2024年3月16日(日)におこなわれるJR6社のダイヤ改正。今年の目玉である北陸新幹線の金沢~敦賀駅延伸や山形新幹線E8系のデビューをはじめ、新規路線の開業や増便・減便など、気になる内容を6社分わかりやすくまとめました!
北陸新幹線が敦賀駅まで延伸!東京から福井まで乗り換えなしで行ける【注目ポイント1】
かつて「長野新幹線」として部分的な運行がはじまり、2015年3月に長野―金沢間が開業した北陸新幹線。それから9年の時を経てついに金沢―敦賀間が開業し、東京から福井まで乗り換えなしで行けるようになりました。
「かがやき」の最速列車で、東京―敦賀間を下り3時間8分、上り3時間10分で運転します。ダイヤ改正前の「北陸新幹線+在来線特急」利用と比べると、東京―福井間は36~38分、東京―敦賀間は50~55分の短縮に。
開業区間の各駅は、「小松」「加賀温泉」「芦原温泉」「福井」「越前たけふ」「敦賀」の6駅。温泉地や観光地が多く、首都圏からの旅行やおでかけが便利になります。
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山形新幹線E8系デビュー!最高速度は時速300km【注目ポイント2】
E6系をベースに開発された新型の新幹線。山形新幹線としては、E3系以来25年ぶりの新形式の車両になります。
最高速度はこれまでの時速275kmから300kmに!最短で東京―山形間を2時間22分、東京―新庄間を3時間7分で結びます。
車体のカラーデザインは、上部色は「おしどりパープル(紫)」、車体色は「蔵王ビアンコ(白)」、帯色は「紅花イエロー(黄)」と、これまでの山形新幹線のイメージを継承しています。車内インテリアも山形の美しい自然を想起させる色でまとめられており、旅のワクワク感をさそいます。
JR東日本のダイヤ改正情報
ここからは、各社のおもなダイヤ改正情報をチェック。
東北・秋田・上越・北陸新幹線を増発
新幹線利用の回復傾向にあわせて、「はやぶさ」「こまち」を計9本、「やまびこ」を10本増発します。「たにがわ」は1本、「かがやき」は4本の増発に。
千葉県は、房総特急を使っての移動が便利に!
特急「しおさい」に、特急「成田エクスプレス」で運転しているE259系が投入されることになりました。E259系は、FREE Wi-Fiや電源コンセントの車内設備があるため、より快適な移動が可能になります。
また、「しおさい」「わかしお」が、平日の朝夕の通勤時間帯に設定されるほか、「成田エクスプレス」は料金もお得に。
成田空港駅や空港第2ビル駅を利用区間に含まない場合、ほかの房総特急と同じ料金体系になります。例えば東京―千葉間でも、改正前は1290円だったのが改正後は760円と、大幅に割引されるように。よりお出かけが便利になりそうです。
そのほかの主な改正内容
- 常磐線特急「ひたち」の運転時刻を見直し。利用しやすい時間帯へ変更
- 奥羽線特急「つがる」の停車駅を見直し。秋田・青森の各都市を結ぶ所要時間を短縮
- 相鉄線とJRとの直通運転を早朝の時間帯に実施
- 横浜線の根岸線直通電車を1本ずつ増発
JR北海道のダイヤ改正情報
札幌―新千歳空港間の「エアポート」を増発
多くの観光客が利用するエアポート。日中(9~16時)は毎時6本の運転とし、新千歳空港ではおおむね10分間隔の運転となります。また、19時台と23時台に1本ずつの増発も。特に23時台は終電が28分繰り下げになり、新千歳空港に深夜到着する利用客が、当日中に札幌市内まで移動できるようになります!
札幌―小樽間のすべての快速電車が桑園駅に停車
通勤通学に使う人にとっては注目のニュース。「エアポート」「ニセコライナー」が、45本すべて桑園駅に停車するようになります。小樽方面の快速電車と学園都市線は、桑園駅で乗り換えることで、半分以上の27本で1本前の乗り換えが可能に。朝と夕方の通勤時間帯の混雑緩和につなげる狙いがあるそう。
そのほかの主な改正内容
- 2024年4月1日で廃線となる根室線を、日中の時間帯1本増発
- 5駅の廃止(石勝線 滝の上駅、宗谷線 初野駅・恩根内駅、石北線 愛山駅、函館線 中ノ沢駅)
JR東海のダイヤ改正情報
臨時「のぞみ」の増発など、利便性がアップ!
利用客の多い早朝(下り)と夜間(上り)に臨時「のぞみ」を2本増発したり、下りの東京から岡山行きの最終電車を6分繰り下げるなど、より旅行やビジネスなどで使いやすいダイヤに変更となります。
また、新横浜駅始発新大阪駅行きの臨時「のぞみ」が、連休初日や繁忙期など限って博多行きに変更することに。これにより、横浜方面から中国・四国地方に早く到着できるようになります。
ビジネスブースを設置したN700Sを増設
現在N700Sの一部車両には、7・8号車間デッキ部に個室ワーキングスペースであるビジネスブースが導入されています。このブースが設置された列車の運転が増え、2024年中にはすべてのN700Sにビジネスブースが導入予定とのこと。
中央線がスピードアップ!最高速度時速130kmに
名古屋―中津川間を運転するすべての快速・普通列車を、新型の315系に統一。最高速度が時速110kmから130kmにアップし、朝と夕方の時間帯は、名古屋―中津川間で所要時間平均3分の短縮になります。
そのほかの主な改正内容
- 名古屋発着の特急「しらさぎ」は、すべて名古屋―敦賀間の運転に
- 下りの「こだま」の始発電車を約40分繰り上げ。乗り換えを行えば、新大阪まで現行より1時間13分早く到着するように
JR西日本のダイヤ改正情報
特急「やくも」に新型車両投入
2024年4月6日(土)からデビューする新型車両の273系が順次投入されます。雲を思わせるゆるやかな仕切りのセミコンパートメントや新幹線と同じ座席間隔など、ゆったりくつろげる設計に。自然に映える「やくもブロンズ」のカラーも注目です。
「やくも」は、これから岡山駅~出雲市駅間を15往復で運転します。
金沢―敦賀間開業で、北陸と近畿エリアがより近く!
敦賀―富山間、敦賀―金沢間を運行する新幹線「つるぎ」。敦賀駅で、近畿・中京エリアの特急「サンダーバード」や「しらさぎ」と接続し、25往復運転します。
山陽新幹線の利用が便利に
博多―東京間の最終列車について、博多駅発が19時台になりました。この時間帯になったのは初めてとのこと。また、新大阪駅を8時台に発車する臨時「のぞみ」が増えたことで、1時間に9本運転する時間帯が拡大しました。
そのほかの主な改正内容
- 奈良―大阪エリアの有料座席サービスを拡大。通勤特急「らくラクやまと」の新設や有料座席サービス「快速うれしート」の拡大を実施
- 特急「スーパーはくと」の運転を、毎日6~7往復から8往復に拡大
JR四国のダイヤ改正情報
土讃線と高徳線でパターンダイヤを実施
パターンダイヤとは、毎時の列車の発車時刻をおおむね統一するダイヤにすること。それにより、利用客にとっては覚えやすい・わかりやすいダイヤになります。
徳島駅ではタクトダイヤを実施
タクトダイヤとは、複数の路線の到着時刻と発車時刻をひとつの時間帯にまとめるダイヤのこと。到着時間に合わせてそれぞれの路線の電車が待機してくれるため、各方面へ乗り換えしやすくなるというメリットがあります。これにより、徳島駅から各方面へ行きやすくなります。
そのほかの主な改正内容
- 特急「南風」の指定席を増数
- 4県で11駅が無人駅へ
JR九州のダイヤ改正情報
特急「ソニック」を利用しやすく
夕方17時台から、福間駅(福岡県)の停車本数を3本拡大。小倉方面からの特急列車が、ほぼ1時間に1本、福間駅に到着するようになります。また、大分発博多行きの最終列車の運転時刻を繰り上げることで、博多駅での福岡市地下鉄の乗り換えを改善します。
鹿児島本線の福岡エリアの利便性がアップ
朝の通勤・通学時間帯で、平日のみ運転している臨時列車を定期列車に変更。そのうち1本は吉塚~福間駅間に区間を延長します。
「A列車で行こう」の乗車時間を拡大
三角線で運行している「A列車で行こう」の運行本数を2往復(現在は3往復)に減らす代わりに、下りの乗車時間を約50分から65分に拡大します。また、熊本県最古の木造駅で、重要文化財に指定されている網田(おうだ)駅での停車時間が、現在の10分程度から30分程度になることで、ゆっくり駅舎内のカフェなどを利用できます。
そのほかの主な改正内容
- 長崎本線「リレーかもめ」を午前中に増発
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<鉄道博物館・鉄道公園・電車スポット>
■ 北海道・東北 北海道 / 東北(秋田・宮城・福島)
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■ 中国・四国 中国・四国(岡山・鳥取・島根・山口・徳島・愛媛)
■ 九州 九州(福岡・熊本・鹿児島)
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