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山梨県の特産品おもしろ雑学|トウモロコシの甘みは盆地気候&たっぷりの日光でマシマシに!?

山梨県の特産品「とうもろこし」

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47都道府県それぞれの代表的な「特産品」をクローズアップ。【知る】【つくる】【学ぶ】の3つの視点から、特産品と各都道府県の関係をひも解きます。各地の歴史や風土だけでなく、意外な理由で生まれた特産品は、知れば知るほどおもしろい!

山梨県で紹介するのは「トウモロコシ」。とれたては生のまま食べられたり、食べもの以外にもバイオエタノールに変身したりと、活躍が目覚ましいトウモロコシのヒミツに迫ります。

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目次(index)

【知る】食用だけじゃない!SDGsにも貢献するトウモロコシ

山梨県はぶどうなどの生産が盛んで果樹王国として知られますが、実は野菜もたくさん作られています。

山梨の野菜生産額で上位を占めるのが、トウモロコシの一品種であるスイートコーン。トウモロコシは食用としてだけでなく、繊維や、再生可能燃料であるバイオエタノールにも活用され、SDGsの実現に一役買っているのです。

山梨県ではいつからトウモロコシが作られているの?

画像:PIXTA

山梨県では古くからトウモロコシが作られています。伝統野菜の「甲州(こうしゅう)トウモロコシ」は、なんと約100年前から栽培されていたそう。種皮が分厚いので硬く甘みも少なめですが、デンプン質を多く含み、粉状にしておやきや蒸しパンなどの料理に使われます。

スイートコーンの栽培は、昭和32年(1957)ごろに富士北麓(ほくろく)や八ヶ岳(やつがたけ)山麓の高冷地で始まりました。次第に甲府盆地の平坦地でも作られるようになり、昭和40年代に通常より早く収穫できる栽培法(早出し栽培)が導入されると、水田の転作作物として栽培面積が拡大していきました。

山梨県では、甲府盆地の気象条件を生かした早出し栽培が主流。春先の晴天率が高いため日照時間が長く、畑の畝 (うね) にトンネル状にビニールをかぶせて行う促成栽培を利用すればスイートコーンが育つのに必要な温度をキープできるのです。

トウモロコシにはどんな品種があるの?

山梨県の特産品「とうもろこし」食用トウモロコシの主な種類

トウモロコシはイネ科で、米や麦とともに世界三大穀物とされています。スーパーでよく見かけるおなじみの野菜、スイートコーンはトウモロコシの一種です。スイートコーンには、全粒が黄色いゴールデンコーン、全粒が白いシルバーコーン、その2つを掛けあわせたバイカラーコーンの3種類があります。

甲府(こうふ)市のブランドとして親しまれる「きみひめ」はゴールデンコーンの一種。入手困難な希少品種で糖度が高く、もぎたては生でも食べられます。市川三郷町(いちかわみさとちょう)で作られる「甘々娘(かんかんむすめ)」はバイカラーコーン。フルーツコーンと呼ばれるほどの甘さです。

トウモロコシはスイートコーンのほかに、ポップコーンになる爆裂種(ばくれつしゅ)、飼料になるデントコーン、粉末にするのに適したフリントコーン、もち質のデンプンを多く含むワキシーコーン、実が砕けやすく粉にひきやすいソフトコーンがあります。

プラスチックや衣類、バイオ燃料!トウモロコシの幅広い活用法

トウモロコシの幅広い活用法/山梨県の特産品「とうもろこし」

トウモロコシにはさまざまな用途があります。例えば、韓国のお茶「コーン茶」やお酒の一種「バーボン・ウイスキー」はトウモロコシから作られます。トウモロコシの胚芽に含まれる油分を抽出した「コーン油」は、天ぷらなどの揚げ物や炒め物の調理に使われるほか、サラダオイルとしてドレッシングやマヨネーズにも。

日用品の原材料としての用途もあり、トウモロコシから作られるバイオプラスチック、ポリ乳酸繊維は衣服、包装材、じゅうたんなどの製造に使われています。

さらに、トウモロコシなどの生物資源(バイオマス)から作られる再生可能燃料、バイオエタノールは地球温暖化防止対策や石油代替燃料として注目されています。

トウモロコシの「ひげ」って何のためにあるの?

画像:PIXTA

トウモロコシの全体を覆うひげ。実はその正体は、めしべなのです。茎の先端にある雄花から落ちてくる花粉をキャッチするためにあります。

長いひげは絹糸(けんし)と呼ばれ、粒の1つ1つから1本ずつ生えています。つまり、ひげの本数と粒の数は同じ。ひげが多いトウモロコシは、実がたくさん詰まっている証なのです。スーパーなどで購入するときは、ぜひ、ひげを確認してみてくださいね。

【つくる】トウモロコシの栽培方法とおいしい食べ方

トウモロコシは畑で育てるイメージが強いですが、家庭菜園でも作ることができます!プランターでの栽培に挑戦してみましょう。甘みや食感からおやつとしても人気のトウモロコシ。よりおいしく食べる方法や、コーンスープのレシピも紹介します。親子で一緒に作ってみましょう。

トウモロコシを種からプランターで育ててみよう!

トウモロコシを育てよう/山梨県の特産品「とうもろこし」

トウモロコシは、種まきを3月下旬から5月上旬に行えば、90日ほどで収穫できます。苗植えの時期は4月下旬〜5月下旬が一般的です。トウモロコシは自分の花粉では受粉できず、他の株の花粉の方が受精しやすい他家受粉植物。必ず複数の株を育て、お互いに受粉させましょう。

トウモロコシは深く根を張るので大型プランターが必要です。土がたっぷり入る25リットル以上のもの(幅65cm×奥行25cm×深さ25cmくらい)を用意すれば、2株育てられます。また、トウモロコシは倒れやすいため、プランター栽培では茎の背丈が30cmを超えたら、長さ1m以下の支柱を立てましょう。土の乾燥は失敗の元。実り始めてからの水やりは、1日3回与えるつもりでたっぷり行いましょう。

さらに注意しなければいけないのが、カラスなどの鳥。完熟するのを狙って食べに来るので、防鳥網やテグス(ナイロンなどの合成繊維でできた糸)を張るなどの鳥よけ対策を忘れずに。

もっとおいしいトウモロコシが食べたい

画像:PIXTA

トウモロコシは鮮度が命! 収穫した瞬間から劣化が始まり、鮮度が高いほどみずみずしくて甘いのです。よりおいしくトウモロコシを味わう方法をお教えします。

・トウモロコシの選び方

皮が濃い緑色で太いものが新鮮です。ひげは茶色いツヤのあるもので、ひげの本数が多いものを選びましょう。粒はハリがあり、ぎっしりと端まで均等な大きさで並んでいるものがおいしいです。

・おいしくするカンタン調理法

皮をむき洗ったトウモロコシに小さじ1杯の塩をもみこみます。それをラップで包み、電子レンジに入れて600Wで5分ほど加熱すれば完成です。

・保存方法

すぐ食べなくても、茹でておくと新鮮さをある程度保てます。薄皮とひげを残したまま、水の状態から鍋に入れて約15分茹でます。茹でて塩水に浸けると、粒がシワになりにくく甘みが増します。常温で冷まして薄皮をむき、ラップで包んで食料保存袋に入れましょう。

・粒をきれいに取る方法

茹でたトウモロコシを包丁で横3等分に切り、それをそれぞれ縦半分に切ります。半月状になった切り口に近い方から縦1列ずつ、親指の腹を使って粒を取っていくと、ぽろぽろときれいにはがれていきますよ。

とろ〜りなめらか!濃厚コーンポタージュ

コーンポタージュイメージ

画像:PIXTA

なめらかなコーンポタージュは子どもが大好きな一品。トウモロコシとタマネギのとろける甘さがたまりません。ぜひ親子でチャレンジしてみましょう。

<簡単にレシピを紹介>

  1. トウモロコシを3等分に切り、包丁で粒をそぎ落とします。タマネギはみじん切りにします。
  2. 鍋にバターを入れて中火で熱し、①を加えてタマネギがしんなりするまで炒め、ふたをして弱火にし、3分蒸し焼きにします。
  3. 水を入れて煮立ったらふたをして弱火で15分ほど煮ます。飾り用にトウモロコシを大さじ1取っておきます。
  4. 耐熱容器に③を入れてブレンダーでなめらかになるまで撹拌(かくはん)します。
  5. 鍋に④を戻し入れ、牛乳を加えて温めます。塩で味を整えましょう。
  6. 器に盛り、飾り用のトウモロコシを散らします。

【学ぶ】トウモロコシについて学べるスポット

新鮮なほど甘くてジューシーなトウモロコシ。とれたてを求めて、畑で収穫体験をしてみませんか。鮮度も栄養価も高いトウモロコシをゲットするなら、直売所へ。トウモロコシを使ったごちそうにも出会えます。

わっぱファーム(山梨県/西桂町)

わっぱファーム(山梨県/西桂町)

河口湖から車で30分ほどの距離にある「わっぱファーム」では、みずみずしく甘みの強いトウモロコシ「恵味(めぐみ)ゴールド」の収穫体験(7月下旬〜予定)ができます。

ほかに、「坊ちゃんかぼちゃ」「コリンキー」ひょうたんみたいな形の「バターナッツ」などのカボチャやキュウリも栽培されています。農薬・化学肥料を使わずに、畑で元気に育った野菜を自分の手で収穫する喜びを味わいましょう。

住所 山梨県南都留郡西桂町小沼池の頭2869
問合先 070-3812-8318(トウモロコシは収穫時期が短いため要問合せ)
営業時間 10時30分〜11時30分、13〜14時 ※収穫体験時間。当日予約不可。前日23時30分までに要予約
定休日 不定休 ※荒天中止
料金 収穫体験料1人1800円
アクセス 公共機関:富士急行線三つ峠駅から徒歩30分
車:中央自動車道富士吉田西桂スマートICから国道139号経由2.5kmm5分
駐車場 あり/4台/無料
URL

https://wappa-farm.com

道の駅とよとみ(山梨県/中央市)

道の駅とよとみ(山梨県/中央市)

中央市にある「道の駅とよとみ」は、緑の屋根が目印の直売所。特産物であるトウモロコシをはじめ、新鮮な野菜・果物などの農産物を販売しています。

強い甘さと大きな粒が特徴のスイートコーン「ゴールドラッシュ」は6月上旬から最盛期に入ります。毎年6月に開催される「もろこしフェア」では、1万本以上の朝どりゴールドラッシュが勢揃い。さらに、地元のゴールドラッシュをふんだんに使用したこの時期限定販売のトウモロコシのソフトクリーム(500円)も大好評。トウモロコシ同様に桃も人気で、7月中旬には毎年「桃フェア」も開催しています。

住所 山梨県中央市浅利1010-1
TEL 055-269-3424
営業時間 3~5月ならびに9~11月:9~18時、6~8月:8~18時、12~2月:9~17時
定休日 不定休(3〜10月は無休)
アクセス 公共機関:JR東花輪駅からとまチュウバス(市内循環バス)道の駅とよとみ下車すぐ
車:中央自動車道甲府南ICから国道140号経由5.1km10分
駐車場 あり/55台/無料
URL

https://michinoeki-toyotomi.com

【SDGs】山梨県のトウモロコシを自由に食べたり守ったりするために

SDGsアイコン17種

山梨県で出荷されるトウモロコシは、環境にも配慮しながら生産が行われています。この先も、トウモロコシを変わらず自由に食べたり守ったりするためにはどのようなSDGsを意識すればいいのか、親子で話し合ったり、考えてみるといいですね。

山梨県の子ども向けSDGsの取り組み

1:貧困をなくそう/SDGsの目標2:飢餓をゼロに/SDGsの目標3:すべての人に健康と福祉を/SDGsの目標4:質の高い教育をみんなに/SDGsの目標5:ジェンダー平等を実現しよう/SDGsの目標6:安全な水とトイレを世界中に/SDGsの目標7:エネルギーをみんなに そしてクリーンに/SDGsの目標8:働きがいも 経済成長も/SDGsの目標9:産業と技術革新の基盤をつくろう/SDGsの目標10:人や国の不平等をなくそう/SDGsの目標11:住み続けられるまちづくりを/SDGsの目標12:つくる責任 つかう責任/SDGsの目標13:気候変動に具体的な対策を/SDGsの目標14:海の豊かさを守ろう/SDGsの目標15:陸の豊かさも守ろう/SDGsの目標16:平和と公正をすべての人に/SDGsの目標17:パートナーシップで目標を達成しよう/SDGsの目標

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4:質の高い教育をみんなに/SDGsの目標

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