冬の自然遊び!冬休み、三世代で楽しめる冬のネイチャーゲーム 帰省先やスキー場で!

冬の自然遊び!冬休み、三世代で楽しめる冬のネイチャーゲーム 帰省先やスキー場で!

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冬はあまり自然遊びができないのでは?と思いがちですが、葉っぱが落ちて姿かたちがはっきりした木、日陰の地面にできた霜、はらはら舞い降りる雪など、冬だからこそ見られる自然の姿はたくさん!冬の自然を五感で楽しめるネイチャーゲームを、北海道在住のネイチャーゲームトレーナーである上ノ澤さんに教えてもらいました。自然には癒しの効果もあるので、子育てで忙しいママにこそ、ぜひおすすめですよ。

監修/上ノ澤千尋さん監修/上ノ澤千尋さん
ネイチャーゲームトレーナー。北海道ふらのネイチャーゲームの会、ゆうばりネイチャーゲームの会に所属。2才の男の子のママ。学生向けのネイチャーゲームリーダー養成講座で講師を務めるほか、乳幼児期の親子を対象にしたネイチャーゲームイベントも実施。「小さい子どもたちも自然に触れて笑顔になるんです。楽しいとわかっているのだと思います。そんなわが子を見て、ママたちも笑顔に。みんな、リラックスできた、癒されたといって帰りますよ」

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目次(index)

冬は木をよ~く観察できる、とっておきの季節

青々と生い茂っていた木々は冬になると葉が落ち、枝や幹の様子がよくわかります。同じ「木」でも、それぞれ違いがあることに気づくチャンス。遊びながらじっくり木を観察できるネイチャーゲームを紹介します。

全身を使って木の姿を表現「木のシルエット」

ネイチャーゲーム

お気に入りの木の形をそのまま、まねっこして、どの木を表現しているのかあてるゲーム。
必要なものはなく、木があればすぐできる自然遊びです。

<木のシルエットのやり方>

  1. 一人ひとり順番に、個性を感じた木、いいなあと思った木の特徴やシルエットを演じて見せる。
  2. ほかの人は、それがどの木なのかあてる。

最初は、親がお手本をするとわかりやすくて◎。恥ずかしがらず、おもしろい形の木を選んで表現すると、子どもものってきます。恥ずかしがる子には無理をさせず、あてるだけでもOKです。

あたりはずれに関わらず、木のどの部分を強調したのかを話してみると、お互いの感性の違いを知ることもできて楽しいですよ。

木がどんなことを考えているのかな?をイメージ「木のセリフ」

ネイチャーゲーム

木が話していそうなこと、感じとったことをセリフにして、お互いの発想を楽しみます。

<木のセリフのやり方>

●用意するもの

白画用紙(ふきだしの形に切り取ると◎)、ペン

  1. 木をじっくり観察して、おもしろいと感じた部分や言いそうなことをセリフとして考え、画用紙に書きます。
  2. お互いに見せ合いっこ。セリフを読むときは、書いた人が読むと盛り上がります。

ふきだしと木を一緒に写真に収めておくと、その瞬間の子どもの感性を振り返ることができて、いい思い出に。

見て触って!雪や霜を楽しもう

雪や霜、氷柱、凍った水たまりなどが見られるのは冬ならでは。見て、触るだけでも楽しいですが、ネイチャーゲームはさらにじっくり冬の自然を楽しめます。

雪に残っているのはなんの跡?「このぬけ跡だあれ」

雪の上に倒れて型をつけ、それがだれのものかをあてるゲーム。雪との一体感を味わうことができます。

<このぬけ跡だあれのやり方>

  1. 2チームに分かれる(同じチームに親子が一緒だとおもしろい)。片方のチームは見えない場所で待つか、目をつぶって待つ。もう一方のチームは雪の上に型をつける。
  2. 雪に残った跡がだれのものなのかあてる。

雪にどう倒れるかを工夫することで、大人か子どもかわからなくなって難易度がアップ。雪が浅いところで行うときは倒れるのではなく、足だけ、手だけで型をつけて楽しむこともできます。

★注意すること

雪がやわらかく、ある程度積もっている場所で行いましょう。また、雪の下の突起物に注意し、地面の状態がわかっている場所で行いましょう。

冬休みの宿題にもおすすめ!自然を表現しよう

自然の特徴や形をオリジナルの紋にする「自然の紋」

「自然の紋」

「家紋」と呼ばれる家ごとの印は、植物や生きものなどの自然物が題材になっていることがあります。それにならって自然のなかのさまざまな形や特徴を見つけ、円のなかに描く遊び。

<自然の紋のやり方>

●用意するもの

白い画用紙や紙(直径8センチくらいの円を書いておく)、黒マジック

  1. 気に入った自然物の形をひとつ観察して、家紋のような模様を描く。

うまく描くことよりも自然をじっくり観察することが大切。絵が苦手な子どもには、どんな形に見えるのか話を聞いて楽しんでもいいです。事前に「家紋」について調べてみると、昔の人の感性や美意識、知恵を知るきっかけに。どんなふうに描くとよいかの参考にもなります。冬休みの宿題としてもおすすめ。

★注意すること

生きている植物を採ったり、木の枝を折ったりしないようにしましょう。

自然を感じた瞬間を漢字で表現「わたしの暦」

自然を感じた瞬間を漢字で表現「わたしの暦」

月の満ち欠けをもとに作られた旧暦や、太陽の動きによって一年を24に分けて季節をあらわす二十四節気、さらにそれを三等分して72に分けた七十二候など、昔は季節の移り変わりを言葉で表現していました。この考え方からヒントを得て、身近な自然の姿を五感で感じ取り、オリジナルの季節暦を考えるゲーム。

<わたしの暦のやり方>

  1. 散歩をしながら、まわりの自然を五感で感じとります。
  2. 落ち着ける場所に座り、自分なりの言葉で表現する。

旧暦、二十四節気七十二侯はテレビの天気予報などで紹介されることがあります。それをきっかけにやってみると子どももイメージしやすいです。漢字2~6文字で表現すると雰囲気が出ておすすめ。まだ漢字を習っていない、知っている漢字が少ない年齢の子どもには、どんなことを感じたかを子どもと話し、親が漢字を考えてもいいでしょう。紙を長細く切って、それぞれに書いて見せ合うのもいいですね。
毎日考えて、感じたことをかいてまとめると、りっぱな冬休み日記になります。

室内でも公園でも!三世代で楽しむネイチャーゲーム

年末年始に帰省して、三世代、親戚同士が集まるという家庭も多いでしょう。そんな機会にみんなでできる自然遊びを紹介。近所の公園でも、家のなかでもワイワイ楽しめますよ!

あの生きものになりきってみよう!「動物紳士録」

ジェスチャーゲームの様子

ジェスチャーゲームの生きもの版。生きものの動きや特徴を知ることができます。

<動物紳士録のやり方>

●用意するもの

生きもの(虫、動物)が書かれたカードやかるた(100円ショップなどで売っているもので可。生きものの種類が多いとより楽しめます。日本シェアリングネイチャー協会のカードもおすすめ。)

  1. 生きものカードを1枚ひいて、誰にもみられないように確認する。その生きものの特徴的な動作やしぐさを思い浮かべる。
  2. 1人ずつ前に出て、最初に8秒間その生き物の特徴がよく表れているポーズで静止する。次にその生きものになりきって動きはじめる。ほかの人は途中でわかっても言わない。
  3. 動きが終わったら、答え合わせをする。

大人が思い切りなりきると、子どもも大喜びでのってくるはず! 恥ずかしがる子、小さな子の場合は親子で一緒に行ってもいいです。動物の絵本や図鑑などを準備しておくと、イメージがふくらみます。

★注意すること

公園などで行う時は、地面にガラスなどの危険物がないことを確認しておきましょう。

こちらもおすすめ!生きものカード

生きものの歩き方を体験「アニマルウォーク」

「アニマルウォーク」

生きものの「足跡」をたどって、何の生きものかをあてるゲーム。いろんな生きものの歩き方を知ることができ、大人も驚きと発見があります。

<アニマルウォークのやり方>

●用意するもの

輪がつくれるもの(ロープやわなげの輪、マスキングテープ、ビニールテープなど)

  1. お題を出す人は、生きものの足跡を作る。前足と後ろ足は別の色の輪を使うとわかりやすくておすすめ。
  2. ほかの人は、歩き方を想像してから、実際に足跡の上を歩いてみる。

歩き方のやさしい生きものから始めるといいでしょう。図鑑やインターネットなどで動物の足跡を調べることができます。足跡の間隔は、子どもの体の大きさに合わせて調整を。ゲームを楽しんだあと、実際に森や動物園に出かけて確認すると、子どもたちにはより楽しい活動に! 

★注意すること

手首、足首、腕を中心に、準備運動をしてから始めましょう。屋外で楽しむときは、手をついてけがをしないように、石やガラス片など危険なものは取り除いて。

冬の自然遊びの注意は?

防寒対策をしっかり!

子どもは遊びに夢中になると時間を忘れてしまうもの。とくに雪があると、普段と違う風景に興奮して気がつくと体が冷え切っていた…なんてことになりかねません。上手に重ね着をして、防寒対策を。アウターは防水性のあるものを選び、服に雪がしみないようにしましょう。帽子や手袋も必須アイテムです。

危険な木を知っておこう

ツタウルシ

ツタウルシ

ヌルデの葉

ヌルデの葉。虫こぶができていることも。

ハゼノキ

ハゼノキ

あまり行き慣れていない公園や自然では、危険な場所がないか、子どもの背の高さに飛び出ている枝がないかなどを大人が先にチェックしておきましょう。また、ウルシやツタウルシ、ヌルデ、ハゼノキなどウルシ科の木は触れるとかぶれる場合があるので注意を。

寒さのなかでも息づいている命に気づく!

冬はそれ以外の季節と比べて、自然を感じるのが難しいかもしれません。しかし、ネイチャーゲームをしてみると、それまで意識していなかった生きものたちや自然、その活動に気づけると上ノ澤さん。

「私も子どものころ雪国に住んでいて、冬って何もないな~と思っていました。ところがネイチャーゲームに出合って、冬でもたくさんの生きものが活動していること、そして、動物だけでなく植物も生きものだということに気づかされました。外に出られる日は外で、出られない日でも室内で、家族でネイチャーゲームをすると、地球にすむ生きもの、自然、そして環境について考えるきっかけができるのではないでしょうか」

冬も多くの生きものが活動し、春に向けて準備しています。自然の変化にも気づけるネイチャーゲーム。ぜひおじいちゃん、おばあちゃんともやってみてください。

ネイチャーゲームのイベントに参加してみよう!

記事で紹介した以外にも、楽しく自然体験ができるネイチャーゲームはたくさん。「親子でできるネイチャーゲームのヒントを知りたい」「同年代のファミリーと自然遊びしてみたい」という人はイベントに参加してみるのもおすすめです。日本全国で、さまざまなネイチャーゲームイベントが開催されているので、週末にぜひ参加してみては?

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