子どもの釣りデビューは何歳から?初心者親子が釣り堀で体験!道具、手順、コツも

釣り体験の様子

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「子どもと釣りをしてみたいけれど親も初心者、どこでどう釣ればいいのかわからない…」そんなファミリーに向けて、釣りデビューのイロハをご紹介します! 都内の釣り堀である「弁慶フィッシングクラブ」で、初心者親子による初めての釣り体験レポートとともに、釣りの道具や手順、成功させるポイントやマナーなどを、教えてもらいました。

目次(index)

弁慶フィッシングクラブ 近野良太さん【監修】弁慶フィッシングクラブ 近野良太さん
都会のど真ん中、赤坂・紀尾井町にある釣り堀「弁慶フィッシングクラブ」。もともとは江戸時代に江戸城警護のために作られた外堀のひとつで、その歴史は70年以上。都会のオアシスとして、多くの釣り人に愛され続けています。
弁慶フィッシングクラブHP

1.子どもと釣りを楽しもう!親子で釣りをするメリットは?

親子で釣り堀体験の様子

昨今は釣りブームといわれますが、子どもとの釣りをおすすめしたい理由を、弁慶フィッシングクラブの近野さんにお聞きしました。

[1]親子で協力しあえる!

「親子の釣りの一番の良さは、協力しあうことだと思います。水という自然の環境下で、道具を一緒に運んだり、“あっちの方が魚いるかな”と相談しあったりなど、親子のコミュニケーションがおのずと生まれます」(近野さん 以下同)

[2]命に触れる体験

生き物を相手にすることも大きな魅力です。小さな魚でも、竿にかかると意外に強い力を感じて驚くと思います。生きた魚に触れること、少しぬるっとした感触なども、小さなお子さんにとっては良い体験になります。食べられる魚を釣った場合は、食育にもつながりますね」

[3]喜びを親子で共有

「釣りには、釣れるのを待つ時間があります。竿の様子を伺いながら、魚のことを考えてじっと待つ。集中力も養われるかもしれません。待つ時間があるからこそ、釣れた瞬間の喜びはひとしお。釣れない時間がどんなに長くても、1匹釣れた瞬間、家族全員で嬉しさを共有できます。一発大逆転があるのも釣りの面白さです」

[4]興味のつきない広がりが!

「釣りにはいろいろな種類や楽しみ方があります。管理釣り場で楽しむ釣り、大自然の中での川釣りや海釣り、ボートに乗ってたのしむ釣り、食べる魚を釣る釣りなど。親子の興味の広がりに応じて幅広く楽しめるのも、釣りの魅力です」

2.子どもの釣りデビュー、何歳からOK?

釣り堀体験でバケツを運ぶ子ども

釣りができる年齢の目安は、どのくらいでしょうか?

5歳前後から楽しめます。歩行がしっかりして、竿が握れること。そして、魚に興味を抱ける年頃がよいと思います」

釣りには、水際という場所の特性もあります。危険が伴う場所であることも、忘れてはいけません。

「初めての釣りは、やはり足場が安全に管理がされた釣り堀などがおすすめです。また、どんな釣り場でも、“走りまわらない、騒がない、道具を振り回さない”といったマナーがあります。マナーを理解できる年齢であることも大切だと思います。水の事故を防ぐためにも守るべきルールです」

3.初めての釣りを楽しむ3つのポイント

せっかく釣り体験を、楽しいものにしたいのが親心。ポイントを教えてもらいました。

釣り堀体験の様子

ポイント1:釣れる場所を選ぼう!

「一番のポイントは、何よりも“釣れること”です。初心者がいきなり難易度の高い海釣りや川釣りに挑戦しても無理があります。魚が釣れて楽しかった!という成功体験が、また釣りにいこうという楽しみにつながります。魚がいるところ、釣りやすい場所を選んでください」

ポイント2:道具は最初から完備しない

「最近はYouTubeで釣り動画をいつでも見られるうえ、ネットで初心者向けの釣り具セットも気軽に購入できるので、最初から完璧に道具を揃えてしまう方がいます。ですが、それはおすすめしません。最初はレンタルができる釣り堀で、実際に使ってみてから購入するのが一番です。道具を完備して出かけても、思ったような釣りができなくてそれっきり…となってしまうのはもったいない。そうならないためにも、釣り堀のレンタルを利用したり、釣り具屋さんで相談をしてみるのがおすすめです」

ポイント3:釣り堀や釣具屋さんを活用して!

「釣り堀や釣具屋の人は、昔は無愛想で初心者には近寄りがたいイメージがあったかもしれません。ですが、最近はむしろウェルカムなところが増えています。ネット情報だけに頼るのではなく、ぜひ私たちをとことん利用してほしいです! 先述のように道具の相談にものりますし、釣り場のアドバイスなどもします」

<釣り堀や釣り具屋さんでのたずねかた>

  • どんな魚を釣りたいか:「ルアーをやってみたい」「食べる魚を釣りたい」など
  • どんな場所で釣りたい: 「大自然の中で釣りたい」「手ぶらで行ける場所がいい」など 
    の希望を伝えると、的確なアドバイスがしやすいとのこと。

4.初めての釣り、何を釣ればいい?

釣りにはどんな種類があるのでしょうか?

釣り堀の魚

「大きくは、釣る方法ではエサ釣り・ルアー釣りがあります。また場所では、淡水魚・海水魚があります」

  • 淡水魚=金魚、コイ、フナ、ニジマス、ブラックバス、ブルーギルなど
    (釣り堀、管理釣り場、川、沼、ダムなど)
  • 海水魚=イワシ、アジ、カサゴ、キスなど
    (防波堤、砂浜、磯など)

初心者におすすめなのは?

子どもの釣りデビューには、金魚やコイのエサ釣りがおすすめです。初心者の方の関門として、“生き餌が苦手…”という方が多いので、練りエサで釣れる魚がいいでしょう。手に匂いがつかない粒状の簡易エサもあります。金魚は小さなお子さんの力でも釣りやすいですし、コイはサイズが大きいので釣った感がありますよ」

5.初心者親子の釣りデビュー体験!

親子で釣り堀体験の様子

実際に、弁慶フィッシングクラブで、初心者親子が釣りデビューを体験した様子をお届けします。
5歳のささらちゃんは「わからないけどやってみたい!」と楽しみな様子。一方ママは「初めてで何もわからないので、子どもと二人で釣れるのか心配です」と少し不安な顔も。

初めての釣り、道具や服装は?

釣り堀体験の説明を聞く様子

「服装は動きやすく汚れてもいい格好ならなんでも大丈夫です。靴は必ず歩きやすいものを。釣り堀といえど、すぐそこは水ですからね。夏場はUV対策、熱中症対策も忘れずに」と近野さん。

弁慶フィッシングクラブは道具レンタルがあるので、手ぶらで来ました。レンタルできるのは、竿、エサ、バケツ、アミの必要道具一式。受付で「親子共々、初めての釣りです」と伝えると、「では、最初は金魚から釣ってみましょう」と、道具の使い方から丁寧に教えてくれます。

釣り堀のエサ

エサは2種、右は手に匂いがつかない簡易エサ、左は練りエサです。

「簡易エサはイチゴのような甘い匂いで、手が汚れにくく、つけやすいのが特徴。練りエサもつけるのは難しくないですが、独特の匂いはあります。魚の食いつきがいいのは練りエサ。両方試してみてください」

釣りのマナーをレクチャー

釣り竿の持ち方

「竿は先に針がついているので、持ち歩いて移動するときは、針がブラブラしないように持ってね」「走り回るのは禁止。水に落ちてしまう危険もあるし、他の人の釣り具を踏んづけて壊してしまうこともあるからね」などと釣り場でのマナーを、子どもにもわかりやすく説明してくれます。

金魚釣りに挑戦

親子で釣り堀体験の様子

エサのつけ方、釣り方も教えてもらい、いよいよ初めての釣りがスタート!

釣り糸をたらすと、すぐに金魚がくいつきますが、エサをもっていかれてしまいます。最初の20分くらいは釣れず、ママは「本当に釣れるの?」と心配顔ですが、ささらちゃんは夢中。

「子どもはすぐ飽きてしまうのでは…と思いがちですが、多くの場合、子どもは夢中になります。大人の方がしびれを切らしてしまうことの方が多いんですよ」と近野さん。

「よく魚の口をみて、しっかりくわえてから竿をあげてみよう」とレクチャーを受け、ママと相談しながら数を数えてみることに。一緒に「いち、に、さん」と声に出しながら何度もトライ。

親子で釣り堀体験の様子

釣れました!!

親子で釣り堀体験の様子

初めて釣れた魚。嬉しそうなささらちゃん。

親子で釣り堀体験の様子

針からはずすときは、金魚のイキの良さと初めて触る感触に少しドキドキの様子。一度釣れたらコツをつかんだのか、立て続けに釣れました。

コイ・ブルーギル釣り

次は、浮き桟橋で少し大きな魚に挑戦。受付で竿を変えてもらいます。金魚よりも魚のサイズが大きいので、竿も長く太いものにチェンジ。

親子で釣り堀体験の様子

竿の使い方、魚がいる場所などをレクチャーしてもらいます。金魚同様、すぐに魚は食いつきますが、エサをもっていかれてしまうこと数回…。「今のはちょっと早すぎたね」「もう少し深く下ろしてみる?」と親子で真剣に相談しながら何度もトライ。

親子で釣り堀体験の様子

やった!ブルーギルが釣れました!!

親子で釣り堀体験の様子

「すごい力だったから、もっと大きいかと思った!」「このへんが青い色だね」と魚を観察。

ボート釣り

ボート釣り体験のレクチャーを受ける様子

弁慶フィッシングクラブは、ボート釣りができるのも魅力。「のってみたい!」とささらちゃん。
ライフジャケットを着て、ボートからの釣り方、気をつけるポイントなどを教えてもらいます。

ボート釣り体験の様子

都会のど真ん中とは思えない風景です。

ボート釣り体験の様子

きたきた!!!

ボート釣り体験の様子

またもやブルーギルが釣れました!

残念ながらこの日はコイは釣れませんでしたが、「すっごく楽しかった!今一番好きなことは釣りだよ」と大満足のささらちゃん。

「釣り堀でもこんなに自然を感じられたのは予想外でした。釣れたときは本当に嬉しかったです!私は魚を触るのは少し苦手だったのですが、いざ子どもの好奇心あふれる様子を前にすると一緒にやろう!と思えました。またやりたいですね」とママ。

やはり、釣りデビューは“釣れる”ことが成功のカギのようです。

6.初心者におすすめの釣り場所

ボート釣り体験の様子

釣り堀で慣れてきたら、次はどんな釣り場にいくのがいいのでしょうか?

釣り池がある公園などがよいと思います。足場が比較的安全ですし、小さな子でも楽しみやすいでしょう。公園や池によって禁止事項が異なるので、ルールが書かれた看板などを必ずチェックしてくださいね。また、釣り体験のイベントに参加するのもおすすめですよ」

釣り場の近くには釣具屋さんがあることも多く、エサや道具は現地調達できる場合も。事前にチェックしていきましょう。

段階を経て、やがて川釣り、海釣りへとステップアップしていくのも釣りの醍醐味。

「道具でぜひそろえてほしいのはライフジャケット。今は手軽な値段でも購入できます。大人も子どもも着用してください。釣りは自然を相手にすることを忘れずに、できる予防をして、思いっきり楽しんでほしいです」

7.小さな子でも釣れるコツ

親子で釣り堀体験の様子

初めての釣り体験を、成功させるコツはありますか?

「上手な人、詳しい人に聞いてみるのが一番おすすめです!

釣り堀では、あえてスタッフ側からはむやみに話しかけないのですが、声をかけていただくのは大歓迎なんですよ!前日の天候などによって、魚がいる場所や釣り場の状態は毎日異なります。その日その日の“釣れるアドバイス”ができるので、ぜひ相談してみてください。

釣り池などでも、たくさん釣っている人に声をかけてみるといいと思います。もちろん騒ぐのはNGですが、“たくさん釣れてますね” “これはなんていう魚ですか?” などと聞くと、特にお子さんには親切に教えてくれる方が多いですよ。そういったコミュニケーションも釣りの楽しみのひとつです。小学生以上なら、上手な人の釣り方をみてまねをするのもいいですね」

8.知っておくべき釣りのマナー

釣りは、子どもからベテランの大人まで幅広く楽しまれているレジャーです。魚という生き物を相手にするものであることも大切に考え、必ずマナーを守って楽しみましょう。

  • 走り回らない、騒がない
  • 釣った魚を水に返すときは、必ず元気な状態で戻してあげる(魚をおもちゃにしてあそばない)
  • 釣り場に設けられたルール(投げ釣り禁止など)を必ず確認し守る
  • ゴミはすべて持ち帰る
  • 立ち入り禁止場所には入らない
  • 車で出かける場合は、駐車マナーを守る

釣りには、近所で気軽にできるものから、大自然のなかで釣るもの、釣ってさばいて食べる楽しみなど、いろいろな広がりがあります。ぜひファミリーごとの楽しみ方を見つけてくださいね。

9.まだある!初心者におすすめの安心安全な釣りスポット

るるぶKidsでは、ほかにも初心者におすすめの釣りスポットをご紹介しています。お近くの場所を選んで、ぜひお子さんと一緒に釣りデビューしてみてくださいね!

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