こんにちは! 東京から富山に移住し、現在4才長女と2才の双子男児を育児中の沢井メグです。4月に入り……ようやく、ようやく終わりました! 長い冬が! これで雪に邪魔されることなくゴミ出しができる!
春が来ると心は浮き立つもので、それは全国共通だと思います。ですが、東京や大阪と比べると北陸の春の様相は少し違いました。富山の春では、春が爆発します。
富山では春が大爆発!
「富山では春が爆発する!」、これは移住して初めて春を迎えた時の率直な感想です。
私が暮らしたことがある東京と大阪では本格的な冬は2月で終了、3月に入ると少しずつ気温が上がり、服装も厚手コートやジャケットから薄手のコートへ。そして3月中旬に桜が咲き……と、緩やかに季節が移り変わっていっていました。
一方の富山では本格的な雪シーズンは2月で終了するものの、3月上旬は平均気温が5℃前後とまだまだ低め。石油ストーブなしでは震えが止まらない寒さです。お天気も雨や曇り、風が強く体感温度は冬のままと言ってよいくらい。慣れないうちは「もう永久に春は来ないんじゃないか」と思うレベルで、私の体もすっかり春を忘れていました。
ですが3月下旬を迎えた途端、急に変化が現れます。
気温がドンっと20℃前後にまで上がり、曇天続きだった低い空は青く高い空に! そして青空の下でバーっと桜やチューリップなど花という花が一斉に開花! 冬場、ほとんど誰もいなかった公園には、子供たちの笑い声が溢れるようになります。
ようやく公園遊びの季節に!
春の迎え方からは、まるで、冬の間じっと溜めていたエネルギーを一気に放出するよう。
だから「富山では春が爆発」と感じたのです。冬場の雪の大変さはありますが、メリハリがある分、楽しさも倍増。周囲からも「冬場にできなかったことを今しよう!」というような活気が感じられ、それに私自身も元気づけられています。「富山の春、いいなぁ!」と感じました! 移住当初、富山に雪のイメージしかなかったことに全力で謝罪したくなりました(笑)
春は毎週のようにお祭りがある
氷見市のごんごん祭り
富山の春は、お祭りも爆発します。春を迎えた喜びの象徴が、お祭りなのです。4月中旬から5月にかけて、富山県内各地で毎週のようにお祭りが行われています。地域で行われる獅子舞の奉納から、奇祭−–例えばふんどし姿の若者が境内に押し寄せ、参拝者にお神酒を振る舞う「酒とり祭り(小谷部市・4月)」や50kgの丸太を持ち上げお寺の鐘を何回つけるかを競う「ごんごん祭り(氷見市・4月)」。
私もごんごん祭りに参加したことがありますが、女性の部で用いる丸太は20kgと軽めに設定されているものの、それでも持ち上げるだけで一仕事でした! 倍以上の重さの丸太を1人で担ぐ男性の部は大盛り上がりです。祭礼の一行事でありながら、会場にはスポーツの試合のような熱さがありました!
高岡御車山祭
そして5月に入ると、豪華絢爛な山車が巡行する曳山行事が本格的に始まります。ユネスコ無形文化遺産に登録された「高岡御車山祭(高岡市・5月1日)」「城端神明宮祭の曳山行事(南砺市・5月5日)」、他にも江戸時代の町人文化の繁栄を伝える「越中八尾曳山祭(富山市・毎年5月3日)」山車の激しいぶつかり合いが見ものの「けんか山」こと「伏木曳山祭り(高岡市・5月15日)」などなど、数え出したらきりがありません。
そして、富山県最大のお祭りと呼ばれる「山王まつり(富山市・5月31日〜6月2日)で春のお祭りが締め括られるというところでしょうか。……そしてそのまま夏祭りシーズンへ入ります。富山では「春の祭りを見ていたら、いつの間にか夏になっていた!笑」というくらい、毎週のようにどこかでお祭りが行われていたのです。
私が育った大阪では、祭りというと主に夏祭りのことで、春にこんなに多くのお祭りがあることに驚きました。祭りの由来は様々ですが、祭りの参加者には長い間、冬を耐え忍んだ喜びを爆発させているのかもしれません。
※新型コロナウイルスの影響により、2021年の祭りや行事は中止・縮小開催の場合があります
» 高岡御車山祭り(高岡市)|るるぶ&more.へ
» 伏木曳山祭/けんか山(高岡市)|るるぶ&more.へ
» 越中八尾曳山祭(富山市)|るるぶ&more.へ
» 山王まつり(富山市)|るるぶ&more.へ
富山の「春の絶景」3選
祭りも賑やかなら、景色も賑やか。富山では花々が一斉に咲く一方で、まだ山には雪が残っているところもありと、今この時期にしか見られない絶景がたくさんあります。今回は、春ならではの絶景をご紹介します。
あさひ舟川「春の四重奏」(朝日町)
雪を抱いた北アルプスをバックに、桜、菜の花、チューリップが織りなす春の景色です。元々、地元のチューリップ球根農家が桜の開花に合わせて極早生のチューリップを栽培し、さらに菜種油用の菜の花も栽培したところ、奇跡の「春の四重奏」が誕生したのだそう。雪が残った山といい、花の開花のタイミングといい、ここでしか見られない絶景だと言えます!見頃は4月上旬〜中旬です。
朝日町観光協会
となみチューリップフェア(砺波市)
砺波チューリップ公園のチューリップタワー(旧)
富山県はチューリップの球根出荷数が全国一。中でも、富山県西部の砺波(となみ)エリアはチューリップの栽培に適した自然条件を備えており、栽培が最も盛んです。その砺波市で1951年にチューリップの鑑賞会として始まったのが「となみチューリップフェア」。2021年には70周年を迎えます。期間中は300品種300万本のチューリップが来場者を迎えてくれ、その光景は美しくそして圧巻です!
会場になる「砺波チューリップ公園」には、芝生の広場やチューリップを模した遊具、明治時代の機関車「SL中越弁慶号(中越鉄道・甲一形三号)の展示などもあり、子供が楽しく過ごせるのが嬉しいところ。
また2021年には会場の砺波公園のシンボルであるチューリップタワーが新しくなりました。現在、公園には2本のタワーがありますが、今後、旧チューリップタワーは解体予定。チューリップフェアにおける新旧タワーの競演は2021年のみです。2021年の開催期間は4月22日〜5月5日です。
呉羽丘陵の梨の花畑(富山市)
春の花というと桜やチューリップが王道ですが、富山に来て以来、私が推したいのは「梨の花」です。富山県では、県の東西を分ける呉羽山(くれはやま)の丘陵地帯で梨が栽培されています。「呉羽梨」はみずみずしさと歯触りの良さが特徴で、富山県の特産の1つなのですが、その花の見頃が4月中旬〜5月なのです!
梨の花は満開の頃には、枝という枝にぼんぼりのように咲き誇ります。花1つ1つは白くて可憐ですが、集まるととてもゴージャス。その可愛らしさと「梨の花はこう咲くのか」という物珍しさから思わず見惚れてしまいます。そして、少し小高い場所から梨畑のある丘を見下ろすと、丘一面が緑の生地に白い花模様が織り込まれた絨毯のよう! 山頂から花畑と富山平野を臨む景色はなかなかの絶景。見頃は4月中旬〜5月上旬です。
まとめ
雪の季節は、それはそれで楽しみもあったけれど、やっぱり春は最高! そして富山の季節は春の勢いのまま初夏に突入していきます。次回は、初夏の富山の親子の過ごし方や行事等をご紹介します。
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