東京・筑波大学附属小学校の5年生31人が、全国のキッズにおすすめしたい東京のお出かけスポットをチョイス、るるぶKidsの特派員ライターとなって取材・ガイドする連続企画。今回は「東京23区の公園編」。東京の都心、23区内には大都会のオアシスといえる公園が点在しています。新宿・渋谷にまたがるオアシスや、下町の大名庭園に由来する歴史ある名園など、いずれも東京名所。東京っ子の小学生ならではの目線で案内します!
東京おすすめスポット31 シリーズ
(1)東京で遊ぶ ~遊園地・テーマパーク編~
(2)東京で遊ぶ ~動物園・水族館編~
(3)東京を知る ~江戸・東京編~
(5)東京でくつろぐ ~東京都下の公園編~
(6)東京で学ぶ ~見学・博物館編~
(7)東京で体験する ~体験スポット編~
泉水と名石、そして緑と野鳥「清澄庭園」
<るるぶキッズリポーター> 筑波大学附属小学校5年 りしょう
東京都江東区にこんなにも美しい庭園があること、知っていましたか?庭園というとシニア層の方が行く所、というイメージがありますが、僕が訪れた真夏の週末は、家族連れ、外国からの観光客、そして浴衣姿の若いカップルたちで賑わっていました。
庭園内7つのみどころ
【みどころ1】磯渡り
池の端に石を飛び飛びに置いて、歩けるようにしたもの。清澄庭園の醍醐味を味わえます。歩を進める度に景観が変化するよう工夫された造りになっています。
【みどころ2】泉水
3つの中島を配した広い池。数寄屋造りの建物水面には小鳥、樹々の影を写す庭園の要になっています。昔は隅田川から水を引いていて、潮の干満により池の景観が微妙に変化したそうです。
【みどころ3】名石
この庭園を造った岩崎彌太郎は、幼少期から石が大好きでした。そしていつか大成したら、日本庭園を造りたいというのが夢だったのです。その夢の実現のために日本全国から集めた名石が庭園の至る所に配置されています。
【みどころ4】富士山
園内で最も高く大きな築山(庭園内に造る人工の山)。サツキ・ツツジの灌木類が富士山にたなびく雲を表現したものだと言われています。
【みどころ5】芭蕉の句碑
「古池や かはづ飛び込む 水の音」松尾芭蕉の最も有名なこの句を刻んだ石碑が、園内に立てられています。この地域は芭蕉の「奥の細道」の出発地です。芭蕉ゆかりの地であり、松尾芭蕉記念館もあります。その記念館の改修工事の際、句碑を置く場所がなかったため、とりあえずこの広い庭園に置きました。そして工事後も、広くて名石の沢山ある庭園にそのまま置くのがいいのではないかとなり、現在に至ります。
【みどころ6】大正記念館
大正天皇の葬儀殿を移築したもの。最初の建物は1945年に戦災によって焼失してしまいましたが、1953年に貞明皇后の葬場殿の材料で再建。1989年の全面改築を経て、現在は集会施設として使用されています。
【みどころ7】涼亭
池に突き出るように建てられた数寄屋造りの建物。園内で震災、戦火の被害から免れ今日に至りましたが、老朽化にともない昭和60年(1985)全面改修工事を行いました。平成17年(2005)には「東京都選定歴史的建造物」に選定されました。また現在は、予約制の集会場として使用することが出来ます。
<清澄庭園データ>
- 創設者:岩崎彌太郎(1835~1885)
- 庭園様式:回遊式林泉庭園
- 面積:[文化財指定面積]37,434.32㎡/[開園面積]81,091.27㎡(開放公園区域を含む)
- 文化財指定:[種別]東京都指定 名勝(1979年3月31日)
清澄庭園の井上さんに聞いてみました
「小学生に見てもらいたいところはどこですか?」
学生だけではなく、若い世代の人に、歴史などはわからなくても、日本文化・日本人の美意識が随所に散りばめられている日本人の感性を、来園し、目で、耳で、肌で感じてもらいたいです。そしてきれいだなと感じてもらえたら嬉しいです。
問合先 | 03-3641-5892 (清澄庭園サービスセンター) |
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住所 | 東京都江東区清澄3-3-9 |
料金 | 入園料 一般(中学生以上)150円 ※小学生以下および都内在住・在学の中学生は無料 |
URL |
オリジナルの過ごし方で楽しめる「舎人公園」
<るるぶキッズリポーター> 筑波大学附属小学校5年 KEN
足立区にある都立舎人(とねり)公園。東京ドーム 13 個分もある広大な総合公園です。2008 年の日暮里・舎人ライナーの開通により、日暮里駅からおよそ 16 分で行くことができるようになりました。日暮里・舎人ライナーは、道路上の高架を走行するので、見晴らしが良く、景色を楽しめるのであっという間に目的地に着いてしまいます。天気がよい日には車内から富士山を見ることができます。
スポーツ施設や子どもの遊び場など施設が充実!
その舎人ライナーをはさんで東西に広がる舎人公園にはあらゆる施設があります。テニスコート・野球場・陸上競技場といったスポーツ施設、バーベキュー広場、子どもたちの遊び場である「じゃぶじゃぶ池」や人工芝ゲレンデ。その他、自然あふれる「大池」や見張らし抜群の「ゆうひの広場」などもあります。好みに合わせて利用施設を選び、オリジナルの過ごし方ができる所が舎人公園の魅力です。
都内では数カ所だけ!ソリスベリで気分爽快!
そんな多様な舎人公園のぼくのイチオシは、人工芝のゲレンデで行うソリ滑りです。ソリ滑りができる公園は都内に数ヶ所だけです。ソリは貸し出ししてもらえるので、持参する必要はありませんし、うれしいことに無料で体験できます。けいしゃが違う 2 種類のゲレンデがあり、どちらでも好きな方を滑ることができます。大人(中学生以上)のみでの使用はできませんが、子どもと一緒にソリに乗って楽しむことはできます。体重のかけ方やソリの座り方でスピードが変わります。ゲレンデの上から勢いよく滑ると風が気持ちよく、そう快です。楽しくてついつい何本も挑戦したくなるはずです。
季節ごとに変わる風景を楽しんで
自然豊かな舎人公園は、季節によって印象が大きく変わります。春には 1000本の桜が美しく咲きます。その中には日本が、アメリカに送ったソメイヨシノが里帰りをし、レーガン元大統領夫人により植樹された「レーガン桜」もあります。いろんな季節に足を運び、変化を味わうのも楽しみ方のひとつです。ぜひ、いろんな角度から舎人公園を楽しんでみてください。
問合先 | 03-3857-2308(舎人公園サービスセンター) |
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住所 | 東京都足立区舎人公園、西伊興町ほか |
料金 | 入園無料 |
URL |
家族で自然を楽しもう!「都立石神井公園」
<るるぶキッズリポーター> 筑波大学附属小学校5年 ChaCha
石神井(しゃくじい)公園は、緑豊かな練馬区の石神井町にあります。野鳥や、様々な草花、カモのいる池。たくさんの自然がこの公園に詰まっています。緑の中を散歩してみませんか?
石神井公園の自然と2つの池
石神井公園には、植物のほかに野鳥や昆虫、ザリガニも生息しています!主な植物には、ラクウショウ、モミジ、サクラ、コナラ、クヌギがあります。主な野鳥には、カイツブリ、カルガモ、アオサギ、シジュウカラ、カワセミがいます。園内掲示板には、鳴き声や、見分け方などが書かれているので、それを参考に探してみるのも面白いかもしれません。
石神井公園には、2つの池があります。石神井池と三宝寺池です。石神井池は、通称ボート池。その名の通り、ボートで池を巡ることができます。三宝寺池は、「照姫伝説」の舞台となった池です。(写真は石神井池)
子ども連れに嬉しい!アスレチック広場
石神井公園には、4つの広場があります。その内、色々な遊具があるアスレチック広場を紹介します。ベンチやテーブルもあるので、ここでピクニック!というのも良いですね。遊具で遊べるので、子どもが退屈する心配もいりません。春には、桜も咲きます。昔ながらの雰囲気の売店もあり、お菓子やおでん、そばなども食べられます。子ども連れは、ぜひ行ってみてください!
石神井公園のイベント
石神井公園では、様々なイベントが開催されます。
<主なイベント>
- 4月第四日曜日:照姫祭り
- 5月第二土曜日:練馬こども祭り
- 8月第一土曜日:納涼灯ろう流しの夕べ
「照姫祭り」は、昭和63年から開催されている練馬区二大祭りの一つで、かつて石神井公園の地に石神井城を持っていた豊島氏一族の落城を総勢約100名で演じます。
私は夏休み、「納涼灯ろう流しの夕べ」に行きました。子供から大人まで、灯ろうに思い出や願いをかきこめていました。「自分たちの灯ろうあるかな~?」と、妹と一緒に川を流れる灯ろうを眺めていました。イベントに合わせて行くと、より楽しめますよ!
石神井公園の施設
石神井公園には、いくつかの区立隣接施設があります。練馬区の文化を楽しみながら学べる「ふるさと文化館」。練馬区指定文化財で、茅葺き屋根やかまどが残る「旧内田家住宅」。夏場にくれば、屋外で楽しめる「石神井プール」。野球やテニスができる「松の風文化公園」などです。小さな子どもから楽しめる施設ばかりなので、興味があれば行ってみてください。
公園に行くときの服装
服装に気を配り、肌の露出は控えましょう。虫に刺されたり枝などでけがをしたりすることなく楽しいお出かけを!
問合先 | 03-3996-3950(石神井公園サービスセンター) |
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住所 | 東京都練馬区石神井台1、2丁目 石神井町5丁目 |
料金 | 入園無料(一部有料施設あり) |
URL |
都会で一番広い公園「代々木公園」
<るるぶキッズリポーター> 筑波大学附属小学校5年 ベリー
代々木公園駅から徒歩3分、都内ではないような自然豊かな公園が広がっています。
ドックランはとても広く、体重別に超小型犬〜小型犬、小型犬〜中型犬、中型犬〜大型犬の3つに分かれています。分かれているので、とてもワンチャンが遊びやすくなっています。中には水道があるので休憩が出来ます。さらに、ドックランを出たところにも、ワンチャンたちが過ごしやすい工夫がほどこされています。例えば、犬たちの高さに設置されている水飲み場などがあります。ベンチもあるので飼い主さんもワンチャンたちのことを安心して、見守っていられます。
公園内にサイクリングコースがある!?
サイクリングセンターでは、自転車を借りることが出来ます。その自転車に乗って公園内を走ることが出来ます。都内で、サイクリングコースがある公園は珍しいです。自転車は貸し出しもしています。
<レンタル自転車>
- 大人(22・24・26・27インチ):最初の1時間 210円、以降30分毎 100円
- 子ども(14・16・18・20インチ):最初の1時間 210円、以降30分毎 100円
- 補助輪付き(12・14・16・18インチ)/ペダルなし(14・16・18インチ):最初の1時間 100円、以降30分毎 50円
- タンデム(2人乗り):最初の1時間 210円、以降30分毎 100円
※子ども用のヘルメットは無料で借りられます。(タンデムは平日だけ、延長することが出来ます)
週末には、いろいろな国のイベントが!!
代々木公園の「イベント広場」では、週末にいろいろなイベントがあります。
この日はタイフェアとメキシコフェスティバルが行われていました。通りにはたくさんのお店が並んでいて、その国の食べ物や洋服、スイーツなど、いろいろ売っています。イベント会場の真ん中にある「野外ステージ」ではその国の音楽などが楽しめます。週末、代々木公園で遊んでから、ここでご飯を食べるのはいかがでしょうか?
問合先 | 03-3469-6081(代々木公園サービスセンター) |
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住所 | 東京都渋谷区代々木神園町2-1 |
料金 | 入園無料(一部有料施設あり) |
URL |
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(1)東京で遊ぶ ~遊園地・テーマパーク編~
(2)東京で遊ぶ ~動物園・水族館編~
(3)東京を知る ~江戸・東京編~
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(6)東京で学ぶ ~見学・博物館編~
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