小学生になる頃からぐんぐん伸びていく「洞察力」や「発見力」。これらの能力も、週末に親子で体験あそびをしながら伸ばすのがおすすめです。
今回は、土台となる「観察する力」を育てる体験として、昔の生活を体験できる「台東区立 下町風俗資料館」に行ってきました。
昔の暮らしや遊びを現在と比べながら体験すれば、たくさんの疑問や発見があるはずです!
「非認知能力」の育成には、6~9歳前後の体験あそびが大事
2020年からはじまる教育改革では「非認知能力」の育成が盛り込まれ、これからの子どもには、知識ばかりでなく「人生を生き抜く本物の力」をつけてほしいと思う親は多いと思います。
人の話をきちんと聞ける力、先のことを見通せる力、新しいものを生み出せる力…そのような「生きる力」は、机上の学習ではなく、週末の楽しい体験あそびで身についていきます。6~9歳前後の子どもの力が伸びる時期に、親子でたくさん一緒にあそび、考え、育てることが大事です。
【おしえて先生!】スーパー保育士・原坂先生に聞く「洞察力・発見力」を育てる体験あそびって?
原坂一郎先生プロフィール
KANSAIこども研究所所長、関西国際大学教育学部非常勤講師。23年間の保育所勤務時代に、どんな子どもでも笑顔になれる保育が注目され、スーパー保育士と呼ばれる。現在は、こどもコンサルタントとして、子育てに関する研究、執筆、講演を全国で展開中。
「洞察力・発見力」の土台となる、何かをじっくりと観察する体験がおすすめ!
洞察力や発見力の土台となるのは、「観察する力」。自然の中には観察するものがたくさんありますね。流れる雲をじっと見る、風に揺れる木々の葉の音を聞く…そんな体験も洞察力・発見力を育みます。また、子どもは身近なものに興味を持ちやすいので、などに行く昔の生活を体験できる博物館のもおすすめです。スマートフォンに慣れた世代は、ダイヤルをまわす昔の黒電話を見ただけで「どうやってかけるの?」「どこから聞こえるの?」と興味津々になるでしょう。大切なのは、子どもの質問をないがしろにせず、受け止めてあげること。すぐに答えを言うのではなく、質問を受け止め一緒に考えてみることが、これらの力を伸ばす第一歩になりますよ。
【体験してみました!】大正〜昭和時代の生活を体験
大正〜昭和時代の下町の生活や文化に触れられる「台東区立 下町風俗資料館」へ、親子で行ってみました!
1.電話ボックス――一歩足を踏み入れると大正時代へタイムスリップ!
受付をして館内に入ると、目の前には大正時代の街並みが。早速「あれは何?」と電話ボックスに入ってみます。「昔の電話はこうだったんだよ」というママの説明に「番号ついてないよ」「ずいぶん重いよね」と興味津々です。
2. 大正時代の下町風景――昔の生活様式や道具を体感
1階の奥へ進むと、長屋や駄菓子屋などが再現され、まるで映画のセットのよう。靴を脱いで上がったり、道具に触れることもできます。洗濯板や井戸、商家のそろばんなどに触れながら「これ何するもの?」「これどう使うの?」と質問の嵐です。
3.昭和の居間――今との違いを発見
2階には昭和の生活が分かる展示が。居間のミシンを見て「これ音楽がなるの?」と不思議そう。ママが「昔のミシンだよ」と正解を伝えると「あ、針がついてるね! ここを動かすんだね」などと会話がどんどんはずみます。
4.銭湯の番台――実際に使われていた番台にあがって
5.昔のゲーム――コマやけん玉、昔のおもちゃが楽しめる
6.体験の感想――次々と質問が飛び出す様子にびっくり!
〈ママからの後日談〉次々と質問が飛び出す様子にびっくりしました。体験後は祖父母にお土産話をして、昔の生活の様子を聞いていました。また、家の生活道具を興味深く見ては、使い方を調べたりもしています。ちょうど新元号に変わったことにも興味津々でした。いろいろな昔のゲームで遊べたことが楽しかったようで、「また行きたい」と言っています。
台東区立 下町風俗資料館
大正〜昭和時代の下町の生活や文化に触れられる資料館。商家や長屋、駄菓子屋、銭湯の番台など当時の建物が再現され、体感することができる。週末には紙芝居や職人による製作実演なども開催。詳細は公式サイトでチェックを。
住所 | 東京都台東区上野公園2-1 |
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営業時間 | 9時30分~16時30分(入館は16時まで) |
定休日 | 月曜(祝休日と重なる場合は翌平日) |
料金 | 一般300円、小・中・高校生100円 |
URL | http://www.taitocity.net/zaidan/shitamachi/ |
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。
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子どもたちが社会に出る10年後20年後は、IQでは測れない“人間力”が問われる時代になります。人の話がきける「コミュニケーション力」、新しいものが生み出せる「発想力」などの“未来を生きる力”は、机上の学習よりも、週末の体験あそびで身についていきます。わが子のどんな能力を伸ばしたいかに応じて、子どもと一緒に何を体験すればいいのかがわかる1冊です。体験あそびスポット144か所掲載!