野菜スタンプで、かわいいオリジナルアートを作ってみませんか? チンゲンサイや小松菜の切れ端が、バラの花束に変身! オクラ・ピーマン・レンコン・ブロッコリーのほか、トウモロコシや枝豆などの夏野菜も野菜スタンプにしてみました。切れ端なら食材を無駄することがなく、また野菜のさまざまな形を知る学びにもなります。画用紙はもちろん、Tシャツ、サコッシュなどの布作品、ポーチや傘などのビニール作品の作り方もご紹介します。
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監修:とみこはん
消しゴム版画家・イラストレーターとして、書籍・雑誌・広告・Web等あらゆるメディアで活躍。人物・食べ物・旅などをテーマにした温かみのある作品は、親子そろってのファンも多い。子どもも楽しめるワークショップを国内外で開催し、ものづくりの楽しさを伝えている。オアシズ ・光浦靖子さん率いる「ブッス!手芸部」部員。
Instagram:とみこはん◆食べて旅する消しゴムはんこ
1.赤ちゃんもできる!小学生の自由研究にも
1歳、2歳の赤ちゃんや幼児も楽しめる
乳幼児期の指先を使うあそびは、脳の発育発達にもよい影響があるといわれています。ものをつまむことができるようになる1歳すぎぐらいから、大人と一緒にスタンプあそびが楽しめるようになり、全国の保育園や幼稚園などでも取り入れられていますね。
野菜スタンプは、野菜ごとに異なる形があることを知ったり、さまざまな感触を体験できるのが特徴。手指の巧緻性を高めるだけでなく、ものの手触りを楽しんだり、食べものへの興味関心にもつながっていきます。
小学生の夏の自由研究にもおすすめ!
野菜スタンプは、小学生の自由研究にもおすすめです。普段捨ててしまっている野菜の切れ端に注目することは、「ものの見方」を広げるきっかけにもなります。
なにに見えるかな?逆さに押したらどうなるかな? 組み合わせたらどうなるかな? 子どもならではの自由な発想で、楽しい作品がつくれそうです。
夏休みに野菜の収穫体験をして、おいしく食べたあとに、余った切れ端を野菜スタンプにして思い出を作品に…というのも素敵な自由研究になりそうですね。
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2.野菜スタンプのやり方
インクや絵具を用意
インクや絵具は、野菜スタンプを押すものによってちがいがあります。
<画用紙に押す場合>
水性絵具、または100円ショップで売っている水性スタンプインクを使ってもokです。
<布に押す場合>
市販の布用インクを使えば、布作品も作れます!布用インクは手芸店やネットショップなどで購入可能です。なお、アクリル絵具でも布への着色は可能です。
<ビニール・プラスチックに押す場合>
ビニールやプラスチックなど「非吸収面」に押せる専用インクを使います。布インク同様、ネットショップなどで購入することができます。「速乾溶剤性染料系インク」と呼ばれるものです。専用のスタンプクリーナーを使えば、消すことも可能です。
こんな野菜がおすすめ!
野菜スタンプは、なるべく切れ端を使いたいですね。切れ端をスタンプに使える野菜をピックアップしてみました。
<おすすめ切れ端野菜>
□ チンゲンサイ □ 小松菜 □ ゴーヤ □ 大根 □ ピーマン □ パプリカ □ レンコン □ 玉ネギ □ 長ネギ □ オクラ □ トウモロコシ □ ブロッコリー □ 枝豆の皮 □ シイタケの石づき □ エノキの軸 □ レモンなど柑橘類の皮 etc.
季節によって、いろいろな野菜スタンプができそうですね。今回は、夏野菜のゴーヤやトウモロコシ、枝豆でもチャレンジしてみました。
野菜は少し乾燥させて使おう
野菜スタンプを楽しむポイントは、事前に野菜の切り口の水分をできるだけ抜くこと。とはいえ、面倒な処理は不要で、簡単にできます! 準備のポイントをご紹介しましょう。
<野菜の乾燥・保存の方法>
全部の野菜に共通する乾燥のさせ方です。
バットなどにキッチンペーパーをひき、野菜の切り口を下にしておきます。さらに上からキッチンペーパーをふんわりとかぶせ冷蔵庫へ。または、野菜ごとにキッチンペーパーにくるんで冷蔵庫に入れてもok。ラップやビニールは、しんなりしてしまうのでしない方がよさそうです。
前日夜からの準備で、翌日きれいにスタンプできました。2-3日そのまま冷蔵庫で保存しておいても大丈夫です。複数日かけていろいろな野菜の切れ端をそろえたい場合は、2-3日を目安にするとよいでしょう。
<野菜ごとの切り方とポイント>
- 玉ねぎ:
上下どちらも少し大きめに切るとよいです。下は芯が2つになっているものもあったりして、面白いスタンプができます。玉ねぎは上記の方法で、できれば1-2日かけて乾燥させると、スタンプを押した時に輪がくっきりとでます。 - オクラ:
生のまま上下の端を切り落とし、キッチンペーパーに切り口を下にして少し置いておけば、すぐに使えます! ネバネバもあまり気になりません。上と下で大きさが違い、とてもかわいい野菜スタンプができます。小さな子どもでも持ちやすく、丈夫で何度も押すことができ、かなりおすすめ! - 枝豆:
生のままさやの筋に沿って半分に切り、豆の部分を外し、皮のみ乾燥させます。豆も半分に切れてしまいますが、外したら茹でて食べられます。 - シイタケ、エノキ:
シイタケの石づき、エノキの軸は、野菜スタンプの名脇役となります!もともと水分はそれほど多くないので、切ってすぐに使えます。石づきは、何度も押してふにゃっとしてきたら、先端を切れば繰り返し使えます。色を変えやすいのも○。ドット模様にしたり、筆として使ったり、「野菜スタンプのアイディア」のコーナーでその活躍ぶりをご紹介します。
絵具のつけ方のコツ
はじめての野菜スタンプは、水性絵具で画用紙からチャレンジするのがおすすめ。今回は、100円ショップに売っている使い捨てパレットとスポンジを用意しました。スポンジを子どもが持ちやすい大きさに切り、先端に筆で絵具をつけます。水は、スポンジにまんべんなく絵具がつくことを目安に、少量ずつ加減をしながら筆に含んでみてください。
筆で野菜に直接絵具をつけてもできますが、小さな子どもにはスポンジの方がやりやすいでしょう。スポンジなら色別に用意ができるのもおすすめです。
絵具がついたスポンジで、野菜の切り口をポンポンとたたきます。これだけでも楽しい作業です。全体に色がついたかな?
野菜スタンプは、野菜の切り口の形状や水分量、押す力などによって、自然な濃淡やかすれがでるのも味わい。正解はありません。親子でポンポンたくさん押して、スタンプの出具合を試してみましょう。「こんな形をしているんだね」という発見や、「これはちょっと絵具が多すぎたかな」「次はもっと強く押してみようか」などと親子の会話もはずんでいきますよ。
3.野菜スタンプのアイディア集(画用紙)
小松菜やチンゲンサイが、バラの花束に
●小松菜とチンゲンサイで、バラのサンクスカード!
小松菜とチンゲンサイの切り口を、バラの花に見立てました。花のまわりの模様は、エノキの軸をポンポンと軽く押したもの。ふんわりとした風合いが面白いですね。サンクスカードなど、ちょっとした気持ちを添えたい時のカードに使えそうです!
●花束の茎は、オクラの表面を使って
こちらは、小松菜とチンゲンサイでバラの花束に! 少し絵の具の水分を多めにスタンプしてみました。花束の茎はオクラの表面を使って。いいかすれ具合で、フシの感じがでていますね。
●チンゲンサイの大輪とオクラの小花
チンゲンサイとオクラの断面の組み合わせ。オクラのスタンプのかわいさは予想以上! 同じ構図で押しても、全てが異なる表情になるのは、スタンプならではの楽しさ。額に飾りたくなります。
オクラであじさいや花火!
●オクラのアジサイに、玉ネギのカタツムリ!
オクラの断面をたくさん押したらアジサイに!「オクラをスタンプした」と言われなければわからないほど、かわいい小花型です。一度絵具を付けたら何度も押すと濃淡が出て、奥行きのある仕上がりに。玉ネギの丸い渦巻きとチンゲンサイの茎はカタツムリに変身!
●オクラやトウモロコシで、夏の花火!
ブロッコリー、トウモロコシ、玉ネギ、オクラで、野菜の花火があがりました! ブロッコリーやトウモロコシの粒の部分は火花を表現するのにピッタリ。画用紙の色を変えると、発想もぐんぐん広がります。
夏の収穫体験の思い出に
夏休みは収穫体験に出かけるファミリーもいると思います。おいしく旬を味わった後は、ぜひスタンプにして思い出を形にしてみませんか?
●おすすめ!枝豆の皮
夏といえば枝豆! 枝豆の皮は、スタンプにおすすめです。同じ枝豆でも、ひとつひとつ形がちがって、かわいいですね。
●太陽のようなオレンジ模様!
果肉を食べたあとのオレンジは、まん丸で太陽のよう! 水分が多い果物なので、1-2日ほど乾燥させてからがスタンプするのがおすすめです。
●暑中見舞いにも!
おじいちゃんおばあちゃんやおともだちへの暑中見舞いにして、おいしさと気持ちを伝えましょう。
押すだけアートは無限大!
どんなふうに押すか迷ったら、たくさん押してみましょう。同じ野菜でも、ひとつとして全く同じにはならないのが、スタンプの面白さのひとつ! 好きな絵の具の色の組み合わせで、混色の変化を楽しむのもおすすめです。
●小松菜でバラ模様
小松菜の連続バラ模様。色の微妙な混じりもいいテイストに。
●チンゲンサイの茎が、かもめ・波・笑顔に!
チンゲンサイはバラの形ばかりではありません! ちぎった茎をひとつだけ押せば、日本文様の青海波のような模様もできちゃいます。カモメ、波のような連続模様、ニッコリ笑顔にもなりました。
●ブロッコリーの森
ただそのまま押してみたブロッコリーも、色をほんの少し変えるだけで表情がでます!
●エノキがブラシになるなんて!
エノキの軸をブラシのように使った描画は、決して筆ではでない味わい。チンゲンサイの鳥さんもとんでます!
●かわいい着せ替え人形に変身!
画用紙の良さは、好きな形にカットができるところ。野菜をスタンプした画用紙をワンピースの形に切ったら……かわいい着せ替え人形ができました!「バッグも持たせたいな」「これは花束にしよう」と子どもたちのアイデアがぐんぐん広がっていきます。
4.エコバッグなど布にもチャレンジ
布インクのポイント
今回は、布用の専用インクを使いました。布は紙よりもやわらかいことと、インクに不要な野菜の水分がつかないようにするため、野菜の水分を、よりしっかりととばすのが、きれいに仕上がるポイント!また、野菜スタンプの押し方自体は画用紙と同じですが、押したあとに当て布をしてアイロンがけをし、インクを定着させる必要があります。おおよその目安は、綿の場合、一箇所15秒程。詳しくは、使用する布用インクの取り扱い説明書に従ってください。
絵柄に15秒以上アイロンを当てます。やけどと焦げに気をつけてください。
野菜エコバッグ&サコッシュ
無地の布バッグが、オリジナルの野菜バッグに返信!左のエコバッグは、玉ネギをランダムに。右のランチバッグは、ゴーヤ、しいたけの軸、枝豆の皮を並べて、ユニークな顔が描けました。
ワンマイルなお出かけに便利なサコッシュ。紐を結んで長さを調整すれば、子どもも使えます。
チンゲンサイ、小松菜、オクラだけでなく、パプリカやレンコンもかわいいお花型として活躍。
Tシャツづくり
無地Tシャツを、野菜スタンプで世界にひとつだけのマイTシャツに。家族でリンクコーデしてもいいですね!パステル系のTシャツには、濃い色のインクの方がくっきりときれいにつきます。黒や紺などTシャツの色自体が濃い場合には、蛍光が入ったパステル系インクがおすすめです。
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5.ビニールにも押せる!傘に夏の星座?!
野菜スタンプは、専用インクを使えは、ビニールやプラスチックにも押せます。先述したように、「速乾溶剤性染料系インク」と呼ばれるもので、ネットショップなどで購入できます。野菜の断面は、しっかりと乾燥させましょう。
100円ショップに売っている透明のビニールバッグやケース、ビニール傘に、野菜スタンプを押して、夏の雑貨を作ってみました。
左のビニール傘は、なんとオクラを使って、夏の代表的な星座の「はくちょう座、わし座、こと座、さそり座」をスタンプ! 一等星は色を変えています。夏休みに親子で星空観察をして、見つけた星座を野菜スタンプで作品にしてみるのも楽しいですね。小学生の自由研究としてもおすすめです。インクの取り扱い説明書をよく読んで、ぜひチャレンジしてみてくださいね!
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