「神戸海洋博物館」は、1987年に神戸開港120年記念事業としてオープンしました。「港と船」をテーマに、港・船の歴史と未来を体験することができる海洋博物館です。
コンセプトは「海から港から神戸が始まり、未来に船出する」。外観は帆船の帆と白い波を模したスペースフレーム(大屋根)がとても印象的で、隣接する神戸ポートタワーとともに人気の撮影スポットとなっています。
施設内にはさまざまな船の模型や船具の実物が展示され、クルーズ客船の船内をイメージしたコーナーなど、多彩な展示を観覧できます。映像やグラフィックを使い、時代とともに移り変わっていく神戸の港と街の様子がわかりやすく紹介されていますので、子どもといっしょに楽しく学ぶこともできます。
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港と船がもっと身近に感じられる!「1階展示室」
「神戸海洋博物館」に一歩足を踏み入れると、エントランスのロマン溢れる船の展示に心躍ります。イタリアのベネチアから日本で初めて輸入されたゴンドラや、1868年に近代神戸港の開港を号砲で祝ったイギリスの軍艦ロドニー号の8分の1スケールの模型などが並びます。
1階の展示室は「現代から未来の神戸港」がテーマ。ジオラマ模型、映像などを使い、港の役割や船の仕組みを説明。一度は乗ってみたいクルーズ客船、神戸港で扱う輸入品などについても紹介されています。普段あまり船に馴染みがない子どもも、船に興味を持つきっかけになりそうです。
「2階展示室」では神戸港の歴史が丸わかり!
「1階展示室」同様に、「神戸海洋博物館」の魅力が詰まっているのが「2階展示室」。こちらは、「歴史から見た神戸港」がテーマです。現代では、日本の5大国際貿易港の1つとして栄える神戸港ですが、その歴史は奈良時代まで遡ります。大輪田泊や兵庫津と呼ばれ、奈良や京都をはじめとする日本各地との、また朝鮮半島や中国大陸などとの交易の拠点として栄えました。その土台が築かれた平清盛時代の神戸港(大輪田泊)の様子などが再現映像で見られます。
「明治時代からの船と港」というコーナーでは、西洋文化の到来と街の近代化についても紹介されています。四方を海に囲まれた日本だからこその歴史を感じる興味深い展示です。
船以外の乗り物にも親しめる!「カワサキワールド」
館内に併設された「カワサキワールド」は、川崎重工グループの企業博物館で、乗り物好きな子どもが大喜びしそうなスポット。川崎重工グループは、船舶、鉄道車両、航空機、バイクなどを製造しています。館内は「海のゾーン」「空のゾーン」「陸のゾーン」などに分かれ、かなり見応えがありスペースも広いです。
子どもにおすすめなのは、歴代のレースバイクが並ぶ「モーターサイクルギャラリー」。かっこいい色とりどりのバイクが並びます。注目は、サーキットを模擬走行できるシミュレーター。身長140㎝以上の子どもなら、バイクにまたがってレーサー体験ができます。
「陸のゾーン」で圧巻なのは、「0系新幹線」の先頭車両の展示。実際に客室や運転室、運転席に入ることもできます。鉄道模型ジオラマもあり、HOゲージサイズの模型を操作することもできます。
巨大な船の展示が印象的な「海のゾーン」では、「ものづくりシアター」というスペースで飛行機や船などができるまでの工程を映像で紹介。ダイナミックな映像を3つの大画面で鑑賞できます。
「空のゾーン」では、川崎バートルKV-107II型ヘリコプターの実物があります。なんと客室に入ることができ、操縦室の見学も可能です。神戸空港の離発着を体験できるフライトシミュレーターでは、パイロット気分になれること間違いなしです。
その他産業用ロボットの展示もあるので、最新のテクノロジーに興味のある子どもはもちろん、大人も満足できる展示となっています。
「マリタイムシアター」で神戸港や船にまつわる上映を楽しもう
博物館の見学で歩き疲れたら、「マリタイムシアター」でちょっと休憩がてら映像観賞はいかが?180インチの大型スクリーンと、迫力満点の音声が楽しめる音響システムを備える33席のミニ映画館。神戸港の歴史、海、港、船をテーマにした映像が見られます。常時繰り返し放映されているので、開始時間、終了時間や途中退場を気にせずに、小さな子どもとも気軽に利用できるスペースです。
震災からの復旧を刻んだ「屋外展示場」
館内の見学を終えたら「屋外展示場」へ。阪神・淡路大震災で崩れてしまったメリケン波止場の一部を、「神戸港震災メモリアルパーク」として保存しています。被災した岸壁を保存した「保存ゾーン」のほか、写真や年表、映像などにより、復旧までの道のりを展示し、震災の教訓を風化させず、未来に伝える役割も担っています。
また、コンテナ船「らいん丸」の蒸気タービンエンジンの一部や、進水式で船と船台を繋ぐトリガー装置、水中でさまざまな観察やデータ採取ができる、水中ロボットの自律型無人潜水機「マリンバード」が展示されています。
※2019年10月からリニューアル工事に入ります。その間見学できない部分もありますので、事前にご確認ください。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。
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