たくさんのおもちゃがあり、親子で自由に遊べ、ボランティアスタッフが温かく迎えてくれる「おもちゃ図書館」という場所をご存知ですか。「おもちゃ図書館」は全国各地で開館されていて、都内だけでも40カ所以上あります。かつては障がいのある子どもの遊び場として誕生したおもちゃ図書館ですが、現在は誰でも遊ぶことが可能。また家でも遊ぶことができるようにおもちゃを無料で借りることができるのも嬉しいポイントです。遊びに行くとなぜかホッとした気持ちになれる「おもちゃ図書館」の魅力を紹介します。
おもちゃ図書館とは?利用の仕方は?
おもちゃ図書館とは、たくさんのおもちゃがある子どもの遊び場のことで、ネーミングに図書館とあるように、おもちゃを無料で貸出してくれるのが特徴。地域によりおもちゃライブラリーやトイライブラリーと呼ばれているところもあります。
利用の仕方は、地域の子育てひろばとほぼ同じです。
【利用の仕方】
- 来館→名前など必要事項を記入→好きなおもちゃを選び自由に遊ぶ(保護者同伴)→お片付け
- 家で遊びたいおもちゃがあれば、連絡先を記入し、返却日などルールを確認後、無料で借りることができます。
アメリカで誕生したおもちゃ図書館は、日本では1981年東京都三鷹市でスタートし、現在全国に約450カ所、東京だけでも40カ所以上に広がっています。
障がいのある子どもたちが安心して楽しく遊べる場として始まりましたが、今ではおもちゃでの遊びを通して共に交流し成長し合う場として、多くの館で障がいのあるなし関係なく利用ができます。
おもちゃ図書館はボランティアグループが設立・運営している館が多く、そのため開館場所や頻度はさまざまですが、子どもの成長と親の子育てをサポートしたいという強い想いをもったスタッフが親子を優しく迎えてくれます。こぢんまりとした空間だからこそ、おもちゃや人との距離感が丁度よく、大人も子どももホッとできる場所として地域から愛されています。
※おもちゃの貸出がない館や、障がいのある子ども専用の時間帯を設けている館、障がいのある子どものみ利用可能な館もあります。
詳しくは、おもちゃの図書館全国連絡会公式サイトの「全国のおもちゃ図書館を探す」または、該当の館にお問い合わせください。
おもちゃはコミュニケーションツール 手作り布おもちゃも豊富に揃う
おもちゃ図書館では、“おもちゃは遊ぶだけではなく、コミュニケーションのツール”という考えのもと月齢や年齢に合わせたおもちゃが選ばれています。市販のものだけでなく、手作りの布えほんや布のおもちゃが豊富に揃っているのも特徴のひとつ。
子どもは柔らかな肌触りのものが大好きですよね。布おもちゃは、口に入れても安全で、洗うこともでき、子どもの興味に合わせて制作できることが魅力。おもちゃ図書館ではボランティアによって一つ一つ大切に作られています。
もともと視覚に障がいがある子どもの触る絵本として始まった布えほんは、今ではアイディア豊かにさまざまなものが作られ、多くの子どもたちやママパパたちにも親しまれるようになりました。世界でも高い評価を受けている日本の手作り絵本は、遊ぶ楽しさはもちろんのこと、色彩やふわふわ・つるつるなど素材の感触を通して子どもの五感を刺激したり、付いているボタンをはずす・ひもをひっぱるなど楽しい仕掛けを通して指先の発達を促したりと、メリットもたくさんあります。
布おもちゃは、子どもの自由な発想で遊び方が幾通りにも広がるうえ、遊ぶ相手とのコミュニケーションが生まれる楽しさも持ち合わせています。特におもちゃ図書館にある布おもちゃは各館ごとに個性があり、作り手の優しさが伝わってくる作品がたくさん。布おもちゃで子どもとの遊びをたっぷり楽しみましょう!
※布えほん・布のおもちゃが無い館もあります。
都内のおすすめ「おもちゃ図書館3選」
東京都内にある40以上のおもちゃ図書館から、特におすすめの施設を紹介します。ほかにも公式サイトから、近所のおもちゃ図書館をぜひ探してみてくださいね。
汐入おもちゃ図書館子育て交流サロン(東京都/荒川区)
荒川区南千住にあるショッピングモール“べるぽうと汐入東館”の一角にある汐入おもちゃ図書館子育て交流サロンは、月曜を除く平日と土曜・日曜に開館しており、未就学児が利用できます。
木のおもちゃや布えほん、布のおもちゃは現在新型コロナウイルス感染拡大防止の対策で遊べないものの、それ以外の乗り物のおもちゃやブロック、おままごと用のおもちゃ、知育玩具など100点ほどのおもちゃで遊ぶことができます。子どもが家でゆっくり遊べるようにおもちゃの貸出も行っており、ひと家族1点で2週間借りることができます。親が気になっていたおもちゃを試す貴重な機会にもなりますね。
汐入おもちゃ図書館子育て交流サロンは地域の親子以外に他区からの利用者もあり、また土日も開館しているためパパの利用が多いのが特徴。スタッフがきめ細やかに親子に寄り添ってくれるので、子育ての緊張から解放され、ホッとした気持ちになれます。
また地元で子育てをしてきたスタッフが常駐しているので、子育てのこと、地域のことを聞けるのは心強いですね。おもちゃ図書館専用ではありませんが、建物内にバリアフリートイレもあります。
※現在新型コロナウイルス感染拡大防止対策のため、利用の時間・人数を制限しての予約制
問合先 | 03-5615-4815 |
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住所 | 東京都荒川区南千住8-12-5-109べるぽうと汐入東館1階 |
開館日 | 火曜日~日曜日10時~16時 |
休館日 | 祝日・月曜日・館内整理日(第2木曜日)・年末年始・特別整理日 |
利用対象 | 未就学児 |
おもちゃの貸出 | あり(貸出数:ひと家族1点、貸出期間:2週間) |
アクセス | JR線・日比谷線 「南千住駅」より 徒歩15分 東武線 「牛田駅」より徒歩10分 京成線 「京成関屋駅」より徒歩10分 |
URL |
すみだおもちゃサロン(東京都/墨田区)
墨田区にあるすみだおもちゃサロンは、区内在住の未就学児が利用でき、基本的には毎週金曜日に開館しています。また障がいのある子どもとその親が遊びに来やすいように、第1金曜日と第3月曜日に障がいのある子ども専用の時間も設けられています。
バイク型のような乗れるおもちゃから知育系のおもちゃまで、月齢・年齢・性別問わず楽しく遊べるおもちゃを200点ほど用意。地域のボランティアによって作られた布えほんもあるほか、障がいのある子どももおもちゃで楽しめるように音の出るものや目で見て楽しめるものなども取り入れられています。
多くが近隣からの親子で、おもちゃで遊ぶ以外にスタッフによる読み聞かせや手遊びも人気だそう。長くボランティアとして関わっているスタッフも多いため、子育てのちょっとしたことでも話しやすい雰囲気が魅力です。
問合先 | 03-3614-3900(墨田区社会福祉協議会代表番号) |
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住所 | 東京都墨田区東向島2-17-14すみだボランティアセンター1階おもちゃの部屋 |
開館日 | 毎月第1金曜日:10時~13時 ※13時~15時30分は障害のある子ども専用 毎月第2~第5金曜日:10時~15時30分 ※障がいのあるお子さん専用の時間 毎月第1金曜日:13時~15時30分 毎月第3月曜日:10時~15時30分 |
利用対象 | 区内の未就学児 |
おもちゃの貸出 | なし |
アクセス | [電車] 東武伊勢崎線「東武曳舟駅」より徒歩1分 京成押上線 「京成曳舟駅」より徒歩5分 [バス] 都バス(里22)日暮里駅~亀戸駅:東向島広小路下車 徒歩6分 都バス(錦40)南千住駅東口~錦糸町駅前:墨田区曳舟文化センター前下車 徒歩5分 都バス(草39)金町駅~浅草寿町(上野松坂屋前):東向島一丁目下車 徒歩3分 墨田区内循環バス:北西部ルート4曳舟文化センター下車 徒歩5分 |
URL |
おぐぎんざおもちゃ図書館子育て交流サロン(東京都/荒川区)
荒川区おぐぎんざ商店街にあるおぐぎんざおもちゃ図書館子育て交流サロンは、「障がいがある子もない子も一緒に育つ場」ということを大切に運営されていて、スタッフの明るい声と地域や近隣の区からの親子で賑わいます。館内はバリアフリーとなっているので、安心して利用ができますよ。
布えほん、布のおもちゃをはじめ、乗り物、型はめ、楽器など200点ほどのおもちゃがあり、おもちゃの貸出もしています。貸出は1人1点、2週間借りることができるので、子どもが自分のペースで思う存分遊んだあとに返却することが可能です。
親にとっては、子どもの成長とともに増え続ける家のおもちゃの収納や処分は気になるところなので、子どもがその時々に興味があるおもちゃを借りられるのは嬉しいですね。
日曜を除く月曜から土曜まで開館しており、未就園児が利用できます。
※現在新型コロナウイルス感染拡大防止対策のため、利用の時間・人数を制限しての予約制
問合先 | 03-6240-8101 |
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住所 | 東京都荒川区東尾久4-19-8 |
開館日 | 月曜日~土曜日10時30分~16時30分、木曜日のみ11時30分~16時30分 |
休館日 | 祝日・日曜日・年末年始 |
利用対象 | 未就園児 |
おもちゃの貸出 | あり(貸出数:1人1点、貸出期間:2週間) |
アクセス | 都電荒川線 「熊野前駅」より徒歩7分 日暮里舎人ライナー 「赤土小前駅」より徒歩4分 |
URL |