運動能力がぐんぐん伸びる公園!
東急田園都市線用賀駅からは徒歩で20分ほどの都立砧公園(きぬたこうえん)は、環八通りと東名高速道路が交差する場所に位置する世田谷区最大の公園。都内屈指の花見スポットとしても有名ですが、近年注目されているのが、障がいがある子もない子も、世代や国籍を超えて誰でも一緒に遊べる遊具広場「みんなのひろば」です。多様性を身近に感じながら、心と身体の成長を見守れる未来型の公園遊具は要チェック!
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運動能力のベースになる「基本動作」は公園遊びで身に付ける!
子どもの運動能力を伸ばすのに最適な公園あそび。運動能力のベースとなるのは「基本動作」です。スポーツトレーナーとして運動能力向上の観点から500以上もの公園を調査し、パークマイスターとしても活動する遠山健太先生が、12の動作に区分けして公園をご紹介します。
監修:遠山健太先生
スポーツトレーナーとして運動能力向上の観点から500以上もの公園を調査し、パークマイスターとしても活動。
公園で経験できる12の「運動能力を伸ばす基本動作」
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都立砧公園で遊べば、こんな運動能力が伸びる!
都内で広々とした芝生の広場があるだけでも贅沢ですが、誰でも遊べる遊具に力を入れているのが都立砧公園のすごいところ。ユニバーサルデザインの遊具広場は日本でもまだ数少なく、身体の力を問わずみんなが楽しめる環境は、運動能力アップに最適な場所といえます。
都立砧公園ってこんなところ!
「家族ぐるみで楽しめる公園」をテーマに造成された都立砧公園。開園は1957年ですが、戦時中は防空緑地、戦後は都営のゴルフ場として開放されていた歴史があります。自然の地形をいかした芝生が広がるファミリーパーク区域と、野球場やサッカー場、遊具などが集まる東側の区域に大別され、近隣住民だけでなく遠方からの利用者も多いのが特徴。さらに敷地内には世田谷美術館があり、教育・文化の振興にも貢献しています。
所要:4時間
クタクタ度:★★★★
おすすめの年齢:1~10歳
住所 | 世田谷区砧公園1-1 |
---|---|
料金 | 無料 |
時間 | 24時間 |
電話 | 03-3700-0414 |
定休日 | 無休 |
駐車場 | 有料233台(1時間300円) |
面積 | 391,777㎡ |
<パークデータ>
- ボール遊び:〇(柔らかいもの)
- スケボー:×
- 花火:×
- ペット:〇(一部不可)
- おむつ替え:〇
- 授乳室:△(要問合せ)
- 園内売店:〇
- 園内飲食店:〇
- 周辺コンビニ:徒歩4分
- 周辺ファミレス:徒歩5分
おすすめのアクセス方法は?
最寄り駅は東急田園都市線用賀駅。駅から公園までを結ぶ「用賀プロムナード(通称いらかみち)」を歩き、所々に彫られた百人一首を詠みながら公園へと向かいましょう。駅の改札から環八側の入口までは、大人の足で15分程度。そこから「みんなのひろば」までは、さらに4、5分かかります。
都立砧公園は環八通り沿いに位置するため、車でのアクセスも便利です。駐車場は美術館側に1か所。233台分と十分確保されていますが、これでも休日やお花見シーズンはたちまち埋まってしまうほど。駐車場待ちはできないので、満車の場合は近隣のパーキングを利用しましょう。
おすすめの遊び方&一日まるごとプラン
話題の「みんなのひろば」は朝早くから混雑するので、一番体力のあるうちに直行するのがベスト。ひと遊びしたらファミリーパーク方面へ移動し、芝生の上でピクニックなど、のんびり過ごしましょう。都立砧公園はとても広いので、小さな子どもがいるファミリーほど無駄な動きを省いたプランを立てたいものです。
園内はテント(簡易式を含む)やアウトドア用テーブル・イスが使用禁止なので、レジャーシートがマストアイテム。また近隣に飲食店やコンビニが少ないので、用賀駅直結の世田谷ビジネススクエア地下や道中で、お昼ごはんを調達しておくとラクです(ゴミは各自持ち帰りましょう)。
都立砧公園パークマップ
砧公園の敷地西側の大半を占めるのは「ファミリーパーク」と呼ばれる芝生エリアと、野鳥の保護区(バードサンクチュアリ)。遊具があるのは東側の「みんなのひろば」と「子供の森」、未就学児向けの「わくわく広場」の3カ所です。
話題の「みんなのひろば」って、どんな遊び場?
「みんなのひろば」は子ども一人ひとりの“やりたい”と“楽しい”をかなえる場として、2021年3月に誕生しました。目指したのは「障がいのある子もない子も、みんなが楽しく遊べる場所」。公園を利用するこどもの家族や発達支援の専門家などの意見をもとに、遊具はもちろん、地面の素材や色使い、植えてある花など細部まで工夫されています。
柵に囲まれた「みんなのひろば」の入口には、エリア全体図と約束事が掲示されています。誰でも楽しく安全に遊ぶことを目的とした遊具広場なので、みんなが気持ちよく使えるよう、ルールを守って楽しみましょう。利用時間は9~17時(9~3月は9~16時)。
「みんなのひろば」の広さは約3,200㎡。車いすの利用者を想定し、全体的に遊具ごとの間隔や通路の幅がゆったり広めにとられています。地面の一部はクッション性が良いゴムチップ舗装のため、転んでもケガをしにくく、ベビーカーも押しやすくなっています。さらに、広場内は高さや形の異なるベンチが点在しているのも特徴。背もたれのない四角いベンチは、赤ちゃん連れにも便利です。
みらい号(船型遊具)
広場内で最も目立つのが、複合遊具「みらい号」。船の形をしており、マストが立つ中央にはぐるぐる回せる舵輪が付いています。親子で並んで滑れる滑り台や、ボルダリングのホールド(持つ部分)が付いた緩やかな坂が設置されているので、幼児でも保護者同伴で遊べます。
みらい号最大の特徴は、なだらかな幅広いスロープ。車いすや歩行器を利用したまま、船に乗り込めるようになっています。つまり、乳幼児にもやさしい設計ということ。柵をもってつかまり立ちしたり、伝い歩きをしたり、赤ちゃんが公園デビューするのにもよさそうです。
複合遊具
対象年齢3~12歳の複合遊具。こちらもスロープの幅が広く、傾斜は緩やかに設計されているため、滑り台を下りる高さまで段差なく上がることができます。途中、はしごの代わりにネット遊具やクライミングウォールが付いているので、みらい号に比べて運動強度は高めです。
ぐるぐるマウンテン
ぐるぐるマウンテンは乗り場全体が背もたれの形になっており、自分の力で回して遊びます。対象年齢は6~12歳ですが、くぼみ部分に深く座らせて、保護者がゆっくり回してあげれば未就学児でも楽しめます。
大型ぶらんこ
「みんなのひろば」ならではの特徴は、安全バーの付いたシートタイプと皿型タイプのブランコがあること。皿型タイプはゆりかごのように赤ちゃんをやさしく揺らしたり、こども2人同時に乗って遊んだりすることができます。
楽器遊具
ピアノのように、鍵盤を押し下げるとパイプから音が鳴る遊具。青は3~6歳が遊べる高さ、緑は6~12歳向けの高さに鍵盤が設置されています。
スプリングシーソー
スプリング遊具とシーソーが合体した遊具。2人並んで座れる幅で、真ん中にも乗ることができます。対象年齢は3~6歳。
アクティブなキッズには「ターザンロープ」が大人気!
ターザンロープは「みんなのひろば」横に設置されている大人気遊具。一周回れるタイプで、勢いよくスタートすると、カーブでかなりの遠心力がかかります。小さな子どもは保護者が支えてあげて、ゆっくり回りましょう。
未就学児向けの「わくわく広場」もあります
「みんなのひろば」の隣には、7歳未満を対象にした「わくわく広場」があります。遊具の種類は1人乗りのリンク遊具やミニ滑り台など。こちらも柵に囲まれているので、ペットが突然近寄ってきたりすることがありません。利用時間は9~17時(9~3月は9~16時)。
もっと豪快に遊びたい子は「子供の森」へGO!
世田谷美術館前のうっそうとした木立の中に、遊具が点在する「子供の森」があります。なかには「みんなのひろば」にはないアスレチック要素の高いものもあるので、遊び足りないキッズはこちらまで遠征しましょう。その際、遊ぶ前に虫よけ対策をお忘れなく!
アスレチック
一見シンプルな構成のアスレチックですが、ぐらぐらする一本橋を渡ったり、ブイに足をかけながらロープを渡ったり、5~6歳には意外と骨のある内容です。そのぶんクリアしたときの達成感はひとしお。子どもの「できた! もう一回やりたい!」という気持ちを大切に、満足するまで遊ばせてみましょう。
平均台
ぐるぐるエンドレスに周回できる丸太の平均台は、わんぱくキッズのお気に入り。ただ上を歩くだけでもバランス感覚を養えますが、どんじゃんけんといった頭も使った遊びにも発展できます。未就学児は慣れるまで保護者がサポートしてあげるといいでしょう。
ネット遊具
網目の大きさが異なる2種類のネットが、蝶のように交差して張られた遊具。細かいほうにはハンモックのように寝そべることもできます。
ジャングルジム
ジャングルジムなど、全身を使って上り下りする遊具は「子供の森」で見つかります。ぶらさがったり、飛び降りたり、迷路遊びをしたり、遊び方は自由自在!
ピクニックに最適な「ファミリーパーク」でくつろごう
公園西側の「ファミリーパーク」は都会の喧騒を忘れさせてくれる広大な芝生エリア。ペットの連れ込みと自転車の乗り入れを禁止にしているため、のびのびと過ごすことができます。はだしで芝生の上を走ってみたり、自然の起伏をごろごろ転がってみたり、柔らかいボールを投げ合ってみたりと、ダイナミックな遊びが楽します。
「ファミリーパーク」の真ん中には多摩川の支流のひとつである谷戸川が南北に流れています。上流には世田谷区では珍しいつり橋が架かっていて、橋が揺れるたびに小さな子どもたちが歓声をあげます。
小さい子ども連れファミリーに嬉しい、施設や設備
都立砧公園のサービスセンターでは授乳スペースを借りられます。利用したいときはスタッフにひと声かけると案内してもらえます。また、世田谷美術館内にも授乳室とおむつ替えスペースがあります。
園内のトイレの多くは車いす対応のだれでもトイレが整備されており、中にはおむつ替え台も設置されています。写真は「みんなのひろば」から最も近い駐車場横の10号トイレ。
公園内の売店は、美術館前と梅園前の2か所(写真は梅園前)。軽食からお菓子、アイスクリームまで充実しています。美術館前のほうはイートインスペースやテラス席完備。
売店はいずれも営業時間は9~17時。美術館前は月曜定休、梅園前は火曜定休なので注意が必要です(祝日の場合は営業)。
「みんなのひろば」が近い梅園前の売店ではオリジナルスイーツを販売中です。たぬきの焼き印が押された「きぬた焼」は小腹がすいたときにピッタリ。つぶあんとカスタードの2種類があります(各130円)。
暑い日は「きぬたんソフト(450円)」も人気です(写真はバニラとチョコのミックス)。きぬた焼の皮にアイスをのせて食べると美味!
まだある!都立砧公園で行ってみたいスポット
都立砧公園内にはまだまだ注目ポイントがあります。ぜひチェックしてみてくださいね。
バードサンクチュアリ
公園の西端には、樹林を柵で囲った鳥の保護区があります。区域内の池にはカルガモやコサギなど12~13種類の野鳥が飛来しており、観察窓越しに見ることができます。
サイクリングコース
ファミリーパークの外側1.75㎞は、サイクリングとジョギングができるコースとして整備されています。スタート地点には自転車練習に利用できる「チリリン広場」があります(自転車の貸し出しはなし)。
世田谷美術館
公園北側に位置する開放的なムードの美術館。アンリ・ルソーなどの素朴派や世田谷ゆかりの作家の作品を収蔵し、世界の美術館と提携した企画展も催されます。レストランやカフェも併設しています。
電話 | 03-3415-6011 |
---|---|
時間 | 10~18時(入場は17時30分まで) |
定休日 | 月曜(祝日の場合はその翌日)、年末年始 |
駐車場 | 専用駐車場あり |
自然の地形を生かした芝生の広場と、こどものやる気を引き出す遊具広場が融合した都立砧公園。だれもがみんな一緒に楽しめる環境で、身体を目いっぱい動かしてみましょう。
●掲載の情報は予告なく変更になる場合があります。おでかけ前に各スポットへご確認ください。
●旅行中は「新しい旅のエチケット」実施のご協力をお願いします。
「るるぶKids こどもの運動能力がぐんぐん伸びる公園 東京版」
東京都内にある運動能力をぐんぐん伸ばせる公園を、厳選して100件紹介するガイドブックです。「るるぶKids」と同様に、それぞれの公園で体験できる12の基本動作をアイコンでわかりやすく表示しています。
公園によって設置されている遊具や施設は千差万別! 公園によって自由な遊びのなかで体験できる「基本動作」は異なります。アイコンを参考にいつもとはタイプの違う公園にでかけてみることが、運動能力を伸ばすことにつながります。
ニューノーマルの今だからこそ楽しんでほしい、週末ごとの小さな冒険。今年の夏は、都内のあちこちで公園遊びを楽しみながら、子どもたちの運動能力をぐんぐん伸ばしましょう!
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