東京・筑波大学附属小学校の5年生31人が、全国のキッズにおすすめしたい東京のお出かけスポットをチョイス、るるぶKidsの特派員ライターとなって取材・ガイドする連続企画。今回は「見学・博物館編」。珍しい博物館や最先端の科学や人気の商品のヒミツに迫れる見学施設など、東京の学びスポットをレポートします!
東京おすすめスポット31 シリーズ
(1)東京で遊ぶ ~遊園地・テーマパーク編~
(2)東京で遊ぶ ~動物園・水族館編~
(3)東京を知る ~江戸・東京編~
(4)東京でくつろぐ ~東京23区の公園編~
(5)東京でくつろぐ ~東京都下の公園編~
(7)東京で体験する ~体験スポット編~
試食もできる!楽しいマヨネーズのテーマパーク「マヨテラス」
<るるぶキッズリポーター> 筑波大学附属小学校5年 ニッキー
東京、仙川のマヨネーズ工場の跡地に、キユーピー株式会社が作った見学スペース。それが「マヨテラス」です。私は今まで50カ所以上、工場見学をしました。その中でも、とても楽しく学べることが、この場所の魅力です。
見学ツアーに出発!
①キユーピーギャラリー
まずツアーガイドさんと一緒に見学ツアーが始まります。最初にキユーピーギャラリーを見学しました。そこではマヨネーズの歴史がわかりました。スペインの地名マオンから取られているそうです。「マオンのソース」からマヨネーズと呼ぶようになったそうです。
②マヨネーズドーム
次にマヨネーズドームに移動しました。ここでは、マヨネーズを使う時に出来るだけ酸素に触れさせないように、何枚ものプラスチックの層でできたポリボトル容器を作っていることがわかりました。いろんな工夫をしていることがわかりました。
③ファクトリーウォーク
次にエアーシャワーを通りファクトリーウォークに移動しました。ゴーー!というすごい風にびっくりしました。ホコリなどをとりのぞいているのです。そして卵を高速で割る機械の映像を見ました。原料として利用しない、卵白や卵の殻は捨てずに全て有効活用されているそうです。ゴミを出さない点がすごいと思いました。
原料の塩、お酢、油を2次元コードの機械にあてて、グラム数や賞味期限などが合っているかどうかの工場の作業体験ゲームや宇宙食マヨネーズの展示もあり、とても面白かったです。
④キユーピーキッチン
最後にお楽しみの試食タイムがキユーピーキッチンでありました。おいしそうなサラダが用意されていました。マヨネーズにケチャップを混ぜて、オーロラソースにしたり、ママレード、バジルや醤油、マスタードなどを混ぜてオリジナルマヨネーズソースを作ることができます。私はカレー粉とミックスするのが美味しいと思いました。そして最後におみやげをいただきました。
キユーピーのオリジナルグッズが買える「キユーピーショップ」
見学が終わり、外に出ると庭には、キユーピーショップがあります。オリジナル限定マヨネーズが売っていたり、テレビ番組「キユーピー3分クッキング」の歴史がわかる展示がありました。
マヨネーズと「マヨテラス」にはたくさんの楽しい工夫があります。ぜひキユーピー「マヨテラス」へ、いってみてください‼
問合先 | 03-5384-7770 (受付時間:土・日曜、祝日を除く9:30~12:00/13:00~16:00) |
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住所 | 東京都調布市仙川町2-5-7 仙川キユーポート |
料金 | 入館料無料(完全予約制) |
URL |
知ってびっくり!「お札と切手の博物館」
<るるぶキッズリポーター> 筑波大学附属小学校5年 いち子ちゃん
私が紹介する「お札と切手の博物館」では、お札や切手を作っている国立印刷局が運営する、お札や切手の歴史と技術を総合的に学ぶことができる博物館で、製造元ならではの視点で紹介しています。
【1階展示室】お札の印刷技術がわかる!
1階では、お札の原版製作・製版技術・印刷方式などが展示されています。そして、誰もが安心してお札が使えるようにするため、高度な偽造防止技術が求められている国立印刷局のすごさを体験できる、偽造防止技術体験コーナーがあり、そこでは、触ったり、傾けたり、透かしてみたり、偽造防止技術がどのくらいすごいか、よくわかりました。
階段の近くには、1億円(10kg)の札束を持つ体験もできました。また「信頼のかたち~独立行政法人国立印刷局の使命~」という映像(16分)を見ることができ、国立印刷局では、お札・切手・パスポート・さらに官報も作っていることを知ることができました。
【2階展示室】お札の移り変わりや貴重なお札・切手を鑑賞
2階では、偽造防止技術の歴史や、お札と切手の移り変わりが展示されています。切手は手紙をより速く、より安く目的地まで届けるために考案されたもので、デザインが美しく表現されていることから、「紙の宝石」「小さな芸術品」と、呼ばれているそうです。
階段の左側には、日本で初めて(世界で2番目)発行されたお札「山田羽書」(展示のものは後の時代に発行したもの)や戦後のお札などが保存されていて、その大きさと色使いに驚きました。階段の右奥には、イギリスが作った世界で初めての切手「ペニー・ブラック」や日本で初めての切手「竜文切手」なども保存されていました。また、2階の中央には世界のめずらしいお札が沢山あり、とても貴重なものをみることができました。
問合先 | 03-5390-5194 |
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住所 | 東京都北区王子1-6-1 |
料金 | 入館無料 |
URL |
「切手の博物館」は切手のことをよく知らなくても楽しめます!
<るるぶキッズリポーター> 筑波大学附属小学校5年 Sugar Harvest
「切手の博物館」を訪れる人たちは、それぞれ自分にあった楽しみ方ができます。切手について専門的な知識がない人でも楽しめます。もちろん、専門知識のある切手収集家の人たちも通ってきます。学芸員さんによると、この博物館はわりとゆるくて入りやすいそうです。展示品を見るだけでなく、切手の本やカタログを集めた図書館や、体験型イベントも楽しむことができるので、飽きることがありません。
3カ月ごとにテーマが変わる「企画展示」
博物館の企画展示は、3カ月ごとに変わります。子どもは受付でプリントを手渡され、クイズに取り組むことができます。企画展示の切手を見ながら答えを探し、全問正解すると外国の切手がもらえます。
私が行った時は「美しい昆虫~蝶々編~」展でした。さまざまな蝶が描かれた国内外の切手が展示されていました。展示パネルには切手一枚一枚の簡単な説明があり、クイズの答えが隠れているので要注意。ルーペがぶら下がっていて、切手に描かれた小さな絵を拡大して見られるようになっています。外国の切手は、見やすく地域別に分類されていました。
たくさんある中で、私のお気に入りは「アケボノスカシジャノメ」というブラジルの蝶の切手です。今まで見たこともない、翅が透けている蝶が描かれていて、とてもすてきでした。昆虫好きな子どもでも楽しめます。皆さんのお気に入りはどんな切手でしょう? それともう一つ、歌川広重の絵が中央アフリカ共和国の切手になっていました。日本の江戸時代の絵が、どうして中央アフリカの切手に?謎です。
不思議な発光切手!?
その他、展示室には、切手の模様を利用して作られた万華鏡や、発光切手もありました。
発光切手というのは、暗い場所で見ると、明るい場所で見るのとは違った絵柄が光って浮かび上がる、不思議な切手のことです。私が見たのは、明るいと海を泳ぐイルカで、暗くするとその骨格が光って見える、という切手でした。これも面白いですね。
また、200円で自画像切手風ポストカードを作れる撮影機械がありました。「切手の博物館」に行った記念になると思います。好きな背景を選んで撮影するので、プリクラみたいな感じです。
切手収集家の通う図書館
2階にある図書館で、切手収集家の方に会うことができました。その人は、集めた外国の切手が、どこの国のどんな切手なのか、図書館にあるものすごく分厚い切手のカタログを見て確認していました。毎週通っているそうです。マイケル・ジャクソンの切手をもらいました。図書館には他にも、世界で最初に作られた切手(ブラック・ペニー)や、日本で最初に作られた切手(竜文切手)も置かれていました。本物だそうです。
「体験!切手はり絵」で小さなアートに挑戦
3階に上がると、体験型イベントの会場があります。ここでは切手はり絵が出来ます。ぬり絵のようなたくさんの下絵から好きなのを選んで、色とりどりの古切手をはっていきます。とてもたくさんの古切手がきれいに分類されて置いてあるのです!自分で自由に下絵を書くこともできます。季節に合わせて選ぶのもいいです。私はかき氷の絵を選びました。完成まで、意外と時間がかかりました。
大量の古切手たちは、どこからやってきたのでしょう?
切手は届いたはがきや封筒に張り付けられたままにされてしまうでしょう?不思議に思って係の人に聞いてみました。まず、古切手は封筒などから台紙ごと切り取られ「日本キリスト教海外医療協力会」などに送られます。そこで箱詰めにされて売られ、それを切手収集家が買います。収集家は、自分が欲しい切手、価値のある切手を抜き出して、残った大量の切手を切手の博物館に寄贈するのだそうです。切手の再利用です。郵便物の送料としての役割を終え、芸術作品に変身するのです!
ミュージアムショップで発見!10万円の切手⁉
ミュージアムショップでは、切手商と呼ばれる方々と話をすることができました。1週間に1回、外国の新しい切手を輸入しているそうです。つまり、毎週どこかの国で新しい切手が発行されているということです。価値ある切手を入手するために、海外のオークションにも行くそうです。絵画みたいですね!切手は今でも増え続けているということです。値札を見ると、なんと、10万円と書かれた切手がありました!小さな小さな切手なのに…。
私は参加しませんでしたが、「切手探検隊」という子ども専用のツアーなどが開催されることもあります。詳しくはホームページをご覧ください。皆さんもいろいろ行ってみて下さい。
問合先 | 03-5951-3331 |
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住所 | 東京都豊島区目白1-4-23 |
料金 | 入館料:大人200円、小・中学生100円 |
URL |
未来を見られる!!「日本科学未来館」
<るるぶキッズリポーター> 筑波大学附属小学校5年 なっちゃん
皆さん、私たちの未来はどうなっているでしょうか。ロボットたちが家政婦のようにご飯を作ったり、会社の仕事もやったりするのかもしれません。それか、今と同じような世界かもしれません。そんな未来の世界をみることができるのが「日本科学未来館」です。
その中で一番面白い、素晴らしいと思うのは、3階にある「未来をつくる」というテーマの“私たちが望む社会や暮らしのかたちと、それをどんなアイディアで実現できるのかを考えるゾーン”です。
そこには、「ロボットとくらし」や「アンドロイド-人間って、なんだ?」など、8個もの体験ができます。そして、ジオ・コスモスという巨大な地球デイスプレイに映し出されるコンテンツの前では、ASIMO(アシモ)が11:00/13:00/14:00/16:00に(各回約10分間)色々な事をやってくれます。
その途中の写真は、少しわかりづらいかもしれませんが、ASIMOがボールをけろうとしています。この後ASIMOは無事ボールをけることが出来ました。しかも、4、5メートルほど飛び、ぴったり係の人の手にいきました。他にも色々あったけど、これには観客も驚きました。さて、ASIMOの素晴らしさをわかっていただけたでしょうか?
さまざまな地球の姿が見られる「ジオ・コスモス」
次は私が2番目に素晴らしいと思うのは「ジオ・コスモス」です。「ジオ・コスモス」は1階、3階、5階の3カ所から見られます。中でも一番好きな場所が1階です。ベッドのようなソファーで寝ながら「ジオ・コスモス」を眺めることが出来ます。そしてこの発光デバイスは有機EL(96㎜角パネルが10,326枚)、画素数は1,000万画素数以上、サイズが直径約6m、重さ約13tです。素晴らしいと思いませんか。しかも、この「ジオ・コスモス」は時間により、さまざまな科学情報を可視化した映像やラップ音楽にのせて考える作品などがあります。とてもきれいです。
美しい映像が鑑賞できる「ドームシアター」
さて最後は6階のドームシアターです。ドームシアターでは、3Dドーム映像作品『9次元からきた男』、立体視プラネタリウム作品『バースデイ~宇宙と私をつなぐもの~』(写真)の2つの上映作品があります。2作品どちらもとてもきれいなので見てみてください。
問合先 | 03-3570-9151 |
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住所 | 東京都江東区青海2丁目3-6 |
料金 | 常設展入館料 大人630円、18歳以下210円、6歳以下の未就学児は無料/ドームシアター鑑賞料 大人310円、18歳以下100円(常設展または企画展とのセット販売のみ) |
URL |
生きるために欠かせないものは?「たばこと塩の博物館」
<るるぶキッズリポーター> 筑波大学附属小学校5年 Miss S.A
「生きるために欠かせないものは?」と聞かれたら皆さんは、何と答えますか? いろいろな答えがあると思いますが、欠かせないものは塩なのです。…なんで塩?と思った人、必見です。
遊びながら塩について学べる博物館
塩と言えば何を思い浮かべますか?食品に入っている塩、それとも体の中にある塩、いろいろありますが人間には欠かせないものです。もっと詳しく知るためにある場所を紹介します。その場所の名前は「たばこと塩の博物館」です(今回は塩だけを紹介しますが、是非こちらでたばこの歴史などもご覧ください)。ここでは、遊びながら塩について学ぶことができます。訪れたときは夏休みだけの特別な学習室が行われていて、より塩について深く知ることができました。
どんな方におすすめ?
ここでは、“塩”という身近なものをテーマに、その扉を開けます。もっと“塩”について知りたいと思う人や、“塩”についてもっと掘り下げたいという人におススメです。夏休みには、毎年変わる特別展示があります。ゲームをして食べ物や動物、人間などがどのように塩とかかわりあっているか自分の目で確かめることができます(後でホームページから過去の会場の様子も見られますので、ぜひご覧ください)。自由に回ることができるため、楽しみながら学ぶというのが人気の秘密です。
こんな楽しみ方ができました。
2019年の夏休みには“さぐってみよう!海のめぐみ”をテーマに、身近な食べ物にどんな魚や海そうなどの“海のめぐみ”が隠れているかを探ってゆく、参加型の特別展示がありました。会場に設置された「食たくゾーン」「お店やゾーン」「海の中ゾーン」「塩ゾーン」を進みながらクイズに答えて、食べ物の中に隠れた食材や、そのもととなる“海のめぐみ”を見つけていきます。
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「食たくゾーン」
メニューマシンから、好きな料理を選んで指示書を手に入れます。
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「お店やゾーン」
次に、指示書に書かれた料理の食材を探します。食材を見つけたら、ワークシートを取ります。
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「海の中ゾーン」
ワークシートには、食材のもととなる“海のめぐみ”の写真がふたつ載っています。魚や海そうの標本や模型などの展示を見てそのどちらが正しいか、◯をします。
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「係員室」
指示書と◯をつけたワークシートを係員さんに渡すと、答え合わせしてくれます。
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「塩ゾーン」
会場には日本や世界の塩について知ることができる「塩ゾーン」もあります。
参加型の特別展示は夏休みだけですが、常設の展示でも様々な面から、塩に関することを学ぶことができます。是非一度見学に行ってみてください。
問合先 | 03-3622-8801 |
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住所 | 東京都墨田区横川 1-16-3 |
料金 | 入館料 大人・大学生100円、小・中・高校生 50円 |
URL |
お金って奥深い!?「貨幣博物館」
<るるぶキッズリポーター> 筑波大学附属小学校5年 golden turtle
皆さんはお金を当たり前のように使っていますが、どのような役割があるか知っていますか?「様々なものと交換できる」「様々な人の間で使うことができる」「使いたい時まで貯めることができる」などの特徴があります。東京メトロ銀座線三越前駅にある「貨幣博物館」ではお金の歴史や特徴などいろいろ知ることができます。
お金の歴史
日本のお金の歴史を紹介しましょう。
- 8世紀…中国から金属のお金が流通してきた。
- 10世紀…お金に使われる金属が足りなくなってしまったためお金の大きさが小さくなったり、お金に書いてある和同開珎の文字がはっきりしなくなったり量や品質について問題が起きた。
- 11世紀…中国から大量の金属が入って、お金が安定した。
- 21世紀…日本銀行が国民から信頼されるお金(日本銀行券)を造っている。
昔のお金の単位
江戸時代は、金貨、銀貨、銅貨からなる貨幣制度(三貨制度)を定めました。金貨の単位は、両>分>朱で、両替の基準は下の通りです。
- 1両=4分金
- 1分金=16朱金
つまり、1両=4分=16朱。しかしお金の単位はどんどん変わっているので色々種類があります。でも貧乏な藩ではその藩の領内だけで使用することができる紙の「藩札」などを利用しました。
例えば1両ではこんなにたくさんのものが買えました。
- かぼちゃ…約230個
- 長いも…約100本
- 鯛…約16匹
- 土瓶…約18個
- 梅の植木…約33個
- 下駄…約22足
- 黒ちりめん夏羽織…約2枚
お金の工夫
皆さんはお金が偽造されないように、どのような工夫がされているのか知っていますか?例えば藩札は簡単に偽造できるため、その藩の地名が小さい文字で書かれています。(盛岡藩ではモリヲカと書かれている)ほかにも若狭藩では後ろから光を照らすとワカサと文字が浮かぶ透かし文字を利用しました。この透かしの技術は、今の1千円札や5千円札、1万円札にも使用されています。お金はこのように偽造されないように様々な工夫がされてきました。
皆さんはお金を当たり前のように使っていますが、貨幣博物館に行くとお金のことについてたくさん知ることができます。皆さんも是非、貨幣博物館に行ってみてください。館内の売店近くで、本物の1億円を持つことができますよ!
問合先 | 03-3277-3037 |
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住所 | 東京都中央区日本橋本石町1-3-1(日本銀行分館内) |
料金 | 入館無料 |
URL |
東京おすすめスポット31 シリーズ
(1)東京で遊ぶ ~遊園地・テーマパーク編~
(2)東京で遊ぶ ~動物園・水族館編~
(3)東京を知る ~江戸・東京編~
(4)東京でくつろぐ ~東京23区の公園編~
(5)東京でくつろぐ ~東京都下の公園編~
(7)東京で体験する ~体験スポット編~