月~金)の料金です
- URL:https://www.seibulions.jp/news/detail/00004410.html
キッズトイレもライオンズ!ベビールームも完備
「グランエミオ所沢」3階のキッズトイレは埼玉西武ライオンズ仕様。向かいにはベビールームがあり、授乳室、おむつ交換台、ミルク用のお湯が用意されています。
ミルク用のお湯も用意されています。
【注目】発車メロディは「となりのトトロ」♪
「となりのトトロ」モニュメント
所沢は「となりのトトロ」ゆかりの地でもあります。2020年11月から、所沢市政施行70周年を記念して、所沢駅の発車メロディが「となりのトトロ」と「さんぽ」に変更されました。映画「となりのトトロ」の舞台は所沢市近郊の原風景が参考にされていたのがきっかけだったとか。「さんぽ」は1・2番ホーム(新宿線)、「となりのトトロ」は3・4・5番ホーム(池袋線)で、当面使用される予定です。
ネコバスに乗ったサツキとメイ!
所沢駅東口ロータリーには、「となりのトトロ」モニュメントが設置されています。こちらも2020年の市制施行70周年記念事業の一環。モニュメントの解説プレートによると、1960年後半、宮崎駿監督が所沢に住み初めて、所沢の自然や風土に触れ、作品の着想を得たそうですよ。
2020年に生まれ変わった西武鉄道所沢駅は、列車鑑賞だけでなく、「となりのトトロ」にまつわる世界に、グルメスポットなど、見どころ&遊びどころがたくさん!ひと足のばせば自然も豊かで、親子でのお出かけにぴったりです。ジブリファンのパパママも楽しめるので、ぜひ一度出掛けてみてくださいね。
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