全国各地で運転している観光列車。なかでも子連れにおすすめの列車を紹介!気兼ねなく過ごせる個室やコンパートメントがある列車、プレイルームがある車両やキャラクター列車など、親子で乗って楽しいものをピックアップしました。夏休みなど長期休みの旅行にもぜひ利用してみてくださいね。
- SLばんえつ物語(JR東日本)
- サフィール踊り子(JR東日本)
- スペーシア X(東武鉄道)
- ろくもん(しなの鉄道)
- きかんしゃトーマス号(大井川鐵道)
- えちごトキめきリゾート雪月花(えちごトキめき鉄道)
SLばんえつ物語(JR東日本:新津~会津若松)
JR東日本新潟支社提供
1999年運転開始。「森と水とロマンの鉄道」という愛称が付けられた、磐越西線を走るSLです。新津駅(新潟県)~会津若松駅(福島県)を結びます。SLの車種は「貴婦人」とも呼ばれるC57-180で、7両の客車を牽引して走ります。途中、阿賀野川の雄大な流れに沿って走るなど眺望が魅力です!
子連れに注目のポイント
JR東日本新潟支社提供
キッズが特に楽しめるのは1号車のフリースペース「オコジョルーム」。キャラクターの「オコジロウ」たちが描かれた遊具で遊べます。4号車の展望車から眺めるのも楽しいです。さらに7号車のグリーン車にはグリーン車の乗客専用のパノラマ展望室も。
途中で約17分停車する津川駅のホームには、キャラクター・オコジロウのオブジェや「オコジロウの家」もあります。休憩がてらホームに降りてみて。記念撮影にぴったり。
また、SLの始発駅・新津駅で販売している駅弁「SLばんえつ物語弁当」(1380円)が、25周年バージョンになっています。運転日の9時30分~10時頃まで、2024年の最終運転日までの期間限定です。
予約方法や運転日、料金は?
SLばんえつ物語は運転日が限られているので、詳細は公式サイトのご確認を。
運転日 | 2024年6月~9月は土日を中心に運転 |
---|---|
予約方法 | 乗車券のほかに指定席券(グリーン車利用の場合はグリーン券)が必要。 指定席券はみどりの窓口、指定席券売機、駅たびコンシェルジュ、主な旅行会社およびえきねっとで販売 |
料金 | 新津~会津若松 おとな2820円、こども1410円(指定席券含む) |
URL |
サフィール踊り子(JR東日本:東京・新宿~伊豆急下田)
JR東日本横浜支社提供
2020年にデビューした、高級感ある特急列車。「サフィール」とはフランス語でサファイアを意味する言葉で、宝石のサファイヤのように、青く輝く美しい伊豆の海と空をイメージしたカラーリングです。しかも全車両グリーン席という優雅な空間。大きな窓はもちろん、天窓からも日の光が差し込み、相模湾をはじめ海辺の景色が楽しめます。
JR東日本横浜支社提供/5号車(グリーン車)
サフィール踊り子(E261)は8両編成。2+1列のグリーン席が中心です。1号車はさらにゆったりとしたプライベート空間とくつろぎの空間を実現する1+1列のプレミアムグリーンです。
子連れに注目のポイント
JR東日本横浜支社提供/グリーン個室(1~6人用)
ファミリーにおすすめなのは、2・3号車にあるグリーン個室。1~4人用と1~6人用の2タイプがあり、家族旅行や3世代旅行にもぴったりです。開放的な窓や革製のソファ、壁側の高級感あふれるインテリアも、旅のワクワク感を高めます。
JR東日本横浜支社提供/「大ぶりエビワンタン復興麺~桜海老を添えて~」(1900円、ミネラルウォーター付き)
また、4号車はオープンスタイルのキッチンを構えたカフェテリア。4月1日から新メニューとして「特製肉味噌炸醤麵(じゃじゃめん)」など、中国料理「美虎-Miyu-」五十嵐美幸シェフ監修のメニューが楽しめます。大人も子どもも満足のアイスクリーム「サフィールブルーアイス」(680円)などにも注目。なお、カフェテリアメニューは専用サイト「サフィールPay」で事前予約が必要です。グリーン個室利用の場合は、予約したメニューが個室にデリバリーされます。
予約方法や運転日、料金は?
「サフィール踊り子」は臨時運行もありますが、基本的には毎日1往復での運行です。予約はお早めに。
運転日 | 毎日運転(1日1往復)※臨時運行あり |
---|---|
料金 | 1号車プレミアムグリーン:おとな1名8470円 2・3号車グリーン個室(1~4名):4名利用2万7880円 ※いずれも東京~伊東駅間、通常期 ※別途乗車券が必要 |
予約方法 | グリーン車(プレミアムグリーン含む)はJRみどりの窓口、指定席券売機、えきねっとで販売。グリーン個室はみどりの窓口、指定席券売機で購入可能 |
URL |
スペーシア X(東武鉄道:浅草~東武日光・鬼怒川温泉)
東武鉄道提供
2023年デビュー。運行中の「特急スペーシア」がパワーアップし、よりスタイリッシュになりました。日光東照宮陽明門・唐門・御本社に塗られた「胡粉(ごふん)」をイメージした高貴な白と、鹿沼に伝わる組子や竹編み細工といった江戸の手仕事を感じさせるデザインが印象的です。
座席の種類は全6種。旅のスタイルに合わせて選べます。通常の座席に加え、個室、ソファ席やラウンジタイプなど様々なタイプの座席が揃います。
子連れに注目のポイント
東武鉄道提供/コンパートメント
6号車のコンパートメント(個室)は、ソファをコの字型に配置したゆったりとした作り。ソファの座面が広いので、小さな子どもがいるファミリーでも過ごしやすくなっています。テーブルは折りたたまれた状態でも物が置けますが、広げるとワイドに使えて便利です。
最上級の6号車「コックピットスイート」は広々とした空間でまさに「走るスイートルーム」。ちょっと贅沢な3世代旅行などにおすすめです。
東武鉄道提供
1号車にはカフェカウンター「GOEN CAFÉ SPACIA X」があり、栃木県産のりんご100%のジュース、デザートにはジェラートなども販売しています。ママパパは、人気のクラフトビールはいかが?スペーシアXオリジナルグッズはお土産にぴったり。スペーシアX車内限定パッケージの「日光ラスク苺チョコ(写真・左)」や車内限定販売の「いちごミルクキャンディ スペーシア X缶(写真・右)」など、新商品も続々発売されています。
※キャッシュレス決済のみ。2~5号車利用の場合、カフェ利用時は車内でオンライン整理券の取得が必要
予約方法や運転日、料金は?
料金形態は座席によって変わるので注意。毎日6往復運転しているのは嬉しいところ。
運転日 | 毎日運転(1日6往復) |
---|---|
料金 | 特別座席料金 コックピットスイート(7名定員)1万8000円 コンパートメント(4名定員)8000円 ボックスシート(2名定員)400円 コックピットラウンジ1人用500円~ ※別途乗車券とスタンダード特急料金が必要 |
予約方法 | 東武線各駅またはインターネットで販売。 |
URL |
ろくもん(しなの鉄道:軽井沢~長野)
しなの鉄道提供
2014年に運行を開始した観光列車。2024年7月で10周年を迎えます。列車デザインは水戸岡鋭治氏。「ろくもん」という列車名は、現在の上田市ゆかりの武将「真田一族」の家紋である「六文銭」から命名されています。車体のカラーリングは濃い赤に、真田一族の家紋である「六文銭」などを金色で配置しており、高級感あるデザインです。
しなの鉄道提供/洋食コース(イメージ)
列車は3両編成。車内は長野県産の木材をふんだんに使い、快適でぬくもりのある空間です。2号車、3号車は食事付きの旅行商品利用客向けの車両で、食事付きのコースは洋食コース(軽井沢→長野)、和食コース(軽井沢→長野)などがあります。
子連れに注目のポイント
しなの鉄道提供/1号車イメージ
注目は1号車。2人、4人掛けの対面席やソファ席があり、中央には木のボールに埋まって遊べる「木のプール」を設置しています。サービスカウンターでは飲み物やグッズを販売しており、大人も子どもも楽しめる空間です。
1号車の座席は食事こそ付きませんが、なんといっても安さが魅力。運賃に加えて指定席料金(大人1020円・小児510円)を支払えばOKとリーズナブルに利用可能で、お弁当等の持ち込みも可能です。また、始発駅である、軽井沢・長野の各駅では発車メロディー代わりにほら貝が吹かれます。こちらもぜひ聞いてみて。
予約方法や運転日、料金は?
ろくもんは毎日走っているわけではなく、時期も春~秋に限られているので要注意。公式サイトから確認して予約してください。
運転日 | 毎年3月~9月の運行。月により異なる。詳細は公式サイトを要確認 |
---|---|
料金 | 洋食・和食コース:1万8500円 乗車券+指定席プラン:指定席料金大人1020円、小人510円(別途乗車券が必要) |
予約方法 | 指定席:しなの鉄道主要駅の窓口軽井沢、小諸、上田、屋代、長野やJTB窓口、インターネットで販売 食事プラン:公式サイトまたはろくもん予約センターTEL026-276-0069で予約、問い合わせを |
URL |
きかんしゃトーマス号(大井川鐵道:新金谷~川根温泉笹間渡)
大井川を渡るきかんしゃトーマス(2022年に撮影)©2024 Gullane (Thomas) Limited.
大井川鐵道といえば「きかんしゃトーマス号」というほどキッズの間で大人気。きかんしゃトーマス号が走る公式イベント「DAY OUT WITH THOMAS™」は2024年で10周年を迎えます。
2024年はきかんしゃトーマス号の運転区間を、新金谷駅~家山駅間から新金谷~川根温泉笹間渡に拡大。車内アナウンスも一新したほか、トーマスフェア新金谷会場をリニューアルするなど話題がいっぱいです。
子連れに注目のポイント
トーマスのSLがオレンジ色の客車を7両連結して走ります。車内もトーマスとなかまたちで装飾され、座席のヘッドカバーもトーマスのイラスト入り。「連結でGO!」シリーズのおもちゃ「大井川鐵道 トーマス連結でGo!」は、トーマス号車内限定での販売です。
新金谷駅構内ではトーマスフェアを開催。きかんしゃトーマス号の運転日には、バスのバーティーや2かいだてバスのバルジーをはじめ、2023年まで千頭駅にいたウィンストンも登場。手回しトロッコやバッテリーカーなど遊具もあります。
予約方法や運転日、料金は?
予約は基本的には抽選ですが、運行直前には「直前チケット」の販売もあります。
運転日 | 毎日運行(1日3便) |
---|---|
料金 | 新金谷駅→川根温泉笹間渡駅→新金谷駅(往復乗車):大人3820円、小人1930円など |
予約方法 | ローソンチケット、アソビュー!にて段階的に予約受付を実施 大井川鐵道グループ会社の大鐵アドバンスでは、「バスのバーティーの旅」、「2かいだてバスのバルジーのツアー」などさまざまな限定プランを用意 |
詳細記事はこちら!
» 2024年は大井川鐵道「きかんしゃトーマス号」10周年!どこで乗れる?予約方法やフェア、運行日まで紹介
えちごトキめきリゾート雪月花(えちごトキめき鉄道:上越妙高~糸魚川)
えちごトキめき鉄道提供
新潟県上越地方を走るリゾート列車。大きな窓から海や山の風景を楽しみ、沿線のおいしいものを詰め込んだ料理を味わえるのが魅力です。
デザインは川西康之さん。車体は日本の原風景に調和する「銀朱色」です。観光車両は改造車両が多い中、こちらは新造車両。新潟県で作られていて、まさに「地産地消」。
えちごときめき鉄道提供/午後便、「百年料亭宇喜世」の和食、熱々釜めしコースのイメージ
2両編成で、1号車は日本海側と妙高山側を向く座席とボックスシートを配置しています。2号車は大きなテーブルとゆったりしたボックスシートの座席配置。安田瓦を敷き詰めたデッキは、バーカウンターのある「さくらラウンジ」となっています。
子連れに注目のポイント
2号車のハイデッキ
運転室や車掌室に接したハイデッキ(1号車、2号車)は、通常の座席より視点が高いのが魅力。1号車のハイデッキは誰でも利用できるうえ、プライベート感もあります。運転台にかぶりついて、景色を楽しんでいる子どももいるのだとか。2号車のハイデッキはコンパートメントとして販売されているため、ファミリー利用にぴったり!
妙高はねうまラインを走るときは雄大な妙高山や田園風景、日本海ひすいラインを走るときは目の前に日本海が広がり、山と海の眺望が一度に楽しめます。
夏休み期間は親子特別列車が設定されている場合もあるので、定期的にチェックしてみてくださいね(2024年は設定なし)。
また、直江津駅隣接の「直江津D51レールパーク」は、SL乗車体験などが楽しめます。2024年1月号能登半島地震の影響で営業形態が変わり、月に1~2回程度(土休日)の営業になっているので、詳細は公式サイトで確認を。
予約方法や運転日、料金は?
お食事つきプランが通常ですが、乳幼児には食事なしプランの設定もあります。コンパートメントは別途席料15000円が必要です。
運転日 | 土・日曜、祝日を中心に運行 |
---|---|
料金 | 通常プラン(お食事つき):2万4800円 特別地域貢献プラン(お食事・お土産つき):2万9800円 ※乳幼児は食事なしプラン(6000円)の設定あり |
予約方法 | 予約は公式サイトから |
URL |
●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。
鉄道・電車好きにおすすめの記事
<鉄道博物館・鉄道公園・電車スポット>
■ 北海道・東北 北海道 / 東北(宮城・秋田・山形・福島)
■ 関東 栃木・群馬 / 埼玉 / 千葉 / 東京 / 神奈川
■ 中部 甲信越・北陸(山梨・長野・新潟・石川・福井) / 愛知 / 東海(静岡・岐阜・三重)
■ 関西 大阪 / 関西(滋賀・京都・兵庫・奈良・和歌山)
■ 中国・四国 中国(岡山・広島・鳥取・島根・山口) / 四国(徳島・香川・愛媛)
■ 九州 九州(福岡・熊本・大分・鹿児島)
<テーマで鉄道・電車スポットを探そう!>
全国おすすめ鉄道カフェ&飲食店
東京を走る新幹線が見えるスポット
<ママ鉄・鈴川絢子さんおすすめ>
東京電車さんぽおすすめコース
電車の見える東京の公園
こどもと乗りたい夏の観光列車