アニメやゲームのキャラクターの声や、外国の映画の吹き替えなど声だけを使ってお芝居をする役者です。憧れの声優になるためには、どうすればいいのでしょうか。この記事でご紹介します!
この記事は、『るるぶKids 何になりたい?未来をみつけるおしごと大図鑑』 からの抜粋です。人気&イマドキの職業や憧れの職業を約160種類掲載している、わかりやすく読んで楽しいオススメの一冊です。
取材したのは…
インターナショナル・メディア学院 学院長 堀川りょうさん
声優のお仕事内容とは?
アニメやゲーム、洋画以外にもCMやテレビ番組のナレーターなどの仕事もあります。イベントの参加やCDを出してコンサートを行う声優もいます。
声優が働く場所とは?
アニメやゲーム、CMやナレーションの収録用スタジオが仕事場です。イベントに出演したり映画館に挨拶に行くこともあります。
声優がお仕事で欠かせないアイテムや服装とは?
服装
衣ずれのしない素材の服。腕時計、音の出そうなアクセサリーや靴も要注意。
モニター
モニターの映像を見ながら声を当てますが、ほとんどは製作途中のアニメの画像です。
電子辞書・ペン
電子辞書は台本の難しい漢字や、言葉のアクセントを調べるために使います。台本に書き込みをするペンも必需品です。
マイク
声の収録に使うのはコンデンサーマイクという感度の高い高性能マイクです。
台本
キャラクターの動きや周囲の状況説明が上に、その下にはセリフが書かれています。
<おしごとデータ>
- 働く時間:案件によって異なる
(アニメ1本収録3~5時間ほか) - 資格:なし
- アクティブ度:★☆☆
声優のお仕事に関するよくある質問!
声優になるためにやったコトは?
声優には一般教養や英語も必要だと思い、一生懸命勉強しました。
お仕事中に心がけていることは?
ベストコンディションで演じるために発声練習は欠かせません。
声優になって嬉しかったことや楽しいことは?
作品を見てくれた人が大きな拍手をしてくれたことです。また、いろいろなキャラクターの人生を体験できます!
声優が健康のためにやっていることは?
鼻うがいでのどのケアをしたり、ストレッチで丈夫な体づくりをしています。
声優にとって大事なことは?
いまのままで満足しない向上心、ポジティブ思考は大切です。
先輩からのメッセージ
インターナショナル・メディア学院 学院長
堀川りょうさん
「毎日を大切にして生活することが声優になった時に役立つよ」
勉強も健康な体つくりも、家族や仲間との時間を大切に過ごすことも、すべてが将来、声優になった時に生きています。私は子役としてお芝居を始め、声優になりましたが、最近は養成所で学んで声優になる人もたくさんいますよ。
★取材協力 » インターナショナル・メディア学院
声優になるには?どんな方法がある?
声優に特別な資格などはありませんが、専門的な技術などを身に着けておくと強みになります。ここでは一般的な3つの方法をご紹介します。
声優の専門学校に入る
2~3年をかけてしっかりと発声や発音、演技といった専門的な技術などを身に着けられるのが専門学校です。学校によっては在学中にオーディションを案内され、合格すればデビューできることも。
また、芸術系の大学には声優養成コースが設置されているところもあります。
声優養成所に入る
主に声優プロダクションなどが運営している養成所は、入るためにオーディションを受ける必要があります。
発声や呼吸法、演技などを学びますが、プロダクションに所属する先輩声優をはじめ、実際に現場で働いている人たちから指導を受けることもあり、より実践的に学ぶことができます。
オーディションを受ける
一般公募のオーディションを受けて声優になる選択肢もあります。ただ、オーディションを受ける人たちは、専門学校や養成所で訓練を受けている人たちがほとんど。
未経験で合格するのは難しいので、声優を目指すなら専門学校や養成所などで基礎を学び、プロダクションや劇団に所属する道を選ぶほうがいいでしょう。
声優に必要なことは?どんな人が向いている?
声優はほとんどの場合、オーディションで役が決まります。ひとつの役を目指してたくさんの人が受けるため不合格ということも多いのが現実。「失敗してもくよくよしない」強い心が大切です。
また、専門学校や養成所で勉強したあとも現場で学ぶことがいっぱいあります。「向上心がある」ことや、「コミュニケーション能力がある」ことは、声優のお仕事に欠かすことができない素質です。
こんなにあるよ!アニメのお仕事
テレビや映画館で見るアニメは、アニメ全体の責任者でもあるアニメ監督のもと、アニメーターやCGデザイナーなどたくさんの職種の専門家たちが協力して制作をしています。
どんなお仕事をする人たちがいるのかみてみましょう。
アニメ監督
●制作の全行程の指揮者
シナリオや絵コンテをチェックしたり、アニメーターや美術、演出などのスタッフに指示を出したりします。声優や作曲家へもイメージを伝え、それに沿った演技や曲を作ってもらうなど、制作のすべてを指揮します。
CGデザイナー
●デジタル化で注目の職種
コンピューターと専用ソフトを使ってコンピューターグラフィックスを作る仕事です。キャラクターや背景を2D(縦・横の平面)、3D(縦・横・高さの立体)で描きます。アニメ制作もデジタル化が進んでいます。
アニメーター
●アニメの魅力を左右する絵を描く
アニメ制作の設計図である絵コンテや作品の設定に沿って、キャラクターや背景を描きます。最低8枚の絵があると人が2歩歩けてゆっくり右から左に向くことができます。
★ちょこっとメモ
30分のアニメをつくるために、アニメーターはなんと3000枚以上の絵を描くそうです!
声優
●キャラクターに命を吹き込む
キャラクターに声をあてる声優。リハーサルでは音響監督から演技指導も入ります。本番は出演する声優がスタジオに集まって、数本のマイクを代わる代わる使って収録を進めます。
★ちょこっとメモ
音響監督になると声優のキャスティングや、アフレコの時の演技指導もするそうです!
編集
●1本の作品に仕上げる
専用の編集機材があるスタジオで、アニメ監督や演出とともにシーンごとの素材をつないでいきます。決められた時間内に収めて、 1本の作品にまとめるのが編集の仕事です。
音響
●アニメのすべての音を担当
アニメの映像には、声優がセリフをいう声や効果音、BGM(音楽)などが流れています。音響はこうした音に関するすべてを担当する仕事です。
ほかにも!ものづくりのお仕事
『るるぶKids 何になりたい?未来をみつけるおしごと大図鑑』発売中!
2022年2月発売の『るるぶKids 何になりたい? 未来をみつける おしごと大図鑑』は、定番や“イマドキ”の人気職業をイラストでわかりやすく紹介する、子どもたちの夢を応援する一冊です。
「将来の夢はなに?」
そう聞かれる機会が、幼稚園や小学校でも増えています。ですが、将来どんな仕事をしたいかというのは、未就学児~小学生には見つけるのが難しかったり、「これになりたい!」と思っても、実際にどんな職業なのかわからなかったり…。そもそも「こんな職業があったんだ! 知らなかった! 」ということもよくありますよね。
本書では、「好きを仕事に」「ものづくりの仕事」「人に関わる仕事」「未来の仕事」という4つのテーマで、約160種類のお仕事を紹介しています。取り上げているのは、スポーツ選手、アナウンサー、獣医師、モデル、パティシエといった定番や、ユーチューバー、ゲームクリエイター、eスポーツ選手といった最新の職業など。現在活躍中のプロたちに取材しています。
わかりやすくて読んで楽しい一冊を、ぜひ親子で一緒にご覧ください。