「12月の季節の行事はなんだろう?」「子どもと一緒に楽しむ歳時記を知りたいな」
一年の締めくくりとなる12月の季節の行事や意味を、子どもにしっかり伝えてあげたいと思うママパパもいるでしょう。
この記事では、知っておきたい12月の歳時記をご紹介。この時期ならではの天体観察、親子で作りたい工作や料理などもぜひ参考にしてください。
子ども歳時記
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『るるぶ』の名前の由来は、「見る+食べる+遊ぶ」×「知る+創る+学ぶ」。『るるぶKids歳時記』では、この『るるぶ』ならではの視点で、月ごとに親子で楽しみたいこと、知っておきたいことなどをご紹介します!
12月の「知る」:主な行事と季節の習わし

12月は「師走(しわす)」と呼ばれ、クリスマスや伝統的な行事など、親子で楽しめるイベントが集中しています。
- 12月7日:大雪
- 12月13日:正月事始め・煤払い
- 12月15日:年賀状受付開始
- 12月22日:冬至
- 12月24日・25日:クリスマスイブ&クリスマス
- 12月28日頃:官公庁の仕事納め・年末準備
- 12月31日:大晦日・除夜の鐘・年越しそば
これら、12月に開催される主要な行事・イベントを日付順にご紹介します。家族でのおでかけ計画の参考にしてください。
12月7日:大雪(たいせつ)

12月7日頃は二十四節気の「大雪」で、本格的な冬の始まりを告げる日です。
大雪とは「雪がたくさん降り始める頃」という意味。この時期からスキー場がオープンし、イルミネーションが点灯するなど、冬のイベントが本格化します。
12月13日:正月事始め・煤払い(すすはらい)
「正月事始め」は、新年を迎える準備を本格的に始める日です。
この日は昔から「煤払い」という大掃除を行います。子どもには「きれいな家で新年を迎えるための特別なお掃除の日」と説明するとわかりやすいでしょう。
神社やお寺では煤払いの行事が一般公開されます。また、正月飾り作りのワークショップも各地で開催されるため、親子で参加してみてもよいでしょう。
12月15日:年賀状受付開始
12月15日は郵便局で年賀状の受付が始まる日です。
デジタル化が進む現代でも、手書きの年賀状は子どもにとって貴重な体験となります。文字を書く練習になり、相手を思いやる気持ちも育めます。
郵便局や文具店では、親子向けの年賀状作成教室が開催されることがあるのでチェックしてみて。
12月22日:冬至

冬至は、一年で最も昼が短い日です。
冬至の日には「ゆず湯」に入る習慣があります。子どもに理由を聞かれたら、「風邪をひかないように、という昔の人の願い」と説明しましょう。実際にお風呂にゆずを浮かべて、親子で楽しんでみてください。
温泉施設などで開催されるゆず湯イベントに参加するのもおすすめです。
また「かぼちゃを食べると風邪をひかない」という言い伝えもあります。かぼちゃ料理やお菓子を一緒に作るのも楽しいですね。
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12月24日・25日:クリスマスイブ&クリスマス
全国各地でサンタクロースとの記念撮影やクリスマス工作教室、特別コンサートなど、さまざまな親子向けイベントが開催されます。
イベントへの参加だけだなく、近所のイルミネーションを見に行ったり、クリスマスマーケットに行くのもおすすめ。クリスマスケーキは市販も良いですが、親子で手作りしてみるのも楽しいですよ。
■「メリークリスマス」の意味とは?
クリスマスイブやクリスマスは、家族で「Merry Christmas(メリークリスマス)!」と乾杯するご家庭も多いのではないでしょうか?メリークリスマスとは、日本語では「楽しいクリスマスを」という意味です。今年も楽しいクリスマスを子どもと過ごしましょう!
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12月28日頃:仕事納め・年末準備
12月28日頃は多くの会社や学校が冬休みに入り、本格的な年末準備期間が始まります。
小学生にとっては待望の冬休みですが、大人にとっては仕事納めや年末の大掃除、正月準備で忙しい時期でもあります。この忙しさを親子で楽しめるイベントとして捉えてみましょう。
各地で開催される餅つき大会や、しめ縄作り体験などに参加してみるのもおすすめ。家庭でも大掃除をゲーム感覚で行えば、楽しい年末の思い出になります。「新年をきれいな家で迎える」という目標を親子で共有して、みんなで取り組んでみましょう。
12月31日:大晦日・除夜の鐘・年越しそば
大晦日は、1年を振り返り新年への期待を膨らませる特別な日です。
除夜の鐘は「悪いことを忘れて新しい年を迎えるため」の鐘。近所のお寺で鐘つき体験ができる場合は、親子で参加してみては?なかなかできない貴重な体験は、きっと心に残る思い出になるでしょう。
年越しそばには「長いそばのように長生きできるように」という願いが込められています。手打ちそば体験への参加や、家庭での手作りしてみるのも楽しいですね。親子で一年を振り返りながら、新年への希望を語り合いましょう。
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なぜ12月は「師走」って言うの?
師走の語源については諸説あり、はっきりとはわかっていません。よく知られているのは「師匠も走り回るほど忙しい月」という説ですが、これは後世の俗説とされています。ほかにも「年が果てる(しはつ)」が変化した説など、さまざまな由来が考えられています。
12月は祝日なし。かつては祝日があった?
2024年の12月には祝日がありません。以前は12月23日が「天皇誕生日」で祝日とされていましたが、2019年(令和元年)に上皇陛下が退位され、今上天皇が即位されたことで、祝日から平日へと変更となりました。現在の「天皇誕生日」は2月23日です。
12月の「つくる」:クリスマス&正月のクラフト・工作

クリスマスやお正月に向けた工作に親子でチャレンジしてみましょう。
手作りの良さは、世界に一つだけの作品を作れることです。市販品では味わえない温かみがあり、「自分で作れた!」という達成感も大きくなるでしょう。また、日本の伝統的な正月飾りを作ることで、文化への理解も深まります。
12月のイベントを盛り上げる、おすすめの親子工作を紹介します。
おりがみで作るサンタクロースとクリスマスツリー

おりがみは手先の器用さを育て、集中力も養えるためおすすめの工作です。
サンタクロースは1枚で作れて簡単なので、小さい子でも挑戦しやすいです。顔を描いたり、綿を貼ったりして、オリジナルのサンタクロースに仕上げましょう。クリスマスツリーは緑のおりがみで作り、金色のシールで飾り付けをすると華やかになります。完成した作品は壁に貼ったり、クリスマスカードに貼ったりと、手作りのクリスマス装飾でおうちをクリスマス仕様にしちゃいましょう!
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手作りのお正月飾り(しめ縄・門松)
しめ縄は、稲わらの代わりに麻ひもを使って簡単に作れます。紙垂(しで)は白い紙を切って作り、みかんや松の葉を飾れば、立派なしめ縄の完成です。門松は竹の代わりに画用紙を使って作ることができます。
各地で開催される、お正月飾り作りワークショップに参加するのもおすすめです。職人さんから本格的な作り方を教わることで、より深く日本の文化を理解できるでしょう。手作りの正月飾りを玄関に飾ることで、特別感も高まります。
クリスマスカード・年賀状
クリスマスカードは画用紙を半分に折って作ります。子どもの手形をツリーに見立てたり、綿でサンタクロースのひげを表現したりと、アイデア次第で楽しい作品になります。年賀状も同様に、子どもの絵や写真を使ってオリジナル作品を作れます。
デジタル時代だからこそ、手作りの温かみは特別な価値を持ちます。おじいちゃんおばあちゃんに送ると、きっと喜んでもらえるでしょう。文字を書く練習になるだけでなく、相手を思いやる気持ちにもつながります。
12月の「学ぶ」:季節の豆知識

ここでは、12月にまつわる興味深い豆知識をわかりやすくご紹介。
- 12月の花:ポインセチア
- 昆虫の冬越し:テントウムシ・カマキリの卵
- クリスマスの由来と各国の祝い方
- 大晦日の風習と除夜の鐘の意味
- 12月の季語や時候のあいさつ
身近な花や昆虫の観察から、クリスマスや大晦日の文化的背景まで。これらの豆知識を知ることで、イベントがより深く楽しめるようになります。
12月の花:ポインセチア

ポインセチアは12月を代表する花として、クリスマス時期に街中で見かける植物です。
鮮やかな赤い部分は実は花ではなく「苞(ほう)」と呼ばれる葉っぱで、本当の花は中心の小さな黄色い部分です。ポインセチアの赤と緑の色合いがクリスマスカラーと同じことから、「クリスマスフラワー」とも呼ばれています。
原産地はメキシコで、日本では冬の鉢植えとして人気があります。花言葉には「祝福する」「聖夜」などがあり、クリスマスの贈り物としても喜ばれます。お花屋さんでポインセチアを見つけたら、本当の花の部分を探してみましょう。
昆虫の冬越し:テントウムシ・カマキリの卵

冬は昆虫が姿を消す季節ですが、実はさまざまな方法で寒さをしのいでいます。
テントウムシは集団で冬越しをする昆虫として有名です。公園の木の根元や建物の隙間などに、数十匹が集まっているのを見つけることができます。これは「集団越冬」という方法で、お互いの体温で暖め合っているのです。
カマキリは卵の状態で冬を越します。茶色くて硬い泡状の「卵嚢(らんのう)」という袋に卵を産み、春まで守ります。公園の木の枝や草の茎に付いているので、探してみましょう。
冬の自然観察は、昆虫たちの生き抜く知恵を学ぶ良い機会です。
【冬の昆虫観察はこちらをチェック!】
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クリスマスの由来と各国の祝い方
クリスマスはイエス・キリストの誕生を祝う日です。サンタクロースのモデルは、4世紀の聖ニコラウスという人物で、貧しい人々に贈り物をしていたことが由来です。
キリスト教の大切な行事として世界中で祝われていますが、国によって祝い方が異なります。
アメリカでは家族でクリスマスツリーを囲んでプレゼント交換をし、ドイツではクリスマスマーケットが有名です。フィンランドはサンタクロースの故郷とされ、サンタクロース村があります。日本では恋人同士で過ごすイメージが強いですが、本来は家族の行事です。
各国のクリスマスの違いから、子どもでもわかりやすく文化の多様性を学べます。
大晦日の風習と除夜の鐘の意味
大晦日は1年の最後の日として、古くからさまざまな風習が受け継がれています。
除夜の鐘は108回鳴らされますが、これは人間の煩悩の数を表すとされています。煩悩とは心を悩ませる感情のことで、鐘の音でそれらを払い清めて新年を迎えるという意味があります。多くのお寺では一般の人も鐘をつくことができるので、親子で参加してみるとよいでしょう。
また、年越しそばを食べる習慣もあります。長いそばのように「長生きできるように」という願いが込められています。また、そばは切れやすいことから「今年の悪いことを断ち切る」という意味もあります。家族で年越しそばを食べながら、1年を振り返ってみましょう。
12月の季語や時候のあいさつ
12月の代表的な季語には、「師走」「雪」「霜」「ゆず湯」「除夜の鐘」「年の瀬」などがあります。俳句や短歌でよく使われる言葉で、季節の移ろいを表現しています。季語を使って俳句を作ってみると、言葉への関心が高まります。
時候のあいさつでは「寒さが身にしみる季節となりました」「年の瀬も押し迫ってまいりました」などが使われます。年賀状を書く際に、このようなあいさつを入れると格調高い文章になります。普段の会話でも季節を感じる言葉を使うことで、子どもの語彙力と感性の豊かさにつながるでしょう。
12月の「食べる」:旬の食べ物と行事食

12月は冬の寒さに負けない栄養豊富な魚介類や野菜が旬を迎え、年末年始の特別な行事食も楽しめます。
旬の食材は栄養価が高く、価格も手頃になります。また、季節の食べ物を通じて日本の食文化を学ぶことができます。親子で料理をすれば、さらに食材への関心が高まり、食育にもつながります。
12月ならではの味覚を家族で楽しみましょう。
魚介類:タラ・ブリ・ズワイガニ
12月の魚介類は脂がのっておいしく、体を温める効果もある栄養豊富な食材です。
タラは淡白な白身魚で、鍋料理に最適です。ビタミンB群やタンパク質が豊富で消化も良いため、子どもも安心して食べられます。ブリは「出世魚」として縁起が良く、年末の食卓によく登場します。DHAやEPAが豊富で、子どもの脳の発達にも効果的です。
ズワイガニは冬の味覚の王様として人気があります。良質なタンパク質とタウリンが含まれ、疲労回復効果があります。選び方のコツは、持ったときに重みがあり、甲羅が硬いものを選ぶことです。
野菜・果物:かぶ・大根・みかん・キウイフルーツ
12月の野菜と果物は、寒い季節に必要な栄養素がたっぷり含まれています。
かぶは春と冬に旬があり、冬のかぶは甘みが強いのが特徴です。ビタミンCと食物繊維が豊富で、葉の部分にはβカロテンが含まれています。大根も冬野菜の代表で、消化酵素が豊富なため胃腸に優しく、風邪予防にも効果があります。
みかんは冬の定番果物で、ビタミンCが豊富です。1日2〜3個食べれば必要なビタミンCを摂取できます。キウイフルーツは意外にも冬が旬で、ビタミンCはみかんの2倍も含まれています。完熟したものは甘くて子どももおいしく食べられます。
これらの食材を積極的に摂って、親子で冬の健康管理をしましょう。
行事食:クリスマスメニュー・年越しそば・おせち準備
12月の行事食には、それぞれ家族の幸せを願う意味が込められています。
クリスマスメニューでは、チキンやケーキが定番です。日本では「クリスマスにはチキン」という文化が根付いていますが、これは1970年代のケンタッキー・フライド・チキンの宣伝が始まりとされています。手作りのクリスマスケーキやローストチキンに挑戦すると、より特別な思い出になるでしょう。
年越しそばは「細く長く生きられるように」という長寿の願いと、「今年の悪いことを断ち切る」という意味があります。おせち料理には、黒豆(まめに働けるように)、数の子(子孫繁栄)など、それぞれに意味があります。
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親子でつくる冬のお菓子&旬の味覚レシピ
この季節ならではのクリスマスのお菓子や、旬の素材を使った料理を親子で作ってみましょう。自分で作ったものは、さらに美味しく感じられるはず。
冬のお菓子レシピ

●ジンジャークッキーのレシピ
ジンジャークッキーはクリスマスの定番お菓子。人型やツリー型などの型抜きは、子どもでも楽しく作業できます。焼き上がったらアイシングで顔や模様を描いて、世界に一つだけのクッキーを作りましょう。
子どもは型抜きを担当し、親はオーブンを操作するなど、役割分担をすると安全に作業できますよ。
【材料】(約20枚分)
- 薄力粉:200g
- バター:80g(室温に戻す)
- 砂糖:60g
- 卵:1個
- しょうがパウダー:小さじ1
- アイシング用粉糖:適量
【レシピ】
- バターと砂糖をボウルで混ぜ合わせる
- 卵を加えてよく混ぜる
- 薄力粉としょうがパウダーを加えて、ひとまとまりにする
- 生地をラップで包み、冷蔵庫で30分休ませる
- 厚さ5mmに伸ばして、型抜きする
- 180度のオーブンで12〜15分焼く
- 冷めたらアイシングで飾り付けをする
●簡単フルーツゼリーのレシピ
フルーツゼリーは火を使わずに作れるため、小さな子どもでも安心して参加できます。透明なゼリー液が固まっていく様子を観察してみると、子どもの科学への興味にもつながるでしょう。
【材料】(4個分)
- ゼラチンパウダー:5g
- 水:250ml
- 砂糖:大さじ2
- お好みのフルーツ:適量(みかん、いちご、キウイなど)
【レシピ】
- 大さじ2の水にゼラチンを振り入れふやかす
- ふやかしたゼラチンをレンジで1分加熱して溶かす
- 残りの水に砂糖を加えて混ぜ、②を加える
- 粗熱を取る
- カットしたフルーツを容器に入れる
- ゼリー液を注いで、冷蔵庫で2時間冷やす
冬の味覚レシピ
●かぶの簡単漬物
【材料】(4人分)
- かぶ:2個(葉も使用)
- 塩:小さじ1
- 酢:大さじ2
- 砂糖:大さじ1
- 昆布:5cm角1枚
【レシピ】
- かぶを薄切りにし、葉は3cm幅に切る
- ボウルに入れて塩をまぶし、10分置く
- 水気をしっかり絞る
- 酢、砂糖、細切りした昆布を加えて混ぜる
- 冷蔵庫で30分漬けて完成
●大根と豚肉の煮物
【材料】(4人分)
- 大根:1/2本
- 豚バラ肉:200g
- だし汁:400ml
- しょうゆ:大さじ3
- みりん:大さじ2
- 砂糖:大さじ1
【レシピ】
- 大根を厚さ2cmの輪切りにし、十字に切れ目を入れる
- 豚肉を3cm幅に切る
- 鍋にだし汁と調味料を入れて沸騰させる
- 大根を入れて15分煮る
- 豚肉を加えてさらに10分煮込んで完成
●タラと野菜の簡単鍋
【材料】(4人分)
- タラの切り身:4切れ
- 白菜:1/4個
- 大根:10cm
- にんじん:1本
- 昆布だし:800ml
- しょうゆ:大さじ2
- みそ:大さじ1
【レシピ】
- 野菜を食べやすい大きさに切る
- 鍋に昆布だしを入れて火にかける
- 大根、にんじんから順に入れて煮る
- タラと白菜を加えて5分煮る
- しょうゆとみそで味を調えて完成
12月の「見る」星空・天体イベント

12月は空気が澄んで星空観察に最適な季節です。寒いからこそ見える美しい星座や、年に一度の流星群など、親子で楽しめる天体イベントが盛りだくさんです。
冬の夜空は透明度が高く、星がくっきりと見えます。また夜が長いため、ゆっくりと星空観察を楽しむことができます。星を見上げることで、宇宙への興味や自然への関心を育てられます。防寒対策をしっかりして、家族で冬の夜空を満喫しましょう。
ここでは、12月に行われる主な天体イベントを紹介します。
12月13日〜14日頃:ふたご座流星群(極大)
12月13日から14日にかけて、1年で最も多くの流れ星が見られる「ふたご座流星群」が極大を迎えます。
ふたご座流星群は三大流星群の一つで、1時間に50個以上の流れ星を観察できることがあります。明るい流れ星が多いため、街明かりがある場所でも見つけやすく、初心者や子どもでも楽しめます。
21時頃から明け方まで見ることができますが、深夜の2時頃が最も多く見えます。子どもと一緒に見る場合は、21時から23時頃がおすすめです。レジャーシートや毛布を用意して、寝転がって空を見上げると首が疲れません。
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参考:国立天文台|主な流星群
12月5日:満月(コールドムーン)
12月5日の満月は「コールドムーン」と呼ばれ、冬至に近い時期のため比較的高い位置に昇る美しい満月です。
コールドムーンという名前は、アメリカ先住民の風習に由来し、「寒い月」という意味で付けられました。冬の満月は太陽が低い位置にある分、月が比較的高い軌道を通るため長時間明るく輝きます。この日は、月の光で雪景色が幻想的に照らされる「月夜野」という美しい現象も楽しめます。
満月の夜は月明かりが明るすぎて星が見えにくくなりますが、月そのものの観察には最適です。月の模様を詳しく観察したり、世界各国の満月の言い伝えについて話したりすると楽しい時間を過ごせるでしょう。満月の前後は潮の満ち引きも大きくなるため、海辺での観察もおすすめです。
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12月28日:上弦の月
12月28日は上弦の月で、夕方から夜中まで半月の美しい姿を観察できます。
上弦の月は右半分が光って見える半月で、夕方の西の空に見えます。子どもには「お月様が半分に切られたみたい」と説明するとわかりやすいでしょう。この時期の月は影の部分がはっきりと見えるため、月の表面の様子を観察するのに最適です。
双眼鏡があると、月のクレーターや山脈を細部まで見ることができます。子どもと一緒に「うさぎの餅つき」の模様を探したり、月の形の変化について話したりすると、天体への興味が深まります。
冬の星座:オリオン座・おうし座・すばる
12月の夜空には、子どもでも見つけやすい美しい冬の星座が勢ぞろいします。
オリオン座は冬の星座の代表で、三つ星が並んだベルト部分を目印にすると簡単に見つけられます。子どもには「狩人の姿」として説明すると覚えやすいでしょう。おうし座には赤い一等星アルデバランがあり、牛の目にあたります。
すばる(プレアデス星団)は「昴」とも書かれ、小さな星の集まりです。肉眼でも6〜7個の星を確認でき、双眼鏡を使うと数十個の美しい青白い星が見えます。星団全体には約1000個もの星が含まれていますが、双眼鏡では60〜70個程度が観察できます。子どもには「星の赤ちゃんたち」と説明すると興味を持ってもらえるでしょう。
冬の星空観察に関しては、下記の記事で詳しく解説しています。
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星空観察会やプラネタリウム情報
寒い屋外での観察が難しい場合は、星空観察会やプラネタリウムを活用しましょう。
各地の科学館や天文台では、定期的に星空観察会が開催されています。専門家の解説付きで望遠鏡を使った観察ができるため、家庭ではなかなか見られない詳細な天体を楽しめます。
プラネタリウムでは12月限定の特別番組が上映されることも多く、クリスマスをテーマにした星空解説や、冬の星座の物語などが人気です。雨や雪の日でも星空を楽しめ、天候に左右されないのもメリットです。事前に各施設のホームページで上映スケジュールや観察会の日程を確認し、家族でおでかけの計画を立ててみましょう。
まとめ|12月は家族で自然・文化・味覚を楽しむ季節

12月は1年の中でも特に家族で楽しめるイベントが多い季節です。
クリスマス工作や年賀状作りなどの手作り体験は、親子の思い出作りにぴったり。師走から大晦日まで続く伝統行事では、日本の文化を子どもに伝える貴重な機会になります。また、ふたご座流星群やコールドムーンなどの天体観察を通じて、子どもの自然への関心を育むことができます。
旬の食材を使った料理や行事食は、季節の味覚を楽しみながら食育にもつながります。
忙しい師走だからこそ、意識して家族との時間を大切にしましょう。子どもと一緒に12月の行事や自然を楽しみながら、温かい年末年始を迎えてくださいね。
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