船の科学館(東京都・品川区)で初代南極観測船“宗谷”と海と船の文化を知る

船の科学館(東京都/品川区)

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知的好奇心がすくすく育つ学びスポット!
1974年(昭和49)、まだ臨海副都心という名前すらなかった時代に、現在の東京・台場に開館した船の科学館。2022年3月現在は本館の展示公開は休止中ですが、海に浮かぶ初代南極観測船“宗谷”と、別館展示場が一般公開されており、宗谷をはじめ船にまつわる資料や、日本を取り巻く海洋経済、貿易や国防など、さまざまな観点から海について学ぶことができます。

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目次(index)

子どもの知的好奇心は身近な“学びスポット”で育む!

子どもの脳の発達の原動力となり、将来の可能性を広げてくれるのが知的好奇心。その知的好奇心を育むスポットは東京周辺にたくさんあります。脳医学者の瀧 靖之(たき やすゆき)先生、そして宇宙・動物・昆虫・アートなどの各テーマの“達人”たちと選んだ東京周辺にある “学びスポット”を紹介します。どこも、「知るのが楽しい!面白い!」と思わせてくれる、工夫にあふれた施設ばかり。コロナ禍が続くいまだからこそ輝く身近な“学びスポット”へ出かけてみませんか。

瀧 靖之(たき やすゆき)先生監修:瀧 靖之(たき やすゆき)先生
東北大学加齢医学研究所教授
医師。医学博士。東北大学加齢医学研究所および東北大学東北メディカル・メガバンク機構で脳のMRI画像を用いたデータベースを作成し、脳の発達や加齢のメカニズムを明らかにする研究に従事。読影や解析をした脳MRIはこれまで16万人以上にのぼる。

知的好奇心で培われる、8つの“育つ力“

育つ力:各種

子どもの知的好奇心を刺激することで培われる力を、瀧 靖之先生が8つ選定。「洞察力」「思考力」「想像力」「発想力」「思いやり」など、施設ごとに“育つ力”を付記しました。

» 脳医学者の瀧 靖之先生に聞く!「知的好奇心」で育つ8つの力
»「国立科学博物館」は知的好奇心をくすぐる展示や学びの仕掛けが満載!

船の科学館で育つ子どもの力

知的好奇心が育つと、子どものどんな力が育つのかをチェック!船の科学館では、とくにどんなところが子どもの知的好奇心をくすぐるのでしょう?

育つ力:計画力育つ力:想像力育つ力:思考力

「船の科学館」に展示されている初代南極観測船“宗谷”は、60年前の観測の様子をありありと伝えてくれます。ホームページにはオンラインコンテンツも充実しているので、日本中どこにいても、海について学べますよ!

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船の科学館ってこんなところ!

1974年(昭和49)、お台場で初めて立った建物が、船の科学館だといわれています。現在は当時建てられた本館はリニューアル準備のため展示休止しています。メインコンテンツとなるのは、6度にわたり南極に赴いた初代南極観測船“宗谷”。実際に船の中に入ることができ、厳しい南極調査に向かった乗組員・観測隊員たちの苦労や工夫、情熱がありありと伝わってきます。対岸には別館展示室があり、体験型の展示や、子ども向けのパンフレットも充実。

所要:1〜2時間
おすすめの年齢:3~9歳

住所 東京都品川区八潮3-1
電話 03-5500-1111
営業時間 10〜17時(宗谷乗船は閉館15分前まで)
定休日 月曜(祝日の場合は翌日)
料金 無料
アクセス 新交通ゆりかもめ東京国際クルーズターミナル駅下車すぐ
バス停東京国際クルーズターミナル駅前下車すぐ
駐車場 なし

<施設データ>

  • 子ども用トイレ:
  • おむつ替え:〇(本館利用)
  • 授乳室:〇(本館利用)
  • ベビーカー利用:
  • ベビーカー貸出:
  • コインロッカー:
  • 館内飲食店:
  • 館内売店:

おすすめのアクセス方法は?

施設には駐車場がないので、公共交通機関がおすすめ。新交通ゆりかかもめで「東京国際クルーズターミナル駅」下車すぐです。都バスならば豊洲駅や品川駅から乗車し「東京国際クルーズターミナル駅前」で下車します。車の場合は隣の商業施設の駐車場かコインパーキングを利用。

おすすめの遊び方&過ごし方

まずは東京港に浮かぶ初代南極観測船“宗谷”へ。内部には乗組員・観測隊員の部屋や船長公室、操舵室、通信室が再現されています。じっくりと船の内部を見学したあとは、対岸にある別館展示室へ。こちらには海に関するさまざまな資料が、ジオラマや模型、映像やゲームなどを用いてわかりやすく展示されています。入り口付近には、海に関するさまざまな本を集めた図書ひろばがあり、こちらも充実。近隣には「日本科学未来館」があり、合わせて訪れるのもおすすめです。

初代南極観測船“宗谷”に潜入!

初代南極観測船“宗谷”/船の科学館(東京都/品川区)

初代南極観測船“宗谷”は1938年(昭和13)、耐氷型貨物船として建造され、太平洋戦争を経て引揚船、灯台補給船として活躍したあと、1956年(昭和31)から日本初の南極観測船として1962年(昭和37)4月まで、6回に渡り南極と日本の間を往復しました。その後は1978年(昭和53)まで海上保安庁の巡視船として活躍。退役後の1979年(昭和54)から現在の場所に係留され、保存展示されています。

入口/船の科学館(東京都/品川区)

入館料は無料。入り口は階段になっているので、ベビーカーは入り口付近にスペースがあるのでそこに置いて見学するのがいいでしょう。

館内の階段/船の科学館(東京都/品川区)

見学順路はわかりやすく表示されていますが、急な階段などもあるので小さな子どもからは常に目を離さないように気をつけましょう。

船内/船の科学館(東京都/品川区)

船内は基本的に当時のまま。順路に従って船内を見学します。多くの船室は通路部分からガラス越しに内部をのぞいて見学しますが、一部のエリアはなかにまで入ってみることができます。

当時の食堂/船の科学館(東京都/品川区)

当時の食堂や乗組員の船室などを見ることができます。赤道を越えるときの暑さをしのぐ知恵、食料の保存法など、興味深いさまざまなエピソードもパネルで添えられており、大人も楽しく見学することができます。

宗谷内の資料展示スペースで南極の暮らしを知る

宗谷内の資料展示スペース/船の科学館(東京都/品川区)

見学路のなかほどのスペースは展示室となっており、南極観測船の歴史や航路の資料、南極基地の暮らしや、南極に住む生き物などの資料が展示されています。

南極から運ばれてきた氷/船の科学館(東京都/品川区)

丸窓の中には南極から運ばれてきた氷も。この氷に含まれている気泡には、太古の地球の大気が保存されており、解析することで地球の歴史に関するさまざまな情報が分かるのだとか。

タロとジロ/船の科学館(東京都/品川区)

南極といえばタロとジロ。南極観測隊に同行したカラフト犬の兄弟で、悪天候のためやむなく南極に取り残されてしまいましたが、生き延びて1年後に救出されました。

タロとジロについての解説だけでなく、南極に同行した犬たちの写真と名前も残されています。

タッチパネル式の説明コーナー/船の科学館(東京都/品川区)

館内にはタッチパネル式の説明コーナーもあるので、宗谷にまつわる知識を楽しく得ることができますよ。

広々とした甲板/船の科学館(東京都/品川区)

最後は広々とした甲板にでます。ここから東京の街を見渡すことができますよ。

別館展示場で海洋文化全般を知る

対岸にある別館展示場/船の科学館(東京都/品川区)

宗谷を見学した後は、対岸にある別館展示場へ。宗谷からは徒歩3分程度の場所にあります。

6つの展示ブース/船の科学館(東京都/品川区)

宗谷をはじめ、日本周辺の海洋資源や船の貿易、にっぽんの海など、海に関するさまざまな資料が6つのブースに展示されていますが、順路はないので興味を持ったところから見学すればOK。

にっぽんの海のブース/船の科学館(東京都/品川区)

にっぽんの海のブースには、日本近海が200万分の1の海底地形模型で再現されています。全容がつかみづらい広大な海を俯瞰して見ることができます。

ゲームコーナー/船の科学館(東京都/品川区)

こちらは日本の海の安全を守る仕事について学べるゲームコーナー。海上保安庁の巡視船や仕事にまつわる映像やクイズが用意されています。

図書コーナー/船の科学館(東京都/品川区)

入り口付近にある図書コーナーも充実しています。海に関するものなら、図鑑から絵本まで、あらゆるジャンルで揃っており、自由に閲覧することができますよ。

子ども向けのパンフレットも充実

「わくわくマリンKids」/船の科学館(東京都/品川区)

館内のラックに置いてある「わくわくマリンKids」もぜひ手に入れて。子どもでもわかりやすいように海の不思議を解説したパンフレットで、夏休みの課題や自由学習に役立つ内容が満載です。

小さい子ども連れファミリーに嬉しい、施設や設備

多目的トイレ/船の科学館(東京都/品川区)

宗谷の前にはオムツ交換台を備えた多目的トイレがあります。また本館の個室を授乳室として貸してもらえるので、必要なときは別館入り口のカウンターで問い合わせてみましょう。

船の科学館は乗り物としてだけでなく、歴史や地理、資源問題まで、船と海を中心に多方面の知識を深めてくれる施設。とはいえ、最初はやはり南極観測船“宗谷”のインパクトが強いことでしょう。船の科学館が、広大な知識の海へとこぎ出す出発点になるかもしれませんよ。

●掲載の情報は予告なく変更になる場合があります。おでかけ前に各スポットへご確認ください。
●旅行中は「新しい旅のエチケット」実施のご協力をお願いします。

『るるぶKids こどもの知的好奇心がすくすく育つ学びスポット 東京周辺』

るるぶKids こどもの知的好奇心が”すくすく”育つ学びスポット 東京周辺

子どもたちの知的好奇心を刺激してくれる“学びスポット”全89施設をピックアップ。図鑑などでもお馴染みの「恐竜」「動物」「昆虫」「宇宙」「乗り物」、そして日常の延長として親子のコミュニケーションを楽しめる「アート」「絵本・アニメ」「にほんの歴史」を加えた8テーマに分けて紹介しています。

監修者である脳医学者の瀧 靖之先生、そして各テーマの“達人”たちと選んだ“学びスポット”は、どこも子ども心をくすぐる工夫にあふれた施設ばかり。また巻頭には、瀧 靖之先生による「知的好奇心の伸ばし方」も収録していますよ。

子どもの成長にとって大事な知的好奇心を育てるスポットの数々。本書を参考に家族でおでかけしてみませんか。

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