新潟県の特産品おもしろ雑学|枝豆は新潟県民に愛されて消費量日本一!

新潟県の特産品「枝豆」

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47都道府県それぞれの代表的な「特産品」をクローズアップ。【知る】【つくる】【学ぶ】の3つの視点から、特産品と各都道府県の関係をひも解きます。各地の歴史や風土だけでなく、意外な理由で生まれた特産品は、知れば知るほどおもしろい!

新潟県で紹介するのは「枝豆」。たくさん栽培されているだけでなく、県民が愛してやまない枝豆。その正体や種類の豊富さ、特徴を知れば、ますます枝豆が好きになること間違いなしです。

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目次(index)

【知る】ざるに山盛りの枝豆が新潟県民の常識!

日本を代表する米どころとして知られる新潟県は、枝豆づくりにも力を入れています。新潟県内の家庭では、ざるに山のように盛り付けられた枝豆が食卓に並ぶのは当たり前の風景なのだとか。その食べる量の多さは他県の人が驚くほど。新潟県民をとりこにする枝豆の魅力を探ってみましょう。

枝豆って一体ナニモノ?

枝豆(イメージ)/新潟県の特産品「枝豆」

枝豆とは、未成熟な状態の大豆のこと。枝豆が完熟すると大豆になります。植物分類学上、大豆は豆類で、枝豆は野菜類です。

一本の主茎から100個ほどの実を収穫できる枝豆。その花は咲いても7〜8割は落ちてしまい、2〜3割しか実ができません。花のめしべの子房がさやになり、子房の中にある小さな粒(胚珠)が実に成長します。さやは実を守るだけでなく、光合成をして実を大きく育てます。

栄養があり、サッとゆでるだけで手軽に食べられる枝豆は、おやつやおつまみとして、子どもから大人まで親しまれています。けれどそのルーツはいまだに不明。大豆は中国で約4000年前から栽培されていたと考えられていますが、どこで誕生したのか正確にはわかっていません。
日本では、遺跡からの出土により、縄文時代中期から後期ごろに大豆の存在が確認されています。枝豆として食べ始めたのは、奈良時代か平安時代ではないかといわれています。

鮮度管理がポイント!新潟県の枝豆がおいしいワケ

新潟県の枝豆がおいしいワケ/新潟県の特産品「枝豆」

新潟県の枝豆作付け面積は全国1位! なのに出荷量は上位5位以下と控えめです。たくさん作っているのになぜ?

実は、新潟県は枝豆の消費量も日本一。新潟県民は枝豆が大好きで、県内で消費される量が多いのです。では、どうして新潟の枝豆はおいしいのでしょうか。

雪国の印象が強い新潟県ですが5~10月の日照時間はとても長く、枝豆が最も成長する時期にたっぷりと日光が降り注ぎます。すると枝豆に養分がしっかりと蓄えられ、うま味が増します。

また、新潟の枝豆は少し小ぶりなうちに収穫されます。その方が糖分やアミノ酸の含有量が多くなり、甘みのあるおいしい枝豆になるからです。さらに、早朝や夕方などの涼しい時間帯に収穫され、温度を下げた状態で各地へ運ばれます。収穫後、高温にさらすと鮮度が落ち、味が悪くなるのを防ぐためです。

鮮度と味を保つ工夫を徹底的にしているからこそ、新潟の枝豆は絶品なのです。

種類は約40種類!半年近く旬が楽しめる枝豆

新潟の枝豆カレンダー/新潟県の特産品「枝豆」

新潟県では約40種もの枝豆が栽培されています。さまざまな枝豆がリレーのように途切れることなく旬を迎えるため、5~10月ごろまで半年近くも旬の枝豆を味わえます。

まず5月中旬~6月下旬に収穫されるのが、甘みがさわやかな「弥彦(やひこ)むすめ」。続いて6月下旬~7月下旬にとれるのが早生(わせ)の「新潟えだまめ」。香りと甘みのバランスがよくスタンダードな枝豆です。

7月中旬~8月中旬が旬の「新潟茶豆」は、さやの毛色が茶色く、豆の薄皮は薄茶色なのが特徴。かむほどに甘みや香りが広がる、個性豊かな枝豆です。新潟市旧黒埼町地区で栽培されるブランド枝豆「くろさき茶豆」は特に有名です。

8月中旬~9月上旬には「新潟あま茶豆」が甘くおいしくなります。秋に旬が訪れるのは晩生(おくて)の「新潟えだまめ」。なかなか市場に出回らない希少な品種で、大粒でホクっとした食感が魅力です。

【つくる】枝豆のおいしさを味わい尽くそう!

自宅で栽培して、新鮮な枝豆を味わってみませんか。枝豆のおいしいゆで方や、「枝豆とひじきの炊き込みご飯」のレシピも紹介します。枝豆の魅力をたっぷりと堪能しましょう。

家庭菜園で枝豆を育てよう!

プランターで枝豆を栽培/新潟県の特産品「枝豆」

初心者でも育てやすい枝豆は、家庭菜園にぴったり。種から育てることもできますが、苗から育てた方が失敗が少ないのでおすすめです。種まきは4~5月、苗の植え付けは4月下旬〜5月中旬ごろに行うと、7月下旬〜8月上旬に収穫できます。花が咲き始めたら、防虫ネットをかけましょう。鮮度の高いうちに食べるのが、おいしさのポイント。収穫したらできるだけ早めにゆでましょう。

簡単に栽培方法を紹介

  1. 深さ15cm以上のプランターを用意します。鉢底石を敷き、培養土を入れて、種まき(または苗の植え付け)をします。株を複数植えるときは、間隔を20~30cmほど空けましょう。水は、プランターの底から流れ出るまでたっぷり与えます。
  2. 本葉が5、6枚になったら追肥します。1つのプランターに対して約20gの肥料を根元あたりに与え、手で土寄せ(根に土を寄せるようにかけること)をします。
  3. 花が咲いたら、肥料をさらに追加しましょう。このときは根元から少し離して円周状に肥料をまき、株元に土寄せをします。
  4. さやがぷっくりとふくらんで、指で軽く押すと豆がはじけ出すようになったら収穫のサインです。株ごと引き抜くか、根元から茎ごとハサミで切って収穫します。

枝豆を上手にゆでるコツ

枝豆のゆで方(イメージ)/新潟県の特産品「枝豆」

枝豆をおいしく、色鮮やかにゆでる方法を紹介します。

冷凍の枝豆を電子レンジで温めたものと、生の枝豆をゆでたものでは風味、食感ともに大きな差があります。収穫したての枝豆は格別に味がいいので、新鮮なものを買い求めてぜひ味わってみてください。

枝豆をゆでるときは、塩の分量が大切です。水に対して4%の塩加減でゆでると枝豆が甘く、ふっくらと柔らかく仕上がります。

簡単レシピを紹介

  1. 枝豆を流水で洗い、塩味を豆に染み込ませるため、さやの両端をハサミで切り落とします。
  2. 枝豆250gに対し、水1ℓと塩40gを用意します。分量のうち、小さじ1杯程度の塩を使って両手で塩もみをします。残りの塩を入れてお鍋で水を沸騰させ、塩がついたままの枝豆を鍋の中に入れます。
  3. 湯があふれないように火加減を調整しながら、中火で約3~5分ゆでます。3分半経ったら、枝豆を1つ出して味見をしましょう。少し硬いくらいでOK。5分以上ゆでると、アミノ酸が流出しやすくなってしまったり、ふやけたような柔らかさになり食感が損なわれたりします。
  4. ざるに上げた後の余熱で少し柔らかくなるので、やや硬めにゆでて枝豆をざるに取り、うちわであおいで冷まします。水や氷水に浸すと、塩まで洗い流してしまい、水っぽくなりやすいのでなるべく避けましょう。
  5. 味見をして、塩分が足りない場合は、最後に塩を小さじ1/4程度ふり、ざっと混ぜます。塩加減は好みで調節しましょう。

枝豆とひじきの炊き込みご飯

枝豆とひじきの炊き込みご飯/新潟県の特産品「枝豆」

枝豆を使って、炊き込みご飯を作ってみましょう。枝豆だけ入れて炊いてもおいしいですが、ニンジンや油あげ、ひじき、ちりめんじゃこを加えてアレンジすれば、さらに風味や食感が豊かになります。炊飯器を使えば簡単にできるので、ぜひチャレンジしてみてください。

簡単にレシピを紹介

  1. 米を2合といで水気を切り、炊飯器に入れます。そこにお酒大さじ2、水400mlを加え、30分ほど浸けます。
  2. ひじきを水でもどして洗い、2~3cmの長さに切ります。熱湯でゆでてざるにあげ、しょうゆ小さじ1をまぶします。
  3. 鍋に枝豆を入れ、枝豆がかぶるぐらいの水と塩少々を加え、ふたをして強火にかけます。湯が煮立ってから5分ほどでざるにあげ、豆をさやから出します。
  4. 炊き上がったご飯に塩小さじ1/2を加えて混ぜ、ちりめんじゃこ、ひじき、さやから出した枝豆を乗せて炊いたらできあがり。

【学ぶ】枝豆について学べるスポット

新潟県内には、地元産の新鮮な枝豆が手に入る農産物直売所や、枝豆を使った珍しい和菓子を作る名店があります。新潟の枝豆を味わって、もっと深く知りましょう。

わくわくファーム 新潟ふるさと村店(新潟県/新潟市)

わくわくファーム 新潟ふるさと村店(新潟県/新潟市)

「わくわくファーム 新潟ふるさと村店」は、地元の農家で育てられた新鮮な野菜や果物に加え、加工食品も取り揃える農産物直売所です。

枝豆(1袋300g324円~486円程度、時期により異なる)は夏から秋にかけて多数の品種が並びます。7~8月には「初だるま」「いきなまる」「おつな姫」「湯あがり娘」などの青豆が登場。「新潟茶豆」「ピカリ茶豆」「晩酌茶豆」などの茶豆は8月上旬~9月中旬に旬を迎えます。9月下旬から10月中旬には「肴豆(さかなまめ)」「秘伝」など、黒豆が出回ります。

住所 新潟県新潟市西区山田2307 新潟ふるさと村バザール館1階
問合先 025-378-1643
営業時間 9時30分~17時30分
定休日 無休
アクセス 公共機関:JR新潟駅から新潟交通バスで40分(バス停:青山で乗り換えあり)、バス停:新潟ふるさと村から徒歩1分
車:北陸自動車道新潟西ICから国道8号線経由3km5分
駐車場 あり/350台/無料(新潟ふるさと村)
URL

http://furusatomura.pref.niigata.jp/facility/bazaar/wakuwaku

分水堂菓子舗(新潟県/弥彦村)

分水堂菓子舗(新潟県/弥彦村)

「分水堂菓子舗(ぶんすいどうかしほ)」は、平成22年(2010)開催のニッポン全国物産展でグランプリを受賞した「白パンダ焼 弥彦むすめ餡(枝豆)」(180円)で有名なお店です。一年通して販売されています。

新潟産のもち米粉を混ぜ合わせた、もちもちとした食感の白い生地に包まれているのは、弥彦村産のブランド枝豆「弥彦むすめ」を使った色鮮やかな黄緑色のあん。ほかに、カスタードクリーム・小豆(各170円)などの定番メニューに加え、季節に合わせた月替わりのあんや曜日限定のあんも楽しめますよ。

住所 新潟県西蒲原郡弥彦村弥彦1041-1
問合先 0256-94-2282
営業時間 9~16時 ※売り切れ次第終了
定休日 水曜・第3木曜 ※変動の場合あり
アクセス 公共機関:JR弥彦駅から徒歩5分
車:北陸自動車道中之島見附ICから県道69号経由25km30分
駐車場 なし
URL

https://www.e-yahiko.com/shopping/bunsuidou/

【SDGs】新潟県の枝豆を自由に食べたり守ったりするために

SDGsアイコン17種

新潟県で出荷される枝豆は、環境にも配慮しながら漁労が行われています。この先も、枝豆を変わらず自由に食べたり守ったりするためにはどのようなSDGsを意識すればいいのか、親子で話し合ったり、考えてみるといいですね。

新潟県の子ども向けSDGsの取り組み

3:すべての人に健康と福祉を/SDGsの目標4:質の高い教育をみんなに/SDGsの目標11:住み続けられるまちづくりを/SDGsの目標

» BSNキッズプロジェクト

1:貧困をなくそう/SDGsの目標3:すべての人に健康と福祉を/SDGsの目標4:質の高い教育をみんなに/SDGsの目標

» NST新潟総合テレビ

1:貧困をなくそう/SDGsの目標2:飢餓をゼロに/SDGsの目標3:すべての人に健康と福祉を/SDGsの目標4:質の高い教育をみんなに/SDGsの目標10:人や国の不平等をなくそう/SDGsの目標11:住み続けられるまちづくりを/SDGsの目標

» こどものいばしょ応援プロジェクト