SDGs17の目標4「質の高い教育をみんなに」について、子どもにもわかりやすく簡単に説明します。質の高い教育って?日本の教育水準は世界でもトップレベル!だけど不登校など別の問題も。日本と世界の現状や、課題となっている点、私たちにできる取り組みとはどんなものがあるでしょう?一緒に考えてみましょう!
SDGs17の目標を解説
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※この記事は、『るるぶ マンガとクイズで楽しく学ぶ!SDGs』から抜粋して作成しています。
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質の高い教育って?
世界では、学校に行けない子がたくさんいる
(出展)小学校に通えない子どもの数 UNICEFのデータ(2018)
世界には小学校に通えていない子どもが、約5900万人もいるよ。これは小学校に通う年齢の子どもの約12人に1人。その半数以上がサハラ以南のアフリカの子どもたちなんだ。学校に通えなかったせいで読み書きができない人は約7億5000万人で、そのうち約3分の2が女性。女性は男性より教育を受ける機会が少ないんだ。
日本の教育水準は世界でもトップレベル!
(出展)OECD Better Life Index Education(2019)
(出展)文部科学省「令和2年度 児童生徒の問題行動・不登校生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要」
日本の教育レベルは世界的にみても評価が高いよ。これは義務教育の制度がしっかり整っているから。小学校・中学校9年間教育を受けることが法律で定められているよ。しかし、不登校の生徒が増えていることは課題。その背景には、いじめや心身の障がいなどがある。学校に通えない子どもは8年連続で増え続けているんだ。
目標4のために子どもができる取り組みは?
目標4の課題を解決するために子どもでもできること、おうちの人といっしょに始められそうなことを紹介するよ。SDGsの目標はそれぞれが大きく関係し合っているから、1つの取り組みがほかの目標達成につながることもあるよ。
学校の授業以外で学習する習慣をつけよう
自然を観察したり、動物とふれ合ったりできる場所へ、大人に連れていってもらおう。教科書で学んだことを実際に自分で見て、感じて、自分の経験にすることが大事だよ。
鉛筆やノートを寄付しよう
いらなくなったものがあれば、捨てる前に一度、どこかに寄付できないか調べてみよう。鉛筆やノートなどのちょっとしたものでも、誰かが必要としているかもしれないよ。
この目標にもつながる → 目標1
<しらべてみよう>
不要になった文房具を寄付して、国際社会に貢献する会社。文房具は、タイなどのリサイクルショップに届けられているよ。
» エコトレーディング
文通と寄付で海外の子どもを応援しよう
毎月決められたお金を払うことで、途上国の子どもたちを支援することができるよ。支援している子どもと手紙のやりとりもでき、お互いに元気をもらうことができるのも魅力だね。
この目標にもつながる → 目標1
<しらべてみよう>
支援したい子どもを選び、毎月4500円で支援ができるプログラム。現地の子どもに会いに行けるツアーもあるよ。
» チャイルド・スポンサーシップ|ワールド・ビジョン・ジャパン
<こんなキーワードも調べてみよう>
- 体験学習プログラムゆめ・まちチャレンジ隊 | 阪急阪神ホールディングス
- ランドセルを寄付「ランドセルは海を越えて」
- デジタル教科書とタブレット
目標4と国連が定める169のターゲット
SDGsの17の目標には、それぞれ細かいターゲットが設定されていて、合わせて169になるよ。各目標を実現するための具体策にはどんなものがあるか、目を通してみよう。
目標4「すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する」のターゲット
- 4.1 2030年までに、すべての子どもが男女の区別なく、適切かつ効果的な学習成果をもたらす、無償かつ公正で質の高い初等教育及び中等教育を修了できるようにする。
- 4.2 2030年までに、すべての子どもが男女の区別なく、質の高い乳幼児の発達・ケア及び就学前教育にアクセスすることにより、初等教育を受ける準備が整うようにする。
- 4.3 2030年までに、すべての人々が男女の区別なく、手の届く質の高い技術教育・職業教育及び大学を含む高等教育への平等なアクセスを得られるようにする。
- 4.4 2030年までに、技術的・職業的スキルなど、雇用、働きがいのある人間らしい仕事及び起業に必要な技能を備えた若者と成人の割合を大幅に増加させる。
- 4.5 2030年までに、教育におけるジェンダー格差を無くし、障害者、先住民及び脆弱な立場にある子どもなど、脆弱層があらゆるレベルの教育や職業訓練に平等にアクセスできるようにする。
- 4.6 2030年までに、すべての若者及び大多数(男女ともに)の成人が、読み書き能力及び基本的計算能力を身に付けられるようにする。
- 4.7 2030年までに、持続可能な開発のための教育及び持続可能なライフスタイル、人権、男女の平等、平和及び非暴力的文化の推進、グローバル・シチズンシップ、文化多様性と文化の持続可能な開発への貢献の理解の教育を通して、全ての学習者が、持続可能な開発を促進するために必要な知識及び技能を習得できるようにする。
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