「冬の星空観察におすすめの場所ってどこ?」「オリオン座や冬の大三角の見つけ方がわからない……」「防寒対策はどうすればいい?」
このような疑問を解決!冬は空気が澄んでいるため、一年で最も美しい星空を楽しめます。適切なスポット選びや星座の見つけ方を知って、親子で楽しく星空観察を楽しみましょう。
この記事では、冬の星空観察におすすめの全国の観察スポットや、冬の代表的な星座の見つけ方について解説します。星空観察の場所選びや準備の参考に、ぜひ最後までお読みください。
星空観察の前にチェックしたい記事はこちら
親子の星空観察Q&A / 春の星空 / 夏の星空 / 秋の星空 / 中秋の名月 / ふたご座流星群

冬が星空観察に最適な理由

一年のなかで、冬が星空観察に最も適しているとされる理由には大きく3つあります。
- 空気が澄んで星がくっきりと見える
- 明るい一等星が最も多く観察できる
- 夜が長く観察時間を十分確保できる
1:空気が澄んで星がくっきりと見える
冬の星空観察が適している最大の理由は「空気が澄んでいる」点です。
冬は気温が低く、空気中の水蒸気が少なくなります。水蒸気は星の光を散乱させる原因となるため、これが少ないことで星の光がくっきりと地上まで届くのです。
例えば、夏の蒸し暑い夜と冬の澄んだ夜空を比べてみると、冬の方が明らかに星がシャープに見えることがわかります。
2:明るい一等星が最も多く観察できる
冬は1年で最も多くの一等星を同時に観察できる季節です。
日本で観察できる一等星は全部で15個ありますが、冬には7個もの一等星を1度に見ることができます。これは他の季節と比較して圧倒的に多い数です。
オリオン座のベテルギウスやリゲル、おおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオンなど、明るく美しい星々が夜空を彩ります。明るい星が多いことから星座の形も見つけやすく、初心者でも楽しく星空観察ができます。
3:夜が長く観察時間を十分確保できる
12月の冬至頃は、日が暮れるのが早く夜が明けるのも遅いため、長い時間星空観察を楽しむことができます。
星座の動きもじっくりと観察でき、時間の経過とともに東から昇ってくる新しい星座も発見できます。
冬の代表的な星座

冬の星空観察で楽しめる代表的な星座や流星群は、下記の8つです。
- オリオン座
- 冬の大三角
- ふたご座流星群
- ふたご座
- おうし座
- おおいぬ座
- こいぬ座
- エリダヌス座
オリオン座

オリオン座は冬の星空観察で最も見つけやすく、最も有名な星座です。
南の空に斜めに並ぶ3つの星を目印にして探します。この3つの星はオリオンのベルト部分にあたり、「三つ星」とも呼ばれています。
ベルトの上にある赤い星がベテルギウス、下にある青白い星がリゲルで、どちらも一等星です。初心者でも比較的簡単に見つけられるため、冬の星空観察の入門として最適な星座です。
◆オリオン座にまつわる神話
オリオン座はギリシャ神話の狩人オリオンの姿を表現した星座です。
オリオンは海の神ポセイドンの息子で、非常に優れた狩人でした。しかし、あまりにも自慢が過ぎて「この世の生き物をすべて退治してやる」と豪語したため、大地の女神ガイアが怒りサソリを送り込み、オリオンはサソリの毒針に刺されて命を落としてしまいます。
この話から、オリオン座とさそり座は同じ空に現れることがなく、さそり座が東から昇ってくると、オリオン座は西に沈んでいくとされています。
冬の大三角

冬の大三角は3つの一等星を結んで作る大きな三角形で、冬の星空観察の重要な目印となります。
まずオリオン座の赤い一等星ベテルギウスを見つけます。次にオリオン座の左下に輝く青白い星シリウス(おおいぬ座)を探します。最後にベテルギウスから東側に目を移すと、プロキオン(こいぬ座)が見つかります。
この3つの一等星を線で結ぶと、大きな正三角形に近い形になります。小学校の理科でも習う有名な星の配置で、他の星座を見つける際の道しるべにもなります。
ふたご座流星群

ふたご座流星群は毎年12月中旬に見られる流星群で、冬の星空観察のハイライトです。
三大流星群の一つとして知られ、12月13日から15日頃にかけて最も多くの流星を観察できます。1時間に約30個から60個の流星が流れることもあり、非常に見応えがあります。
流星は放射点と呼ばれるふたご座の方向から四方八方に流れるように見えますが、実際はどの方向を見ていても流星を観察できます。観察のコツは、月明かりを避けて暗い場所で空全体を眺めることです。
» ふたご座流星群 2025年はいつ見られる?12月13日~15日が見頃!時間や方角は?
ふたご座
ふたご座は2つの明るい星が仲良く並んでいる星座です。オレンジ色の一等星ポルックス(弟)と、少し暗い二等星カストル(兄)が並んで輝いています。この2つの星を頭にして、南側に向かって2本の線のように星が並んでいる様子が双子の体を表現しています。
冬の大三角の上側に位置するため、ベテルギウスから北東方向を探すと見つけることができます。
◆ふたご座にまつわる神話
ふたご座はギリシャ神話の仲良し兄弟カストルとポルックスの物語に由来します。
2人は大神ゼウスの息子でしたが、兄カストルは人間の血を引いているため普通の人間で、弟ポルックスはゼウスの血を受け継いで不死身でした。あるとき兄カストルが戦いで命を落としてしまいます。
弟ポルックスは一人で生きていくことに耐えられず、父ゼウスに「自分の不死身を兄と分け合いたい」と願い出ました。ゼウスは息子の愛情深さに感動し、2人を一緒に星座にしてくれたという美しい兄弟愛の物語です。
おうし座
おうし座は赤い目をした雄牛の顔の部分が特徴的です。オリオン座のベテルギウスから西に目を移すと、赤い一等星アルデバランが見つかります。この星がおうしの赤い目にあたります。
アルデバランの周りにはV字型に星が並んでおり、これがおうしの顔と角の部分を表現しています。おうし座の肩の部分には「すばる」というプレアデス星団があり、肉眼でも6個から7個の星が集まっているのを確認できます。
◆おうし座にまつわる神話
おうし座は、ゼウスが美しい王女エウロパに恋をしたときの物語に由来します。
ゼウスはエウロパに近づくために、美しい白い雄牛の姿に変身しました。エウロパがその美しい雄牛に魅力を感じて背中に乗ると、ゼウスは海を渡ってクレタ島まで彼女を運んで行きました。
星座では雄牛の前半身だけが描かれていますが、これは海を泳いでいる時の姿を表現しているためといわれています。
この物語からヨーロッパ大陸の名前「Europe(エウロパ)」が生まれたともいわれています。
おおいぬ座
おおいぬ座は全天で最も明るい星シリウスを持つ星座で、冬の星空観察で最も目立つ存在です。
シリウスは−1.5等級という非常に明るい星で、青白くキラキラと輝いて見えます。オリオン座の三つ星から南東の低い位置を探すと、ひときわ明るく光る星がシリウスです。
シリウスの周りには比較的暗い星が犬の形に配置されており、大きな犬が後ろ足で立ち上がっている姿を表現しています。
◆おおいぬ座にまつわる神話
おおいぬ座は狩人オリオンの愛犬として語り継がれています。
この犬はオリオンと一緒に狩りをする忠実なパートナーでした。オリオンがサソリの毒で命を落とした後、愛犬も主人を失った悲しみで後を追うように息を引き取りました。
ゼウスは忠実な犬の愛情に感動し、主人オリオンの足元で永遠に寄り添えるように星座にしてくれました。
現在でもおおいぬ座はオリオン座の足元に位置しており、忠実な犬が主人を見上げているような配置になっています。
こいぬ座
こいぬ座は冬の大三角を作る一等星プロキオンを持つ小さな星座です。
プロキオンはシリウスに次いで明るい星で、「小犬の前に立つ者」という意味の名前を持っています。こいぬ座は、プロキオンとその近くにある3等星ゴメイサの2つの星だけで構成されている非常にシンプルな星座です。
オリオン座の左上、おおいぬ座の北側に位置しており、冬の大三角の一角として簡単に見つけることができます。
◆こいぬ座にまつわる神話
こいぬ座もオリオンが飼っていたもう1匹の猟犬の物語です。この小さな犬は、大きなおおいぬ座の犬と一緒にオリオンの狩りを手伝っていました。小さな体でしたが勇敢で、いつも獲物を追いかける時は先頭に立って走っていたとされています。
オリオンとおおいぬ座の犬と同じように主人への忠誠心が深く、最後まで主人に仕えました。ゼウスはこの小さな犬の勇気と忠実さを称えて、おおいぬ座と一緒に星座として夜空に配置しました。現在でもこいぬ座は「犬の先駆者」という意味のプロキオンという星と共に、永遠に夜空で輝き続けています。
エリダヌス座
エリダヌス座は長大な川を表現した星座で、全天で6番目に大きな星座です。オリオン座の足元から始まって、西から南にかけて大きくカーブを描きながら地平線近くまで続いています。エリダヌス座には特に明るい星はありませんが、3等星から4等星の星々が連なって川の流れを表現しています。
全体を一度に見ることは難しいため、オリオン座から徐々に星をたどって川の流れを追いかけるように観察するのがコツです。
◆エリダヌス座にまつわる神話
エリダヌス座は太陽神ヘリオスの息子パエトンの悲劇的な物語に由来します。
パエトンは父親に太陽の馬車を運転させてほしいと頼みました。ヘリオスは危険だと反対しましたが、息子の強い願いに負けて馬車を貸してしまいます。しかし、パエトンは馬車をうまく操縦できず、太陽が地上に近づきすぎて大地が燃え始めました。
ゼウスは地上を救うためにパエトンを雷で撃ち落とし、パエトンはエリダヌス川に落ちて命を落としました。
この川がエリダヌス座として星座になったとされており、無謀な挑戦の戒めとして語り継がれています。
全国のおすすめ星空観察スポット

※各施設の最新情報は公式サイトを確認してください。
北海道・東北地方
北海道・東北地方は冬の星空観察に最も適した地域です。寒冷な気候により空気が非常に澄んでいて、都市部から離れた場所では光害の影響もほとんどありません。雪景色と星空のコントラストが美しく、幻想的な冬の夜空を楽しむことができます。
ただし、気温が非常に低くなるため、防寒対策は他の地域以上に重要になります。温泉地や宿泊施設と組み合わせた観察プランがおすすめです。
◆なよろ市立天文台きたすばる(北海道名寄市)
なよろ市立天文台きたすばるは、直径1.6メートルの大型望遠鏡「ピリカ」をはじめ、複数の望遠鏡とプラネタリウムを備えた充実の天体観測施設です。冬期間も営業しており、専門スタッフによる丁寧な星空解説を受けながら観察できます。
施設内は暖房が完備されているため、寒さを気にせずに本格的な天体観測を楽しめます。
| 住所 | 北海道名寄市字日進157-1 |
|---|---|
| アクセス | 車:旭川市内から約1時間30分 公共交通:JR名寄駅からタクシー約15分 |
| 営業時間 | 火〜日曜 13〜21時30分(月曜休館) |
| 観察料金 | 大人410円、高校生160円、高校生以下無料 |
| 駐車場 | 無料駐車場あり(30台) |
| 備考 | 事前予約推奨、暖房完備 |
| URL |
◆芦別温泉スターライトホテル(北海道芦別市)

芦別温泉スターライトホテルは、温泉と星空観察を同時に楽しめる贅沢なスポットです。ホテルの敷地内には天体観測ドームがあり、宿泊者は無料で星空観察を体験できます。観察後にすぐに温泉で体を温めることができるため、家族連れにも人気があります。
ホテル周辺は光害が少なく、肉眼でも十分に美しい星空を楽しむことができます。
| 住所 | 北海道芦別市旭町油谷1番地 |
|---|---|
| アクセス | 車:札幌市内から約1時間50分 公共交通:JR芦別駅から送迎バス約15分 |
| 営業時間 | 天体観測は20〜21時30分 |
| 観察料金 | 宿泊者無料、日帰り大人500円 |
| 駐車場 | 無料駐車場あり(100台) |
| 備考 | 要予約、温泉入浴可能 |
| URL |
◆美瑛の丘(北海道美瑛町)

美瑛の丘は四季を通じて美しい景観で知られる観光地ですが、冬の星空観察スポットとしてもおすすめです。
なだらかな丘陵地帯に広がる雪景色と満天の星空の組み合わせは、まさに絶景と呼べる美しさ。特に「マイルドセブンの丘」や「哲学の木」周辺は開けた場所が多く、360度の星空を楽しむことができます。野外での観察となるため防寒対策は必須です。
| 住所 | 北海道上川郡美瑛町美瑛 |
|---|---|
| アクセス | 車:旭川市内から約30分 公共交通:JR美瑛駅からレンタカー推奨 |
| 営業時間 | – |
| 観察料金 | 無料 |
| 駐車場 | 各観光ポイントに無料駐車場 |
| 備考 | 防寒対策必須、積雪注意 |
\\るるぶKidsからの予約が便利!//
◆安比高原(岩手県八幡平市)

安比高原は標高約1000メートルの高原リゾートで、冬の星空観察に最適な条件が揃っています。スキーリゾートとして有名ですが、夜になると光害の少ない環境で美しい星空を観察できます。高原の澄んだ空気と適度な標高により、市街地では見えない暗い星まではっきりと見ることができます。
リゾート内にはホテルや温泉施設が充実しているため、宿泊しながらゆっくりと星空観察を楽しめます。
| 住所 | 岩手県八幡平市安比高原 |
|---|---|
| アクセス | 車:盛岡市内から約1時間 公共交通:JR安比高原駅から徒歩約10分 |
| 営業時間 | – |
| 観察料金 | 無料(宿泊施設利用は別途) |
| 駐車場 | 各施設に駐車場あり |
| 備考 | 宿泊推奨、スキーとセット可能 |
| URL |
◆蔵王エコーライン周辺(宮城県)

蔵王エコーライン周辺は東北地方でも屈指の星空観察スポットです。
標高の高い山岳地帯にあるため空気が澄んでおり、仙台市街地からも比較的アクセスしやすい立地にあります。冬の期間は道路の一部が通行止めになりますが、アクセス可能な場所でも十分に美しい星空を楽しむことができます。
蔵王温泉郷が近くにあるため、星空観察と温泉を組み合わせた楽しみ方ができます。
| 住所 | 宮城県刈田郡蔵王町遠刈田温泉 |
|---|---|
| アクセス | 車:仙台市内から約1時間 公共交通:JR白石蔵王駅からバス約1時間 |
| 営業時間 | 24時間(冬期通行規制あり) |
| 観察料金 | 無料 |
| 駐車場 | 各展望台に駐車場あり |
| 備考 | 冬期道路状況要確認、防寒対策必須 |
| URL |
\\るるぶKidsからの予約が便利!//
関東地方
関東地方は都市部からのアクセスが良く、日帰りでも星空観察を楽しめるスポットが豊富です。
首都圏近郊でありながら光害の影響を受けにくい海岸部や高原地帯には、美しい星空を観察できる場所が点在しています。電車やバスなどの公共交通機関でもアクセスしやすく、家族連れや初心者でも気軽に星空観察を始めることができます。
都市部の光の影響を完全に避けることは難しいため、なるべく標高が高い場所や海に面した開けた場所を選ぶことが重要です。
◆城ヶ島(神奈川県三浦市)
城ヶ島は神奈川県最南端に位置する島で、関東地方でも屈指の星空観察スポットです。三浦半島の先端にあるため海に囲まれており、南側の水平線上には光害の影響がほとんどありません。特に城ヶ島公園や灯台周辺からは、冬の星座であるオリオン座や冬の大三角を観察できます。
都心から車で約2時間という好アクセスでありながら、満天の星を楽しむことができる貴重なスポットです。海岸沿いのため風が強いことが多く、防寒対策と風対策をしっかりと準備して訪れることをおすすめします。
| 住所 | 神奈川県三浦市三崎町城ヶ島 |
|---|---|
| アクセス | 車:横浜市内から約1時間30分 公共交通:京急三崎口駅からバス約30分 |
| 営業時間 | 24時間(城ヶ島公園は8〜17時) |
| 観察料金 | 無料(駐車場は有料) |
| 駐車場 | 有料駐車場あり(500円/日) |
| 備考 | 風対策・防寒対策必須 |
| URL |
◆里美牧場・プラトーさとみ(茨城県常陸太田市)
里美牧場は茨城県北部の高原地帯にある観光牧場で、関東平野を一望できる絶好の星空観察スポットです。標高約500メートルの高台に位置し、周囲に高い建物がないため360度の開けた夜空を楽しむことができます。都市部から離れているため、肉眼でも天の川を確認できることがあります。
牧場内にはバーベキュー施設やキャンプ場も併設されており、宿泊しながらゆっくりと星空観察を楽しむことも可能です。芝生の広場では寝転がって星空を眺めることができ、家族連れには特におすすめのスポットです。
| 住所 | 茨城県常陸太田市里川町863-35 |
|---|---|
| アクセス | 車:水戸市内から約1時間20分 公共交通:JR常陸太田駅からタクシー約50分 |
| 営業時間 | 19〜21時(要予約) |
| 宿泊料金 | 大人9500円、小中学生7480円 |
| 駐車場 | 無料駐車場あり(100台) |
| 備考 | キャンプ場・バーベキュー施設あり |
| URL |
◆東浪見海岸(千葉県長生郡一宮町)
東浪見海岸は千葉県の九十九里浜南部に位置する海岸で、太平洋の水平線まで見渡せる開放的な星空観察スポットです。海に面した平坦な地形のため、東から南にかけての広い範囲で星空を観察できます。特に冬は、水平線上に昇ってくる星座たちが美しく見えます。サーフィンのメッカとしても有名で、昼はマリンスポーツ、夜は星空観察という楽しみ方ができます。
砂浜での観察となるため、レジャーシートや椅子を持参することをおすすめします。海岸特有の風と潮風があるため、防寒対策と機材の塩害対策も忘れずに準備しましょう。
| 住所 | 千葉県長生郡一宮町東浪見6961-7 |
|---|---|
| アクセス | 車:千葉市内から約1時間20分 公共交通:JR東浪見駅から徒歩約5分 |
| 営業時間 | – |
| 観察料金 | 無料 |
| 駐車場 | 無料駐車場あり(24時間利用可) |
| 備考 | 風対策必須、潮風注意 |
\\るるぶKidsからの予約が便利!//
中部地方
中部地方は日本アルプスをはじめとする標高の高い山岳地帯が多く、星空観察に最適な自然環境が整っています。特に長野県阿智村は環境省が認定する「日本一の星空」として全国的に有名で、多くの天体観測ファンが訪れます。標高が高いため空気が澄んでおり、都市部の光害の影響もほとんど受けません。
温泉地やスキーリゾートと組み合わせた観光プランも豊富で、星空観察以外の楽しみも充実しています。冬期は積雪があるため、防寒対策と道路状況の確認が重要になります。山間部での観察が中心となるため、事前の天気予報チェックも欠かせません。
◆ヘブンスそのはら(長野県阿智村)

ヘブンスそのはら(阿智村)は、環境省認定の「日本一美しい星空」を楽しめる日本屈指の星空観察スポットです。標高1400メートルの高原に位置し、満天の星空を観察できます。「日本一の星空ナイトツアー」ではゴンドラで山頂まで上がり、専門ガイドによる星空解説を受けながら観察を楽しむことができます。
冬の期間は雪景色と星空のコラボレーションが美しく、特に冬の大三角やオリオン座がはっきりと見えます。防寒対策をしっかりと準備して、日本最高峰の星空体験を満喫しましょう。
| 住所 | 長野県下伊那郡阿智村智里3731-4 |
|---|---|
| アクセス | 車:名古屋市内から約1時間30分 公共交通:JR飯田駅からバス約40分 |
| 営業時間 | ナイトツアー 19〜21時30分(要予約) |
| 観察料金 | 大人2200円、小学生1000円 |
| 駐車場 | 無料駐車場あり(1500台) |
| 備考 | 事前予約必須、防寒対策必要 |
| URL |
◆ホテル白馬ベルグハウス(長野県小谷村)
ホテル白馬ベルグハウスは北アルプスの雄大な自然に囲まれた高原ホテルで、宿泊しながら星空観察を楽しめるスポットです。標高約1000メートルの白馬エリアに位置し、周囲に高い建物がないため360度の星空を楽しむことができます。ホテルの露天風呂からも星空を眺めることができ、温泉に浸かりながらの星空観察という特別な体験ができます。
冬期はスキーリゾートとしても人気が高く、昼はスキー、夜は星空観察という充実したプランを楽しめます。
| 住所 | 長野県北安曇郡小谷村大字千国乙12840-1 |
|---|---|
| アクセス | 車:長野市内から約1時間10分 公共交通:JR白馬大池駅からタクシー約8分 |
| 営業時間 | 24時間(宿泊者対象) |
| 観察料金 | 宿泊料金に含む |
| 駐車場 | 無料駐車場あり(50台) |
| 備考 | 宿泊推奨、温泉・スキー場併設 |
| URL |
\\るるぶKidsからの予約が便利!//
◆面ノ木園地(愛知県設楽町)
面ノ木園地は愛知県最高峰の茶臼山近くに位置する高原で、東海地方でも有数の星空観察スポットです。標高約1200メートルの高台にあり、名古屋市街地からも比較的アクセスしやすい立地でありながら、光害の影響が少ない良好な観測環境を提供しています。特に南方向の視界が開けており、冬の代表的な星座を観察できます。
園地内には展望台や休憩施設も整備されており、家族連れでも安心して星空観察を楽しめます。春には新緑、秋には紅葉も美しく、四季を通じて自然を満喫できるスポットとしても人気があります。
| 住所 | 愛知県北設楽郡設楽町津具面ノ木 |
|---|---|
| アクセス | 車:名古屋市内から約2時間 公共交通:豊橋駅からバス約2時間30分 |
| 営業時間 | – |
| 観察料金 | 無料 |
| 駐車場 | 無料駐車場あり(20台) |
| 備考 | 山道注意、防寒対策必要 |
| URL |
\\るるぶKidsからの予約が便利!//
近畿・中国地方
近畿・中国地方は都市部からのアクセスが良好でありながら、専門的な天文台施設が充実している地域です。特に兵庫県と岡山県には日本有数の公開天文台があり、大型望遠鏡を使った本格的な天体観測を体験できます。専門スタッフによる詳しい解説を受けながら観察できるため、初心者から上級者まで満足できるでしょう。
中国山地の標高が高い場所に位置する施設が多く、都市部の光害を避けながら美しい星空を楽しむことができます。
◆兵庫県立大学西はりま天文台(兵庫県佐用町)
兵庫県立大学西はりま天文台は日本最大級の公開望遠鏡を持つ天文台で、関西地方で最高レベルの星空観察体験ができるスポットです。直径2メートルの「なゆた望遠鏡」をはじめ、複数の大型望遠鏡を一般公開しており、専門研究員による詳しい天体解説を受けながら観察できます。標高約400メートルの山間部に位置し、光害の影響が少ない良好な観測環境を提供しています。
施設内にはプラネタリウムや宿泊施設も併設されており、泊まりがけでじっくりと星空観察を楽しむことも可能です。
冬期間は特に空気が澄んでいるため、土星の輪や木星の縞模様など、肉眼では見ることのできない天体の詳細な姿を観察できます。
| 住所 | 兵庫県佐用郡佐用町西河内407-2 |
|---|---|
| アクセス | 車:神戸市内から約1時間40分 公共交通:JR佐用駅からタクシー約20分 |
| 営業時間 | 火〜日曜 13〜21時(月曜休館) |
| 観察料金 | 望遠鏡利用料 0円~1400円 |
| 駐車場 | 無料駐車場あり(50台) |
| 備考 | 事前予約推奨、宿泊施設あり |
| URL |
\\るるぶKidsからの予約が便利!//
◆美星天文台(岡山県井原市)

美星天文台は「美しい星の町」として有名な岡山県井原市美星町にある公開天文台で、中国地方を代表する星空観察スポットです。町全体で光害防止に取り組んでいるため、天文台周辺は非常に暗く、肉眼でも天の川をはっきりと確認できます。口径101センチメートルの大型望遠鏡では、月のクレーターや惑星の表面、星雲・星団などを詳細に観察できます。
毎週土曜日には一般向けの観測会が開催されており、専門スタッフが丁寧に星座や天体について解説してくれます。
美星町は「星の郷」として町おこしを行っており、天文台以外にも星をテーマにした施設やイベントが充実しています。
| 住所 | 岡山県井原市美星町大倉1723-70 |
|---|---|
| アクセス | 車:岡山市内から約1時間10分 公共交通:JR井原駅からタクシー約23分 |
| 営業時間 | 金・土・日・祝日 18〜22時(要確認) |
| 観察料金 | 大人300円、小学生以下150円 |
| 駐車場 | 無料駐車場あり(30台) |
| 備考 | 土曜日観測会あり、予約推奨 |
| URL |
\\るるぶKidsからの予約が便利!//
四国地方
四国地方は豊かな自然環境と標高の高い山岳地帯に恵まれ、光害の少ない星空観察スポットが点在しています。特に四国カルストは日本三大カルストの一つとして有名で、石灰岩台地の独特な地形と標高の高さにより、360度の開けた夜空を楽しむことができます。本州の都市部から離れているため、天の川もはっきりと観察できます。
吉野川流域の山間部や剣山系の高原地帯では、四国の豊かな自然に囲まれながら静かに星空観察を楽しむことができます。アクセスには車が便利で、キャンプ場やアウトドア施設と組み合わせた宿泊観察もおすすめです。冬期は山間部では積雪の可能性もあるため、道路状況の確認と防寒対策をしっかりと準備しましょう。
◆四国カルスト(高知県・愛媛県)

四国カルストは日本三大カルストの一つで、四国地方で最も美しい星空を観察できるスポットです。標高1000メートル以上の石灰岩台地に位置し、周囲に高い山や建物がないため、地平線まで見渡せる360度のパノラマ星空を楽しむことができます。特に天狗高原周辺は視界が開けており、冬の大三角やオリオン座を含む冬の星座を美しく観察できます。
カルスト台地特有の白い石灰岩と星空のコントラストが美しく、写真撮影スポットとしても人気があります。標高が高いため気温が低く、風も強いことが多いので、しっかりとした防寒対策と風対策が必要です。
| 住所 | 高知県高岡郡津野町芳生野乙4921-22 |
|---|---|
| アクセス | 車:高知市内から約1時間50分 公共交通:JR須崎駅からタクシー約1時間 |
| 営業時間 | – |
| 観察料金 | 無料 |
| 駐車場 | 天狗高原駐車場あり(無料) |
| 備考 | 防寒・風対策必須、山道注意 |
◆美馬市四国三郎の郷(徳島県美馬市)

美馬市四国三郎の郷は、吉野川流域の自然豊かな環境にあるアウトドア複合施設です。施設内にはオートキャンプ場やコテージ、温泉施設が併設されており、宿泊しながらゆっくりと星空観察を楽しむことができます。周囲を山に囲まれた盆地状の地形にあるため光害の影響が少なく、澄んだ夜空で冬の星座を美しく観察できます。
芝生の広場では寝転がって星空を眺めることができ、子どもたちも安全に星空観察を体験できます。キャンプファイヤーと星空観察を組み合わせたアウトドア体験は、家族の思い出作りに最適です。
| 住所 | 徳島県美馬市美馬町境目39-10 |
|---|---|
| アクセス | 車:徳島市内から約1時間 公共交通:JR穴吹駅からタクシー約20分 |
| 営業時間 | 9〜17時(宿泊者は24時間) |
| 観察料金 | 日帰り大人410円、宿泊料金別途 |
| 駐車場 | 無料駐車場あり(100台) |
| 備考 | キャンプ場・温泉施設併設 |
| URL |
\\るるぶKidsからの予約が便利!//
九州・沖縄地方
九州・沖縄地方は、本州では見ることのできない南天の星座や星を観察できる特別な地域です。特に沖縄県では、南十字星やケンタウルス座など、南半球でしか見られない星座の一部を観察できます。亜熱帯気候により年間を通じて温暖で、冬でも本州ほど厳しい寒さにならないため、星空観察を快適に楽しむことができます。
海に囲まれた島々では光害の影響が少なく、特に離島では満天の星を堪能できます。九州本土でも阿蘇山系や霧島連山などの高原地帯では、美しい星空を観察できます。南国の澄んだ空気と温暖な気候により、他の地域とは一味違った星空観察体験を楽しむことができる魅力的な地域です。
◆石垣島天文台(沖縄県石垣市)

石垣島天文台は日本最南端の本格的な天文台で、本土では見ることのできない南天の星座を観察できる唯一無二のスポットです。
口径105センチメートルの大型望遠鏡「むりかぶし」を備え、南十字星やケンタウルス座、みなみじゅうじ座など、北半球では見られない貴重な星座を観察することができます。石垣島の澄んだ亜熱帯の空気により、本土よりもはるかに多くの星を肉眼で確認できます。
天文台では一般向けの観測会や特別観望会を定期的に開催しており、専門スタッフによる南天の星座についての詳しい解説を受けることができます。冬でも温暖な気候のため、防寒対策をそれほど気にせずに観察を楽しめるのも大きな魅力です。
| 住所 | 沖縄県石垣市新川1024-1 |
|---|---|
| アクセス | 車:石垣空港から約30分 公共交通:石垣空港からバス約2時間 |
| 営業時間 | 火〜日曜 10〜17時(夜間観測会は別途) |
| 観察料金 | 天体観望会 大人500円、小中高生300円 |
| 駐車場 | 無料駐車場あり(20台) |
| 備考 | 南十字星観測可能、観測会要予約 |
| URL |
https://www.nao.ac.jp/about-naoj/organization/facilities/ishigakijima.html |
\\るるぶKidsからの予約が便利!//
冬の星空観察をもっと楽しむコツ

冬の星空観察をより楽しむためには、適切な場所選び、必要な道具の準備、星座の見つけ方など、いくつかの重要なポイントがあります。特に初心者や家族連れでの観察では、事前の知識があることで観察体験が格段に向上します。
また、子どもたちが星に対して抱く素朴な「どうして星は夜だけ見えるの?」「星はいくつあるの?」といった疑問への答えを知っておくことで、より充実した星空観察時間を過ごすことができます。
星空観察に必要な道具選びから、見つけやすい場所の条件、目を暗闇に慣らすコツ、星座早見盤の使い方、おすすめの予習方法まで、詳細な情報については以下の記事で詳しく解説しています。
まとめ:親子で冬の星空観察を楽しむために
冬は一年で最も美しい星空を楽しめる季節で、親子での星空観察に最適な時期です。
空気が澄んで明るい一等星が多く見える冬は、オリオン座や冬の大三角など見つけやすい星座がたくさんあります。全国各地には家族で楽しめる星空観察スポットが豊富にあり、都市部からでもアクセスしやすい場所で美しい星空を観察できます。
防寒対策をしっかりと行い、星座早見盤やレジャーシートなどの基本的な道具を準備すれば、初心者でも安心して星空観察を始めることができます。
親子で夜空を見上げる時間は、子どもたちの宇宙への好奇心を育み、家族の絆を深める特別なひとときとなります。今夜からさっそく、冬の美しい星空を親子で楽しんでみてはいかがでしょうか。
星空観察の前にチェックしたい記事はこちら
親子の星空観察Q&A / 春の星空 / 夏の星空 / 秋の星空 / 中秋の名月 / ふたご座流星群

