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【2024年12/14はふたご座流星群も】冬は星空観察に最適!オリオン座・冬の大三角の見つけ方、星座の神話を覚えよう

オリオン座

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冬の晴れた日の夜は、星がとてもきれいに見えます。この時季だからこそ見える星座を探しに、親子で星空観察ナイトウォークに出かけてみましょう!子どもにもなじみが深いオリオン座をはじめ、冬の代表的な星座を探すコツや、星座にまつわる神話について、日本科学未来館・科学コミュニケーターの臼田麻純さんに聞きました。

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目次(index)

明るい一等星がもっとも多く見られる冬。誰もが一度は聞いたことのある、代表的な冬の星座と探し方を紹介しましょう。

日本科学未来館 科学コミュニケーター 臼田麻純さん日本科学未来館 科学コミュニケーター 臼田麻純さん
美しい天の川を海外で見たことをきっかけに、星や宇宙に興味をもつように。その後「宇宙の面白さをもっと知りたい、みんなと共有したい」という思いから、日本科学未来館の科学コミュニケーターとして勤務。おもにロケットの解説や惑星をテーマにしたナイトツアーのガイドとして活躍。お気に入りの天体は月と、木星の衛星エウロパ。

※当記事は2021年2月14日の取材に基づいています。

1.なぜ、冬は星がきれいに見えるの?

長野県阿智村の冬の星空

日本一の星空と呼ばれる長野県阿智村の冬の星空

冬は、一年でもっとも星が美しいと言われる季節ですが、それはなぜなのでしょうか?

「冬の空はほかの季節と比べ、澄んでいる印象がありませんか?冬は気温が低く、空気中の水蒸気が少ないため、空が霞むことがあまりありません。よって、星がとてもきれいに見えるのです。
また、明るい一等星が、冬は一番多く見えます。日本で見ることのできる一等星は15個あり、秋に見えるのは1個ですが、冬は7個も見ることができるんです。明るい星が多いことも、冬の星空を美しく感じる理由でしょう。かつ、冬は夜の時間が長くなるので、星が見える時間が長いことも嬉しいところですね」(臼田さん)

2.冬の代表的な星座を探そう

明るい一等星がもっとも多く見られる冬。誰もが一度は聞いたことのある、代表的な冬の星座と探し方を紹介しましょう。

2024年12月13日夜はふたご座流星群を観察しよう

ふたご座流星群イメージ

三大流星群のひとつである「ふたご座流星群」は、毎年12月上旬~中旬に出現する流星群で、冬の風物詩として知られています。極大となるのは12月14日10時頃。その前後の12~15日の頃に流星群を見ることができますが、今年は12月15日(日)が満月で明るい月明かりの影響を受けるため、観察の条件はあまり良くありませんが、一番のおすすめの見頃は2024年は12月13日(金)夜から夜中0時頃。なるべく空が見渡せる暗い場所で観察できれば、1時間あたり約30個ほどの流星が観測できると予想されてます。ふたご座流星群は放射状に流星が飛び出すので、どの方位でも観察できますが、ポイントは月明かりを避け、月に背を向けて眺めてみるとよいでしょう。

オリオン座を探そう!

オリオン座の解説

オリオン座は、多くの人に知られている冬の星座の代表格。オリオンとは、ギリシャ神話に登場する狩人の名ことで、その姿になぞらえています。見つけやすいのも特徴です。

南の空に斜めに3つ並ぶ星を目印に探してみましょう。ここがオリオンの腰にあたります。その近くオリオンの脇にあたる位置に赤く光っているのが一等星のベテルギウス。そして、足にあたる位置に青く光るのが一等星のリゲルです。

冬の大三角

冬の大三角の解説

小学校4年生の星学習で必ず習う「冬の大三角」。覚えているママパパも多いでしょう。一等星を3つ結んでできる三角形を指します。

まず、オリオン座の赤い一等星ベテルギウスを探しましょう。そして、オリオン座から低い位置に青白く光る星が見えます。それがおおいぬ座の一等星シリウス。さらに、ベテルギウスから東に目を移していくと、こいぬ座の一等星プロキオンが見つかります。

ベテルギウス、シリウス、プロキオンを結んだ三角形が、冬の大三角です。

3.冬に見える星座たち

冬の星座

2月中旬の夜8時ぐらいに見える星空の様子です。よく晴れた冬の日の夜は、ぜひ夜空を見上げて、眺めてみましょう。先述のオリオン座と冬の大三角をたよりに、そのほかの星座もいくつ見つけられるかな?市販されている星座早見盤を参考にするのもおすすめです。

星座早見盤などの道具はこちらで紹介
» 親子の星空観察Q&A(星の数は?動きは?星座って?)見つけ方や便利な道具もチェック

4.冬の星座にまつわる神話

星座はギリシャ神話と結びつけられていて、それぞれに名前の由来やエピソードがあります。神話は子どもにとっては難しい内容もありますが、昔の人々が考えた物語を伝えることで、想像力や興味を育むきっかけにもなりそうです。冬に見られる星座にまつわる神話をご紹介しましょう。

オリオン座は蠍座がこわい? 

オリオン座

冬の星座の代表であるオリオン座と、夏の星座で有名なさそり座。同じ夜空では見ることができません。この関係性は神話のなかで登場します。

ギリシャ神話のなかで一番の狩人であるオリオンは力持ちで暴れん坊。ですが、さそりの毒に刺されて死んでしまいます。星座になったオリオンはさそりが怖いので、さそり座が空にあるときは姿を見せないと言われています。

ふたご座はとても仲良し

ふたご座

星占いの12星座のなかにもあるふたご座。誕生星座がふたご座のお子さんはより親しみやすいでしょう。

ふたご座は冬の大三角上にある、明るく2つ並んでいる星が目印。オレンジ色っぽい一等星ポルックスが双子の弟。その横にある二等星カストルが双子の兄です。

2人は大神ゼウスの子どもで、とても仲のよい兄弟。カストルは人間でしたが、ポルックスはゼウスの血を受け継いで不死身でした。あるときカストルは死んでしまいましたが、不死身のポルックスは死ぬことができません。一緒にいられないのは悲しいから不死身の体を解いてほしいと父であるゼウスに強くお願いし、ともに星にしてもらったという神話が伝えられています。

おうし座は、枕草子に登場?

おうし座

おうし座も誕生星座にあるので親しみやすい星座。

オリオン座のべテルギウスから西に目を移すと、赤い星が見つかります。これがおうし座の一等星アルデバランです。そこにVの字のように星が並んでいる部分がおうしの顔にあたります。

おうし座の肩のあたり、星が集まっているのが見えます。これはプレアデス星団と呼ばれますが、日本では平安時代から「すばる」と呼ばれ親しまれています。神話ではありませんが、清少納言の「枕草子」のなかにも「星はすばる」と登場しています。

星座やそれにまつわる神話を知ると、星への興味がまた広がりそうですね。

「神話がまだ難しい年頃でも、星座の名前や形から親子で空想したり、オリジナルストーリーを考えてみるのも大いにおすすめです」(臼田さん)

子どもたちが大人になる未来は、宇宙へ旅行ができるかもしれない時代。親子で星を楽しむことは、未来を考えることにもつながっていきそうです。