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公園での自然遊びのアイデア 木と落ち葉を楽しむネイチャーゲーム

ネイチャーゲーム秋

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秋は木々が色づき、公園で木漏れ日を浴びたり、落ち葉を踏んだりするのが楽しい季節です。家族でのお散歩やピクニックに、木や落ち葉を使ってできるネイチャーゲームを取り入れてみませんか? ほかの季節とはまた違う、自然の表情に出合えますよ!

監修/みとネイチャーゲームの会 監修/みとネイチャーゲームの会
20年近く活動しているベテラン指導員や3児のパパ指導員など幅広い年代のメンバーが集まり、茨城県立歴史館や茨城県植物園を中心に年間30回近くイベントを実施。参加者はファミリーからシニア世代とさまざまで、なかには三世代で参加するリピーターも。

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»「ネイチャーゲーム」とは?

目次(index)

いろんな木の表情、感触を楽しんでみよう!

普段、遠くから眺めることの多い「木」。近づいて観察してみると、今まで気がつかなかった、おもしろい発見があります。遊びながら木を見て、触って感じるネイチャーゲームを紹介します。

木の枝や皮の模様を生き物や顔にしちゃおう!「森の福笑い」

ネイチャーゲーム秋

木の幹や枝、皮の形や模様を生かして、生き物や顔の表情に見立てて楽しみます。

<森の福笑い(木バージョン)のやり方>

用意するもの

丸シール(100円ショップなどで売っているものでOk。大小あるとより楽しめます。)

  1. 丸シールにサインペンなどで目のいろいろな表情を書いて、目玉シールを作る。
  2. いろいろな木を観察して、生き物や顔の表情になりそうな部分を探す。
  3. それぞれ①のシールを貼りつけて、できあがった表情を楽しむ。

三角に切った紙も用意して、目、耳、口に見立てて、木にテープで貼ると、より個性豊かな福笑いができます。さらに、「木のセリフ」という木のつぶやきを想像するネイチャーゲームの要素を取り入れ、福笑いの表情にセリフをつけてみるのもおもしろいです。「よーい、ドン!」でそれぞれ作りに行き、できあがったら家族で探検ツアーをしてみるのもいいですね! 使ったシールや紙、テープは必ず片づけましょう。

シールがない場合でも、木を見ながら「あれ、おばけに見えない?」など、木そのものを生き物や表情に見立てて、楽しむことができます。

視覚以外の感覚を使って、木を当てられるかな?「わたしの木」

ネイチャーゲーム秋

目かくしをして、視覚を使わずに感じた1本の木に、目かくしを外して再会するゲーム。

<わたしの木のやり方>

  1. 親は子どもに紹介したい木を決める。子どもに目かくし、もしくは目をつむらせて、親がめあての木に連れて行く。
  2. 「どんな感じ?」「ザラザラしている?」「太さはどう?」などと声をかけ、木を触って感じさせる。
  3. ②の木から離れて、どの木に触れていたのかを当てる。
  4. 子どもが木と再会できたら、「どうしてわかったの?」などと決め手となったことを聞き、親子で確かめてみるのもおすすめ。

子どもが小学生以上であれば、親子で役割を交代してみるのも楽しいゲームになります。「普段、木を触ったり、太さを確かめたりすることはないですよね。ぼくも初めてこのゲームを体験したときは衝撃的でした。大人にとっても新しい感覚になると思いますよ」(みとネイチャーゲームの会・小松﨑さん)子ども以上に親が楽しんでしまうかもしれません。

正解にたどりつけなくても、それぞれの木の触り心地や太さ、においなど、感じたことや目かくしをしていたときとの感じ方の違いについて話してみると、木の個性とそれを受け取る感性の違いがわかっておもしろいですよ。

●注意したいこと

子どもが目かくしをしているとき、ていねいに誘導し、怖さを感じないよう安全に案内しましょう。親子で役割を交代して、子どもが誘導役になる場合は、とくに相手への配慮や危険を避ける大切さを伝える機会にしましょう。

葉っぱで自然と季節を感じよう!落ち葉を楽しむネイチャーゲーム

ネイチャーゲーム秋

秋の自然を彩る、黄色や茶色、赤色の葉っぱ。落ち葉は遊びのイメージをふくらませてくれる、とっておきの自然物です。落ち葉を楽しむネイチャーゲームは数多くありますが、なかでも家族で盛り上がれるゲームを紹介します。

落ち葉に埋もれて見上げる景色、聞こえる音はどんなだろう?「大地の窓」

ネイチャーゲーム秋

地面に横たわり、体がすっぽりと埋まるように落ち葉をかけてじっとたたずみ、音やにおい、温度、景色を感じるゲーム。

<大地の窓のやり方>

  1. 落ち葉の多い場所を選び、子どもを地面にあお向けに寝かせる。大きいレジャーシートなどを敷いておくと、汚れが気になりません。
  2. 全身を覆うように、落ち葉をかける。子どもが怖がったり、嫌がったりしなければ、そっと顔にもかける。
  3. 耳をすませたり、まわりの景色を見たり、静かに過ごす。できれば5分くらい、そのままで過ごします。
    子どもが怖がったり、飽きたりしている様子が見られる場合は、親が「どんなものが見える?」「なにか聞こえる?」など声かけをすると安心するのと同時に、気づきにつながります。

木を楽しむネイチャーゲームで紹介した「わたしの木」と同様、親子で体験するのもおすすめ。子どもは大喜びで落ち葉をかけてくれるはずです。
「このゲームで自然を感じてほしいという願いはありますが、親子でキャーキャー触れ合う、いい機会にしてもらえたらと思います」(小松﨑さん)
そして、間近に聞こえる落ち葉のカサカサ、落ち葉の隙間から見える空や陽の光…。親も一緒に体験することで、子どもが感じたことを受け止めやすくなるでしょう。

●注意したいこと

雨が続いたあとは、落ち葉や地面が湿っているので気をつけましょう。また、マダニやツツガムシなどがいる地域、注意標識のある地域ではこのゲームは避けましょう。心配がない地域でも、虫刺され対策のため、必ず、長袖、長ズボン、靴下を着用して、肌の露出を減らして行いましょう。虫よけも有効です。

はらはらと落ちる瞬間に出合う「落ち葉キャッチ」

落ちてきた落ち葉を地面につく前にキャッチするだけのシンプルな遊び。楽しみながら、自然に舞い落ちる葉の様子を見ることができます。

落ち葉キャッチのやり方

  1. 親子で葉っぱが落ちてきそうな場所を決めて、座ったり、寝転がったりしてとどまる。
  2. 落ちてくる落ち葉をつかまえる。

場所を決めずに、時間内にどれだけたくさん落ち葉をキャッチできるか、というゲームにアレンジすると、ゲーム性が出て盛り上がります。
みとネイチャーゲームでは、春に桜の花びらをキャッチするゲームにアレンジすることもあるそう。お花見のときにぜひやってみては。

「ジャンケン落ち葉集め」

ネイチャーゲーム秋

ジャンケンで勝っていくと、いろいろな種類の落ち葉をたくさん集めることができます。勝ち負けは関係ありませんが、ゲーム性が高く、子どもが満足すること間違いなし!

  1. ジャンケンをして、勝った人は好きな落ち葉を1枚拾う。負けたら落ち葉は拾えない。
  2. 相手を変えてジャンケンをして、勝ったら落ち葉を1枚拾う。そのとき、持っている葉っぱとは違う落ち葉を拾う。

    似た種類の落ち葉が多い場所では「形が違う」「色が違う」ものを拾ったり、落ち葉が少ない季節には「落ちている自然物」にアレンジしても楽しめます。また、あらかじめ、「ギザギザした落ち葉」「大きい落ち葉」とテーマを決め、それに沿った落ち葉を探してみるというアレンジ方法もあります。同じ「ギザギザした落ち葉」でも、いろいろな種類があることの気づきにつながります。

「きゃあ!虫!」虫が苦手な子どもと自然遊びをするとき、どうする?

木や落ち葉に触れていると、虫を見つけることがあります。自然遊びをしていれば、いろいろな虫に出合うのは当然のことですが、虫が怖い、苦手という子どもの場合、どう関わるといいでしょうか。みとネイチャーゲームの活動で心がけていること、アドバイスをいただきました。

●虫のおもしろい特性や、虫に関する知識を事前に伝える

「公園にいそうな虫をクイズにする活動を入れることもあります。実はすごいんだよ、おもしろいんだよ、と虫の特性に触れられるようにいつも考えています。だからといって、すぐに触ってみよう! とはなりにくいですけれど、新しい気づきがあると、虫への関心度が少し上がるかなと思います」(小松﨑さん)
「虫の安全な持ち方を紹介している本を、小学生から教えてもらいました! 『こうやって持てば、大丈夫なんだね』と親子で一緒に少し予習しておくといいかもしれませんね」(みとネイチャーゲームの会・疋田さん)

●とりあえず観察してみる

「多くの虫は襲ってくることはないので、『怖くないよ』ということを子どもに伝えながら、触ったり、近づいたりしないまでも、親子で一緒にしばらく見てほしいなと思います。こんな動きするんだ、なんて発見があると、少し見る目が違ってきます」(疋田さん)

子どもに無理強いをせず、多くのことに興味関心が持てるように寄り添いながら、親子で自然遊びを楽しみましょう。

ほかの生き物、命に気づく SDGsのはじめの一歩に

ネイチャーゲームをしていないときでも、子どもたちは自由にさまざまな自然を発見してくると、会のみなさん。「そんなものがあったんだ!すごいね!」と驚きや感激をわかちあうことに加えて、命のつながりに気づかせる声かけをしてみると、子どもは想像力を働かせ、自然を大切にしようという意識が育まれるのではないかとも。

「たとえば、『この1本の木、なくなったらどうなると思う?』と子どもたちに問いかけてみると、虫が暮らせないね、虫がいないと鳥も来ないかもしれないよね、と連想ゲームみたいに、いろいろな意見が出てくるんです。親子でもそういう会話をして、子どもの想像力にまかせてみるといいのかなと思います」(疋田さん)

ネイチャーゲームを通してお互いの命を守りあっている自然に気づくーー地球のための目標であるSDGs活動にもおのずとつながっていきそうですね。

ネイチャーゲームのイベントに参加してみよう!

記事で紹介した以外にも、楽しく自然体験ができるネイチャーゲームはたくさん。「親子でできるネイチャーゲームのヒントを知りたい」「同年代や異年齢の子どもとファミリーと自然遊びしてみたい」という人はイベントに参加してみるのもおすすめです。日本全国で、さまざまなネイチャーゲームイベントが開催されているので、週末にぜひ参加してみては?

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