知的好奇心がすくすく育つ学びスポット!
人々が普段生活する中であまり意識することが少ない下水道。その役割や大切さ、歴史や仕組みなどの情報発信に特化したミュージアムです。2022年4月にリニューアルした、映像をはじめあらゆる最新デジタル技術を駆使した展示は子どもたちにもわかりやすく、興味深い演出。フォトスポットやクイズコーナーなどもあり、楽しみながら学べます。
子どもの知的好奇心は身近な“学びスポット”で育む!
子どもの脳の発達の原動力となり、将来の可能性を広げてくれるのが知的好奇心。その知的好奇心を育むスポットは関西エリアにたくさんあります。脳医学者の瀧 靖之(たき やすゆき)先生、そして宇宙・動物・昆虫・アートなどの各テーマの“達人”たちと選んだ関西エリアにある “学びスポット”を紹介します。どこも、「知るのが楽しい!面白い!」と思わせてくれる、工夫にあふれた施設ばかり。コロナ禍が続くいまだからこそ輝く身近な“学びスポット”へ出かけてみませんか。
監修:瀧 靖之(たき やすゆき)先生
東北大学加齢医学研究所教授
医師。医学博士。東北大学加齢医学研究所および東北大学東北メディカル・メガバンク機構で脳のMRI画像を用いたデータベースを作成し、脳の発達や加齢のメカニズムを明らかにする研究に従事。読影や解析をした脳MRIはこれまで16万人以上にのぼる。
知的好奇心で培われる、8つの“育つ力“
子どもの知的好奇心を刺激することで培われる力を、瀧 靖之先生が8つ選定。「洞察力」「思考力」「想像力」「発想力」「思いやり」など、施設ごとに“育つ力”を付記しました。
» 脳医学者の瀧 靖之先生に聞く!「知的好奇心」で育つ8つの力
»「国立科学博物館」は知的好奇心をくすぐる展示や学びの仕掛けが満載!
大阪市下水道科学館で育つ子どもの力
知的好奇心が育つと、子どものどんな力が伸びるのかをチェック! 大阪市下水道科学館では、とくにどんなところが子どもの好奇心をくすぐるのか見てみましょう。
■ライターコメント
子どもたちにとっても、人々の暮らしを縁の下で支えている下水道について、その大切さや、技術力の高さなどを知ることができる良い機会になると思います。
大阪市下水道科学館ってこんなところ!
おすすめの遊び方&過ごし方
下水道をテーマにしたさまざまな展示は、どれも最新のデジタル技術を駆使したもので、子どもたちでも興味をもてるように工夫されています。展示を「見て」「触れて」「体験して」、いつのまにか「下水道って何?」という疑問を「なるほど!」に変えてくれます。
おすすめのアクセス方法は?
車の場合は阪神高速福島出口から約10分、駐車場は施設から少し離れた場所にあるので公式サイトで場所を確認してからでかけよう。公共交通機関の場合は、阪神電鉄淀川駅から徒歩約7分。
所要:2時間
おすすめの年齢:4歳~
住所 | 大阪府大阪市此花区高見1-2-53 |
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電話 | 06-6468-1156 |
営業時間 | 9時30分~17時、最終入館は閉館30分前 |
定休日 | 水曜(祝日の場合は翌平日) |
料金 | 無料 |
アクセス | 阪神電鉄淀川駅から徒歩約7分 |
駐車場 | 40台 |
<施設データ>
- 子ども用トイレ:✕
- おむつ替え:〇
- 授乳室:✕
- ベビーカー利用:〇
- ベビーカー貸出:✕
- コインロッカー:✕
- 館内飲食店:✕
- 館内売店:✕
- 持ち込み:✕
<主なイベント・体験プログラム>
- 館内イベント:毎週末開催/無料、※詳細は公式ホームページで要確認
光降り注ぐ近未来的な「エントランスホール」
自然光がたっぷり入る明るい雰囲気のエントランスホールには、館内から発信された見学者のさまざまな感想をリアルタイムで見ることができる「ことばの泉」が設置されています。館全体に共通する近未来的な雰囲気はこのエントランスホールから始まっていて、展示室へ向かう前からワクワク。
シアターで下水道の基礎を学ぶ
入館したら、まずエレベーターで3階へ。そもそも下水道って何だろう?という根本的な疑問に答えてくれる「ゲスイドウのキレイとハテナシアター」で、下水道の大切さなどについてわかりやすく、美しい映像で教えてくれます。
シアターの隣には大阪市の下水道の歩みを知ることができる年表のパネルも設置されています。
下水道の暮らしの中の役割を知る
4階では「下水道って何だろう?」を3つのテーマに分けて、さらに掘り下げて教えてくれます。「まちゾーン」では暮らしの中の下水道の役割を、「処理場ゾーン」では下水処理の工程や仕組みを、「未来ゾーン」では下水道のこれからを、それぞれテーマにした興味深い展示が並びます。
「まちゾーン」にある体験展示です。下水道を点検・清掃・修復するゲームで下水道を守る仕事を体験できます。「まちゾーン」には他にも、タッチパネルなどさまざまなデジタル機器による体験型の展示が盛りだくさん。ゲームをしているうちに下水道に対しての理解が深まる仕組みです。
下水処理場での下水処理の工程を知る
「処理場ゾーン」では、下水処理場でどんなことが行われているのかをわかりやすく解説してくれます。写真のクリアウォーターウォールは、処理場で行われている下水処理の工程をモーションセンサーで、全身を動かしながら体感できる展示です。
下水処理の未来を知る
下水道や水都・大阪の未来を考える「未来ゾーン」です。写真のアクアキューブは、画面にタッチして大阪市の水にまつわるさまざまなスポットを見ることができる展示です。私たちの生活に欠かすことができない下水道には、まだまだ大きな可能性があることを教えてくれるコーナーです。
下水処理場を支える技術を知る
地下1階はさまざま企業による展示フロアです。下水道関連の事業に参画する企業が最先端技術を用いたロボットや、模型などを展示しており見ごたえ充分です。
実際に使用されているマンホールふたなども展示されています。なかには光るものや、大阪市内6カ所に設置されている「キン肉マン マンホールふた」シリーズなどもあり、子どもたちにも大人気です。
下水道の中を自走して点検を行うロボットなど、そこには、さまざまな現代の最先端技術が集められています。
大阪市下水道科学館ならではの体験にトライ!
●館内イベント
大阪市下水道科学館では毎週末さまざまな館内イベントが開催されています。写真の、アルミでマンホールのふたをデザインするイベントや、下水道科学館のスタッフを体験するイベントなど内容はいろいろで、対象も未就学児から大人までさまざま。公式ホームページで内容や日程を確認して、お目当てのイベントに親子で参加してみましょう!
- 【場所】5階多目的ホールなど
- 【開催日】毎週末
- 【料金】無料
※時間、対象年齢、予約方法は公式サイトで要確認
まだあるさまざまな体験展示!
●フォトスポット
館内には映え写真が撮影できるフォトスポットも点在しています。全面ガラス張りの最上階では、写真に人物が映り込むことで「下水道」の文字列が完成するユニークな壁があります。この文字列の完成には3人で協力しなくてはなりません。
大阪城が描かれたマンホールふたと記念撮影できるスポットもあります。
また、ミュージアム入口前には巨大なマンホールふたもあり、館内の上層階の窓からはその全貌を見ることができます。
●クイズコーナー
館内の階段踊り場などさまざまな場所には、クイズコーナーが設けてあります。展示室で得た知識を使って、答えてみてください。
小さい子ども連れファミリーに嬉しい、施設や設備
館内1階と5階にオムツ替え台も設置された多目的トイレがあります。2022年4月にリニューアルした施設は、トイレも新しく清潔です。
「下水道」という設備についての大切を知ることができ、子どもたちにとっては新しい価値観を創出できる機会も提供してくれる施設です。「下水道科学館」という名称だけだと少し固いイメージがありますが、中身は最新デジタル技術を駆使した楽しい体験型展示がめじろ押し。遊びながら学べるように工夫されているので、ぜひ親子ででかけてみてください。
●新型コロナウイルス感染症対策により、記事内容・営業時間・定休日・サービス内容(酒類の提供)等が変更になる場合があります。事前に店舗・施設等へご確認されることをおすすめします。
●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。
●旅行中は「新しい旅のエチケット」実施のご協力をお願いします。
『るるぶKids こどもの知的好奇心がすくすく育つ学びスポット 関西』
子どもたちの知的好奇心を刺激してくれる“学びスポット”全83施設をピックアップ。図鑑などでもお馴染みの「恐竜」「動物」「昆虫」「宇宙」「乗り物」、日常の延長として親子のコミュニケーションを楽しめる「アート」「絵本・アニメ」「にほんの歴史」「学べる工場」を加えた9テーマに分けて紹介しています。
監修者である脳医学者の瀧 靖之先生、そして各テーマの“達人”たちと選んだ“学びスポット”は、どこも子ども心をくすぐる工夫にあふれた施設ばかり。また巻頭には、瀧 靖之先生による「知的好奇心の伸ばし方」も収録していますよ。
子どもの成長にとって大事な知的好奇心を育てるスポットの数々。本書を参考に家族でおでかけしてみませんか。