こんにちは! 東京から富山に移住し、現在4才長女と2才の双子男児を育児中の沢井メグです。前回の記事でも紹介した通り、富山県は全国でも有数の降雪地域で、それはわかっていたのですが……2021年の大雪は規格外中の規格外。大阪出身で雪に慣れていない私たちは、一体どうやって乗り切ったのでしょうか?
2021年の記録的豪雪がヤバかった
今季最強と言われる強烈な寒波が到来した2021年1月8日(金)。昼過ぎから雪が降り始め、夜には大雪を知らせる雷がひっきりなしに鳴り始めました。北陸では雪、特に大雪が降る前には必ずと言っていいほど雷が鳴ります。雪の前に鳴る雷は寝ている雪を起こすようであることから「雪起こし」と呼ばれているのですが今回の雪起こしの様子から、雪国出身の夫がかなり警戒していたところ……
翌朝、車が雪で屋根の上まで埋まっていました。これどうやって出すの?
後はニュースなどで報じられていた通りです。
各所で車が雪にはまってスタック、事故も少なくなかったようで1日中どこかから救急車のサイレンの音を聞こえていました。
豪雪で一番困ったこと
折しも3連休の初日で特に外出の必要はありませんでしたが、子供の急病など緊急時のために、いつでも車を出せるよう雪かきだけはすることにしました。
雪かきも大変でしたが、実は今回の雪で最も困ったのはこれではありません。一番困ったのは「ゴミ出し」に行けないことでした!自宅から地域のゴミ集積場は徒歩8分の場所にあるのですが、雪のために道が危険な状態になっていたのです。私は、「これはアカン」と早々に諦めました。自治体からも、交通状況により収集車が辿り着けないことも考えられるためゴミは道路状況が回復して以降に出すようにという呼びかけもありました。こんな影響があるとは思わなかった!家ではできるだけ生ゴミを出さないように注意しましたが、無情にもどんどん溜まってくるのが双子の使用済みオムツ……。これだけは何ともしようがない!
結局、ゴミの収集自体は雪の間も行われていたようですが、雪道が怖かった私がゴミを出せたのは2週間後でした。
その後はというと……
地域にもよりますが、物流が戻ったと感じたのは大雪から1週間前後、そして敷地内の雪がほぼなくなり、道路状態が平常に戻ったと感じるまでに2週間ほどかかりました。
雪対策の基本はこれ!
さて、そんな雪国で必要不可欠なのが除雪グッズ! 雪国出身の夫や富山出身の友人に聞いた「最低限これだけは備えておこう」というものを紹介します。これらの除雪グッズは、コンビニでも買えるものがほとんどです。私は初めて見るものばかりでしたが、雪国ではそれだけ身近なものなんですね。車のガソリンも、満タンにして備えました。
基本の除雪グッズ~自宅編~
金属製のスコップ
基本装備。雪かきだけでなく氷の塊を割ったりと幅広く使えます。
スノーダンプ
小さな力で大量の雪を移動させることできます!
融雪ホース
駐車場などで常時水を流し、雪を溶かす装置。設置可能であればとても便利です。水は暖かい地下水を利用するのがベター。水道水も使えるが温度が低いため地下水ほどの効果はなく、さらに水道代がかさむ場合があるので注意が必要。
※融雪ホースの水道水利用は地域によって禁止の場合あり
基本の除雪グッズ~車編~
スノーブラシ
基本装備。これがないと車体を傷付けずに車の上の雪を下ろすのは大変です。
手袋
長時間の外での作業には必須!
解氷スプレー
フロントガラス等の凍結対策に有効です。
携帯用のスコップ
雪道の運転で怖いのが立ち往生です。状況にもよりますが、スコップがあればタイヤの周りの雪を取り除くことで脱出できることができます。
備えていてよかった~沢井家編~
基本装備は万全。その上で今回の豪雪で特に準備して置いて良かったものが食料です。今回の豪雪では外出はほぼ不能。小さな子供がいる子育て家庭で、食料が足りなくなったら大変ですよね。
そもそも、たとえ外出できたとしても、店が臨時休業、物流がストップして食品の入荷なしというケースが考えられます。
今回、備蓄用の食品たちが大活躍してくれました!
我が家では、常温で保存可能な食料3日分を備蓄するようにしていました。常備しているのは缶詰、カップ麺、レトルトカレー、豆乳、トマトジュースなどですが、今回、特に良かったのがトマトジュースと豆乳です。
雪の期間はトマトジュースで野菜不足を補い、豆乳を牛乳の代わりに飲んでいました。沢井家の子供たちは牛乳が大好き。物流が正常化するまでの4~5日ほど牛乳が買えませんでしたが、豆乳のおかげで乗り切ることができました!
富山は、台風や地震など自然災害が少ないと言われていますが、雪には警戒が必要だなと痛感。やっぱり備えって大事ですね。
雪が与えてくれる癒しと恩恵
大雪に警戒が必要なのは確かですが、その一方で雪は癒しと恵みも与えてくれます。ということで今回は雪化粧が美しいお出かけスポットを、3カ所ピックアップしてご紹介したいと思います。
美しき霊峰「立山連峰」
季節ごとに異なる顔を見せてくれる立山連峰ですが、特に真っ白に雪化粧した連峰を眺めていると自然と畏怖の念が沸き起こってきます。昔の人が神として崇めたことにも納得の美しさです。写真でもその美しさを堪能することができますが、実際に見たときに感じられる圧倒的な迫力はケタ違い。是非とも一度は肉眼で見ておきたい絶景です。
幻想的な「五箇山の合掌集落」
岐阜県の白川郷と共に世界遺産に登録されたのが、富山県南砺市にある五箇山(ごかやま)の合掌造りの集落です。どの季節に訪れても美しいのですが、雪に包まれた集落はとても幻想的です。100棟以上ある白川郷より規模が小さい分、素朴な日本の原風景を楽しむことができます。
「世界一美しいスターバックス」から眺める雪景色
今、富山の人気急上昇のスポットが「世界一美しいスターバックス」として知られるスターバックス富山環水公園店がある富山県富岩運河環水公園です。
スターバックス富山環水公園店はその建物も美しいのですが、訪れる者を魅了するのはガラス張りの店内から望むことができる四季折々の景色です。公園に雪が散らつく様子は美しいの一言。暖かい場所で美味しいコーヒーを楽しみながら、素晴らしい景色を堪能できるなんて最高ですね。
富山県ならではの、雪化粧が美しいお出かけスポットは、いいかがでしたか?
そして、お出かけスポット以外にも、食べ物が美味しいのも雪が与えてくれる恩恵の1つです。
例えば、4月~7月が旬の岩牡蠣。その大きさは冬が旬の真牡蠣の2~3倍。ジューシーで食べ応えがある岩牡蠣ですが、その美味しさの秘密は冬場の雪にあります。
岩牡蠣はプランクトンを食べて成長するのですが、富山湾はそのプランクトンが豊富。なぜ多くのプランクトンが発生しているのかというと、山から海に栄養分を豊富に含んだ雪解け水が流れ込んでいるためだというのです。これは他の魚にも言えることで、富山で魚介類が美味しいのは雪と山と海という自然の結晶だと言えます。そう考えると雪も悪くないですね!
2月が終わるといよいよ雪解け。次回は、春直前の富山の様子や伝統をお伝えしたいと思います。
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